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【閲覧注意】マジで怖い都市伝説・牛の首(異常性癖編)

語ってはいけないとされ、封印された怪談『牛の首』。

その内容と称するものがネット上にあがりました。

ここではその一つである異常性癖の都市伝説をご紹介します。

 

【都市伝説】牛の首(異常性癖編)の概要

戦前のある村の話。

その村には森と川を挟んだところに隣村があった。

ここでは便宜上ある村をA村、隣村をB村とする。

B村は部落差別を受けていた村で、A村民はB村を異常に忌嫌っていた。

ある朝A村で事件が起きる。

村の牛が1頭、頭を切断された状態で見つかったのだ。

それも普通の切られ方ではない。

断面はギザギザで獣とも違う、まるで切れの悪い刃物で何度も切り付けたような惨たらしさだ。

村人は気味が悪いからと牛の死体を焼却処分した。

しかし、牛殺しはこの1頭では終わらず、その後も続々と牛の首なし死体が出た。

日ごろからB村に不信感を持つA村民は、『こんなことをするのはB村の連中に違いない』と噂した。

その頃、B村でも若い女が次々と行方不明になる事件が起きていた。

A村からいつも酷い嫌がらせを受けているB村民は、この誘拐事件もA村の連中の仕業だろうと疑う。

こうしてもともと険悪だった両村は、ますます疑いあい憎み合った。

しかし、この一見無関係な二つの事件は実は一つだったのだ。

相次ぐ事件を警戒した両村は、互いに村境に見張りを立てていた。

ある夜、B村見張り役はA村の方から股間を興奮させた全裸の男がフラフラとやって来るのを目撃。

しかも、異様なことに男の頭は牛であった。

見張りに気づいた牛頭男は森に逃げ込み、A村見張り役にも目撃される。

一連の事件の犯人はアイツに違いないと、両村民は牛頭男を捕らえるべく森を探索した。

しかし、牛頭男は見つからなかった――否、見つからなかったことにされた。

牛頭男を捕らえたA村民がこぞって『そんな男はいなかった』と言い出したのだ。

このA村民の奇妙な言動には理由があった。

牛頭男の正体は頭から牛の生皮を被ったA村権力者の息子で、三十路を過ぎてもフラフラしている知的障碍者だったのだ

牛頭男あらため三十路息子は、父親が問い詰めてもワケのわからぬことを言うばかりでラチがあかない。

そこで三十路男がよく遊んでいる父親所有の山を調べたところ、牛の首を接合された女の死体がいくつも見つかった。

つまり、三十路男はB村から浚った女の首を牛の首とすげ替え、死体と交わっていたのだ。

権力者である父親は金の力にものを言わせ、村人と警官を買収し口を封じた。

そして息子を土蔵に閉じ込めて事件を『なかったこと』にした。

しかし、村の女たちを浚われたB村民は黙ってはいられない。

特にあの夜、牛頭男を目撃した見張り役4人は『見なかった』というA村側の証言に納得できず、4人で警察に抗議しにいく運びとなる。

しかし、その警察もすでにB村権力者によって買収済みなのだ。

翌日、橋には4人の生首と4つの牛の首が晒された。

事実の暴露を恐れたA村民は村を出たB村の4人を捕らえ、全ての罪を彼らに着せリンチにかけて殺害した挙句、見せしめと脅しの意味で晒し首にしたのだ。

この効果は大きく、B村民のみならずA村民までもが『このことを喋れば殺される』と一切の口を噤んだ。

両村民は事件の記憶に蓋をし口外することなく、土蔵に幽閉された男の存在と共に『なかったこと』にしていった。

 

【都市伝説】牛の首(異常性癖編)の真偽考察

この話が事実かはこの場合さして重要ではありません。

『もしかしたら、3割くらいは本当かも?』『似たような話が本当にあったかも?』と読み手に思わせれば充分なのです。

そうした観点で言うと、この話はかなり良く出来ています。

 

『牛の首』というテーマが多岐にわたってグロテスクに活用されている

切れの悪い刃物で剥ぎ取った牛の生皮を被る。

女の死体と牛の首を接合する。

4人の生首と牛の生首が並べられて晒される。

どれも光景が目に浮かびますね。

 

仲の悪い隣村というリアルな設定

隣村同士なんだから仲良くすればいいのに…と思いますが、実際近接するが故の利権争いというものがあります。

水利権、堤防の高さの協定(どちらかが抜け駆けして高くすると、低い方に全て流れる)、土地の線引き。

室町時代などその手の喧嘩で火起請だの石合戦をやっていたくらいです。

そこに差別という要素が入れば、問題が起きた時に対等な立場で話し合って解決などできないだろうというリアリティがあります。

 

知的障碍者による性犯罪という際どいオチ(最後は土蔵に監禁)

差別を恐れずに言うと、実際に知的障碍者による性犯罪・性被害は表沙汰になりにくいだけで少なからず起きています。

社会福祉が進んでいる現代ですらあるのですから、障碍者教育・療育という社会概念がない時代では推して知るべしでしょう。

人前に出したくない子供を土蔵に監禁するというのも、昔は近いことが行われていたと今年90歳になった老婆は言います。

さすがに土蔵監禁ではありませんが、家の奥に閉じ込めてなるべく人目に触れさせないそうです。

後に人間国宝にまでなったゴゼの小林ハルさんも、盲目であるというただそれだけの理由で、呼ばれた時以外は声を出してはならぬと育てられたくらいなので、大人の知的障碍者ともなれば監禁・軟禁されていても不思議はありません。

 

死姦・獣姦の複合技エロス

三十路男が犯した罪がなんとも猟奇的に描かれています。

ただ女性を犯すだけでは飽き足らず、わざわざ殺した女性の首を牛に挿げ替えるという異常っぷり。

一体彼は女性を犯したかったのか、牛と交わりたかったのか。

 

権力者の鶴の一声・全ては闇に

恐ろしい事件が起き、犯人も明らかになっているというのに、田舎の村では権力者(庄屋や土地持ち)の力が官憲にも及び事実が捻じ曲げられる

これもまた良くあることでした。

村社会で全体の意志や権力者に下手に逆らえば村八分にされてしまうからです。

農業主体の村で村八分にされるということは、ほとんど緩やかな死刑執行のようなものなので余程の気概がなければ抗えません。

 

まとめ

既存の都市伝説『牛の首』の封印された物語という、非常に特殊な位置づけの都市伝説です。

真偽のほどは別として、エログロ猟奇をコンプリートした上に、日本の村社会の仄暗さまで加味された素晴らしい物語です。

『牛の首』の中身は、この異常性性癖編とカニバリズム編しか目ぼしいものが見つからないのが残念です。

この先また何か面白い説が浮上した際には、ぜひここでご初回させていただきたく思います。



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