都市伝説と言うとつい『怖い』方向に傾きがちですが、今回は少し気分を変えて様々な角度から見て『面白い』噂を集めてみました。
歴史ミステリーから噂の伝搬のケーススタディ、本来怖いはずの話の笑ってしまう裏話などの詰め合わせ10選お楽しみください。
都市伝説1 義経生存説
引用元:http://www.hk-curators.jp/
日本で最も知名度と人気の高い武将の一人が九郎判官源義経(くろうはんがん みなもとの よしつね)です。
アニメやゲームにも度々登場するので、詳しくは知らなくても名前だけはほとんどの方が知っているのではないでしょうか?
今回は平泉の地で自害したとされる彼が、実は生き延びていたとされる説を二つほどご紹介します。
愛され型武将
数々の武功を上げながら疑心暗鬼と化した兄・頼朝(よりとも)に疎まれ都から追放され、最後は逃亡先の奥州平泉で31歳の若さで自害して果てた義経。
その悲劇の天才(ただし戦限定)の生涯は日本人の美意識に訴えるものがあり、後に『判官贔屓』と言う言葉が生まれるほどに民衆に愛され、彼を英雄視する幾多の伝説や歌舞伎などが作られました。
これからご紹介する二つの伝説も、そうした土壌から流布したものとご理解ください。
義経海を渡る・蝦夷編
義経は平泉で死なず蝦夷地(北海道)に渡り、そこで大王と仰がれ神として祀られた。
義経は北海道のアイヌと深く関わり、『オキクルミ』というカムイ(アイヌの信仰する精霊神)と同一視され、アイヌの信仰を集めていた。
***
荒唐無稽とも思えますが、これはもっとも流布した義経生存説でした。
『奥州合戦で敗れた泰衡の手下が蝦夷に逃げた』という文献もあるため、それなりに信憑性がない話でもないのです。
北海道には義経とアイヌの姿を描いた『アイヌ風俗絵馬』が数多く残り、110以上の義経伝説が存在します。
義経山・義経岩・義経神社、更には北海道初の機関車の名前が『義経号』と、もはや完全に北海道のご当地キャラ扱いです。
引用元:http://www.hk-curators.jp/
義経国境を超える・モンゴル編
平泉で死ななかった義経の渡航先が、まさかの国外モンゴル。
しかも、セカンドライフがチンギス・ハン。
『人生でもう一花咲かせよう!』でモンゴル征服、最強騎馬民族として世界的ビッグネームになるとは凄すぎます。
現代人の感覚で言うと、中堅企業の副社長が社長と喧嘩して60手前で退職、ほとんど身一つで海外に渡り数年後にビル・ゲイツになるようなものです。
まさにモンゴリアン・ドリーム。q
引用元:http://sugisaku39.com
蝦夷地でアイヌの神様になる以上にぶっとんだこの説を最初に唱えたのは、意外にも外国人医師・シーボルトでした。
しかしこの話、よくよく細部を見てみると全くの妄想と言うわけでもありません。
以下にその根拠を列挙します。
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①義経とチンギスハンの紋章が同じ笹竜胆
②チンギスハンはニロン族出身で、これは日本が訛ったもの
③義経享年31歳・1189年没⇒1206年チンギスハン歴史に登場
④二人の軍略が似ている
⑤鎌倉期すでに日本はツングースなどの少数民族と交流があったことから、渡海してもそうおかしくはない
⑥共に半生が良く分からない(知られているのはほぼ創作)
⑦自害した義経の首は酒に漬けられ43日もかけて鎌倉に運ばれた。
義経を逃がすための時間を稼ぎ、影武者の首の腐敗を進めて首実検(首の本人確認)を困難にしたのでは?
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どれも一つ一つは義経=チンギス・ハンだと言い切るには弱いものの、辻褄合わせとしては成立しています。
偶然にしても三つ以上重なるならば、疑ってみる価値はあるでしょう。
ちょっと夢のない話
義経生存説が流れたのは彼が民衆に愛されていたから。
それは間違いないのですが、そうした民衆心理に政府が便乗したという説があります。
和人(シサム)と時に関わりながらも独立した暮らしを営んでいたアイヌを、日本政府は同化政策のもと体制に組み込みたがっていました。
その裏には、帝政ロシアに対する備えの最前線として北海道を使うという目論見もあったのです。
そこで『アイヌの神様は日本の義経だった』とすれば、蝦夷支配が進めやすくなると政府は考えました。
だとすれば、義経をオキクルミ――アイヌに火や稗を与え生活文化を教えた位の高いカムイとしたのも頷けます。
チンギス・ハン説の方も、日本がアジアへの支配を強めたがっていた時期にブームになりました。
『ヨーロッパ諸国を恐怖させたモンゴル帝国の王は義経だった』となれば士気高揚につながり、大陸進出への大義名分にもなるというわけです。
夢の無い話ではありますが、都市伝説を為政者が利用したとしたら……あるいは噂の発信源であったとしたら、それはそれで陰謀系都市伝説として『面白い話』ではないでしょうか。
都市伝説2 件(くだん)
引用元:https://ja.wikipedia.org/
もしかしたら最近の方の間では怪談『牛の首』の方が有名かもしれませんが、こちらがその元祖とでも言うべき牛と人間のキメラです。
人+牛=件という、なかなか洒落の聞いた面白い名を持つこの妖怪は、19世紀前半から知られています。
外見は古くは上図のような牛の身体に人の顔ですが、第二次世界大戦頃から人の身体に牛の頭のスタイルも出てきました。
絶対に当たる予言
幕末頃もっとも広がった説は、牛から生まれ人の顔を持ち人語を喋る『件』です。
件は産まれて数日で死んでしまいますが、その間に飢饉・疫病・干ばつ・地震・噴火・戦争などについて予言をします。
恐ろしいことに、この預言は『絶対に外れない』と言われています。
ちなみに件の死ぬタイミングには、・予言をしてすぐに死ぬ ・凶事の前兆として産まれ数々の予言をし、凶事が終わると死ぬ説があります。
件の絵姿を持っていると災いを退け福を招くと、件自身が村人に教えたとも言い伝えられており、不気味な姿とは裏腹にかなり親切な妖怪です。
件もは江戸自体から昭和まで西日本を中心に、日本各地で様々な目撃談があります。
最近の目撃談
・阪神大震災時に件が現れたことが、警備会社の報告日誌に書かれている。
・自衛隊員が赤い着物を肌蹴させて踊っている女性を発見、地震の恐怖で気が触れたのかとよく見れば頭が牛だった。
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これらは比較的最近のネット上に流れた目撃談(怪談)です。
災害・西日本ということで妙なリアリティがありました。
ただし、自衛隊が目撃したのは件というよりも牛女タイプです。
都市伝説3 牛女
引用元:http://photozou.jp/
『件』の最後で軽く触れましたが、その件から派生したと言われるのがこの牛女です。
第二次世界大戦頃から頭が牛で身体が人間の化け物『牛女』が現れました。
兵庫県西宮氏には、複数の牛女伝説があります。
こちらはツイッターを中心にネットで流れた噂なので、若い方にも馴染のあるお話かもしれません。
座敷牢の怪物
芦屋・西宮市一帯が空襲で焼けた時のこと。
ある牛の屠殺場も焼け落ちたのだが、もともとそこには何故か座敷牢があり、中には人身牛頭の娘が閉じ込められているという奇妙な噂があった。
ある日、その焼け跡に牛女が現れた。
その事件は地元の新聞に掲載されたという。
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太平洋戦争の頃、神戸の裕福な商家(牛肉商説あり)に娘がいた。
彼女には生まれつき頭にコブのようなものがあり、長じるにつれコブは次第に大きく角のようになった。
娘の顔はいつしか牛のようになってしまった。
世間体を気にした家族は娘を座敷牢に閉じ込め、人目につかぬようにひっそりと育てた。
しかし空襲によって屋敷が消失した際に、娘を閉じ込めていた座敷牢も壊れて牛女は解き放たれた。
閉じ込められた恨みから牛女は凶暴化し人を襲うようになった。
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焼け跡で赤い着物の女が動物の死骸を貪り食っていた。
見れば女の頭は牛であった。
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などなどが、西宮市一帯に残る牛女の伝説です。
これに尾ひれがついた物語が『俺の田舎の爺ちゃんから聞いた話』などの形で、阪神・淡路大震災の後にネット上でまことしやかに語られ広がっていきます。
それにしても、牛から生まれた人頭牛体の『件』には知性や理性がしっかりとあり、人から生まれた『牛女』にはほとんど知性がないというのも、当時の人たちの何らかの心理の反映かと思うと興味深いことです。
また、これは全ての都市伝説に共通して言えることですが、それらがどれほど荒唐無稽であってもどこかしらに『本当っぽさ』があるものです。
この『牛女』であれば、奇形や障害のある子どもを世間から隠して育てるという当時の社会的背景や、実際に存在していた座敷牢というアイテムが該当するでしょう。
グッジョブ・住職さん
鷲林寺に『牛女が出る』という噂をとある週刊誌が掲載したところ、夜間に県外からの車がやたらと訪れ走り回り、騒音問題になったことがあるそうです。
住職さんとしては神聖なお寺が肝試し感覚で使われるなど堪ったものではありません。
夜間の見回りをして注意して回るなど、住職さんは三年間もの間睡眠不足と戦いノイローゼ状態になりながら頑張りました。
そしてある時彼は『残念ながら牛女は引っ越しされました』という看板を出したのです。
恐らく住職さん的にはもう煮詰まって半分ヤケだったんじゃないかとお察ししますが、この看板が予想外に効果覿面。
看板のおかげで夜間の迷惑な訪問者が激減したといいうのです。
まともに説教してきた俺の三年間は一体……と僧侶としてのアイデンティティを失いかねない気もしますが、世の中正攻法ばかりがヒットするとは限らないから面白いのです、
ちなみに『牛女はどこへ?』と聞かれた住職さんは、思わず『東北地方と聞きましたが…』と答えてしまったそうです。
都市伝説4 牛の首
引用元:https://nge.jp/
『件』『牛女』からの流れでお話しするのが『怪談・牛の首』です。
怪談なら都市伝説じゃないじゃないか!と思われるかもしれませんが、この場合『怪談・牛の首』の存在そのものが都市伝説なのです。
封印された怪談『牛の首』
『牛の首』とは、19世紀ごろからある『この世でもっとも恐ろしい話』と噂されている怪談である。
その話は他に類を見ないほど恐ろしく、聞いたものは恐怖に震え失神する者もおり、話を聞いて三日も経たずして死因でしまうという。
その話の作者は多くの死者を出したことを悔やみ、以後その話を誰にもすることなくなくなったと言われている。
***
これが怪談『牛の首』です。
死者を出すほどに恐ろしい、呪われた物語故に封印された怪談。
『恐ろしいモノが入っている』という噂だけが独り歩きした、中身の見えない黒い箱。
中に何が入っているのかは箱を見る人の想像力によって千差万別でありながら、実際には何も入っていないただの空箱かもしれない。
まるで『シュレディンガーの猫』のような、ちょっと異色の都市伝説でした。
なお、ネット上では『牛の首の内容はこれだ』という説がいくつか出回っており、どれもなかなか良く出来ています。
都市伝説5 家康を追った早馬婆
引用元:https://www.tokugawa-art-museum.jp/
『有名な都市伝説』でご紹介したご紹介したターボ婆は、由来や因縁のない妖怪です。
しかし、そんな彼女の御先祖様というか元祖とも言えるべき存在を調べている内に見つけました。
てっきり車社会が生み出した都市伝説かと思いきや、なんと戦国時代からいたのです。
家康を捕まえた脅威の健脚婆
1573年、三方ヶ原の戦い。
後の天下人・家康が信玄にボロ負け敗走したことで有名な戦での出来事。
逃げているまっ最中だというのに、家康は無性に空腹を感じました。
そして何を考えていたのか、明らかにそんな場合ではないのに茶屋に立ち寄り呑気に小豆餅など食べてしまいます。
きっと信玄が怖すぎて、脳内から何かおかしな物質でも分泌していたのでしょう。
しかし、武田の追手を目にすれば、さすがに我に帰らざるを得ません。
家康、逃げる、超逃げた。
小豆餅の代金も払わず馬に跨り、ひたすら逃げる!
つまり、食い逃げです。
しかし、そんな家康を後ろから追う声が。
なんと振り返れば、馬に乗っている家康を茶屋の婆さんが走って追いかけてきているではありませんか。
ある意味武田に追われる以上の恐怖に駆られ、必死に逃げる家康。
この後家康は婆さんに捕まり、代金を払わされたと言います。
当時の馬がサラブレッドではなくアラブ種サイズの中型種でスピード特化型でないにしろ、人間――しかも老婆の足で必死に逃げる馬に追いつくというのはただ事ではありません。
正に元祖ターボ婆『早馬婆』とでも呼ぶべき健脚オババではないでしょうか。
この家康食い逃げ事件を記念し、静岡市浜松市中区には小豆餅という町が現存しています。
ちなみにこのあと家康は馬上でウンコを漏らし後世にまで語り継がれてしまいました。
敗戦からの食い逃げ⇒早馬婆に捕まる⇒更に逃げながら脱糞。
さすが天下人になるような人はレアな経験をしておられます。
都市伝説6 実は萌え系?口裂け女
引用元:http://seiga.nicovideo.jp/
『有名な都市伝説』の正に殿堂キャラと言うべき口裂け女なのですが、最近の彼女にはちょっと可愛いお話もあるのです。
想定外の事態で固まる
口裂け女の問いかけ『私キレイ?』。
これを否定すれば刃物で切り付けられ、肯定すればマスクを外しながらの『これでもかぁ!』でやはり襲われる地獄の二択。
これが一般的に伝えられてきた彼女の行動パターンです。
しかし、近年この問いに対する画期的な模範解答が提示されました。
『私キレイ?』
『どっちかというとカワイイ系かな?』
……チャライです。
めちゃくちゃチャライです。
恐怖の殿堂口裂け女がこんなチャライ台詞に惑わされるなんてチョロ過ぎる!と残念な気持ちになると同時に、こんな台詞で固まってしまうのは『カワイイと言うか萌え系』だと言わざるを得ません。
都市伝説7 いろいろオカシイ花子さん其の一
引用元:https://gunmash.cn/
『トイレの花子さん』は『有名な都市伝説』としてもご紹介しましたが、極めて広い範囲――ほとんど日本全国に広まっている都市伝説です。
ディティールの違いはあるものの、花子さんの設定(容姿・行動・呼び出し方など)は基本的には同じです。
しかし、その中で一際異彩を放つ面白設定を持つ県がありました。
兵庫県の花子さん
まず花子さんは家族総出で同じ学校に住んでいます。
一番目のトイレ 花子さんの父
二番目のトイレ 母
三番目のトイレ 花子さん
四番目のトイレ 妹
五番目のトイレ 弟
男子トイレの二番目 祖父
花子さんの家族を呼ぶと、『うちの花子に何か用か?』と聞かれるそうです。
家賃を払えと言いたいレベルの堂々たる住み着きっぷりに驚きます。
女子トイレに花子さん一家、男子トイレに祖父というのも二世帯住宅のようで妙にリアルですが、何故か祖母はいません。
幽霊や妖怪の類に死別は考えにくいので、熟年(晩年?)離婚でもしたのでしょうか。
他にも花男、小花子という親戚もおり、これら親戚筋の一族が毎年群馬県で集会を開きその年の方針を決めているそうです。
それにしても、何故群馬?
そして『その年の方針』とは一体なんなのか?
もはや花子さんの怪異というよりも、群馬に集まることに決めた一族のエライ人に理由を聞きたい気持ちしかありません。
ちなみに花子さんには太郎と言うボーイフレンドのお化けがいて、彼は深夜の学校の体育館でバスケットボールをしているそうです。
都市伝説8 いろいろ可笑しい花子さん其の二
引用元:https://instagrammernews.com/
お化けである花子さんよりも、人間の女の子の方が怖くなるお話がこちら。
幾つかある花子さんの呼び出しバリエーションの中に以下のようなものがあります。
***
『遊びましょ』と呼びかける。
『はーい、何して遊ぶ?』と聞かれる。
『首絞めゴッコ』と答えると、本当に絞殺される。
***
首絞めごっこ。
小学生女子が、首絞めごっこ。
いやいやいや、おかしいですよね?
中二男子が襟締めやチョークスリーパーの練習をお互いにするのは理解できます。
絞め技は数キメて慣れないと上手くならないことも知っています。
オトしてみたい、オチてみたいという好奇心もわからなくはありません。
しかし、小学校の恐らくは低学年であろう女の子が、よりによって『首絞めごっこ』。
花子さんの存在よりも児童のメンタルが心配になるお話です。
うっかりこの遊びをして人をオトしてしまった際には、放置すると最悪死ぬので責任持って起こしてあげてください。
ビンタよりも足先を持って振るのが有効とされています。
都市伝説9 髪と霊力・使い分け
引用元:http://www.otonarisoku.com/
我が国では『女性の長い黒髪』というものに古代より特別な意味づけがなされています。
長い髪には強い念や霊力が宿るとされ、古くは卑弥呼から現代のバイトの巫女さんまで皆一様に髪を長く伸ばしているのはそのためです。
巫女の長い髪
シャーマンの女王であった卑弥呼は祈祷で神を自身に降ろし、占いで国家の取るべき道を見定める大切な役割を担っていました。
故に、少しでも霊的な声を明確に聞き取るため常に霊力を高めておく必要があったのです。
霊能力者や占い師の女性に髪の長い方が多いのもそのためと言われています。
しかし、長い髪は邪気がこもりやすい、怨念を溜め込みやすい場所でもあります。
髪の毛=上の毛=神に通じるもの・生命のシンボル・命の化身として崇められる一方で、藁人形の中に仕込まれたりと呪術にも使われてきたように、人の髪には良くも悪くもパワーがあるようです。
僧侶の剃髪
髪の毛が霊力の宿る依代であり、更には霊界からのメッセージを受信するためのアンテナだと言うならば、『霊を扱う僧侶こそ長髪にすべきではないか?』という疑問が湧くのではないでしょうか。
では、僧侶が剃髪する理由を見て行きましょう。
※ちなみに剃髪は強制ではなく、中には五分刈り角刈りの方もおられますし、中には普通に伸ばしている方もいらっしゃいます。
<剃髪理由>
①俗世から縁を切ると言う意味で、社会性を表す髪を切る
仏教では髪は精力・権力の象徴であり、身体装飾をするのに最適な場所と言う考えが強い。
それらを放棄し修行の道に入るという意思を表明するための剃髪。
こちらが一般的に知られている理由です。
②憑依防止説
霊的な仕事をコンスタントにこなす僧侶が髪を伸ばしていると、逆に例に憑依されやすくメリットよりもデメリットが多い。
葬儀など死者に関わることが多く、中には成仏しきれていない霊や悪霊化したものもいて、髪がそれらの依代となることに自然に気づいて剃髪の習慣が根付いた。
こちらは一般的に知られていない説ですが、葬式を挙げに行くたびに髪の毛に憑かれては面倒で仕事にらないので説得力があります。
都市伝説10 デパートの隠語
引用元:http://blog.livedoor.jp/
最初にお断りしておきますが、『隠語』と言っても決して卑猥なモノではありません。
残念ながら、断じて違います。
これからここでご紹介するのは、デパートの中で使われている『スタッフ間でだけ通じる隠語』です。
デパートで買い物をしていると、やたらと全館放送が多いと感じることはありませんか?
たとえば、『伊丹よりお越しの○○様、三階婦人服売り場へお越しください』のような放送です。
高級な品物を扱うことの多いデパートではお客様のプライバシーに対する配慮も行き届き、最近では個人名や住居が特定されるような放送をしないと言われているのに不思議ですよね。
それもそのはず。
実はこれ、お客様を呼び出しているのではなく、スタッフへの呼び出しや連絡事項なのです。
上で挙げた例は、とあるデパートの隠語で意味は『三階婦人服売り場でクレームあり』だそうです。
トイレ休憩・食事休憩・クレーム・事故・火災・万引き。
そういった伝達必須ではあるけれども、お買い物中のお客様の耳に入れたくない事柄を内々に知らせる際に隠語は使われます。
高島屋の川中様
デパートで万引きが発生した場合、売り場スタッフは決して大騒ぎしたりはしません。
ショッピングを楽しんでいる他のお客様が気分を害さぬように、そこで万引きがあったことすら悟られないよう速やかに犯人を確保するのが基本です。
そのため、万引き犯を見つけても『万引きです!』と大声をあげるような真似はせず、『川中様』という隠語を用いて万引きの発生を伝え合うそうです。
万引きなどしていないただのリアル川中様がたまたま居合わせたら、何もしていないのに自分の名字がやけに連呼されて驚いてしまうでしょうが、これを知っていれば落ち着いていられます。
聞いたら逃げろ・危険な隠語
隠語の中には、みだりにお客様に伝えてしまうとパニックを誘発するために使われるものもあります。
例えば、オリジナル隠語が多いと言われている西武百貨店では『西』の着く名前が流れたら怪しいかもしれません。
西野守子(にしのもりこ)⇒店内不審物
西武守(にしたけまもる)⇒火災発生
西新(にしあらた)⇒事故発生
共通隠語では『赤い箱』。
『従業員にお知らせです。先程赤い箱が届きましたので~』ときたら、それは爆発物が仕掛けられたことを意味します。
もしデパートでお買い物中にこうした放送を耳にしたら、場がパニックになり押し合いへし合う前にサッサと退散し、電車が混んだり止まったりする前に帰宅しましょう。
まとめ
怖くなくても、都市伝説は充分に面白いものだとお分かりいただけたでしょうか?
思わず笑ってしまうもの、成り立ちが面白いもの、派性が面白いものと、その面白さも多岐にわたり調べ始めるとキリがありません。
適度に胡散臭く、微妙な真実味のある伝説の数々を、これからも皆さんと見て行きたいと思います。