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世界最大の軟体・無脊椎動物「ダイオウホウズキイカ」の知られざる生態まとめ!

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皆さんは世界一大きいイカを知っていますか?

「ダイオウイカ」と答えた方、正解です。

そのダイオウイカは、ヨーロッパに伝わる巨大な頭足類の伝説「クラーケン」のモデルになったイカだと考えられています。

しかし、そのダイオウイカと同じく世界最大級の無脊椎動物とされるイカが他にも存在することはほとんどの人が知らないかと思います。

今回はその知られざる「ダイオウホウズキイカ」を紹介したいと思います。

 

ダイオウホウズキイカの生態

南極水域の水深約1000mの深海に生息しています。

ダイオウイカと同じく深海に住む大型のイカや魚を餌にしていると考えられています。

南極海にはナンキョクオキアミを捕食するイカ類が非常に多く、それを餌にしようと巨大なイカ類も集まってきます。

こんどはその巨大なイカ類を狙って、マッコウクジラやミナミトックリクジラ、ミナミツチクジラ、ゴンドウクジラなどのクジラ類がやって来ます。

ダイオウホウズキイカはこれらのクジラ類の獲物になっているようです。

体は寒天質でぶよぶよしていて動きがゆっくりしているため、基本的には海を漂流しながら待ち伏せをしたり、通りかかった獲物を捕食して生活していると考えられています。

獲物を見つけると、吸盤にある鋭い鉤爪を獲物に食い込ませて動けなくして捕食していると考えられています。

この獲物の捕り方だと捕食する機会はそれほど多くないので、代謝を抑えてわずかな餌でも生活できるように生命を維持しています。

2010年に行われた研究では、体重500Kgの個体は5Kgの魚1匹で200日間の生命を維持することができると推定されています。

この結果から、ダイオウホウズキイカが必要とするエネルギーの量は、同く南海水域に生息するクジラの300から600分の1のエネルギーしか必要としないことがわかります。

引用:http://zukan-move.kodansha.co.jp/

 

ダイオウホウズキイカの天敵

ダイオウホウズキイカやダイオウイカなどの巨大な深海に住むイカ類にとっての第一の天敵はマッコウクジラであると考えられており、マッコウクジラの消化器官からは本種の嘴も発見されています。

過去の捕鯨調査で行われた、胃内容物に含まれる嘴からの分析によれば、本種の生息域である南氷洋でのマッコウクジラの餌は個体数で14%、質量で77%ほどが本種を含むサメハダホウグキイカ科であることがわかります。

マッコウクジラの皮膚には巨大イカ類の吸盤の鉤爪によってつけられたとみられる円形の傷跡が確認されることが多く、このことから巨大なイカ類がおとなしくマッコウクジラに捕食されているわけではなく、激しい抵抗を行なっているということが推測されます。

引用:http://mahnwachen-helfen.info/

 

ダイオウホウズキイカの大きさ

ダイオウホウズキイカはダイオウイカ以上に巨大なイカである可能性を持っているイカで、体長約12mから14mとされています。

2003年に南極海で幼体が捕獲され、2007年2月に捕獲された未成熟の個体でも、外套膜だけで250㎝、体重450Kgもあり、この個体が成熟したらと考えると触腕を含めた全長が20mに達することがあるのではないかと言われています。

腕には吸盤の代わりに5㎝にもなる大きくて鋭い鉤爪を持ち、この鉤爪を器用に使い、獲物を捕まえたり、マッコウクジラのような天敵から身を守っています。

そのうち2本の触腕にある鉤爪はなんと360度回転し、自分でコントロールできるのか、自然に回転するのかはまだわかっていないそうです。

アオリイカやヤリイカなどの一般的なイカの寿命は約1年前後だといわれており、それに対してダイオウホウズキイカの寿命は専門家の間でも意見が分かれていますが、約2年から5年程度だと考えられています。

卵から生まれた小さな子供が、たった数年で10mを超える巨体に成長することは大きな謎に包まれたままだそうです。

 

ダイオウホウズキイカの眼

眼の大きさは世界最大で約30㎝もあり、身近なもので例えるとバスケットボールが直径24.5㎝なのでそれよりも大きいということになります。

この巨大な眼の理由は、生息場所である水深1000m付近は暗闇の覆われており、より多くの光を集めるために巨大化したのではないかと推測していました

しかし、研究チームが数学的モデルで解析した結果、獲物などの水中の物体を識別する能力は、水の化学的性質によって限定されることがわかりました。

データによると、眼がオレンジ以上の大きさに発達しても、深海での視界には役立たないということになります。

そこで研究チームは、眼をここまで発達させて維持するのは体にとっても負担になるのに、意味もなく大きくなるはずがないと考え、さらに研究を行いました。

すると巨大なサイズの瞳孔と網膜は、近くを見る能力が乏しい代わりに、極度の遠視だということが判明しました。

つまりイカを捕食するマッコウクジラなどの巨大な物体を遠くから識別できるように進化していったということです。

また集光能力にも優れており、フットボール競技場の長さくらい離れた微かな光も検出できることがわかりました。

 

ダイオウホウズキイカとダイオウイカとの比較

ダイオウホウズキイカはダイオウイカとともに世界最大の無脊椎動物であり、世界最大の軟体動物です。

ダイオウイカの体長は約17.5m、ダイオウホウズキイカの体長は大きいもので約14mと体長はダイオウイカの方が大きいですが、胴体だけでみるとダイオウホウズキイカの方がはるかに大きく、耳の大きさも一目瞭然でダイオウホウズキイカの方が大きいです。

引用:http://sammlungfotos.online/

体重ははっきりとした数値は不明ですが、ダイオウホウズキイカの方が重いとされています。

また、眼の大きさも世界一で、ダイオウホウズキイカとダイオウイカともに、約30㎝とされています。

この結論は、深海に生息する他の動物の眼からも裏付けられると言えます。

このようにダイオウホウズキイカはダイオウイカとの共通点が多いですが、分類学上では近縁ではないのです。

ダイオウホウズキイカは、スルメイカ下目、サメハダホウズキイカ科、クジャクイカ亜科に属する巨大なイカの一種で、本種のみのダイオウホウズキイカ属に分類され、ダイオウイカはダイオウイカ科、ダイオウイカ属に分類されています。

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ダイオウホウズキイカの研究

捕獲される機会が非常に珍しい生物で、陸上で呼吸可能な呼吸器官を持っていないため、水中から引き上げるとすぐに死んでしまい、死ぬと数時間で組織の腐敗が始まり、腐敗の進行も非常に早い。

また、水の外で体を支える構造を持たない巨大な軟体動物であるため、水中から引き上げると自らの重量で、体形が維持できずに崩壊してしまい、原形を保ったまま研究施設へ持ち込まれることが難しいとされています。

研究対象として南極沖で捕獲された個体が、ほぼ完全な状態の生物標本として2007年3月からニュージーランドの首都ウェリントンにあるニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワにて展示されており、ダイオウホウグキイカの全身標本を保有しているのは現在のところ世界でこの施設だけだそうです。

2014年9月、南極沖で史上2例目となるほぼ完全状態の生物標本が操業中の漁船によって捕獲されました。

状態は前回の個体よりも良好で、オーランド工科大学の研究者たちによって、長さ約3.5m、重さ約350Kg、眼の直径が35㎝であることや、体内に卵を持っていることからメスであることが確認されました。

また、他のイカ・タコ類と同じく、全身への血液循環用に1つとエラの血液循環用に2つの計3つの心臓を持っていることも確認されました。

この個体も同じくニュージーランド国立博物館テ・パパトンガレワにて現在は冷凍保存されているそうです。

今後の研究次第で、食物連鎖における位置づけや遺伝子的な多様性、生態など今まで謎に包まれていたことが解明されることが期待できるといいます。

そしてこれまでに捕獲されてきた個体は全てメスであり、オスの個体は発見されたことがなく、その理由についてもいまだに解明されていないそうです。

引用:https://www.jiji.com/

 

ダイオウホウズキイカの味

ダイオウホウズキイカやダイオウイカのような巨大なイカ類の体組織には、浮力を得るための塩化アンモニウムが大量に含まれているため、普段私たちが食べているようなイカの味には程遠く、独特のえぐみがあり、食用には適していないそうです。

引用:https://matome.naver.jp/

 

まとめ

ダイオウホウズキイカはこれまでの捕獲例が2例しかなく、目撃情報もないためまだまだ謎だらけの巨大イカです。

ダイオウイカは2006年に小笠原沖で戦場から生きている姿を撮影して話題を呼びましたが、ダイオウホウズキイカもいつか泳いでいる姿を見てみたいものです。

もしかするとヨーロッパの伝説「クラーケン」は、ダイオウイカではなく、ダイオウイカをも超える大きさの可能性がある、強力な嘴や腕に並ぶ鋭い鉤爪を持つダイオウホウズキイカだったかもしれません。




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