驚異の自然現象

史上最悪の自然災害ランキングTOP10(被害額、死者数)

東日本大震災(2011年)、熊本地震(2016年)、西日本豪雨(2018年)など、近年の日本はこれまで体験した事の無いような大規模な自然災害が立て続けに起こっています。

しかし、実はこれは日本に限ったことではなく、世界中で毎年のように大災害が起こっており、地球規模で異変が起きているとも言われています。

そこで今回は、これまでに人類が経験した史上最悪の自然災害を様々な角度からご紹介していきます。

目次

 

自然災害の種類

昔から「地震、雷、火事、オヤジ」なんて恐いものを表現する言葉があったりしますが、本当に恐ろしい災害というのは何なのでしょう?

最近では地震はもちろんのこと、未曾有の豪雨や熱波が日本を始め世界中で猛威を振るっていますし、ちょっと変わったものでは「伝染病の蔓延」なんかも自然災害の部類に入ります。

ちなみに、日本の法令上では「自然災害」は「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害」と定義されています。

 

【自然災害】史上最高被害額ランキング


まずは、被害額が史上最も大きかった自然災害からご紹介しましょう。

 

被害額の算出方法

被害額の算出方法については様々な考え方があるようですが主に下記項目の合計額となります。

・建物、事業資産、農産物等への物理被害および経済損失等
・河川、海岸、道路、下水道等の土木設備への物理被害
・鉄道、水道、電力、通信等の重要なインフラ関係への物理被害および経済損失
※被害額には、人的損失および被災地での生産減少による他地域への影響等に係るものは含まれません。

それでは【自然災害】史上最高被害額ランキングを第10位からご紹介していきます。

 

第10位 北米の干ばつ2012-13(496 - 561億ドル)

2012年に発生した干ばつは、米国、メキシコ、カナダに深刻なダメージを与えました。

特に被害が大きかったカリフォルニア州では降水量が例年の3割程度しかなく、深刻な水不足が発生しました。

農作物の収穫は過去最低水準に落ち込み、穀物の高騰は酪農やその他の業界にも大きな影響を与えました。

また、河川の水が干上がり、魚の大量死が発生、多くの地域で漁獲制限が強化されました。

その被害総額は496億ドルから最大で561億ドルに上ると見積もられています。

 

第9位 北米の干ばつ1988-89(532億ドル)

1988年、アメリカを史上最悪の干ばつが襲いました。

アメリカ中西部など襲ったこの干ばつは1988年から長いところでは1990年頃まで続き、ピーク時にはアメリカの45%の地域が干ばつに苦しみました。

この干ばつは、トウモロコシ等の作物に壊滅的な被害を及ぼし、芝生は茶色になり、多くの都市で水が制限されました。

また、同時に発生した熱波により多くの森林地帯では山火事が発生し、イエローストーン国立公園の山火事(1988年イエローストーン火災)では、793,880エーカー(3,213km2)の森林が灰になりました。

熱波によって失われた人命は4800人~17000人とされ、その被害総額は532億ドルでアメリカ史上最悪の干ばつと言われています。

 

第8位 ハリケーン・イルマ(648億ドル)

ハリケーン・イルマは、2017年8月末に発生し周辺国家に甚大な被害を引き起こした超大型ハリケーンです。

ハリケーンの分類中最大のカテゴリー5に属する超大型ハリケーンであり、最大風速は約81m/sを記録しました。

カリブ海のサン・マルタンやサン・バルテルミーでは全ての建物の95%が被害を受け、水、電気、通信などのインフラ施設が完全に寸断されました。

アメリカでは、フロリダ州が最も被害が大きく、少なくとも32の河川や河床で氾濫し、65000以上の家屋や企業が被害を受け、その被害総額は648億ドルと見積もられています。

イルマのアメリカ上陸直前にはハリケーン・ハービー(カテゴリー4)がテキサス州で壊滅的な被害を発生させており、アメリカ本土にカテゴリー4以上のハリケーンが1年以内に2つ上陸するのは史上初のことでした。

 

第7位 ハリケーン・サンディ(687億ドル)


ハリケーン・サンディは2012年に発生した大型ハリケーン(カテゴリー3)です。

その直径は1,520kmと、日本の北海道から九州までをほぼ覆うほどの大きさで、アメリカ東部を中心に広範囲で浸水被害が発生。数多くの家屋が水没・破壊されました。

ニューヨークでは低地の沿岸地域の住宅、建物の浸水被害の他、地下鉄トンネルも浸水するなどインフラ面に大きな被害がでました。

さらには世界最大のニューヨーク証券取引所が2日間営業を停止、原子力発電所も稼働を停止するなど経済界にも大きな影響を及ぼし、ニューヨークではハリケーン・カトリーナを超える史上最悪の災害とも言われました。

サンディは、被害総額687億ドルとアメリカ東海岸を襲ったハリケーンの中では史上最悪の被害をもたらしました。

 

第6位 ハリケーン・マリア(916億ドル)

※ドクロの形に見えるハリケーン・マリアの気象予報図

ハリケーン・マリアは、2017年9月にドミニカ国とプエルトリコを襲った大型ハリケーンです。

熱帯低気圧となってからわずか24時間後にカテゴリー5のハリケーンへと劇的な成長を遂げ、9月19日にドミニカに上陸、ドミニカの国民総生産の224%に達する13億ドルという壊滅的な被害をもたらしました。

その後、プエルトリコに上陸し、一部地域では洪水が4m以上の高さに達するなど沿岸部を中心に多くの建物を破壊しました。

更に、農地の約80%が被害を受け特にコーヒー農園では、1800万本のコーヒーの木が破壊されました。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)によると、ハリケーン・マリアによる経済損失は合計で916億ドルに達っすると報告されています。

 

第4位 ハリケーン・ハービー(1250億ドル)


ハリケーン・ハービーは、2017年8月にテキサス州を襲ったカテゴリ4の超大型ハリケーンです。

テキサス州だけでも30万棟の建物と50万台の車両が被害・破壊されました。また、テキサス州全域が停電し、石油・ガスの生産力の20%以上が被害を受け、製油所が閉鎖され、深刻な燃料不足が発生しました。

アメリカ海洋大気庁によるとその被害総額は1250億ドルと試算されており、2005年のハリケーン・カトリーナと並んで史上最悪のハリケーン被害と言われています。

 

第4位 ハリケーン・カトリーナ(1250億ドル)


ハリケーン・カトリーナ は、2005年8月末にアメリカ南東部に甚大な被害をもたらした史上最強クラスのハリケーンです。

最も被害が大きかったニューオーリンズでは、湖及び工業水路の複数個所で堤防が決壊し、市内の8割が水没しました。

罹災後、市の公共サービスは完全に麻痺し、市の完全封鎖を含む緊急事態宣言が出されました。

支援物資の不足により、高齢者などの衰弱死が相次ぎ、市内の各地では廃墟のような街並みが広がり、遺体が水面を流れているといった光景が広がりました。

原油精製施設も大きな被害を受け、その影響で原油価格が10%以上高騰しました。

その被害総額は1250億ドル(最大1600億ドル)と見積もられ、アメリカ史上最悪の自然災害と言われています。

 

第3位 四川大地震(1480億ドル)


四川大地震は、中国中西部の四川省で2008年5月12日に発生した大震災です。

マグニチュード8.0を記録し、直下型地震としては世界最大級で、1927年の古浪地震や2001年のインド西部地震、日本では1586年の天正地震や1891年の濃尾地震に匹敵する規模でした。

地震によって道路や電力・水道・通信などライフラインが寸断され、家屋の倒壊は21万6千棟以上、損壊家屋は415万棟以上の他、世界遺産や文化財などにも多数の被害が発生し、被害総額は1480億ドルにも上りました。

また、四川省だけで約7000棟の学校校舎が倒壊し、この地震をきっかけに校舎の耐震基準が中国で大きな問題になりました。

 

第2位 阪神・淡路大震災(1970億ドル)


阪神・淡路大震災は、1995年1月17日に淡路島北部沖の明石海峡で発生したマグニチュード7.3の大地震です。

兵庫県を中心に大阪府、京都府でも大きな被害を受け、死者数は伊勢湾台風の5098人を上回る6434人に達し、当時(東日本大震災発生まで)戦後最悪の災害と言われました。。

1948年の福井地震を契機に新設された「震度7」が適応された初めての震災であり、道路・鉄道・電気・水道・ガス・電話などのライフラインは広範囲で寸断され、家屋被害は全壊10.5万棟、半壊14.4万棟のほか、7000棟以上の家屋が全焼しました。

その他、道路7,245箇所、橋梁330箇所、河川774箇所が破壊され、被害総額は10兆円以上(1970万ドル)にも上りました。

また、この地震で支払われた地震保険の支払額は約783億円にも上り、地震保険に注目が集まりました。

 

第1位 東日本大震災(3600億ドル)


東日本大震災(通称3.11)は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による災害およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害です。

地震の規模はマグニチュード9.0で、発生時点において日本での観測史上最大の地震でした。

地震によって最大10m以上にも上る巨大な津波が発生し、東北地方の太平洋沿岸の被害は特に壊滅的で、震災による死者・行方不明者は1万8434人、建築物の全壊・半壊は合わせて40万2699戸、震災発生直後のピーク時においては避難者は40万人以上、停電世帯は800万戸以上、断水世帯は180万戸以上に上りました。

また、この地震と津波により、福島第一原子力発電所が破壊され、炉心溶融(メルトダウン)が発生。福島県の一部地域は「帰宅困難区域」「居住制限区域」に指定されました。

日本政府は震災による直接的な被害額を16兆円から25兆円と試算しており、世界銀行によると経済損失額史上1位の自然災害と推計されています。

なお、東日本大震災における地震保険の支払額はなんと1兆2750億円で、第二位の熊本地震(3750億円)、第三位の阪神大震災(783億円)を大きく引き離して日本歴代一位の保険支払額となっています。

東日本大震災が、いかに桁違いの規模の災害だったかがよくわかります。

 

【自然災害】史上最悪ランキング


次にご紹介する史上最悪ランキングは、自然災害による死者数を元に順位をつけています。

 

第10位 2004年スマトラ島沖地震(死者23万人)


スマトラ島沖地震は、2004年12月26日にインドネシア・スマトラ島沖で起きた超巨大地震です。

マグニチュード9.1(または9.3)という稀に見る大地震であり、1900年以降で1960年のチリ地震(マグニチュード9.5)に次いで2番目に大きな規模の地震でした。

そのエネルギーは東日本大震災(マグニチュード9.0)の1.4倍に相当し、広島型原爆のおよそ2万3千個分とも言われています。

地震によって最大34mもの大津波が発生し、インドネシアのみならず、インド洋沿岸のインド、スリランカ、タイ王国、マレーシア、モルディブ、マダガスカル、ソマリアなど東南アジア全域に加え、4500㎞以上離れたアフリカのソマリアでも9mの津波が観測され、298名の死者が出ました。

その後も、大規模な余震が続きマグニチュード6.0以上が10回以上、マグニチュード5以上の余震が20回以上観測され、これらの地震と大津波により死者・行方不明者は約23万人、被災者は500万人に達しました。

食糧不足、衛生環境の悪化から感染症や伝染病の発生などの2次被害が懸念され、治安の悪化による性的暴行、窃盗、誘拐事件などが多発しました。

 

第9位 唐山大地震(24万人)


唐山大地震(とうざんだいじしん)は、1976年7月28日に中国の河北省唐山市付近を震源として発生したマグニチュード7.5の直下型地震です。

中国有数の工業都市であり当時100万人以上が生活していた唐山市は、この地震により工場の78%、ポンプ場の80%、下水道管の14%、そして住居の94%が全壊するという壊滅的な被害を受け、再建するまで、約10年間にわたり外国人の立ち入りが制限されていました。

その犠牲者の数は公式記録で242,419人、非公式には60万~80万人以上とも言われています。

20世紀最大の犠牲者を出した震災であり、現在は抗震記念館が設けられ、倒壊した建物や断層の一部が地震遺跡として保存されています。

 

第8位 アンティオキア地震(25-30万人)


アンティオキアは、古代の西シリア(現在のトルコ)に建設された都市で、ローマ、アレクサンドリアに次ぐローマ帝国第三の都市として栄えていました。

526年5月29日にマグニチュード7.0という大地震が発生し、都市のほとんどの建物が深刻な被害を受け、何日にも渡って火災が続きました。

また、この日はキリストの昇天祭が近かったため、大勢の信徒や観光客が都市に滞在していたため被害が増大し、推計25-30万人が亡くなったと言われています。

アンティオキアは、その後再建はなされたもののかつての偉容は甦らず、ペルシアに度々攻撃されるなどしたために衰退していきました。

 

第7位 海原大地震(27万人)


海原大地震は、1920年12月16日に中国・寧夏回族自治区(ねいかかいぞくじちく)の海原県(かいげんけん)で起きた大地震です。

地震の規模はマグニチュード7.8で、中国大陸全土で揺れを確認出来たと言われており、4つの都市が廃墟と化しました。

海原県だけで犠牲者は7万3千人以上に上り、蘭州、太原、西安、西寧、銀川の主要都市を含む7つの省および地域で被害が発生、犠牲者は27万人以上と推計されています。

地震が起こったのが厳冬期の12月であるにも関わらず、大きな余震が続いていた為に野外で過ごす住民が増えたことから、多くの凍死者が出ました。

また、地震発生が自治区という複雑な立場の地域だったために、救援活動は殆ど行われなかったことが被害を大きくした要因の一つと言われています。

 

第6位 1737年カルカッタのサイクロン(30万人)


カルカッタ・サイクロンは、1737年10月7日にインド東部のカルカッタ(現コルカタ)で発生した大型サイクロンです。

カルカッタ南部に上陸したサイクロンは、最大10m以上の高潮を発生させ、沿岸部の村は壊滅的な被害を受けました。

20,000隻もの漁船が沈没し、犠牲者は30万人にも上ったと推計されています。

カルカッタ市内でも、嵐と洪水により、からぶき屋根と土で作られていた民家は、ほぼ全てが破壊され、20,000人だった人口の1/7にあたる約3,000人以上が命を落としたそうです。

 

第5位 1839年インドのサイクロン(30万人)


1839年11月25日に、インド南東部のコリンガで発生したサイクロンです。

高さ12mもの高潮が発生し、港町だったコリンガの建物は一掃され、2万隻もの船が破壊されました。

犠牲者は30万人にもおよび、生き残った人たちは壊滅状態となったコリンガの港町を放棄し、近隣の町へと移住したとされています。

 

第4位 ボーラ・サイクロン(30万~50万人)


ボーラ・サイクロンは1970年11月12日に東パキスタンのボーラ地方(バングラデシュ)とインドの西ベンガル州を襲った超大型サイクロンです。

ベンガル湾沖で発生したサイクロンは勢力を強めながら北上し、カテゴリー3相当のハリケーンとなって東パキスタンに上陸しました。

サイクロンは最盛期には最低中心気圧966mb、最大風速51m/sに達し、ベンガル湾の標高が低い島々では、高潮により潮位が最大10mも上昇したとされ、沿岸部の村々では家屋の85%が全半壊し、9000隻の沖合漁船が破壊されるなど壊滅的な被害を受けました。

ベンガル湾の沿海部はサイクロンに対して非常に脆弱であることで知られており、最も被害が大きかったタズムッディンでは人口の45%以上に上る8万人以上が命を落としました。

このサイクロンによる被害は、全体で死者30万~50万人、被災者360万人、被害総額8,640万米ドルと推定されています。

東パキスタンの政治指導者と国際社会は、被害発生後にパキスタン政府の救助活動が消極的だった事を激しく非難しました。

この結果12月の選挙にて野党のアワミ連盟が東パキスタンで地滑り的圧勝を収め、翌1971年には東パキスタンと中央政府間の政争が激化して遂にバングラデシュ独立戦争が勃発しました。

さらに同年12月には第3次印パ戦争へと拡大し、結果として新国家バングラデシュが建国されることになりました。

 

第3位 華県地震(83万人)


華県地震(かけんじしん)は、1556年1月23日に明(現・中国)の陝西省(せんせいしょう)で起きたマグニチュード8.0の大地震です。

明の書物「明実録」によると、この地震による死者は朝廷に報告されたものだけで83万人、実際はそれ以上の死者数を出したとされる人類史上最悪の震災と言われています。

この地域は当時も今も窰洞(ヤオトン)と呼ばれる横穴式住居が多く、それらが地震に伴う液状化現象で一斉に崩壊し、被害拡大の要因の一つになったと考えられています。

被害は震源から840kmもの広範囲にわたり、内陸部の全域が破壊され、中心部の町では住民の半数以上が死亡したと言われています。

 

第2位 黄河洪水(90万-200万人)


中国第2の長さを誇る黄河(全長約5,464km、河口の川幅17-18km)で発生した大洪水です。

黄河は、下流域が膨大な土砂の堆積によって周辺地域よりも川底が高くなった川であり、古来よりたびたび氾濫し、大きく流路を変えてきた歴史を持っています。

その為、黄河の治水は歴代王朝の重大な関心事の一つであり、春秋戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)には堤防を建設しました。

それ以降、数世紀にわたって、黄河流域の農民たちは堤防を拡大し氾濫を防いでいましたが、数世紀にわたる泥の堆積と、連日の大雨により1887年9月28日に河南省鄭州市(ていしゅうし)で堤防が決壊、大規模な洪水が発生しました。

その地域は、低地の平原だったため、洪水は中国北部中にすぐさま広がり、その範囲は5万km2(九州全土の面積:36,750km2)にも及んだとされています。

この大洪水による犠牲者は、死者90万人とも、死者200万人とも言われる他、数百万人が家を失い、その後の伝染病(パンデミック)と食糧不足による飢餓により、二次被害でも膨大な数の死者が出たとされています。

 

第1位 1931年中国大洪水(100万-400万人)


1931年中国大洪水は、中国で1931年7月~8月にかけて発生した一連の大洪水です。

記録に残っている自然災害の中では確実に史上最悪の自然災害であり、100万人~400万人もの人が亡くなったとされています。

洪水発生前の1928年~1930年にかけて中国では酷い干ばつが発生しました。1930年末の冬からは異常気象となり激しい冬の嵐に見舞われ、春の雪解けと豪雨によって川の水位が大幅に上昇していました。さらに例年は2個/年ほどしか台風が発生しない地域に、1931年7月だけで7個の台風が襲来しました。

それにより、中国・アジア最長(6300km)の河川である長江と、長江・黄河に次ぐ第三の大河である淮河(わいが)が氾濫を起こし史上最悪の大洪水となりました。

同年7月、長江沿いの4つの気象観測所が月間降水量600㎜以上という異常な数字を記録、長江と淮河の洪水は当時の中国の首都・南京市に壊滅的な被害が発生し、水死者だけで14.5万人に上りました。

さらに8月には、深夜に淮河・高郵湖(かおゆーこ)近くの堤防が決壊し、周辺民家は完全に破壊され、就寝中だった住民約20万人が水死しました。

これらの洪水により食糧不足による飢餓と、コレラやチフスといった感染症が蔓延するなど二次的な被害を受けた人の数は2500万~5000万人にも上り、数百万人が死亡しました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火など様々な自然災害がありますが、地震にしても台風にしても、最も多くの死者を出す災害は、「津波や高潮、堤防決壊などによる洪水」だと言えるでしょう。

実際、東日本大震災でも震災による建物の倒壊等ではなく、命を落とした人のほとんどは津波によるものでした。

大きな災害時には、決して海や川には近づかず、自治体等による避難指示にしたがって速やかに避難することが大切です。

何よりも命を大切に考えて行動するように気を付けてくださいね^^

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