驚異の自然現象

世界一寒い場所・地域ランキングTOP10

世界には様々な地域があります。

田園地帯や都心部のような、暮らしやすいところだけではありません。

砂漠やジャングル、荒野のような過酷なところもあります。

中でも人によって最も過酷だと感じられるのが、極寒の地域です。

日本でも気温が氷点下にまで下がったり、大雪が降ったりと日々の生活が億劫になったり、支障が出るところもあります。

しかし世界には、日本の比にならないような極寒の地域が存在しています。

今回は世界一寒い場所・地域をランキング形式で紹介します。

 

10位:スタンリー(-52.6℃)

引用元:http://www.sunvalleysir.com/eng/sales/stanley-id-usa

アメリカ合衆国の北西部、アイダホ州は地域によってさまざまな気候が存在しています。

中でもロッキー山脈に位置するアイダホ州北部は、夏は気温が非常に高く、冬は気温が非常に低くなる高山性亜寒帯気候に属しています。

スタンリーはそんなアイダホ州北部に位置する、アメリカ本土で最も気温の低い町です。

標高1906mもの高地に位置し、人口はわずか69人。

夏には最高気温が30℃を超え、冬には気温が氷点下を大きく割り込みます。

特に冷え込みは厳しく、夏場でも最低気温が氷点下を下回ることが珍しくないため、年に290日は朝に霜が降りているほか、年に60日は気温が0℉(-17.8℃)に達します。

過去には-52.6℃を記録したほか、1995年から2005年の間にアメリカで最も低い気温を記録した日が最も多いです。

スタンリーの気温が下がるのは、地理的な要因が大きいです。

スタンリーは標高3000mを超える山々に囲まれて位置しており、周囲の寒気がすべて流れ込んでくるようになっています。

そのため特に気温が下がりやすくなっているのです。

 

9位:プロスペクトクリーク(-62.1℃)

引用元:https://www.pinterest.dk/

プロスペクトクリークは、アメリカ合衆国アラスカ州にある小さな集落です。

元々は近隣の鉱山を探検する部隊のキャンプ地であり、1974年にTAPS(Trans-Alaska Pipeline System)を建設するために集められた27000人の人々のキャンプとして建設されました。

1977年にTAPSが完成した後は放棄され、1992年には再びキャンプ地として利用されるようになりました。

1971年にはアメリカの中でも最低気温である-62.1℃を記録しているほか、たびたび-60℃近辺を記録しています。

ここまで気温が低いとパイプラインの凍結が不安になりますが、TAPSを建設したアラスカパイプラインサービス社によるとTAPSは厚さ10㎝ものグラスファイバーを用いた断熱材が張られており、原油が凍結したことはありません。

 

8位:スナッグ(-63.9℃)

引用元:https://www.theactivetimes.com/

スナッグはカナダで最も低い気温を記録した集落です。

ユーコン準州に属しており、カナダの北西部、アラスカハイウェイから東に行ったところにあります。

1896年に「クロンダイクゴールドラッシュ」と言われる金採掘ブームが当時のユーコン準州で起きた際に建設されました。

しかしブームの終焉後には人口が大きく減少、1947年には8人から10人ほどのファーストネーション(イヌイット、メティ以外のカナダに住む先住民族)と1人の毛皮住人、近隣の軍用飛行場に15人から20人ほどの空港職員が暮らすのみとなり、1968年には完全に放棄されています。

1947年2月3日、スナッグでカナダで最も低い気温である-63.9℃を記録しました。

近隣のフォート・セルカークではスナッグよりも更に低い-65.0℃を記録したという主張もありますが、正式には認められていません。

 

7位:ヤクーツク(-64.4℃)

引用元:https://www.amusingplanet.com/

ヤクーツクはシベリアを流れるレナ川に面する都市で、人口はおよそ31万人。

ロシア連邦を構成する国家のひとつ、サハ共和国の首都であり、レナ川に面する河港を有しています。

1632年にコサックがシベリアの東部へ進出した際に築いた砦が元となり、以後は東シベリア進出の拠点として発展しました。

現在もレナ川を中心とする水運の拠点となっており、北東連邦大学などの高等教育機関やロシア科学アカデミーの支部などが置かれています。

ヤクーツクは非常に気候が厳しく、冬には最低気温ではなく平均気温が-40度となります。

-64.4℃という気温も1月に記録しています。

またヤクーツクは永久凍土の上に建設された都市であるため、建物は皆コンクリートでできた杭の上に建てられた高床式となっています。

ヤクーツクは非常に寒暖差が激しく、冬には-50℃を下回ることもある一方、夏には40℃を超えるほど気温が上昇します。

夏季には永久凍土が溶け出すことで地盤沈下が発生し、地面の上にそのまま建物を建てると大きく沈み込んでしまうため、建物が皆高床式となっているのです。

ヤクーツクは「世界で最も寒い都市」と言われます。

ヤクーツクより寒い場所は他にもありますが、いずれも無人であったり、集落であっても人口がごくわずかなものばかりです。

30万人以上もの人口を有し、経済活動が盛んに行われる都市であるヤクーツクほどの規模を持つ場所はヤクーツクより気温が低いところにはありません。

そのためヤクーツクは世界で最も寒い都市であると言えるのです。

 

6位:ノース・アイス(-66.1℃)

引用元:https://www.pinterest.jp/

ノース・アイスはグリーンランド北部にある研究基地です。

1952年から1954年にかけてイギリスのジェームズ・シンプソンという極地探検家が、グリーンランドの研究を行うためにノース・グリーンランド探検隊を組織し、グリーンランドに観測所を建設しました。

それがノース・アイスです。

1954年1月9日、ノース・アイスで-66.1℃を記録しています。

 

5位:ベルホヤンスク(-69.2℃)

引用元:http://www.orangesmile.com/

ベルホヤンスクはロシア連邦を構成する国家のひとつ、サハ共和国にある町です。

サハ共和国にはあり北極海へ向かって流れるヤナ川という川があり、その沿岸にあります。

先に触れたヤクーツクより北東部に675㎞先の北極圏にあり、サハ共和国でも最北端に位置しています。

ベルホヤンスクは人口1122人の小さな町で、ロシア全体で見ても3番目に人口が少ないです。

主な産業は牛や馬、トナカイの飼育です。

1638年にコサックが定住したことで町が作られ、ロシア帝国時代には政治犯の流刑地として利用されていました。

1863年にロシア帝国に併合された旧ポーランド・リトアニア連邦共和国内で、「1月蜂起(1863年蜂起)」と言われるロシア帝国に対する武力蜂起が起きた際には、参加者のひとりである詩人のヴィンセント・プジツキーがベルホヤンスクに流刑となっています。

ベルホヤンスクは同じロシア連邦内のヤクーツクやオイミャコンと共に、世界の寒極であると言われています。

 

4位:オイミャコン(-71.2℃)

引用元:https://matome.naver.jp/

オイミャコンは人間の定住地の中で、最も寒い土地です。

1926年1月26日に-71.2℃を記録しています。

オイミャコンよりも低い気温を記録した土地はいくつかありますが、そこには定住者はいません。

オイミャコンはサハ共和国北東部、インディギルガ川の沿岸にあります。

人口わずか462人の小さな村で、北極圏にほど近く、1年のうち2ヶ月ほど白夜が続きます。

最低気温同様1年の平均気温も-15.5℃と低く、夏場には30℃を超える一方7月でも気温が氷点下になることもあります。

1月には平均気温が-50℃を下回ります。

気温だけ見れば、1年のうち半分以上が冬と言える特異な気候を有しています。

これだけの極寒地域であるために、オイミャコンの人々の暮らしはかなり独特です。

まずオイミャコンでは水道管が凍結してしまうため、水道がありません。

定期的に給水車が家庭を回り、生活用水を供給します。

またオイミャコンでは野菜が育たないため、住人の主食は肉や魚です。

冷蔵処理をしなくても外気温で凍結してしまううえ、オイミャコンは寒すぎて病原菌が死滅してしまうため平然と野外で魚が販売されます。

「オイミャコン」という名前の由来は、シベリア東部の言語のひとつであるエヴェン語で「凍らない水、魚が冬を過ごす場所」という意味の言葉から来ていると言われていました。

正確にはこの説は正しくないようで、本当は同じくシベリアで話されるツングース語で「凍った湖」が由来と言われています。

ただオイミャコンの近辺には、過酷な気候にも関わらず凍らない小川や温泉などがあります。

そのため誤った説が長年定着していたのです。

 

3位:デナリ(-73.8℃)

引用元:https://forbesjapan.com/

デナリという名称にはまだ馴染みがない人もいるかもしれません。

2015年8月31日、当時のアメリカ大統領であったバラク・オバマが、正式名称をマッキンリー山からデナリへ変更することを発表しています。

デナリは標高6190mを誇る、北米大陸の最高峰です。

日本人では1970年と1984年に植村直己が単独登頂を果たしたほか、2014年にはタレントのイモトアヤコが日本テレビのクルー隊と共に登頂しています。

デナリは元々北極圏に近いアラスカにあるうえ、標高が大きいために山頂部は非常に気温が低くなります。

山頂部の平均気温は夏でも-20℃になるほか、過去には-73.8℃を記録しています。

ちなみに近年アラスカは急速に温暖化が進行しており、デナリでは気温が上昇したことで登山者の残した凍った人糞が溶け、悪臭を放つようになったと言われています。

 

2位:ボストーク基地(-89.2℃)

引用元:https://openit-magazine.com/

北半球の寒極がオイミャコンやベルホヤンスクなどであるなら、南半球の寒極は南極大陸です。

南極大陸は各地で極寒の気温が記録されています。

現在観測された中で、南極大陸で最も低い気温がボストーク基地の-89.2℃です。

そしてこの記録は地表上で観測された、最も低い気温の記録となっています。

ボストーク基地は第2次ソビエト南極観測隊によって1957年に設立され、以後1994年まで運用されました。

その後は一時閉鎖されたこともありましたが、現在はアメリカ、ロシア、フランスで共同運用されています。

ボストーク基地は標高3000m以上に位置しており、元々過酷な南極大陸の中でも更に過酷な環境にあります。

ボストーク基地は1年を通じて気温が氷点下を上回ることはなく、年平均気温は-55.2℃、夏季の間でも-32℃です。

1983年7月21日に-89.2℃を記録したほか、1997年には非公式ですが-91℃を記録したとも言われています。

極寒のほかにも、ボストーク基地は人間が住むのに適さない過酷な条件が揃っています。

空気が水分をほぼ含まない乾燥状態、平均風速5m/sの強風、酸素不足、気体分子のイオン化、気圧、極夜・白夜など、様々な要素が合わさることで、ただ暮らすだけで高山病に近い症状やリウマチ、体重の減少などに苛まれます。

 

1位:東南極高原(-100℃以下)

引用元:https://ourplnt.com/

ボストーク基地が「観測された中で最も寒い場所」であるなら、まだ正式なデータこそありませんがおそらく地球上で最も寒いと思われる場所が、南極大陸の東南極高原です。

東南極高原は南極大陸東部に1000㎞以上も広がる、平均標高3000m以上の高原です。

別名を「極地高原(Polar Plateau)」、「ホーコン7世高原(Haakon VII Plateau)」とも言います。

東南極高原は太陽の登らない日も多く、緯度も高いため、地球上で最も気温が低い地域となっています。

ペンギンなどの陸上生物は一切生息しておらず、一部のバクテリアや線形動物、節足動物などしか生息していません。

2004年から2016年の間、NASAは衛星を用いて東南極高原の調査を行いました。

その結果、東南極高原の一部では冬の間、気温が-100℃に達することが分かったのです。

従来、極寒の下限は-98℃ほどまでだと言われていました。

東南極高原の測定記録も-98℃ほどではないかとも考えられています。

ただいずれにしても、地球上で最も寒いのがこの東南極高原であることは間違いありません。

 

まとめ

今回は世界一寒い場所・地域をランキング形式で紹介しました。

観測史上、日本で最も低い気温を記録したのは北海道の旭川で、気温は-42℃です。

ただこの記録も本当に記録的なもので、日本の冬はよほど寒い地域でも-20℃ほどまでしか下がりません。

そう考えると、今回紹介した場所はいずれも私たちの想像を絶するものであることが分かります。

しかしそのような場所でも人が暮らし、私たちの常識では考えられないような暮らしをしています。

寒い場所などを知ると地球にも驚かされますが、何よりも人間の可能性に驚愕させられるのではないでしょうか。



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