ミリタリー

戦場で使われた対人間用の罠(トラップ)20選

世の中には多くの罠が存在しています。

動物を捕らえるためのハンティング用の罠もありますが、今回ご紹介するのは対人間用の罠の数々です。

主に戦場などで使われている罠を選びました。

どこかパズルめいた仕掛けたちや、高度な心理的分析を応用したアイデア……危険な魅力を持った罠たちの世界の一端を、ご覧ください。

1.落とし穴


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おそらく人類が発明した数ある罠のなかでも、最も原始的かつ、有効な罠です。

古典的なものは単純に地面を掘って、穴をつくることだけで完成してしまいます。この穴にターゲットが落ちることを期待するわけです。

さて、落とし穴の利点は、掘削が可能な場所であれば、どこにでも作れることと、多くのオプションを付け加えられるということです。

最もシンプルなものは、ただ穴を掘っただけのものになりますが、これも深さ次第では十分に驚異となります。

暗い夜道の真ん中に、深さ3メートルの穴が設置していれば、どれだけのヒトが回避することが可能なのかは分かりません。

スマホを見ながら歩いていることも多い現代人は、かなりの割合で引っ掛かると思います。

そして、ヒトは3メートルの高さから落下した時の生存率は50%ほどです。

深すぎる落とし穴は、それだけでも十分な殺傷能力があるわけです。

しかし、ただ穴を掘っているだけでは、ヒトはその穴に気がついてしまうかもしれません。

そのため、このシンプル過ぎる殺人罠の上部を隠蔽することもあります。

1.2落とし穴・カムフラージュ


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穴の上部に細い木の枝などを格子状に配置します、そのあとは周囲の環境に溶け込ませるように、枯れ葉などを配置すれば、落とし穴を隠すことが出来ます。

注意深いタイプのヒトか、あるいは警戒しているヒトにしか、この罠を見抜くことは難しいかもしれません。

少しの手間をかけるだけで、落とし穴の罠としての性能は格段に上昇したと言えるでしょう。

子供が遊びで作れるものでさえ、薄暗い森や林のなかに配置したり、どこであれ日没後などでは見つけることは、ほとんど不可能に近くなります。

……発見するためのコツとしては、周囲との違和感を探ることです。

落ち葉が多くある場所では、落ち葉の色に注意しましょう。

落ち葉の色が明るい場所があれば要注意です。

枝から落ちた葉は、鮮度をどんどん失っていきます。

水分が失われて、どんどん枯れていきながら森を浮遊するホコリやカビの胞子、あるいは紫外線による被爆などで汚れていくわけです。

しかし、地面に接してある面は、ある程度の鮮度が保たれることになり、結果としては、より明るい色合いをしています。

ヒトが落葉の積もった場所を歩けば、靴底に葉がついて、裏返ることもあるわけです。

そうなれば積もった落葉の鮮度に差が現れます。

その色合いの差を見つけることが出来れば、罠が設置されて長時間経っていないものなら見つけることも出来るわけです。

しかし、長期間、この種の罠が放置された場合、カムフラージュに使用されている落葉と、作業により裏返った落葉、周囲の落葉の鮮度の差が失われていきます。

落とし穴の上部が壊れて露呈しない限り、時間の経過は落とし穴にとって有効に作用することが出来るわけです。

シンプルなだけに、推測するための材料が乏しく、最適な状況に仕上がった落とし穴には、ヒトも嗅覚の鋭い獣さえも発見することは困難になっていきます。

単純な罠ゆえに、予測することが難しい罠という利点もるわけです。

1.3落とし穴・オプション付き


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この落とし穴の上部をカムフラージュしたら、さらに攻撃力を上げることを考えるのも有効なのです。

たとえば、落とし穴の底に、尖ったものを設置すれば、落下のエネルギーと組み合わせることで殺傷能力が極端に上昇することになります。

金属製の杭はもちろん、先端に焼きを入れて固くした竹槍などを配置することでも、強烈な殺傷能力が確保されるわけです。

この罠にかかれば、肉体に大きな穴が開くことになら、命を落とす確率はかなり高くなります。

しかも、即死出来ない場合もあるため、地獄のような死に目を迎えることになるわけです。

大がかりな罠になり、落とし穴の利点である「すぐに作れて、材料がいらない」からは逸脱してしまいますが、一度作ってしまえば、数十年は殺傷能力がキープされることなります。

1.4落とし穴・負傷狙い


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殺すことばかりを狙うわけでもないのが、落とし穴の面白いところです。

威力を調整することが可能なため、こういったオプションを付加することが出来るという利点もあります。

この罠は、殺すことではなく相手を負傷させることを主眼において作られている落とし穴です。

この小さな落とし穴に片足を突っ込めば、踏み込んだ足の重量を活かして交差するように配置された仕組みが、足に挟み込むような形で攻撃を加えます。

さらに反射的に足を引き抜こうとした場合、肉に突き刺さった釘状の仕掛けが、より深く傷つけて来ることになるわけです。

元々は熊などを取るための罠でした。貴重な商品価値がある毛皮を可能な限り傷つけないために、こうした局所的な破壊を目的にしているわけですね。

熊や獣なら、罠の構造までは理解できず、無理矢理に抜こうとして暴れ、傷をより深めます。

戦争では、敵の足を破壊することで戦闘能力を奪うと共に、負傷者の世話を敵軍に強いることが狙えるわけです。

ベトナム戦争では、この釘に泥土や人糞、あるいは毒を塗り込むことで攻撃性を強めています。

負傷者の存在は、戦力を奪うと同時に、敵軍の士気を削ぐことにもつながります。

いくつもの説があることですが、軍隊は十数人に一人の割合で死傷者が出始めると、各兵士が自分の死を連想し始めるそうです。

そして、深い落とし穴に落ちてしまい、未回収の死体とは異なり、運び込まれた負傷者は口が動きます。

糧食を食べて、医薬品を消耗するあげく、宣伝もするわけです。

「落とし穴に気を付けろ」、友人にそう告げてくれます。それが次なる罠の布石にもなるわけです。

2.高所からの落下物


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足元ばかりに注意が向いてしまうと、今度は上からの罠に晒される危険性もあります。

ワイヤーなどを起点とする罠は、威力が大きなものがあります。

ワイヤーを足元に配置する場合もありますが、膝の高さや、大胆にも頭の高さなどにも仕掛けることがあるわけです。

ジャングルなどでは視界が悪く、このワイヤーが細ければ十分に見落とすこともあります。

足元に罠があると考えすぎて、固定観念に囚われれば、このワイヤーに引っ掛かる可能性もあるわけです。

高所から落ちてくる罠の威力は、位置エネルギーがたっぷりと詰まっているため、大変な威力になります。

3メートルの高さからでも、30センチ四方の丸太を落とせば、簡単にコンクリート製品を破壊する威力があるわけです。

より大きなものや、より高さを使うことで、その威力はけた違いなものになっていきます。

隊列の正面から、巨大なトゲの生えた丸太が斜め上方から襲いかかってくれば、どんな屈強な男たちであれ、まとめて打撃の威力に吹き飛ばされることになるわけです。

頭部や全身の骨折を始め、死傷者が多発することになります。

チームの先頭がこの罠にかかれば、そのチームは進軍を諦める必要に迫られるほど組織力が壊滅するかもしれません。

負傷者や死者を引きずりながら、もと来た道を戻ることになるわけです。

ロープというものは素晴らしい道具で、数十キロの重量物でさえも、単独で木の上に持ち上げることを可能にしてしまいます。

ロープやワイヤーを駆使して、大きな威力の罠を設置することは労力も伴いますが、とても効果的な戦果をあげることもあるのです。

3.すぐ落ちる橋


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軍隊という存在は、移動して敵地を侵略・占領するのが仕事です。

戦闘行為よりも、行軍のスケジュールの方がはるかに多いわけですが、その行軍をより速やかに実行するためには、わざわざ川を進んで風邪や感染症のリスクを抱えて遅く移動するより、橋を渡ることが無難です。

ならば、その橋に罠を仕掛ければ良いわけです。

軍隊が吊り橋を歩いていれば、かかった重量により橋が落ちるような仕組みにしておけば有効な罠になります。

十数人の兵士、あるいは数十人の敵兵を橋から落下させることが出来ます。

大きな橋であるほど有効ですね、重量で落ちる仕掛け以外にも、罠を仕掛けた側が手動で爆破するように爆薬が仕掛けられていたら、渡川中の部隊をまとめて始末することも可能です。

高所からの落下に加えて、小銃や装備品などを持った兵士は、泳ぐことができません。

そして、大きな幅の川は深みがあったり、水流が使ったりするものです。橋ごと落とされた兵士たちは、無力のまま溺れ死にすることになります。

※もちろん、戦場での話ですから、観光地の吊り橋などに過度な危険を抱く必要はありません。

4.川底の罠

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さて、危険で怪しい吊り橋など渡る必要がなければ、渡らなければよいことです。

ちょっとした小川ならば、歩いて渡ろうとすることもありますが、戦場に悪意のない場所はありません。

泥水がたまっていようが、清らかな水が流れていようが、水中に張られたワイヤーを発見することは、ほぼほぼ不可能です。

そんな水中にワイヤーが張られていることもあります。

ワイヤーが張られているだけでも行軍の邪魔になりますが、さらに爆薬が仕掛けられていることもあるわけです。

水中での爆発は、威力の逃げ場か少ないため、犠牲者の脚を確実に破壊することになります。

そんなものの犠牲となった同僚を見れば、兵士の心は酷く落ち込むことになるでしょう。

自分達がいる川もまた地獄なのだと認識してしまうからです。

5.伝統的なトゲ、カルトロップ

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古代ローマ時代から近代戦まで、有効に敵の足裏にダメージを与えて来た罠です。

日本風に言えば、撒菱(まきびし)ですね。

歩兵はもちろんのこと、騎兵や戦象、自動車も攻撃の対象になります。

滑走路に配置することで、航空機のタイヤをパンクさせることも可能になるわけです。

シンプルな罠であるために、使い主の戦術に応じてくれやすい罠と言えます。

毒を塗る場合もあり、軍靴の靴底を貫く威力もあるため、重傷を負わせることも可能なのです。

6.ヘルメット爆弾


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どこに罠があるのか分かったものではないのが戦場という悪意に満ちた空間です。

この罠は足元に落ちてあるものを蹴り飛ばしたくなる、という心理を利用した罠と言えます。

道端に転がるヘルメットを、蹴飛ばした瞬間に、ヘルメットの下に設置されている爆弾が起動し、蹴った間抜けを血祭りにすることなるわけです。

隠す罠が多い中で、あえて目立ち興味を誘うという罠もあるというわけですね。

ベトナム戦争では、アメリカ兵に有効に機能したようです。

7.略奪心を利用した罠


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戦場では当然ながら略奪行為が横行します。

銀行から金を盗んで来て、それと一緒に輸送機で本国に帰ったとされる士官の話は2000年代に入ってからも噂が流れるほどです。

あまりに略奪行為が一般化しているため、アメリカ軍などでは戦場からモノを持ち帰る行為に厳罰が下されるようになりました。

人間は戦時下では略奪者の顔を隠せなくなり、盗人と化すことは至極、一般的な行動です。

しかし、人類の略奪者としての本能を利用した罠が、戦場には配置されることだってあります。

敵の小銃などの武器を地元に持ち帰り、トロフィーとして飾りたいと考える兵士は多くいるため、戦場に放置された敵の武器を広い集めようとする者もいるわけです。

記念品として持ち帰ろうと窃盗行為を働いた瞬間、それに仕掛けられている爆弾が起動してしまうこともあります。

罠とは欲望などの感情を利用することでも獲物を引っかけることが出来るというわけですね。

もしも、戦場に行く機会があれば、略奪行為に対してのカウンターが仕込まれている可能性も忘れないようにしましょう。

人間ほど人間の心理を知り尽くしている動物はいません。

あなたの行動や心理は、あなたがついさっき殺した相手にも理解され、今から行おうとしている動作を予想されている可能性があります。

8.トラップハウス


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戦闘に勝利し、敵はどこかに消え去りました。

略奪と休息の時間が訪れると安心するのは時期尚早と言えるかもしれません。

敵が逃げ去ったからといって、罠を残していない保証はどこにもないわけです。

8.2ドアノブ


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まずは民家に入ろうとドアノブを回そうとするかもしれませんが、そこにも罠があります。

ドアノブを回した瞬間に、ドアごと利き手を爆破されることもありえるわけです。

かなりシンプルな罠ですが、極めて殺傷力は高いため、注意を払う必要はあります。

8.3美味しい香りの漂うナベ


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ドアを開けて家に入ったとき、カレーの香りが漂ってくるかもしれません。

行軍で空腹になっているあなたは、その香りに誘われて視線を動かすと、コンロに放置されたままのナベを見つけてしまいます。

本能的かつ習慣的な動作に従って、そのナベのフタを開けて中身を見ようとしました。

その瞬間、あなたの人生に終わりが訪れました……。

ナベのフタに仕掛けられていた手榴弾が爆発して、あなたの上半身に致命的なダメージが与えられたのです。

侵略者を歓迎する者などいないという事実を忘れてはいけません。

罠とは本能的かつ習慣的な行為につけ込むようにデザインすることで有効になる場合もあるわけです。

似た罠には、冷蔵庫を開けたら爆発、蛇口をひねれば爆発、部屋の明かりをつけたら爆発などが存在しています。

8.4命取りなイス


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行軍で疲れているあなたの視線に、イスが目につきます。

座りたくなりますが、注意が必要です。

イスを手前に引き寄せる行為を不注意に行うのは考えものです。

もしも、ワイヤーがイスにくくりつけてあれば?

そのワイヤーの先に接続されている爆弾が、イスを引き寄せた瞬間に炸裂するかもしれません。

ワイヤーがなかったとしても、考える必要はあります。

座ると爆発するかもしれないからです。

シートがくりぬかれていて、そこには接触式のスイッチと爆弾があるかもしれません。

不用意に座ることは出来ませんね。

シートに仕掛けがないからといって、安心することは難しいでしょう。

座り心地が良いからといって、それを確かめるように背もたれに重みをかけた瞬間、イスの角度を利用して、張りつめられていたワイヤーが手榴弾のピンを抜く可能性が存在します。

それでも無事に過ごせたからといって、安心してはいけません。

回転することが出来るイスもあります。

その回転に連動して爆発する仕掛けも作られているかもしれません。

イスは動く家具ですから、罠のスイッチをその動きに組み込むことも容易いわけです。

戦場にあるイスには、警戒心が必要となります。

8.5永眠させられるベッド


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戦場で心身ともに疲れたあなたを癒してくれるのが睡眠です。

悪夢なような場所よりも、夢の世界でゆっくりと休みたいものですが、戦場にある全ての家具は危険が潜んでいます。

ベッドのシートが体重で沈んだ瞬間、爆薬が破裂する可能性があるわけです。

もしかすると、ベッドの下にあなたを殺してやろうと考えている敵兵がナイフや拳銃を持って隠れているかもしれません。

マクラにも細いワイヤーがついていないかも調べましょう、ベッドのとなりにある卓上のライトのスイッチも危険かもしれないのです。

金属探知機に反応がないからと安心するのは早いかもしれません。

シーツのあいだに毒蛇やサソリ、羽根を焼かれて飛べなくなっている毒蜂などが配置されているかもしれません。

……家は罠を仕掛けやすい場所ですので、注意を払うことが必要です。

9.壁に刺さったナイフ


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罠はどこにでも仕掛けることが出来ます。

そして意外性を加味すれば、効果はてきめんに上昇することもあるのです。

壁などに刺さった自軍のナイフを見つけても、それを不用意に引き抜くことは危険かもしれません。

壁という板の向こうには、ワイヤーとTNT火薬が設置されているケースもあるわけです。

そうなれば、ナイフを引き抜いた瞬間に爆薬は起爆することになり、周囲まるごと吹き飛ぶことになる可能性だって存在しています。

優れた罠の使い手は、ターゲットの心理を読んでくるものです。

そして、技術力と大胆さを使い、精密かつ危険な罠を構築しています。

10.壁の絵画のズレ


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敵地を占領したからといって安心してはいけません。

そして、戦場で罠にかけられるのは戦闘を行う雑兵ばかりではないのです。

高給取りの階級が高い軍人は、占領地では上質な屋敷などに居を構えることがあります。

その場所を狙って、罠が仕掛けられることもあるわけです。

占領した街にある金持ちの屋敷、そこに上機嫌で居座る軍人がいます。

ディナーを取り、私室に戻り、リラックス状態の彼は壁に掛けられた絵画がズレていることに気がつきました。

彼がその絵画のズレを直そうと、その絵画に触れた瞬間、壁の裏側をくりぬき、絵画とワイヤーでつながっていた爆弾が作動するのです。

階級の高い軍人を狙い撃ちするための罠ですね、雑兵を殺すよりも、軍隊に与えるダメージは大きくなります。

指揮系統の混乱や、戦争を企画して政治的、経済的な利益を得ている身分の高い人々に心理的な負担を与えることになるからです。

11.地雷


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最も有名な罠と言えば、やはり地雷でしょう。

安価で設置しやすく、しかも効果的に敵を死傷させられる兵器は、世界中で作られています。

多くの戦場で、時には無計画的にばらまかれもした地雷は社会問題にさえなっているわけです。

とはいえ、罠としては極めて効果敵な罠なのです。

対人地雷は踏めば爆発、あるいはセンサーに察知されれば爆発するようになっています。

火薬と共に破片や、内部に仕込まれている鋼の玉などが散乱することで、周囲の人々を殺傷することが可能な罠です。

地下に埋めることも簡単に出来るため、防衛したい場所の周囲に敷設することで敵の接近を防止することが出来ます。

対戦車地雷はデザインとしては人間一人分の体重では爆発しないように作られています。車などに踏まれるなどして、明らかに人間よりも重たい圧がかかれば起爆するのです。

反応する重さでターゲットを分別しているわけですね。火力は火薬に比例しますので、複数の対戦車地雷を重ね合わせれば、どんな最新戦車も破壊されてしまいます。

12.アイデア作品、対ヘリコプター地雷!?


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工夫次第では罠の可能性は広がります。

ヘリコプターがジャングルに着地することが可能な場所は限られるわけです。

ジャングルの切れ目のような、木々の生い茂っていない場所などになります。

そこに着陸するであろうことは、予測がつくわけです。

ターゲットが高確率でやって来るというのならば、罠を仕掛けることになります。

着陸してくれそうな木々の切れ間に、周囲の高木を利用してワイヤーを張り巡らせるわけです。

そのワイヤーには、地雷や手榴弾をくくりつけておきます。

この罠の場所に対して、ヘリコプターが着陸しようとすれば?

ワイヤーを引っ張り、周囲にしかけていた地雷や手榴弾が飛び出してくるわけです。

ヘリコプターに密着して火薬が炸裂すれば、機体に大きなダメージを与えることになります。

何より、ヘリコプターが危険な敵地に着陸する理由は、すぐ下に仲間の兵士がいるからです。

空中で破裂した地雷や手榴弾の欠片が、彼らの頭上から降り注ぐことになり、負傷者が続発しますし、ヘリコプターを不時着させることにもなりかねません。

高額なヘリコプターを、最も安い兵器で仕留めることさえもあり得るわけですね。

13.愛欲を利用した心理的な罠、ハニートラップ

人間は慢性的に嘘をつく動物ですが、その嘘に慣れて騙されなくなるということは、あまりありません。

罠のコツは相手から見つからないように隠すこと、効率的な配置を心がける、相手の欲や人間の一般的な習性を利用するなどがあります。

そして、最高の罠とは、怪しまれているのに機能する罠と言えるかもしれません。

ハニートラップは、あきらかに怪しいこととありますか、人間が持つ状況を都合良く解釈しようとする本能が、その怪しさを否定させるのです。

怪しいのに、己の期待が強すぎて、怪しさを否定させてしまいます。

美女や美男にいきなりモテるなどした場合は、罠にかかり始めているのかもしれませんね。

美人局、結婚詐欺、産業スパイ……戦場でなくても、ハニートラップはあちこちに転がっています。

まとめ

罠は本当に恐ろしいものですが、どこか不思議な魅力を感じさせるものですね。

相手の意表を突いた仕掛けや、巧妙な技術力、そしてビックリするほどの柔軟な想像力を感じるからなのでしょうか……。

フェアな勝負だけではない、頭も使えば驚異になるんだ、という部分にも、知的なワクワクを感じてしまうのかもしれません。

罠はアイデアの数だけ存在していると言えます。

考え方次第では、通常ではあり得ない使用方法で、有効なダメージをターゲットに与えることも可能なわけです。

皆さんは、どんな罠に心を惹かれましたか?

あるいは、どの罠に引っ掛かりそうでしょうか?

罠の種類を把握することは、行動心理の理解に使えて、普段の生活でも応用できることがあるかもしれません。

どうあれ、罠をかけるにしても、かけられるにしても、自分の身や倫理観を守りながら行動したいものですね。



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