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【閲覧注意】黒魔術の種類・効果とやり方16選

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黒魔術というと映画やゲームといったフィクションに登場する架空の能力の印象ですが、現実の世界でも気に入らない人間を陥れるためや窃盗を働きやすくするためといったように、我欲を満たす目的で黒魔術が盛んに行われていた時代がありました。

黒魔術の歴史は長く、紀元前4世紀から紀元前1世紀のヘレニズム時代には既にパピルス紙に魔導書も流通していたといわれています。

特に宮廷内の女性同士の争いなどは直接武力で争うことができないために黒魔術が使われることが多く、ヨーロッパなどでは魔術師という職業も珍しいものではなかったようです。

以下に実際に使われていた黒魔術について、その方法や効果を紹介していきます。

 

黒魔術の基本法則とは

引用:https://www.magic-love-spells.com

社会人類学者のジェームズ・フレイザーが20世紀の初頭に出版した未開社会の研究書『金枝篇』によると、魔術の基本法則は類似したものは類似した効果を生み出すという“類似の法則”と、元々1つであったものは分離した後も、かつて同一だったものに影響力を持つという“感染の法則”の2つであるとされます。

例えば類感の法則は対象の人間に似通ったものに傷をつければ、相手が苦しみや痛みをうったえるといった藁人形に代表されるような法則で、感染の法則は、呪いたい相手の毛髪や爪など体の一部を手に入れて燃やしたりすることで、この毛髪などの持ち主が苦しむといった法則です。

そして時代が下るとここに宗教が介入するようになり、神や天使、悪魔といった存在に自分の願望を伝えて実現させてくれるように願うという工程が加わるように変化し、黒魔術に欠かせない呪文や降霊、召喚の要素が誕生したとされます。

それでは次に具体的な黒魔術の種類・効果とそのやり方についてご紹介していきましょう。

 

人狼魔法

人の姿を動物や物体に変える返信魔法は、ヨーロッパに古くからある黒魔法の一つでした。2世紀にローマの作家、アプレイウスが書いた小説『黄金のロバ』の中には、既にミミズクに変身する方法と変化を解く方法が紹介されています。

変身魔法の中でも特に人狼魔法は、自分を狼に変身させることで憎い相手を食い殺すことができたりと最も恐れられていたものであったそうです。

人狼魔法にはいくつか種類があり、古いものでは1世紀に活躍したローマの作家、ペトロニウスの小説『トリマルキオの饗宴』には次のような方法が記されています。

①真昼のように月が明るく輝く夜、墓のそばで服を脱ぎ、脱いだ服を重ねてからそれを丸く囲むように放尿する。

②すると、見る間に自分の姿が狼に変わる。

この他にスラヴ人による人狼信仰など狼と関りの深いロシアには、以下のような人狼魔法が伝えられています。

①森にある切り倒された木の幹に小型のナイフを刺す。

②木の幹の周りを歩きながら、下の呪文を唱える。

「海に出て、大海に出て、ブヤーンの島に着き、空き地に出れば、月が白楊の木の上に輝き、緑の森に、小暗き谷に、毛むくじゃらの狼が行く、あらゆる角ある家畜はその牙にかかる。しかし狼は森の中に入らず、谷に忍び込まない。月よ、月よ、黄金の三日月よ、鉄砲玉を溶かせ、ナイフを切れなくせよ、節くれだった杖を砕け、獣らと人間どもと虫けらどもに恐れを抱かせよ、我らが灰色の狼を捉えないように、その暖かい毛皮を剥がないように!わが言葉は堅く、永久の眠りよりも、勇士の言葉よりも堅い!」

③呪文が唱え終わったら3度樹の幹の上を飛び越えると、狼に変身できる。

 

魔女の軟膏

魔女というと大釜で何かを煮ている様子が思い浮かびますが、あれは黒魔術で使用する“魔女の軟膏”を作っている様子を描いたものです。

魔女の軟膏の代表的な効果と材料には以下のようなものがあります。

悪魔憑き軟膏(悪魔が憑依した状態になれる軟膏)

聖体、聖別された葡萄酒、粉末にした山羊、人骨、子供の頭蓋骨、髪の毛、爪、肉、魔術師の精液、ガチョウのヒナ、雌の鼠、脳

飛行用軟膏(体全体と箒に塗ることで空を飛べる軟膏)

墓から掘り出した子供の死体の脂肪、セロリ、トリカブト、キジムシロの汁

殺人用軟膏(人を殺す道具として使われた軟膏)

ドクニンジン、トリカブトの汁、ポプラの葉、毒セリ、コウモリの血、赤ん坊の脂肪

魔女たちはこれらにベラドンナ、アヘン、大麻といったものを好みで混ぜていたとされます。この他にも変身魔法用の軟膏もあり、これを使用することで魔女は人狼を含む動物に変身できると考えられていました。

しかし魔女の禍々しさを象徴するこれらの軟膏は、15世紀に入るとヨーロッパの多くの悪魔学者たちにより効果を否定されるようになります。軟膏を塗った魔女は幻覚作用の影響で夢を見ているだけだと考えられるようになったのです。

これは実際、大麻やアヘンといった幻覚作用のある植物や毒ゼリのような中枢神経を興奮させる作用のある植物を使用していることからも、十分に根拠のある批判です。

とはいえ当時は植物学的な知見からではなくキリスト教の観点から、神ではなく悪魔が物事の本質を変える能力を持つわけがない、人間が動物になる、空を飛ぶといったような変化を悪魔が起こせるはずがないといった根拠で魔女の軟膏の効果は否定されていました。

 

愛の黒魔術

黒魔術には使用することで恋着している相手の気持ちを手に入れる媚薬や呪文も多く存在しました。特にマンドラゴラは別名“愛のリンゴ”とも呼ばれ、不妊症の特効薬としても使用されたそうです。

以下に、代表的な愛の黒魔術を紹介していきます。

 

植物性媚薬

引用:https://www.limaza.com

ヨーロッパで最も一般的に使用されたのが植物性媚薬を使った黒魔術です。

材料はユーカリ、月桂樹、シクラメン、ジャスミン、クロッカス、シダ、カノコソウ、レタス、パンジー、コリアンダーなど簡単に手に入るものが多く、使用法も粉末状にして対象となる相手の飲食物に混ぜて食べさせる、相手の住居に隠す、相手がよく通る道に埋めるといったように単純なものでした。

特にコリアンダーは『千夜一夜物語』にも登場する媚薬なのですが、下記のような手順で使用したといいます。

①ランプに火を灯し、火鉢で香を焚き、悪魔ハボンディアに祈る。

②対象を思い浮かべ、相手が好意を持ってくれるような良い思い出を集中して回想する。

③乳鉢にコリアンダーの粒を7粒入れて相手のことを思い描きながら種をすり潰し、相手の名前を3回唱えます。

④「種をあたため、心を温めよ。決して離れないように」と呪文を唱えた後に、蒸留した水を入れた聖杯にすり潰したコリアンダーを入れる。念を込めてコリアンダーの粉が水に溶けるのを待つ。

⑤「そのようになれ」と唱えて右手の人差し指を空に向け、聖杯の上で3回十字を切る。

⑥聖杯の中身を12時間放置した後、布でこして意中の相手の飲食物に混ぜて食べさせる。

 

動物性媚薬

引用:http://spellsdoc.com

ヨーロッパでは動物性媚薬を使った黒魔術も盛んに行われていました。

例えば18世紀のフランスの魔術書『大アルベールの秘宝』には以下のような方法で媚薬が作れると載っていました。

①鳩の心臓、雀の肝臓、ツバメの子宮、野兎の腎臓を乾燥させる。

②そこに自分の血を少量垂らして、更に乾かす。

③乾いたら、意中の相手の飲食物に混ぜて食べさせる。

他にも雲雀の右の眼を狼の皮で包んで持つと有力者の寵愛を得られる、ミミズとツルニチソウを粉末にして食べ物に混ぜるといったものもあり、植物性のものに比べて動物性媚薬は気味の悪いものが多い傾向にあります。

中でも特に不気味かつ不快なのが黒魔術を使う女性の体の一部を使用したもので、自分の汗を含ませた小麦粉と髪や爪、陰毛を燃やしたカスを混ぜたものでパンを焼き、意中の相手に食べさせるというものもあったそうです。

 

愛の呪文

引用:https://love-lovespells.com

17世紀~18世紀にはいると、ヨーロッパでは媚薬より愛の呪文を使った黒魔術が主流になっていきました。媚薬は調合ができても相手の口に入れるといった工程が難しかったこともあり、呪文を唱えるだけという手軽さが支持を得るようになったのです。

愛の呪文は以下のように使われていました。

①相手の気を惹くような言葉を掛けて立ち止まらせる。

②目があったら「カフェ、カシタ、ノンカフェラ、そして息子よ、彼自身の全てのもののために語れ」という呪文を唱えるだけで、相手を意のままに操れる。

またヨーロッパの古典魔法書『ソロモンの鍵』にも異性を操るための護符が載っており、金星の第4ペンタクル(下図)は自分が見るだけで意中の人を呼び寄せることができるとされていました。

また同書物内で紹介される金星の第5ペンタクル(下図)も、意中の人に見せるだけで相手に恋心を持たせることができるとされています。

 

窃盗の黒魔術

他人の財産を我が物にするための黒魔術もヨーロッパには多く伝わっていました。中には魔女裁判のための言いがかりとして作られたようなものの見受けられる、窃盗の黒魔術について紹介していきます。

 

牛乳を盗む魔法

引用:https://www.hombresdeletras.com

中世のヨーロッパでは“無から有は作り出せない”と考えられていたため、魔女や悪魔と窃盗魔法は深い関りがあると認識されていました。

また農耕社会で暮らす平民の間では、この世の中の財産は一定の限界があるという共通認識があったことから、自分達の中で目立って豊かな暮らしをしている者があると、そのせいで誰かが(或いは自分が)貧しい暮らしをさせられているという考え方も根付いていたといいます。

そのため裕福な人間は誰かのものを盗んで豊かな暮らしをしている、というねじ曲がった思想が定着、これを根拠に暮らしぶりの良い人間は魔女、もしくは黒魔術を使用している者と疑うような風潮ができあがったとされます。

窃盗魔法の中でも特に存在が疑われたのが牛乳を盗む魔法で、人々は自分が飼育している牛が病気で死んだり、栄養が悪く乳の出が悪くなったりすると魔女が自分の牛の乳を盗んだせいだと考えたのです。

魔女の黒魔術による牛乳の窃盗は、以下のように行われたと考えられていました。

①家や納屋の隅に腰掛け、膝の間に空のバケツを置く。

②ナイフや斧を目の前の壁や柱に突き立て、使い魔を呼び出す。

③使い魔に特定の家の牛の乳が欲しいと念じながら、ナイフや斧の柄を牛の乳首に見立てて絞る。

④柄の部分から牛の乳が流れ出るので、膝の間のバケツに溜める。

同様にバターやワインといった当時の農民の暮らしを支える物品を盗む黒魔術も存在したとされますが、これは15世紀に魔女狩りの教本として出版された『魔女に与える鉄槌』に記述されているものであり、出典を考えると、言いがかりではなく実際に使用されていたのか怪しい黒魔術でもあります。

 

マンドレイクを使った窃盗魔法

その根が二股に分かれておりまるで人間のように見えることから、マンドレイクは魔力のある植物として恐れられていました。その禍々しい姿から、中世のヨーロッパでは死刑台の下に芽を出し、絞首刑になった罪人から出た水分で成長するという言い伝えもあったほどです。

このマンドレイクや鼠、リスといった小動物を使った窃盗の黒魔術が存在すると中世のヨーロッパでは信じられており、窃盗魔法に使われるこれらの動植物は普通に入手できるものとは違う特別なもので、魔女のみが所有していると考えられていました。

魔女はこの特別なマンドレイクを持っているだけで他の家からどんどん富を盗み出すことができるとされ、裕福な家にはマンドレイクがある、魔女がいると疑われた結果、告発されることも珍しくなかったようです。

 

栄光の手

“栄光の手”はヨーロッパに伝わる泥棒のための燭台型の魔術道具で、指の間に蝋燭を立てて火を灯して使用したとされます。

栄光の手に灯された炎を見ると身動きが取れなくなったり、この炎が灯っている間は窃盗に入る家の家人は眠ってしまうといった効果があり、火を点けた瞬間に透明人間になれるという説も存在するほど、泥棒にとっては万能の黒魔術です。

18世紀初頭に出版された魔法書『小アルベール』によると、栄光の手は以下のように作ったとされます。

①絞首刑になった犯罪者の手を絞首台にぶら下がっているうちに切り取る。

②埋葬布の一片でそれを包み、よく血を絞る。

③土製の器に入れて、硝石、塩、胡椒の実、唐辛子を粉末にしたものを水で溶いたものに15日間漬ける。

④シリウスが太陽とともに上る暑い時期に、干からびるまで天日で干す。日差しが足りなければ、クマツヅラとシダで熱した竈を使用して乾燥させてもよい。

⑤乾燥していく過程で脂が得られたら、蝋とラップランド産のゴマを混ぜて蝋燭を作る。手が乾燥したら完成。

泥棒にとって非常に便利な栄光の手ですが、家のドアの敷居などに黒猫の胆汁、白い鶏の脂肪、フクロウの血から作った軟膏を塗っておけば、その効果を打ち消すことができるとされ、また灯された火は水をかけても消すことができないものの牛乳をかければ消せるといわれています。

イギリスのノースヨークシャーにあるウィットビー博物館には、1935年に発見された栄光の手が展示されています。

 

呪殺の黒魔術

憎い相手を殺したり、不幸に陥れる黒魔術も多く存在しました。平民の間の私怨だけではなく、王族や貴族の権利争いにも使用されることがあったという呪殺の黒魔術について紹介していきます。

 

魔女のはしご

魔女のはしごはヨーロッパの魔女たちが相手を呪い殺すときなどに使用したという黒魔術で、下記のような作り方をしたといいます。

①1本の紐を用意して憎い相手が死にますように、と声に出して念じながら結び目を作る。

②9個か13個の結び目を作ったら、この紐を憎い相手の家の前やベッドの下などに隠す。すると紐の結び目が締まるように相手の首が絞められていき、最終的には死んでしまう。

結び目に羽を付けたものは“魔女の花輪”と呼ばれますが、効果は魔女のはしごと同じです。また、結び目をほどくことでこの黒魔術は無効になるとされています。

 

呪いの蝋人形

中世からルネサンス期に最も一般的に用いられた呪殺の道具が蝋人形でした。人形の使用方法は以下の通りです。

①呪いたい相手に似せた人形を作る。人形の中に、相手の髪の毛や爪といった体の一部を混ぜると効果が増すとされる。

②相手の特定の場所を傷つけたい場合は、人形の該当箇所に針や釘などを刺すか、切り取って焼いてしまう。

③相手を殺したい場合は、それを強く念じながら人形の心臓に針を突き刺すか、人形を焼く。

④相手を長く苦しめたい場合は痛めつけた後に人形を埋めて隠す。

このような方法には蝋人形ではなく泥人形が使われることもあり、その場合は墓の土に男女の骨を焼いた灰、黒蜘蛛を混ぜたものを水でこねるといった方法で粘土が作られることもあったそうです。

 

魔女の邪眼

中世のヨーロッパでは、一瞥するだけで見られた人を不幸にすることができる能力を邪眼と呼んでいました。

元々、邪眼は本人が意図しなくても見るだけで相手を病気にしてしまうものとされていましたが、魔女狩りが始まると魔女は意識的に邪眼を使って他人を不幸にすることができる、といったように邪眼の意味合いが変化していったといいます。

いずれの場合も邪眼が発せられるには条件があり、他人のことを心底うらやましいと思った時に効果が出やすいとされ、邪眼の持ち主から物欲しそうに見られると家人は病気になる、家畜が死ぬ、財産は失われるといった被害が起こったそうです。

邪眼はヨーロッパだけではなく世界中で似たような伝承が残る原始的な黒魔術のため、これから身を守る護符やお守りも多く存在しています。

 

降霊の黒魔術

降霊術は死者の霊を呼び出し、過去や未来について教えを乞うという予言の一種です。中世のヨーロッパでは降霊術で呼び出すのは死者ではなく悪魔であると考えられていたため、その術は“NIGROMANCY”と呼ばれ、役立つ予言が得られようとも降霊術は黒魔術であると厳しく線引きされていました。

そこまで降霊術が嫌悪されていた背景には儀式の中にキリスト教が禁じる魔術の形態が凝縮していたことがあり、悪魔召喚に似た方法がとられていたといいます。

以下に古代ローマで使われたものから20世紀のものまで、代表的な降霊術の方法を紹介していきます。

 

エリクトの降霊術

引用:https://www.ancient-origins.net

古代ローマの叙事詩『ファルサリア』に、大ポンペイウスの息子の依頼で魔女エリクトが降霊術を行う記載があります。

エリクトは荒れ果てた墓地に住み、肉塊や火葬された子供の遺骨、死人の皮、爪、舌、目玉などに囲まれて生活していたと描写されており、キリスト教誕生以前から降霊術は気味の悪い儀式として扱われていたことが分かります。

『ファルサリア』での降霊術の方法は次のようなものです。

①大声で話せるような健康な肺を持った新しい死体を用意する。

②死体を暗い場所に運び、胸を切り開く。そこへ新しい経血、オオヤマネコの腸、狂犬病の犬の唾液、死体を食べたハイエナのこぶ、蛇が脱皮した皮、エリクトが唾を吐いた植物の葉を混ぜ合わせて、死体の胸に注ぐ。

③様々な動物の鳴き声が混ざったような奇妙な声で呪文を唱え、ペルセポネ、ヘカーテ、ヘルメス、運命の3女神。渡し守カロンの名を呼んで訴えると霊が出現して死体に入り込む。

④聞きたいことを尋ね、全てが済んだら死体を燃やして霊を開放する。

 

ムーンチャイルドの降霊術

20世紀の黒魔術師として有名なアレイスター・クロウリーの小説『ムーンチャイルド』にも降霊術の儀式の描写があります。

クロウリーがどのように降霊術を行ったかが分かる貴重な資料でもあるこの作品内で紹介された方法は、以下のようなものです。

①儀式の開始は日没。場所は荒れ果てた礼拝堂で行うものとする。

②儀式の場所には湿地帯から取ってきた泥を敷き詰め、その上に硫黄を重ねる。

③そこに先が2つに割れた杖で魔法円を描き、線の溝は石炭の粉を埋める。

④魔法円の中に頭を北に向けた人間の死体を置く。

⑤儀式は降霊術師と2人の助手により行われる。まず助手のうち1人が火の灯った黒蝋燭を持ち、もう1人が山羊を繋いだ紐と大鎌を持って魔法円に入る。

⑥最後に降霊術師が魔法円に入り、円の周辺に9本の蝋燭を立てて火を灯す。そして4匹の黒猫を東西南北に配置し、生きたまま鉄の矢で地面に刺す。

⑦黒蝋燭を持った助手が悪魔の名前を連呼し、その残酷な所業を称賛すると悪霊が出現する。

⑧山羊を連れていた助手が手にした大鎌で山羊の首を落とし、死体の腹を裂いて山羊の頭を詰め込む。

⑨山羊を殺した方の助手が突然発狂したようになり、死体に飛びついて食いちぎり、血を舐め始める。その後、召喚した霊が乗り移った状態になって知りたいことに答えてくれる。

 

ギラルディウスのベル

引用:https://www.gothicroseantiques.com

上で紹介したような不気味な儀式を行わなくとも簡単に死者の霊を呼び出すことができる“ギラルディウスのベル”の作り方が、フランス国立図書館の写本3009番『ギラルディウスの小さい光の小冊子、自然の驚くべき秘密について』の中で紹介されています。

いつでも降霊術が使用できようになるというこのベルは、写本に載っている図によると手のひらより大きく、ベルの下に唯一神ヤハウェを表す4文字・YHWHが記載されていること、そしてその上に七惑星の記号があり、更にその上にアトナイの文字があり、吊輪の部分にイエスの名前が刻まれていることが分かります。

ベルは鉛、スズ、鉄、金、銅、不揮発性水銀、銀の合金で作られ、タフタ紙に包んで墓穴の中に7日間放置しておくことで降霊に使えるような特別な力を得るとされ、鳴らすだけで永久に簡単に霊を呼び出すことができるというものです。

 

ヴードゥの黒魔術

ヨーロッパ以外の地域で黒魔術が有名な場所と言えばヴードゥ教が信仰されているハイチ共和国が挙げられるでしょう。

ハイチ共和国にはボコールという黒魔術師が存在し、ゾンビ・パウダーという薬を使用して生きている人間をゾンビにすることができると信じられているのです。

ゾンビになると意思のない奴隷として重労働をさせられるので、ハイチの人々は死者がよみがえってゾンビとなることよりも自らがゾンビになることを恐れているといいます。

ボコールがどのようにゾンビを作るのかについては、ハーバード大学の研究者ウェイド・デイビスが著作『蛇と虹、ゾンビの謎に挑む』内で、ある考察を載せています。

ゾンビを作るには、対象の体内にゾンビ・パウダーを流し込む必要があるのですが、この粉はヒキガエルや蛇、カシューナッツの葉といったものから作られ、成分からはフグ毒に含まれるテトロドトキシンが検出されています。

これによって仮死状態になった人間をゾンビと呼び、しばらくしたらサトウキビやサツマイモ、ダチュラ・ストラモニウム等が入った幻覚作用のある飲料を飲ませて覚醒させ、ボコールが新しい名前を与えて催眠状態にすることで何でも言うことを聞くようになる、つまりボコールが人をゾンビにするというのは魔術ではなく、共同体の掟に背いたものへの科学的に説明ができる罰ではないかとデイビスは推測しているのです。

 

まとめ

現代では科学で解明されているものを含め、かつては理解ができないことは全て魔術のせいであると考えられていた時代がありました。

人々は魔法の存在を強固に信じていたので、黒魔術やその他の祈祷などで自分の要求する結果が得られなくても魔術がインチキだと疑わなかったといいます。そしてその思い込みが、魔女狩りや錬金術といった異質な風習を産んでいったと考えられています。

黒魔術に効果があったのかどうかはさておいてもその成り立ちなどを見ると、このようなものが必要とされた時代背景や人間の弱さが浮かび上がってきて歴史的な教訓を得ることもできます。




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