普段私たちはインターネットで情報を集めたり、動画を見たり、音楽を聞いたりしています。
実は日本語のウェブサイトというのはインターネットのすべてのウェブサイトのうち、5.6%を占めています。
これは世界第3位の水準なので、多いか少ないかというのは微妙なラインかもしれません。
一方で、英語のウェブサイトというのは51.6%、全体の半分以上を占めています。
そんな海外のウェブサイトには私たちの想像をはるかに超えるような奇抜な、ヤバいものも数多くあります。
今回は海外のヤバいウェブサイトを紹介します。
Arnold Sailormoonegger: "Because Washington Is Hollywood For Ugly People! Kahlifornia!"
引用元:https://front-row.jp/
このウェブサイトは日本でも有名なアニメ作品である「美少女戦士セーラームーン」の画像にアーノルド・シュワルツェネッガーを合成した画像を表示するだけのものです。
ウェブサイトの名前も「なぜならワシントンは醜い人々にとってのハリウッドだからです、カリフォルニアよ!」と、2003年から2011年にかけてカリフォルニア州知事を務めたシュワルツェネッガーに関係しています。
このサイトを通じて何かしらのメッセージを伝えたいのかもしれませんが、詳しいことは不明です。
ちなみにこのサイトにアクセスをすると、制作者と思われるケネス・ハンとという人から「私と友達になるためにルパート・マードックのMyspaceへ行きましょう」というメッセージが表示されます。
Myspaceというのは音楽や写真などを共有するSNSで、ルパート・マードックは「ニューズ・コーポレーション」というメディア関連の複合企業を経営した、かつてのアメリカのメディア王です。
ただケネス・ハンについてはよく分かりません。
制作者が何を思ってこんな奇妙なウェブサイトを作ったのかは一切不明です。
Ninjaflex
引用元:https://www.3dprima.com/
このウェブサイトは表示されたマークにポインタを当てると「ニンジャフレックス!」と音声が流れるだけのものです。
ニンジャフレックスというのは3Dプリンター用の素材として開発された熱可塑性エラストマーです。
熱可塑性エラストマは熱を加えることで柔らかくなり、冷えるとゴム状になる性質を有するため、容易に成型加工を行うことができます。
特にニンジャフレックスは忍者のように柔軟性に長け、強度や耐摩耗性も高いと言われています。
ニンジャフレックスはFenner Drivesという企業が提供するNinjaTekというブランドの商品ですが、このウェブサイトとの関連性は不明です。
hooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooorse
引用元:https://umas.club/
このウェブサイトはアスキーアート(文字、記号などを用いた視覚表現のこと、顔文字などのシンプルなものから複数行を利用したものまで存在する)で表現された馬が表示されるだけの、とてもシンプルなものです。
しかし馬の足が異常に長く、いくら画面を下にスクロールしても終わりません。
まさにサイト名を体現しています。
当然、この足が無限に続くことはないですが、かなり長く設定しているのかどこまでも続くように思います。
collection of sébastien de ganay, paper toilet .com by rafaël rozendaal, 2006
引用元:https://www.askul.co.jp/
ウェブサイトのタイトルになっているセバスチャン・ド・ジナイという人物はフランス出身の芸術家で、公式サイトで彫刻や絵画、版画、映像作品など多くの分野で活動しています。
またサイトを作ったラファエル・ローゼンダールは「インターネット・アート」という、プログラムを用いてネット上で表現する芸術で人気の芸術家で、2018年には青森県の十和田市現代美術館で個展も開催しています。
このように高名な芸術家2名が関わっているこのウェブサイトですが、内容は画面中央に表示されたトイレットペーパーを引き出したり、戻したりできるだけという極めてシンプルなものです。
芸術にも色々な種類がありますが、このウェブサイトからはあまり芸術的なものは感じられません。
どこにどう芸術家が関わったのかは不明ですが、とてもシュールなサイトです。
Wilhelm Scream
引用元:https://www.pakutaso.com/
「ウィルヘルムの叫び」とは男性の叫び声をサンプリングして作った音響素材です。
元々は1951年の映画『遠い太鼓』で使用するために作られ、1953年の映画『フェザー河の襲撃』でウィルヘルム二等兵が溺死した際に使われたことがきっかけで「ウィルヘルムの叫び」と名付けられました。
そして『スターウォーズ』シリーズや『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『E.T.』など多くの有名な作品で音響監督を務めたベン・バートがこの「ウィルヘルムの叫び」を繰り返し自分が担当した作品の中で利用したことで有名となります。
当初はベン・バートが音響監督を務めた作品で楽しめる小ネタだったのですが、次第にクリシェ(ありふれた技法)へと変化し多くの映像作品やテレビ番組、さらにはゲームなどに幅広く使われるようになります。
現在では「ウィルヘルムの叫び」は150以上の作品に使われていると言われています。
さて、このウェブサイトではその「ウィルヘルムの叫び」を聞くことができます。
もしベン・バート作品などを鑑賞する機会があれば、このサイトを参考に「ウィルヘルムの叫び」を探してみましょう。
ほかにも使われている作品を探すのも面白いのではないでしょうか。
Pay For Nothing
引用元:https://publicdomainq.net/
このウェブサイトは「Pay For Nothing Club」という集まりへ加入するためのページです。
加入費用は毎日1セントずつ上昇していくため、もし加入しようと思うなら早めにしたほうがいいでしょう。
と言っても、このクラブは何もしませんし何かをくれることもありません。
クラブの名前の通り「無にお金を払う」のです。
馬鹿馬鹿しいと思うかもしれませんが、考えてみると私たちが普段使っているお金も権威による後ろ盾がなくして価値を持つことはありません。
Pay For Nothing Clubにどのような価値を見いだすかは、私たち次第ということになるのでしょう。
ちなみにウェブサイトからクラブに登録した人の名前を確認することができます。
collection of hampus lindwall, falling falling .com by rafaël rozendaal, 2011. sound by gloumouth1
引用元:https://footage.framepool.com/
このウェブサイトも、先ほど同様ラファエル・ローゼンダールによるものです。
いくつもの色彩が無限に画面の上から下へ流れていき、ずっと眺め続けていられるようです。
またサイトでは独特のダウナーな音楽が流れていますが、おそらくはウェブサイトのタイトルにもなっているハンプス・リンドウォールというミュージシャンによる楽曲だと思われます。
Bienvenue sur le site de la Republique des Mangues
引用元:https://www.travel.co.jp/
フランス語で「マンゴー共和国のウェブサイトへようこそ」と書いてあるからには、おそらくこれはマンゴー共和国のサイトなんだろうと考えられます。
ですが画面の中央でマンゴーが鎮座している以外は国歌や国の歴史、その他の説明らしきものの一切ない謎のウェブサイトです。
誰が何を思ってこんな意味の分からないものを作ったのか理解に苦しみます。
ちなみに日本国内で地域別に見ると、マンゴーの生産量日本一は沖縄県の宮古島です。
元々サンゴ礁でできた宮古島の土壌はミネラルが豊富で、夏場には南国の強い日差しによって美味しい完熟マンゴーができます。
宮古島の島の駅である島の駅みやこでは夏の間に「マンゴー共和国」という企画を催しており、ブランドマンゴーやマンゴーを使ったスイーツなどを紹介しています。
もちろん宮古島のマンゴー共和国と「Bienvenue sur le site de la Republique des Mangues」の間には何の関係もありません。
beesbeesbees.com
引用元:https://www.natureasia.com/
BEES!!と大きく表示され、画面中にハチが飛び回るというだけのウェブサイトです。
ハチが苦手な人などには閲覧はあまりおすすめできません。
beesbeesbeesとあるように、おそらくミツバチにこだわりがあるとは考えられますが、実態は不明です。
ちなみにウェブサイトは無音ですが、YouTubeには音声つきの動画があります。
もっともおそらく何かしらの授賞式にハチの大群を合成したものなので、制作にそこまで苦労はしていないかもしれません。
NoHomophobes.com
引用元:https://www.pinterest.jp/
ホモフォビア(同性愛恐怖)とは同性愛や同性愛者に対する恐怖感や嫌悪感、偏見などを総称する言葉です。
キリスト教やイスラム教などでは同性愛が教義で禁止されていたり、共産主義国家でも同性愛が禁止されていました。
そのため現在でもホモフォビアが地域ぐるみ、国家ぐるみで浸透しており、法律などで同性愛が規制されることがあります。
またホモフォビアを持つ人、特に偏見を持つ人をホモフォーブと言います。
このウェブサイトはTwitterをスクレイピング(あるウェブサイトなどから情報を抽出すること)して、ホモフォビアな要素を含む投稿の数を表示しています。
日頃私たちは日常生活で何気なくホモフォビアな要素を含むような言葉を発していることがあります。
このサイトはそんな私たちの何気ない偏見を強調するためのものです。
まとめ
今回は海外のヤバいサイトを紹介しました。
海外に行くと私たちとは違う文化であったり生活スタイル、考え方などに触れて自分の視野が広がったり、成長をしたりすると言われています。
ただ海外へ行く時間がない、というときには英語圏のウェブサイトを眺めるだけでも違います。
私たちが普段見ているような情報でも英語圏ではより細かく紹介されていたり、異なる角度・切り口から見ていたりします。
また今回紹介したような、想像を絶するような謎のウェブサイトも存在しているので退屈はしません。
時間があるときなどに、ぜひ海外のウェブサイトを覗いてみてください。