3位.アスチュート級原子力潜水艦
アスチュート級原子力潜水艦は、2010年に就役したイギリス海軍の最新型の攻撃型原子力潜水艦です。
潜水艦戦闘システム(SMCS)を発展させたアステュート戦闘管理システム(ACMS)を搭載しており、センサーからの情報を複合的に活用することを可能としています。
また、世界で最も高性能なソナーシステムの一つとも言われるタイプ2076統合ソナーを装備し、その他最新の通信設備、ステルス性や多様な兵装により、対潜任務、対艦任務、対地任務のいずれにも対応できる能力を有するとされています。
アスチュート級の性能情報
全長 :97m
全幅 :10.7m
原子炉:ロールスロイスPWR2×1基
最大速力:30kn(56km/h)
航続距離:無制限(食糧の量と乗組員の持久力により90日程度)
運用深度:300m以上
乗員 :98~108名
兵装 :533mm魚雷発射管×6、トマホーク対地巡航ミサイル、ハープーン対艦ミサイル、スピアフィッシュ、機雷
探索装置:タイプ2076統合ソナー、タイプ1007レーダー
2位.バージニア級原子力潜水艦
バージニア級原子力潜水艦は2004年に就役したアメリカ海軍の攻撃型原子力潜水艦です。
バージニア級は冷戦終結によって予算が縮小される中、当初は低コストの潜水艦を量産しようという目的で開発がスタートされましたが、後に、陸上攻撃能力を重視した新戦略「from the sea」やSEAL輸送能力の付与などにより、最終的に静粛性はシーウルフ級並、その他の面はロサンゼルス級以上シーウルフ級以下の性能を持つ潜水艦として建造されました。結果、価格は高騰、調達性は低下してしまいました。
価格が高騰してしまったバージニア級ですが、かつてほど潤沢な予算を使うわけにはいかず、下記のような予算削減策が検討されています。
①一般に使用されている商用民生品の導入
②原子炉(核燃料棒)は艦の寿命と等しい33年のものを採用
③電子光学式潜望鏡の操作にXBOX360のコントローラーを採用
また、バージニア級は開発当初から特殊部隊である「SEAL」の活動を想定して設計された艦であり、搭載魚雷を減らすことで、空いた空間にSEAL潜水隊員用の居住コンパートメントを設置して最大40人程度のSEAL隊員を輸送することが可能です。
バージニア級の性能情報
全長 :114.8m
全幅 :10.4m
原子炉:GE S9G型加圧水型原子炉×1基
最大速力:(公表値)水中25ノット、(推定値)水中34ノット
航続距離:無制限(食料等により制限あり)
運用深度:488m
乗員 :134名
兵装 :533mm魚雷発射管×4門、トマホーク用VLS×12基
探索装置:非船殻貫通型潜望鏡ほか
1位.シーウルフ級原子力潜水艦
1997年から就役するアメリカ海軍有する世界最強の攻撃型原子力潜水艦です。
アメリカ海軍最後の冷戦型攻撃原潜となったシーウルフ級は、ソ連海軍のアクラ型に対抗すべく、攻撃能力、静粛性、速力、潜航深度、氷海行動力など全ての面で世界最高の性能を持ち、「聖域」内への積極的攻勢すら可能な超高性能艦とするべく設計・開発されました。
当初は29隻を建造する計画でしたが、1隻21億ドルというあまりにも高価な建造費に加え、冷戦終結に伴い過剰性能であるとの判断から、これまでに計3隻のみが建造されています。
シーウルフ級の性能情報
全長 :107.6m
全幅 :12.2m
原子炉:WEC S6W型加圧水型原子炉×1基
最大速力:水中35ノット
航続距離:無制限(食料等により制限あり)
運用深度:610m
乗員 :133名(士官12名、下士官兵121名)
兵装 :ソナー統合BQQ-5E、レーダーBPS-16、BRD-9、WLQ-4ほか
探索装置:660mmエア・タービン駆動水圧式Mk69魚雷発射管×8基、トマホークSLCMほか
まとめ
やはり潜水艦でもアメリカ海軍の実力は群を抜いていますね。
世界最強の空母に加え、世界最強の潜水艦を有するアメリカ海軍は世界最強の海軍と言えるでしょう。
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