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世界最強の軍事基地13選

軍事基地とは、軍隊が展開して軍事作戦を行ったり、兵站の拠点となる軍事施設です。

一般的には、司令部や弾薬・食糧の倉庫、レーダー、通信施設、兵舎、兵器の整備施設などから構成され、海軍の基地なら港湾や艦船の整備施設が、空軍の基地なら飛行場やハンガーなどが設けられます。

軍事基地は、その性格から内部の様子が一般人には秘密にされていることも多く、重要な基地になるほど不明な部分も多くなります。

しかし、ホームとなる基地があるからこそ、軍隊はパフォーマンスを発揮することができるのであり、この場所がなければどのような精強な軍隊であっても戦うことはできません。

ここでは、軍隊の活動を支える縁の下の力持ち、世界の軍事基地を紹介していきます。

パールハーバー・ヒッカム統合基地

引用:www.dvidshub.net

真珠湾は、ハワイのオアフ島にある入り江の1つであり、アメリカによるハワイ併合時から海軍の艦艇が使用する基地として使われてきました。

ハワイの州都ホノルルから西に約10㎞の場所に位置し、現在もアメリカ海軍の軍港が存在する軍事拠点となっています。

ハワイの言葉で真珠の水域と呼ばれていたことからこの名がついたパールハーバーは、戦前からアメリカ太平洋艦隊の拠点であった場所で、日本軍による真珠湾攻撃の舞台としても知られ、現在はこの攻撃で被害を受けた戦艦アリゾナの残骸を利用した記念館があります。

アメリカインド太平洋司令部の隷下に属し、アメリカ海軍の太平洋艦隊司令部やアメリカ空軍の主要部隊の1つである太平洋空軍の拠点として使用されており、2010年からは真珠湾の軍港と空軍のヒッカム飛行場を統合したパールハーバー・ヒッカム統合基地になっています。

海軍の乾ドックが並び、岸壁や潜水艦の基地もあり、中部太平洋では潜水艦が唯一メンテナンスを受けることのできる場所であるため、多くの米軍潜水艦が出入りします。

ヒッカム飛行場には最新のステルス戦闘機F-22ラプターの姿も見られ、基地の東側にある民間空港であるダニエル・K・イノウエ国際空港とは滑走路を共有しています。

ワヒアワには世界最大の通信基地である太平洋海軍コンピュータ通信エリアマスターステーションがあり、真珠湾周辺には多数の軍関係施設があって、軍関係者とその家族が多数暮らしていています。

そのため、観光地として知られるオアフ島ですが、立入禁止・撮影禁止の場所も多数存在しています。

ディエゴガルシア

引用:blogs.yahoo.co.jp

ディエゴガルシアは、インド洋のモルディブの南に位置するイギリス領インド洋地域チャゴス諸島にあるサンゴの環礁です。

島の名前は、1550年代にこの島を発見したスペイン人ディエゴガルシア・デ・モゲールのから付けられました。

島の総面積は174㎢で、1814年からイギリスの植民地になりました。

1966年から、インド洋での拠点を求めていたアメリカに対して、イギリス政府から島ごと貸与され、現在はアメリカの海軍基地がおかれています。

ディエゴガルシアは、インド洋におけるアメリカ軍最大の基地であり、湾岸戦争からアフガニスタン、イラク戦争など、中東方面でのアメリカの軍事作戦においてなくてはならない重要な拠点です。

島には海軍の港湾施設や空軍の基地、通信・レーダーシステムがあり、B-52ストラトフォートレス戦略爆撃機やB-2ステルス爆撃機など大型爆撃機が離陸可能な飛行場が存在します。

この島には、人工衛星を使った空軍の早期警戒システムである地上設置型電子光学式深宇宙探査システム(GEODSS)の3つのうちの1つがあります。

アフガニスタンやイラクでの作戦の際にはこうした爆撃機がこの島から飛び立ち、ほかにもグアンタナモ収容所へ移送する捕虜たちの中継基地として利用されました。

現在、島にはアメリカ軍関係者や民間の補助要員など3000~5000名が居住していますが、この島にもともと住んでいたチャゴスの島民たちはアメリカが基地を作るときに強制的に追い出され、今でも島に帰ることを許されていません。

この件について、2019年国際司法裁判所は国際法に照らしあわせて違法であったという見解を示していますが、アメリカへの貸与は2036年まで延長されることが決まっており、今後もこの場所が変わらずアメリカの重要な戦略拠点となることになりそうです。

ネリス空軍基地

引用:en.wikipedia.org

ネリス空軍基地は、アメリカのネバダ州ラスベガス北東に位置するアメリカ空軍の基地です。

第二次大戦中の1941年に建設がはじまり、基地名はバルジの戦いで戦死したP-47のパイロットであるウィリアム・ハレル・ネリスから採られています。

基地には8800人の人員がいて、面積は約46㎢ですが、62%は未整備のまま使われています。

アメリカ空軍のアクロバット飛行チームであるサンダーバーズが本拠地としていることで有名で、自衛隊のブルーインパルスがこの基地で展示飛行を行ったこともあります。

そして、ネリス空軍基地にはアメリカ空軍の訓練において仮想敵役を担うアグレッサー部隊(アドバーサリー部隊)である第57アドバーサリー航空団が所属していることでも知られます。

第57アドバーサリー航空団は、第64、第65アグレッサー飛行隊を統括する部隊で、高度な空戦軍事演習であるレッドフラッグ演習の運営も行っています。

引用:ja.wikipedia.org

レッドフラッグ演習は、アメリカ空軍や同盟国の空軍が参加し、年に数回実施されるもので、ネリス空軍基地またはアラスカのイールソン空軍基地またはエルメンドルフ・リチャードソン統合基地で数週間にわたって開催される世界最大規模の空戦軍事演習です。

参加国の新人パイロットたちはこの演習で10回の実戦的な模擬空戦を経験することになっており、アメリカ軍で敵役を意味するレッドフラッグ(赤旗)の名称が与えられています。

アメリカ空軍アグレッサー部隊の根拠地であるネリス基地は、アメリカ軍のパイロットを鍛え上げ、最強の空軍を造り上げるための重要軍事基地といえます。

フォートノックス

引用:gigazine.net

フォートノックスは、アメリカのケンタッキー州ルイビルの南にあるアメリカ陸軍の駐屯地です。

広さ441㎢の基地はアメリカ装甲師団の本部がおかれ、長いあいだアメリカ陸軍装甲学校のあった場所です。

この場所で60年以上にわたって陸軍と海兵隊の戦車兵たちの訓練が置かれていました。

フォートノックスに基地が作られたのは第一次大戦中の1918年のことで、独立戦争の砲兵将校であり、のちにアメリカ陸軍長官も務めたヘンリー・ノックスからその名がつきました。

1940年代から装甲部隊の司令部、陸軍装甲学校、陸軍医学研究所などが次々と移駐し、まさに装甲部隊の総本山というべき基地になりました。

装甲学校がフォートベニングに移転した後も、2009年からは陸軍の人事部がおかれ、第二次大戦中の著名な戦車師団指揮官であるジョージ・パットン将軍の博物館もあります。

これだけでもアメリカ軍にとっての重要施設ですが、それ以上に、この場所には軍だけでなくアメリカという国そのものにとっても重要な施設が存在しているのです。

フォートノックス金塊保管所

引用:gigazine.net

フォートノックスが誇る重要極秘施設、それがアメリカ合衆国の金塊保管所です。

ここには、アメリカの金準備のための金塊が保管されていて、その量は世界でこれまでに精製された金の2.5%になるといわれています。

金塊保管所は、1936年に財務省によって基地の一角に建てられたもので、アメリカ造幣局の管理下にあります。

花崗岩やコンクリート、鋼材を使った2階建ての建物で、保管庫の入り口は厚さ53㎝、重さ20tの防爆扉で厳重に守られています。

なかはいくつもの小部屋に分けられていて、誰も立ち入ることのできないよう封印が施されています。

扉の鍵は一度ロックすると104時間は開けることのできない時限錠になっていて、鍵を開けるためのコードは、複数の人間に別々のものが知らされているため、全員が揃わないと開けることができません。

そして、ここには金塊だけでなくアメリカが所有している歴史的、文化的に貴重な品々の数々が保管される場所にもなっています。

第二次大戦中には、アメリカ独立宣言やアメリカ合衆国憲法の原稿、リンカーンのゲティスバーグ演説の草稿、マグナ・カルタ(大憲章)、世界初の印刷された聖書であるグーテンベルク聖書などがここで保護されていました。

アメリカに有事が起きた際には、再びフォートノックスが世界最強の金庫としてその実力を発揮することでしょう。

グアンタナモ基地

引用:jp.sputniknews.com

グアンタナモ米軍基地は、キューバ領グアンタナモ湾にあるアメリカの海軍基地です。

キューバは社会主義国であり、冷戦時代にはソ連とも関係のあったアメリカにとって友好的とはいえない国家です。

どうしてそんなところに米軍基地があるかというと、この基地の歴史は古く、キューバのもとの宗主国であったスペインが1898年に米西戦争で敗北したときアメリカによって占領され、1903年から正式に永久租借が認められました。

グアンタナモ湾は、周囲を険しい丘に囲まれたキューバ最大の湾です。

基地の周囲にはアメリカによる基地使用を非合法と主張していたフィデロ・カストロ政権時代にアメリカ・キューバ双方によって地雷が張り巡らされ、アメリカ側は撤去されたものの、キューバ側の地雷は現在も残されているため、非常に危険になっています。

ここではキューバ国内の法律は通用せず、ジュネーブ条約のような国際法やアメリカ拳法も無効とされ、アメリカ軍の軍法が適用される治外法権区域です。

グアンタナモ湾収容キャンプ

引用:ja.wikipedia.org

2001年のニューヨーク同時多発テロのあと、テロとの戦いを掲げるアメリカは、このグアンタナモ基地にアメリカにとって敵性分子とみなされる捕虜や囚人を収容するための施設であるグアンタナモ湾収容キャンプを建設しました。

ここでは、アフガニスタンやイラクで捕虜となった人間や懸賞金と引き換えに引き渡されたテロ関係者(とみなされた人物)などが収容されています。

収容所は海に面した断崖絶壁の上に建てられ、主要収容施設でキャンプ1~6と尋問に使われるキャンプ・エコーからなるキャンプ・デルタと児童用収容施設のキャンプ・イグアナなどから構成されます。

600人以上の囚人を収容可能で、ここに収監された人間は「不法な敵性戦闘員」に位置づけられ、オレンジ色のつなぎ服をきせられます。

彼らが砂利の上で兵士によってひざまずかされている写真なども撮られており、独房における長期間の監禁や鞭打ち、拘束されて水を浴びせ続けられる水責めの拷問、イスラムの経典であるコーランを侮辱的に扱うなど看守による虐待や囚人の非人道的な扱いが問題になりました。

アムネスティ・インターナショナルのような国際人権団体から非難を受けています。

オバマ大統領が就任した際、2年以内にグアンタナモ収容所を閉鎖すると宣言しましたが、共和党議員の反対にあって実現せず、「現代の強制収容所」は今も健在です。

グアム基地

引用:ja.wikipedia.org

グアム基地はアジア方面におけるアメリカ軍の最前線基地で、北朝鮮の核・ミサイル開発への抑止力のほか、太平洋への進出を目指す中国軍への牽制の役割も担っています。

グアム島北部には、アメリカ空軍の基地であるアンダーセン飛行場があり、南部には海軍の基地であるアプラ軍港があります。

グアム島におけるアメリカ軍基地の面積は34%にも達し、駐留するアメリカ軍の人員は約6000人です。

グアム島は米西戦争で獲得されたアメリカの領土で、第二次大戦中に日本本土への爆撃のためB-29用基地としてアンダーセン飛行場が作られました。

太平洋戦争中には、日米による島の争奪戦が繰り広げられました。

第二次大戦後はB-52爆撃機も展開して、ベトナム戦争中には遠くベトナムまで長距離爆撃を行っていました。

アンダーセン飛行場には3400mと3200mの2本の滑走路が設けられています。

現在は太平洋空軍の傘下にあり、2016年からはステルス爆撃機B-1の配備がはじまり、一部のB-52が置き換えられています。

アンダーセン基地には常駐の機体はほとんどなく、アメリカ本土の飛行隊が120日から180日ほどの期間でローテーション展開しています。

これには、亜熱帯のグアム特有の気候も関係していて、スコールで航空機が飛ばせなくなったり、台風の通り道になるため、航空機が自由に飛ばせないという理由もあるようです。

所属する機体は少ないアンダーセン基地ですが、航空作戦の後方支援能力は非常に高く、22㎢におよぶ弾薬庫をもち、143の貯蔵施設や23の掩蔽貯蔵施設などに30種類以上の航空弾薬を備え、多種類かつ大量の航空機に対して豊富に弾薬やミサイルを供給して、大規模な航空作戦を支えることができます。

アプラ軍港には、原子力潜水艦も配備されていて、面積でみると海軍の港と通信施設のほうが大きくなります。

海軍の弾薬庫ではアメリカ太平洋軍全体の弾薬の備蓄・整備が行われていて、小さな島であるグアム基地ですが、太平洋におけるアメリカ軍の一大拠点といえます。

ホーソーン陸軍基地

引用:www.columbian.com

ホーソーン陸軍基地(HWAD)は、ネバダ州ホーソーン近郊にあるアメリカ陸軍の巨大補給基地です。

ネバダ州の大部分を占める乾燥地帯であるグレートベースンの西にあるウォーカー湖南岸に位置するこの一大貯蔵施設は、じつに594.9㎢もの面積を誇り、アメリカ陸軍が誇る弾薬デポとして「世界最大の倉庫」と呼ばれています。

ホーソーン陸軍基地は、1926年にニュージャージー州デンマーク湖にある海軍の弾薬保管庫で大爆発事故が起こったことをきっかけに建造されたもので、事故が起きても周囲への被害が少ない無人地帯としてこの場所が選ばれました。

1928年に工事がはじまって1977年から陸軍の管轄になり、1994年までは兵器製造工場も併設されていました。

現在は、兵器の修理や廃棄処理などを行う役割も担っているほか、大規模な実弾射撃訓練が行える訓練施設としても使われていて、アフガニスタンやイラクといった中東の街並みを再現した訓練場も建設されています。

基地はホーソーンを経済的に支える街にとってなくてはならない場所で、最盛期だった第二次大戦中には5500人以上が働いていました。

小山のような形をした貯蔵用掩蔽壕は2427個におよび、30日間の大規模な戦闘に耐えられる予備弾薬が保管されていて、アメリカ陸軍を支える重要補給拠点となっています。

ライトパターソン空軍基地

引用:www.dispatch.com

ライトパターソン空軍基地は、通称「Wright-Patt」と呼ばれ、アメリカのオハイオ州に位置するアメリカ軍の基地です。

基地の名称は、動力飛行機の発明者であるライト兄弟と情報システム企業NCRのオーナーであるパターソン家の出身で航空機事故により死亡したフランク・スチュアート・パターソン中尉にちなんで名づけられたものです。

ライトパターソン空軍基地には、アメリカ空軍の兵站を担うアメリカ空軍資材コマンドの本部があり、ほかにも空軍工科大学、国立アメリカ空軍博物館、アメリカ空軍医療センター、空軍研究所の本部、国家航空宇宙情報センターがおかれています。

毎年、9月18日の空軍記念日にはこの基地でアメリカ空軍マラソンが行われています。

ライトパターソン空軍基地といえば、UFOマニアにとって有名なのが、UFO墜落事件であるロズウェル事件と関係のあるとされるハンガー18です。

あくまでもオカルトの類ですが、このハンガーには墜落したUFOの残骸が保管されているといわれ、さらに基地内に宇宙人の遺体貯蔵庫が存在するという話もあります。

この話が事実かどうかは不明ですが、ライトパターソンは兵器の研究・テストが行われている場所でもあり、冷戦時代には鹵獲されたソ連のMiG戦闘機が運びこまれていました。

さらに、この基地になる空軍研究所では1994年に、ホルモン爆弾によって敵兵を同性愛者にして戦闘不能に陥らせるという、通称「オカマ爆弾」「ゲイ爆弾」と呼ばれる催淫性非殺傷化学兵器の開発が計画されていたこともあり、こうした中でなにを行っているのかわからない兵器研究所というイメージがハンガー18のような噂を生み出しているのかもしれません。

オーストラリア国防軍統合作戦司令部

引用:navalinstitute.com.au

オーストラリア国防軍統合作戦司令部は、オーストラリアの陸・海・空軍による共同作戦を指揮するために本部として設立されたものです。

オーストラリアは大陸全体が1つの国になっているという特殊な国家で、オーストラリア国防軍は、オセアニア最大の軍事組織としてインド洋・アジア太平洋地域の安定を目指して平和維持活動など国際貢献も行っています。

2008年からはオーストラリアの首都キャンベラの東に位置するコーエンに本部ビルが置かれています。

国防軍統合作戦司令部(HQJOC)は、3億6000万オーストラリア・ドルをかけて建設された220㎢におよぶ施設です。

周囲は鉄条網に囲まれ、内部では750名以上のスタッフが勤務しています。

中央の2階建ての窓のない建物が作戦司令部で、幅19mの巨大スクリーン「情報の壁」によって世界各地で実行されるオーストラリアの軍事作戦をライブ映像で見ることができます。

基地への通行は電子カードキーや生体認証をパスしなければ中に入ることはできず、監視システムによって常時厳重な制限とセキュリティがかけられています。

ジブラルタル

引用:on-the-road.co

イベリア半島南部に位置するジブラルタルは、一見するとスペインの一部のようでありながら、イギリスが統治する海外領土となっています。

スペイン継承戦争においてイギリスによって占領され、1713年のユトレヒト条約によって正式にイギリスの領土となり、以来大西洋・地中海におけるイギリス軍の拠点となっています。

ジブラルタルは、北アフリカとイベリア半島を隔てるジブラルタル海峡を望む良港で、この場所を抑えることは地中海への出入りを抑えることです。

そのため、ジブラルタルは「地中海の鍵」と呼ばれ、古くから軍事上・海上交通上のチョークポイントとなってきました。

第二次大戦ではドイツのUボート(潜水艦)がこっそりとジブラルタルを通過し地中海に侵入することがありましたが、その多くは逆に地中海から出られなくなってしまい、「ジブラルタルの鼠捕り」と呼ばれました。

アメリカ独立戦争時にはスペイン軍に包囲されたこともあり、第二次大戦中にはドイツ軍による占領計画もありましたが、どれも失敗に終わり現在もイギリス軍が駐屯しています。

1967年にはイギリス地中海艦隊が解体されるなど、冷戦期にはジブラルタルの軍事的役割は低下していましたが、1982年のフォークランド紛争や1986年のリビア爆撃などで軍事基地としての重要性が再認識されました。

現在は、現地で徴募されたジブラルタル連隊が守備隊として駐屯し、ほかにイギリス海軍のジブラルタル戦隊があり、パトロール船やヘリなどを保有しています。

イギリス空軍メンウィズヒル

引用:matome.naver.jp

メンウィズヒルは、英国イングランドのノース・ヨークシャー州ハロゲイトの街近郊に置かれた軍事基地です。

1960年からメンウィズヒル駐屯地として運用が開始され、1966年からはアメリカ国家安全保障局(NSA)が管理に加わりました。

メンウィズヒルは、イギリス国防省の管轄下にあり、名目上はイギリス空軍の基地ですが、その実態はイギリスとアメリカによって共同で運用されているシギント(通信傍受)用の諜報施設です。

アメリカによる世界規模の通信傍受ネットワークであるエシュロンの一角をになう、世界最大規模の電子監視局といわれています。

敷地内には、レーダーアンテナを保護するドームであるレドームが30以上並び、スパイ衛星の運用局としても使われています。

2007年からはアメリカが計画する弾道ミサイル早期警戒システムのためのレーダーサイトとしても使われ、敵国のミサイルがアメリカもしくはNATO諸国に到達する前にその存在をキャッチし迎撃するという新たな任務も加わりました。

メンウィズヒルは、イギリスはもちろんのことアメリカとその同盟国の防衛にとって、とても重要な基地になっています。

海南島海軍基地

引用:news.dwnews.com/

海南島は、中国の広西チワン族自治区の南にある、南シナ海に浮かぶ島です。

面積は33210㎢で、海南省の大部分を占めています。

南シナ海および東シナ海に進出するための拠点として重要な位置にあり、かつては日本海軍もこの島に基地を建設していました。

現在はリゾートとして人気の三亜市もあり、観光地としても有名な海南島ですが、2002年から中国人民解放海軍はこの島に基地の建設を進めてきました。

当初は噂でしかなかった基地建設ですが、2008年には衛星写真によってその事実が確認されました。

海南島は中国南部の防衛にとっても重要な場所のため、ここの基地を作るのは合理的な判断ですが、この基地の目的は「防衛並びに派兵」とされています。

基地には1000mを越える埠頭があり、原子力潜水艦や航空母艦を入港させることもできます。

さらに、海岸沿いの丘には入り口が20m以上にもなるトンネルが10か所以上建造され、20隻以上の原子力潜水艦をこのなかに隠蔽することが可能です。

中国海軍は、南沙諸島を含む南シナ海での領土獲得や、太平洋方面への進出を目論んでいるとされ、海南島は中国がこの周辺で影響力を発揮するための重要拠点となっています。

中国はすでに南沙諸島や西沙諸島における基地開発も行っていて、永暑礁や渚碧礁といった小島に3000m級の滑走路やレーダーサイトなどを建造していることが航空写真によって確認されています。

航空自衛隊 三沢基地

引用:4travel.jp

三沢基地は青森県三沢市にある自衛隊とアメリカ空軍が共同で使用している基地で、同時に民間飛行場としても使われています。

空自では三沢基地と呼称していますが、民間では三沢空港と呼ばれ、ベースとも呼ばれます。

F-16を装備するアメリカ空軍の戦闘機部隊が駐留しており、主に北朝鮮やロシアに対する牽制を目的としていることから、「北の槍」と呼ばれることもあります。

ほかに、対潜哨戒・偵察を任務とするアメリカ海軍の飛行隊も駐留しています。

三沢基地は航空自衛隊北部方面隊の隷下にあり、日本初となる最新ステルス戦闘機F-35装備部隊である第302飛行隊が所属しています。

空軍仕様であるF-35Aは2020年までに全部で42機が調達され、2個飛行隊が編成される予定になっています。

八戸には八戸貯油施設が存在し、三沢基地で使用される航空燃料がタンク8個に約80000バレル貯蔵されていて、パイプラインを通じて直接飛行場まで輸送することができます。

三沢基地近くの姉沼にはアメリカ空軍の電子保安中隊によって管理されている姉沼通信所があり、アメリカ軍およびアメリカ国家安全保障局(NSA)によって使用されています。

付近にはいくつものレドームが存在し、アメリカ軍の衛星と通信を行っていて、一説によると、この施設もアメリカの通信傍受ネットワークであるエシュロンに関わっているといわれます。

まとめ

以上、世界の軍事基地を紹介してきました。

戦車や戦闘機といった兵器に目がいきがちですが、目立たない存在である軍事基地も軍隊にとって重要なもので、強力な基地が配置されているところは、その軍隊が戦略的に重視している場所といえます。

軍事基地のなかには、大規模な訓練を行ったり、秘密文書の保管庫など、特別な役割をもっているものもあります。

世界にはまだ、私たちの知らない秘密をもった軍事基地が存在しているかもしれません。

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