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【不思議】擬態する昆虫10選

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擬態とは、体の形を他の動物や植物などに似せることです。

擬態する目的としては、自分の体を隠すことで捕食者から狙われにくくすることや、獲物に気づかれないようにして捕食しやすくすること、危険な生物に似せることで捕食されないようにするなどがあります。

虫にはさまざまな工夫を凝らした擬態をするものが多くいます。

ユニークな擬態をする昆虫をご紹介しましょう。

ナナフシ

ナナフシ

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擬態する昆虫として代表的なものがナナフシです。

細長い体の見た目は完全に木の枝で、見事に自然に溶け込んでいます。

世界中に2500~3000種いるナナフシは、日本では本州から沖縄まで、幅広く生息しています。

体長は、数cmのものから大きなサイズになると50cmほどのものまで、実にバリエーション豊かです。

ナナフシの天敵は鳥で、見つからないようにするために木の枝に擬態するようになりました。

擬態することに徹してきたナナフシは、ほとんどの種類が翅が退化してしまっていて、攻撃力も全くありません。

もしも敵に見つかってしまったら応戦することはできないため、最終手段として、自分の脚を切って逃げます。

幼虫の段階で脚を切った場合だと、再生することができるといいます。

アカウシアブ

アカウシアブ

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アカウシアブは、吸血するアブの中で一番大きく、30mmほどにもなるアブです。

牛や馬にまとわりついて、ナイフのように鋭い口で皮膚を切り裂いて吸血します。

アカウシアブのお腹には、黒色とオレンジ色のシマシマの模様があり、見た目がまるでスズメバチに見えるように擬態をしています。

吸血性のアブは、血液を卵を育てるための栄養とするため、メスのみが吸血を行います。

吸血は家畜だけでなく人もターゲットとなることがあり、吸血されると激痛を伴います。

スズメバチは自分の身や巣を守るために攻撃してくるため、刺激しないように注意すれば刺されませんが、吸血アブはストーカーのようにつきまとってくる可能性があるので注意しましょう。

クサカゲロウ

クサカゲロウ

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クサカゲロウは黄緑色の体と、半透明で水滴型の翅を持つカゲロウの仲間です。

このクサカゲロウの幼虫は不思議な習性を持っています。

クサカゲロウの幼虫はアリジゴクを少し細長くしたような姿をしていて、頭部は小さく、細く鎌のようになっている大あごを持っています。

背面には鉤状になっている毛が生えていて、そこに捕食した昆虫の死骸や植物片などを引っかけて背負います。

これは、天敵の攻撃から逃れるためにゴミに擬態しているのではと推測されていますが、明瞭にはなっていません。

このクサカゲロウの幼虫の行動は、1億1千万年以上前にはすでに行っていたことが、琥珀に封入された個体の発見によって明らかになっています。

モンウスギヌカギバ

モンウスギヌカギバ

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モンウスギヌカギバ(紋薄絹鉤羽蛾)は、日本や中国、インド、マレーシアなどに生息しているカギバガ科のガです。

その名前の通り、翅は薄絹のように白く透き通っていて美しいことが特徴です。

モンウスギヌカギバは独特の模様の翅を持っており、擬態をしているのではないかという見解があります。

中央にあるのは鳥の糞で、それに群がるハエのような模様だと言い、天敵である鳥から身を守っているというわけです。

まるでハエのように見える翅の模様、モンウスギヌカギバによっても個体差があり、日本にいるモンウスギヌカギバよりも外国にいるものの方が、ハエの頭部に相当する部分が大きめで、よりハエのように見えるとのことです。

ハナカマキリ

ハナカマキリ

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ハナカマキリは、ラン科植物の花に擬態することでよく知られているカマキリです。

生まれたばかりのハナカマキリは赤と黒の2色で、悪臭を放つカメムシに擬態して身を守っていますが、成長して脱皮するにつれ、ランの花のように白やピンク色になっていきます。

花とどうかすることによって、花に集まってくる昆虫類を補食しています。

ハナカマキリには、擬態で花の姿に似せるほかにも、虫が好む匂いを放つこともできます。

さらには、花と同じように紫外線を吸収することができます。紫外線を感知してやってくる昆虫たちをおびき寄せることができるのです。

ハナカマキリが花ににせた姿なのは、実はメスのみです。

オスはメスと比べてサイズが半分程度で、色も地味なのです。

アリグモ

アリグモ

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アリグモは姿がクロヤマアリにそっくりなクモで、巣を張らずに徘徊するタイプのハエトリグモの仲間です。

クモなので脚は8本ありますが、2本の前脚をアリの触角のように見せています。

さらに、頭部と胸部が分かれているように見せ、腹部に節があるように見せることで、見事にアリに擬態しているのです。

アリグモが擬態する理由は、アリに似せることで敵から身を守るためという説と、アリに近づいて捕食するためという説がありました。

当初はアリを捕食するための擬態でではないかとされていましたが、現在では外敵を避けるために擬態をしているという見解になっています。

アリグモは、北海道南部や本州、九州、四国、沖縄に生息していて、針葉樹林帯に多く生息しています。

ツシマトリノフンダマシ

ツシマトリノフンダマシ

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トリノフンダマシとは、コガネグモ科のクモの仲間で、その名の通り、姿が鳥の糞のように見えるクモです。

トリノフンダマシの仲間でツシマトリノフンダマシというクモは、鳥の糞というよりテントウムシのような姿をしていて擬態をしていると思われるクモです。

1950年代に長崎県対馬で発見されたツシマトリノフンダマシは、これまでに10個体ほどしか採集例がなく、たいへん珍しい種のクモで発見が難しいとされています。

ツシマトリノフンダマシの体は丸みを帯びていて、赤いボディに黒い斑紋があります。

斑紋はほぼ円形なので、遠くから見るとまるでテントウムシのようです。

ツシマトリノフンダマシは夜行性のクモで、日中は葉っぱの裏などで身を隠し、夜になると円網を張って獲物を捕食します。

ベニスズメガ

ベニスズメガ

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チョウやガの幼虫は、できるだけ補食されないように進化し、鳥の目のような目玉模様を持つものなどがいます。

ですが、ベニスズメガの幼虫はさらにリアルに擬態していることで知られています。

ベニスズメガの幼虫が擬態しているのは、ヘビの頭です。

普段は丸っこい形をしているベニスズメガの幼虫ですが、身の危険が迫ると毒ヘビ特有の三角の頭の形になり、どう見てもヘビのような姿に変身します。

ガの幼虫の天敵は、カエルや小鳥などの小動物で、その小動物にとっての天敵はヘビです。

そのヘビに擬態してしまおうという工夫を凝らした擬態です。

擬態を行うだけでなく、背景の草木になじむように、体色を緑色や茶色に変えることまでできるといいます。

カレハガ

カレハガ

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カレハガ科は、チョウ目(鱗翅目)に属している科のひとつで、日本全土、中国からシベリア、ヨーロッパまで広く分布して生息しています。

カレハガ科の成虫は枯れ葉に擬態している種類が多くあります。

日本に生息しているカレハガ科の仲間は、カレハガの他に、クヌギカレハ、ヤマダカレハ、タケカレハ、オビカレハなどがあります。

カレハガはカレハガ科の代表種で、幼虫は90mmほどにもなります。

カレハガの卵は、緑色に白線と丸の特徴的な紋様で、まるでとんぼ玉のように綺麗です。

カレハガ科の幼虫は庭木、森林、果樹などに寄生する毛虫で、園芸、農業、林業上の害虫として知られているものが多くあります。

また幼虫は毒針毛を持つものも多く、この毒針毛に触れると皮膚炎を起こしてしまうので注意しましょう。

シジミチョウ

シジミチョウ

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シジミチョウはシジミ貝の形に似た翅を持つチョウの仲間です。

南極大陸を除くすべての大陸に分布していて、種類は6000種を超えます。

シジミチョウの仲間には、自己擬態を行うものがいます。

自己擬態とは、自分自身の体の一部を似せる擬態のことです。

後翅に尾状突起と呼ばれる突起があり、これが触角のように見え、小さな目玉模様があります。

クモやカマキリ、鳥などの捕食者は、実際の頭とは反対側にある、この尾状突起と目玉模様を頭と思い込んで襲ってくるのです。

そのためシジミチョウが襲われても、致命傷にはならずに逃げ出すことができます。

シジミチョウが後翅をすりあわせると、尾状突起が動いてまるで頭が動いているように見えます。

まとめ

いずれも個性的で工夫を凝らした擬態ばかりです。

身の回りにも擬態をするおもしろい虫が多くいます。

なかなか気づきにくいですが、実は擬態している虫が潜んでいたということもあるかもしれないので、じっくりと自然を観察してみると良いでしょう。



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