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【最新】ティラノサウルス!史上最強の生物の全て(羽毛説・弱点・化石・特徴など)

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史上最強の生物と言えば、みなさんご存知のティラノサウルスですよね。

現存する陸棲肉食動物ではホッキョクグマが最強だと言われていますが、最強の恐竜でもあるティラノサウルスが現代に生きていて戦ったなら、圧勝だったのではないでしょうか。

最初に化石が発見されたころは、凶暴なだけの大きなトカゲと言われていたティラノサウルスですが、最新の研究では頭の良さや、特化した運動能力など、様々なことが判明しています。

今回はそんなティラノサウルスの生態や強さの秘密をご紹介します。

ティラノサウルスの名前の由来

ほとんどの恐竜についている「サウルス」という言葉はトカゲを意味しています。

古代の生物の研究が始まったころ、恐竜は爬虫類が巨大化したもの=大きなトカゲだと思われていたからです。

そしてティラノサウルスの「ティラノ」とは「暴君」という意味があり、肉食恐竜の中でも最も凶暴であるとして、このふたつを組み合わせた「ティラノサウルス」という名がつけられたとされています。

また愛称のひとつとして、「T-レックス」とも言われていますが、「レックス」はラテン語で「王」という意味があるので、こちらも最強の恐竜にふさわしい呼称と言えるのではないでしょうか。

 

ティラノサウルスの生態

・大きさ、体格

体長はおよそ11メートルから13メートルで体重はおよそ6トン。

骨格が頑丈で全身の筋肉量は、ティラノサウルスより大きい、体長14メートルのギガノトサウルスと比べても2倍以上あったとされています。

成長速度がとても速い恐竜で、数年で体長が3倍、体重は6倍に達していたと言われており、10代の成長期には1年で800キログラムも増えていたという記録があります。

栄養を効率よく摂取するため、肉だけでなく獲物の骨まで食べていたそうです。

・歯の大きさ、噛む力

ティラノサウルスの歯はバナナ型でとても鋭く、頑丈な作りをしています。

歯根に隠れた部分も合わせると長さはおよそ30センチ。

同じ肉食恐竜のギガノトサウルスの歯が約18センチですので、どれだけ大きいかが分かりますね。

更にあごの筋肉量は他の肉食恐竜と比べてもかなり発達していたとされており、その桁外れな筋力と、頑丈で巨大な歯を使って、肉を引き裂くだけではなく骨までもかみ砕いて食べていました。

噛む力はアフリカゾウ1頭分の重さがかかるほどに強力で、鉄製の車のドアですら貫通してしまいます。

ちなみに現存する動物では、百獣の王・ライオンが噛む時に加わる力は450キログラム、強力なあごを持つイリエワニでは1.7トンと言われています。

それと比べてもティラノサウルスの噛む力は、約5.8トンですから、かなり桁違いですよね。

獲物を噛んだ時にはティラノサウルス自身の頭骨にも相当の負荷がかかることになるのですが、ティラノサウルスの頭蓋骨は40以上のパーツに分かれていて、それぞれ数ミリの隙間があり、その隙間で噛んだ時の衝撃を逃がしていたとされています。

・走る速度

引用:https://optinews.info/

ティラノサウルスは、実は足が遅いと言われていましたが、最近の研究では時速50キロメートルほどのスピードを出せるということが分かったそうです。

あごの筋肉と同じく、太ももの筋肉も他の肉食恐竜を圧倒しているティラノサウルスは、ももと尾をつなぐ筋肉を利用して、勢いよく足を後ろにひっぱり、推進力を得て走っていたとされています。

ただ6トンもの巨体では、時速18キロメートルほどなら問題はありませんが、時速50キロメートルものスピードを出して走るには非常に危険を伴いました。

転んだ時の衝撃が大きく、怪我をする確率がとても高かったからです。

ですが、ティラノサウルスの獲物である草食恐竜は動きも鈍く、走る速度もそれほど早くありませんでした。

そのためティラノサウルスは、高速で走れる筋肉は持っていても、わざわざ危険を冒してまで猛スピードで走る必要はなかったと思われます。

・小さな前足の使い道

引用:https://wired.jp/

強靭な後ろ足とは違い、ティラノサウルスの前足はとても小さく、大人になっても前足だけは子供の頃のままの大きさだと言われています。

前足同士を触れないくらい短くて小さい上に、関節の稼働率が狭いため手首を少し動かせる程度のものです。

更に頭が大きいので、小さ過ぎる手は自分の目で見ることすら出来ません。

使い道がないのではないかと言われているそんな前足ですが、片手で200キログラムくらいなら持ち上げることが出来る力があり、手の筋肉が直結している鎖骨部分に疲労骨折の跡が見られることから、日常的に使用していたことは間違いないとされています。

その使い道ですが、仮眠を取るといったような、体を低くした体制から立ち上がる時に用いたという説が有力になっています。

ティラノサウルスは体を休める時に、イヌがおすわりをした時のような体制になるといいます。

人間で例えるとしゃがんだような体制になるのですが、その時に役に立っていたのが、骨盤にある恥骨です。

ティラノサウルスの恥骨はアルファベットのTの字を逆さにしたような形をしており、Tの上側の平らな部分がちょうど地面について椅子のような役割を果たし、安定して座れるようになっていました。

また骨格の構造から、ティラノサウルスが横向きに倒れて寝るという可能性は低く、

完全に眠る時には、おすわりから更に地面にあごをつけて、イヌが伏せをしたような体制になったと言われています。

そしてその体制から立ち上げる時に、小さな前足の力が発揮されます。

ティラノサウルスは頭の重さだけで500キログラム以上あると言われており、頭が少しでも持ち上がらないことには、立ち上がることが出来ません。

そのため前足を使ってまず頭を持ち上げ、その後立ち上がったと言われています。

あんなに小さい手ですが、ちゃんと重要な役割を持っていたのですね。

・脳と感覚

一昔前まで、ティラノサウルスは凶暴なだけで、頭が悪い恐竜だと言われていました。

しかし近年の研究で、ティラノサウルスは他の恐竜に比べて脳がとても発達しており、非常に頭の良いハンターだという認識に変わってきています。

脳の大きさと体の大きさの比率から計算される賢さの比率が、同じ肉食恐竜のアロサウルスに比べて1.5倍。

獲物となる草食恐竜・トリケラトプスに比べると3倍以上も賢いとされています。

また、脳の中で嗅覚をつかさどる嗅球と呼ばれる器官が非常に発達していて、においで獲物を探すことも出来ました。

そのため目が使えない夜でもハンティングを行うことが出来、眠っている獲物に奇襲をかけるという狩りをすることも可能でした。

更には頭の幅が他の肉食恐竜に比べて大きかったため、目がほぼ真正面についていました。

そのため左右の視覚が重なる部分が多くなり、獲物との距離感を計る立体視が優れていたので、狩りの成功率が他の肉食恐竜に比べ高かったと言われています。

・皮膚は羽毛?うろこ?(羽毛説)

最近の研究で様々な生態が明らかになってきたティラノサウルスですが、その皮膚の表面については、いまだはっきりとは解明されていません。

近年、羽毛の跡が残った化石が多数発見され、恐竜は爬虫類よりも鳥類に近いという説が有力になってきました。

ティラノサウルスについても、中国で発見された祖先にあたる恐竜が羽毛を持っていたことにより、ティラノサウルスにも羽毛が生えていたと考えられるようになっています。

ただ体が大きく熱が奪われにくいため、保温のための羽毛は必要なかったという説もあり、持っていたとしても現存するヒクイドリのような固い羽毛が生えていたのではないかと推測されています。

しかし決定打となる化石が発見されていないことから、現時点ではまだティラノサウルスの体の表面については、謎に包まれた状態と言えます。

狩りの方法

引用:https://www.natureasia.com/

ティラノサウルスは単独で行動し、狩りを行っていたと言われていましたが、ライオンのように群れで役割分担をして、獲物を捕らえていたという説が最近になって浮上してきました。

ティラノサウルスの近縁種であるアルバートサウルスの2歳から24歳までの26体の化石が、まとめて一か所で発見されたことを始め、世界中で同じようなティラノサウルス類のまとまった化石が見つかっています。

このことからティラノサウルスは集団で行動し、俊敏な動きが出来る若いティラノサウルスが獲物を追い立て、パワーのある大人が待ち伏せして襲い掛かり、連携プレーで狩りをしていたと考えられます。

桁外れの生命力と唯一の弱点

引用:https://serai.jp/

無敵に思えるティラノサウルスですが、怪我や病気と無縁だったわけではありません。

見つかった化石の分析から、痛風にかかっていたことや、首を骨折していた痕跡の残る個体がいくつか発見されています。

しかし、首の骨が完全に折れていたにも関わらず、そのティラノサウルスは完治するまでの間も普通に生活出来ていたことが分かっています。

なぜならティラノサウルスはワニなどと同じく、痛覚があまりなかったと考えられているうえ、首の強力な筋肉がギプスの役割を果たしていたため、脊髄さえ損傷していなければ、そのまま普通に狩りも行えたので、生活することにほとんど支障がなかったようです。

また他にもティラノサウルスの近縁種であるゴロゴサウルスで、脳腫瘍があったとされる化石が見つかっています。

脳腫瘍があった場所は平衡感覚をつかさどる部分で、運動神経に多大な障害があったと思われるのですが、そんな状態でもその個体は、何年も生き続けていたことが分かっています。

人間の常識では考えられないような生命力ですよね。

そんなティラノサウルスの唯一の弱点と言えるのが、しっぽです。

脳腫瘍にかかっても、首の骨が骨折していても生き続けることが出来たティラノサウルスですが、しっぽが切れてしまった個体については、その後すぐに命を落としていることが分かっています。

その理由として、しっぽを失ったことでバランスが取れなくなり、立ち上がることが出来なくて絶命してしまうというものです。

ティラノサウルスは昔、しっぽを引きずって歩いていると考えられていましたが、足跡の化石にしっぽを引きずった跡がないことや、骨格の構造などから、しっぽを持ち上げて重い頭とのバランスを取りながら歩いていたことが分かっています。

そのためしっぽを失うと、生きていくことが出来なくなってしまったのですね。

ひ弱な祖先から最強の王者に進化するまで

・ティラノサウルスの祖先


史上最強の恐竜として有名なティラノサウルスですが、最強の冠を頂くまでには非常に長い年月が費やされていたことをご存知でしょうか?

ティラノサウルスの化石は主に北米大陸で発見されていますが、その祖先の恐竜はアジア大陸・中国にある1億6000万年前の地層から発見されました。

その恐竜は、頭に冠があったことから、「冠龍」=グアンロンと名付けられています。

ティラノサウルスよりはるかに小さく、体長はおよそ3メートル、体重は75キログラムほどしかありませんでした。

ティラノサウルスの80分の1の体重です。

トリケラトプスの祖先にあたる体重15キログラムほどの小型草食恐竜を獲物としながら、他の肉食恐竜に怯えて暮らしていたと考えられています。

そんなひ弱なグアンロンが、どのようにして最強の肉食恐竜へと昇りつめたのでしょうか。

アジアで生まれたこのグアンロンがアメリカ大陸に渡り、その後ティラノサウルスに進化したことが系統解析によって明らかになっています。

グアンロンが暮らしていたユーラシア大陸と、ティラノサウルスが生きていた北米大陸の間は現在はベーリング海峡という海で隔たれていますが、恐竜たちが生息していた時代は陸続きだったことが分かっています。

しかしその場所は長い間氷で閉ざされ、生物が生きていくのは不可能な土地となっていました。

けれど1億2000万年前、地球の火山活動が活発化し、その際に発生する二酸化炭素の影響で、温暖化が急速に進んでいきました。

そのためシベリアや北極圏近くまで植生が進み、ベーリング海峡に位置する大陸も次第に緑に覆われ、それに伴って植物食恐竜たちも生息域を広げていったと言われてます。

そして獲物を追いかける形で、グアンロンなどの肉食恐竜の一部も次第に北へ移動し、ついには北米大陸にも進出していきました。

・新天地での敵


トリケラトプスの祖先を追って北米大陸に渡ったグアンロンですが、そこで新たな強敵と対峙することになります。

アロサウルスの近縁種であり、アメリカの先住民族の言葉で「怪物」を意味するシアッツという名の大型肉食恐竜です。

体長はおよそ9~11メートル。

グアンロンもこの頃には進化を遂げて、体長もひとまわりほど大きくなっていましたが、シアッツに比べればまだまだ非力な存在でした。

立ち向かってもかなうはずがなく、シアッツの獲物とされてしまっていたのです。

・閉ざされた大陸での急速な進化

ティラノサウルスの祖先が、ユーラシア大陸から北米大陸に移動するまでの間に、およそ6000万年もの月日が流れています。

その間にティラノサウルスの祖先の体長は3メートルから5メートルほどに進化しました。

けれどその後、北米大陸に移動した祖先たちがティラノサウルスへと進化するまでに要した月日はおよそ3000万年しかかかっていません。

なぜこんなにも短期間で巨大化が可能だったのか。

それはこの時代まで続いていた温暖化が影響していました。

温暖化が進むうち、北極と南極の氷が徐々に溶けて、海面が上昇を始めたことにより、陸地の一部が海に沈んで、アメリカ大陸は分断されてしまいました。

しかもアメリカ西部はほとんどが山岳地帯だったため、わずかに残った草原などの土地に多くの恐竜たちが閉じ込められることになってしまったのです。

狭い地域に密集して暮らしていると、草食恐竜と肉食恐竜の遭遇率は各段に上がります。

そのためトリケラトプスの祖先たちは、肉食恐竜に襲われないために防御力を高め、どんどん大きくなっていきました。

9000万年前には100キログラムしかなかった体重が、7000万年前には6000キログラムにまで巨大化していたのです。

一方でティラノサウルスの祖先たちも獲物を確保するため、巨大化していったと考えられています。

このように2つの種が競い合って進化する「共進化」により、ティラノサウルスの祖先も短期間で一気に巨大化しました。

頭部が3倍にも拡大したことで、視野が前方に大きく広がりました。

獲物との距離を正確に判断出来るようになると、ハンティングの確率は劇的に上がりました。

それによって十分な栄養の確保が可能になり、どんどん巨大化して、天敵だったシアッツすら倒すようになりました。

・王者に訪れた悲劇

脅威だったシアッツを倒し、食物連鎖の頂点に立ったティラノサウルスですが、発見された化石の数々には敵に襲われたと見られる傷痕が数多く残されていました。

頭蓋骨を貫通するほどの傷がある化石や、頭部を噛みちぎられたと見られる化石も見つかっています。

最強の王者にこれほどの深手を負わせたのは何者なのか。

研究が進むにつれ、化石に残されていた傷は、ティラノサウルス同士が争い合った傷であることが判明しました。

最悪の場合には、縄張り争いの末、共食いをすることもあったそうです。

最強になってもなお戦い続けていたティラノサウルスですが、食物連鎖のピラミッドの頂点から、およそ6600万年前、突如崩れ落ちることになりました。

ひとつの巨大な隕石が地球に落下したことが原因で、広範囲で環境汚染や自然災害が起こり、その結果植物が消え、それを食べていた植物食恐竜が死に絶えたことにより、その植物食恐竜を糧としていたティラノサウルスも地球上から姿を消すことになったのです。

現在のユカタン半島付近に落下した隕石の直径は、およそ15キロメートル。

最近の研究で、墜落した場所が高濃度の硫黄の密集地帯であったことが判明し、そのために被害が拡大して、恐竜が絶滅するに至ったと言われています。

あと数十秒、落下のタイミングが違っていたら、被害が拡大することもなく、恐竜たちも生き延びていたかも知れません。

化石の発掘と標本

ティラノサウルスは北米大陸に生息していたと見られ、その化石はモンタナ州やサウスダコタ州など、北アメリカの西側を中心に発見されています。

しかし個体数は20体ほどにとどまり、完全に近いものになると3体しか発見されていません。

それらは博物館などに展示されていますが、特徴などから1体1体にニックネームがつけられているそうです。

カナダのアルバータ州ロイヤル・ティレル古生物学博物館に展示されているティラノサウルスの化石は、化石化する過程でマンガンが染みこみ、骨が黒っぽい色になっています。

その美しい黒色の骨にちなんで、この化石には「ブラックビューティ」というあだ名がつけられました。

 

アメリカ・シカゴのフィールド自然史博物館が所有する「スー」という個体は、発見されたティラノサウルスの化石の中で最も保存状態が良いとされています。

更には骨格の90パーセント以上の残存率と、大きさも発見されたティラノサウルスの化石の中で最大を誇っています。

この「スー」の化石は1990年に発見された後、所有権を巡って裁判が起こり、権利を勝ち取った、発掘された土地の所有者によってオークションに出品されました。

ティラノサウルスは歯1本でも300万円ほどするというので、かなりの高額落札が予想されました。

そんな中、国外流出を危惧したフィールド自然史博物館も購入を検討していましたが、オークションが開始した直後からものすごい金額まで跳ね上がったため、博物館だけだとお金が出せなくなり、ディズニーやマクドナルドの担当者に電話をかけ、交渉を続けながら競売に参加していたといいます。

最終的には多数のスポンサーの協力を得て、760万ドルで博物館が落札し、現在も「スー」はフィールド自然史博物館にて、保管・展示されています。

日本円にすると約10億円というこの落札額は、化石標本としては史上最高額となっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

毎年、20~50種の新種の恐竜が発見されていますが、ティラノサウルスの強さを超える恐竜は今のところ見つかっていません。

これからも最強の恐竜として、歴史に名を刻み続けていってもらいたいですね。

ですが、この地球上には私たちの知らない恐竜たちが、まだまだ発見されることなく眠っています。

もしかしたらその中には、ティラノサウルスを超えるような肉食恐竜の化石も存在しているのかも知れませんね。




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