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世界最大の無人島ランキングTOP15

無人島と言えば『ロビンソン・クルーソー』など昔から多くのフィクションで語られています。

現在では船や飛行機などが普及し、絶海の孤島であっても人が訪れることができるようになりました。

しかし依然として無人島は数多くあり、そこに眠るロマンは色褪せません。

そこで今回は世界で最大の無人島を紹介します。

 

15位:プリンスチャールズ島

引用元:https://www.vladi-private-islands.de/en/

プリンスチャールズ島はカナダのヌナブト準州に、フォックス湾の南西にある島です。

敷地面積は9521㎢で、これは青森県とほぼ同等(9645㎢)で、楕円形の島全体が低地にあります。

これだけ広大な島ですが発見は1932年と遅く、正式に地図に載るようになったのはアルバート・アーネスト・トムキンソンが航空機を使って発見した1948年のことです。

島の名前は、同じ1948年に生まれたチャールズ皇太子にちなんでつけられました。

 

14位:バイロト島

引用元:https://wikidaily.org/

バイロト島はカナダのヌナブト準州に属する島です。

面積は約11067㎢で、これは秋田県(約11638㎢)とほぼ同等の広さと考えれば妥当です。

島の名前はこの島を発見したイギリスの探検家ロバート・バイロトに由来しています。

バフィン島の北部に位置し、島の北部はホッキョクグマの営巣地となっているなど、島全体がシルミリク国立公園の一部となっています。

定住人口はありませんが、近隣のバフィン島にあるポンド・インレットなどの集落から時折イヌイットが訪れることもあります。

 

13位:ボリシェヴィク島

引用元:https://alchetron.com/

ボリシェヴィク島はロシア北部、北極海に浮かぶセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島に位置する島で、面積は11270㎢です。

「ボリシェヴィク」というのは後にソビエト連邦で第1党として独裁政権を築いたソビエト連邦共産党の前身である「ボリシェヴィキ(多数派)」の単数形です。

島の面積は3割以上が氷河に覆われており、平均気温はマイナス16℃という非常に厳しい気候にあります。

1913年にロシアの測量士であるボリス・ビルキツキーによる北極海水路遠征によって発見されましたが、非常に厳しく、かつ孤立した環境にあるため、当初は地図に記録されませんでした。

1931年にジョージ・アレクセイエヴィチ・ウシャコフとニコライ・ニコラエヴィッチ・ウルバンツェフという2人の探検家が同地域を探検、ボリシェヴィク島を地図に記すことで初めてその存在が明らかになっています。

セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島はボリシェヴィク島のほかに十月革命島、コムソモレツ島、ピオネール島の4つの島によって構成されており、ボリシェヴィク島は十月革命島に次いで大きく、かつ4つの島の中で最南端に位置しています。

この諸島は気候の厳しいロシアの中でもとりわけ過酷な地域であり、4つの島にはいずれも定住者はありませんがボリシェヴィク島には極地の観測用に「プリマ」と呼ばれる基地が置かれ、研究者が一時的に滞在することがあります。

 

12位:エレフリングネース島

引用元:https://www.pinterest.cl/

エレフリングネース島はカナダのヌナブト準州、クイーンエリザベス諸島を構成する島のひとつです。

面積は11295㎢で、ジャマイカ島(10991㎢)より少し大きい程度です。

この島は1898年から1902年にかけて行われた、第2回ノルウェー北極遠征隊のグネリウス・イザクセンとスヴェレ・ハッセルによるソリ隊によって1901年に発見されました。

そして第2回ノルウェー北極遠征隊の指揮を執った探検家のオットー・ズヴェルドロップが、ノルウェーのオスロでリングネース醸造所を営み、遠征隊のスポンサーを務めたエレフ・リングネースの名前を島名としています。

このような経緯からこの島の領有権をノルウェーが主張していたことがありました。

かつてエレフリングネース島にはアイザクセンという都市があり、定住者もいました。

ですが現在では同名の無人気象観測所が置かれており、無人島となっています。

 

11位:十月革命島

引用元:https://www.flickr.com/

十月革命島はロシア北部、北極海に浮かぶセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島最大の島です。

面積は14204㎢で、オーストラリア最大の都市であるシドニーとほぼ同じくらいの大きさです。

島は1913年に発見され、1931年にゲオルギー・アレクセイエヴィチ・ウシャコフとニコライ・ニコラエヴィッチ・ウルバンツェフによって地図へ記載されました。

島の名前はソビエト連邦を成立させたロシア革命の中でも、最も偉大なものである十月革命にちなんで名付けられ、現在でも十月革命島のほかロシア語の「オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ島」と呼ばれることもあります。

2006年にはこの島のあるタイミル自治管区で島の名前を「セント・アレクサンドラ島」に変える決議案も出されましたが、2007年に統合によってタイミル自治管区が消滅したことで、その案も消滅してしまいました。

十月革命島にはルサノフ、カルピンスキー、ユニバーシティ、バビロフ、アルバノフという名前の5つの氷帽(5万㎢以下の小さな氷河、氷冠とも)があり、このうちカルピンスキー氷帽は十月革命島の最高地点(標高963m)があります。

また1974年から1988年の間、バビロフ氷帽の北部にバビロフ気象ステーションも置かれていました。

 

10位:ノルダウストランデット

引用元:https://www.flickr.com/

ノルダウストランデットはノルウェーの北部、北極海に位置する島で、スヴァールバル諸島で2番目に大きな島です。

日本語では「北東島」、英語では「ノースイーストランド」と言うように、スヴァールバル諸島で唯一の有人島であるスピッツゲルゲンの北東部に位置しています。

14443㎢ある島の面積の大部分はオーストフォナ、ヴェストフォナという大きな氷帽に覆われ、残りはセイウチやトナカイが生息するツンドラとなっています。

1617年にはイギリスの「モスコピーカンパニー」という企業のセイウチハンターがこの島の南部を発見しており、「サー・トーマス島」と命名しています。

1662年のオランダの地図では「オーストランド」という名前で島の全土がよりはっきりと地図に記載され、翌年別の地図でその全容が地図に載りました。

この完全な地図のおかげで、ノルダウストランデットはスヴァールバル諸島最北部の「シュジュヤネ」という小さな島々から切り離されています。

現在ノルダウストランデットは全土がノルダウスト・スヴァールバル自然保護区域内にあり、立ち入りが制限されています。

 

9位:サーストン島

引用元:https://www.pinterest.jp/

サーストン島は南極大陸の西部にある島です。

面積は15700㎢で、岩手県(15275㎢)とほぼ同じくらいです。

エルズワースランドと言われる、南極大陸西部の南極半島の付け根に位置する地域の北西沖にあります。

島の西端のケープ・フライング・フィッシュ岬から西の海は、アムンゼン海と言われます。

また島の北海岸は氷河による浸食作用でノコギリのように半島と入り江が連続する、フィヨルド状の地形になっています。

1940年に、アメリカの海軍少将でアメリカ海軍による南極調査の指揮を執ったリチャード・バードによって、飛行機上から発見されました。

発見当初は南極大陸の半島だと思われていましたが、1960年に島であることが確認されています。

島を発見したバードは、南極調査のスポンサーを務め、調査隊用に防風性に優れた「バード・クロス」を開発したニューヨークの織物業者であるW. Harris Thurstonに因んで島の名前を付けました。

 

8位:プリンスパトリック島

引用元:https://mapio.net/

プリンスパトリック島はカナダの北東部、ノースウエスト準州に属しています。

クイーンエリザベス諸島の西端に位置し、面積は15,848㎢です。

1853年にイギリスの海軍士官であるジョージ・フレデリック・メカムによって発見され、その翌年の春にメカムとエドワード・ベルチャー、フランシス・レオポルド・マクトンリックによって探検されています。

そして1911年から1916年にカナダ総督を務めたアーサー・ウィリアム・パトリック・アルバート(コノート公)に因んで命名されました。

プリンスパトリック島は全土が1年中氷河に覆われ、北極圏でも最も上陸しにくい地域のひとつだと言われています。

しかも島の全域で地震活動が活発です。

1948年にはカナダとアメリカが軍事協力をして、モールド・ベイという気象ステーションを置き、共同北極気象ステーション(JAWS)として運用していました。

しかし1997年には閉鎖されています。

現在はプリンスパトリック島は無人島であり、かつての施設は劣化が著しくなっています。

 

7位:バサースト島

引用元:https://www.greatbigcanvas.com/

バサースト島はカナダのヌナブト準州にある島で、クイーンエリザベス諸島を形成しています。

島の面積は16042㎢で、ハワイ州とほぼ同等です。

バサースト島は島全体が比較的低地で、同地域の島に比べて植生が豊かです。

生物学的にも重大な意味を有しており、国際生物学プログラム(IBP)によって定められた「ポーラーベアパス」や「カウスーツトゥク国立公園」などがバサースト島に位置しています。

西暦1000年ごろにはバサースト島周辺は今よりも温暖な気候だったと言われており、イヌイットが住んでいたと言われています。

「バサースト島」という名前の島はカナダのほかにオーストラリアにも存在していますが、両者は無関係でなく、同じヘンリー・バサーストという人物から名前が取られています。

 

6位:サマーセット島

引用元:https://travelcravings.com/

カナダ本土の最北端であるブーシア半島から、べロット海峡を隔てて2km先にあるのがサマーセット島です。

島の面積は24786㎢で、北マケドニア共和国(25333㎢)とほぼ同等です。

サマーセット島では遺跡やクジラの骨などが出土しており、紀元1000年ごろにチューレ人が住んでいたことが分かっていますが現在では無人島となっています。

1930年には毛皮貿易などを営むハドソン湾会社が、サマーセット島の東端部であるフォート・ロスにカリブーハンター向けの施設を建設しましたが、1948年には撤退しました。

1992年には北極圏の景色やホエールウォッチングのための宿泊施設であるアークティックウォッチロッジが作られました。

 

5位:メルヴィル島

引用元:https://dcc.newberry.org/

メルヴィル島はカナダのクイーンエリザベス諸島を形成する島のひとつであり、ノースウエスト準州とヌナブト準州にまたがる形で存在しています。

島の西部がノースウエスト準州、東部がヌナブト準州に属しているほか、島の中には飛び地もあります。

面積は42149㎢です。

これはスイス(41285㎢)やデンマーク(43094㎢)とほぼ同じと考えて差し支えありません。

1819年にイギリスの海軍少将で北極探検家のウィリアム・エドワード・パリーがこの島を発見し、翌1820年8月1日まで海面の凍結により滞在を余儀なくされました。

パリーは自身の停泊地にウィンターハーバーと名付けています。

島の名前はバリーがいた当時のイギリスの海軍大臣であったロバート・ダンダス(メルヴィル2世子爵)に因んで名付けられました。

オーストラリアにも同様にロバート・ダンダスから名付けられたメルヴィル島が存在しています。

メルヴィル島はハイイログマの北限地であるほか、ブラントグースと言われるガチョウの一種の繁殖地として、生物学的に大きな意味を持っています。

ほかにも天然ガスや石炭、オイルシェールの鉱床としても注目されています。

 

4位:アクセルハイバーグ島

引用元:https://dx-world.net/

アクセル・ハイバーグ島はカナダのヌナブト準州に位置する島で、面積は43178㎢です。

デンマーク(グリーンランドとフェロー諸島を除く)とほぼ同等の面積ということになります。

かつてはイヌイットが定住していたと考えられていますが、1900年ごろにオットー・ズヴェルドロップが島を発見したころには既に無人島となっていました。

オットーはこの島を探検隊のスポンサーを務めるリングネース醸造所で財務に携わっていたアクセル・ハイバーグに因んでアクセルハイバーグ島と名付けました。

同様に、ロシアにはアクセル・ハイバーグに因んで名付けられたハイバーグ諸島があります。

アクセルハイバーグ島は高緯度下にある湿地であり、島の中央部には化石化した森林が広がっています。

1959年、カナダのマギル大学の研究チームはアクセルハイバーグ島へ調査に訪れ、翌1960年にマギル極地研究所を建設、現在も主に3月から8月の間、現在極地地形学、地質学、氷河学、永久凍土に関する研究を行っています。

 

3位:バークナー島

引用元:https://hiveminer.com/

バークナー島は別名を「バークナーアイスライズ」、「ハブリー島」ともいう、南極大陸西部のウィッデル海にある島です。

島の面積は43873㎢で、周囲をフィルヒナー・ロンネ棚氷に覆われています。

バークナー島は隆起した氷によって形成されるという、独特の成り立ちをしています。

岩盤は皆が水面下にあるため岩盤のみでは島にはなり得ませんが、氷が盛り上がって水面へ姿を表すために島として成立しているのです。

この島は国際地球観測年(International Geophysical Year, IGY)に発見され、探検隊のエンジニアを務めたロイド・バークナーから名付けられました。

1990年代以降、バークナー島は多くの南極調査の出発点として利用されています。

 

2位:アレクサンダー島

引用元:https://www.flickr.com/

アレクサンダー島は「アレクサンダー1世島」や「アレクサンダー1世ランド」、あるいは「ゼムリャアレクサンドラ」などとも言われる、南極大陸最大の島です。

面積は49070㎢、スロバキア(49036㎢)とほぼ同じです。

南極大陸西部、べリングスハウゼン海にあり、大陸とは棚氷でつながっています。

1821年に、ロシア海軍の士官であるファビアン・ゴットリーブ・フォン・ベリングスハウゼン率いる遠征隊によって発見され、ロシア帝国皇帝のアレクサンドル1世の名前を島に付けました。

現在、アレクサンダー島には給油基地と気象学センターが設置されています。

 

1位:デヴォン島

引用元:https://www.eoas.ubc.ca/

デヴォン島はカナダのヌナブト準州に属し、クイーンエリザベス諸島の中でも2番目に大きな島です。

面積は55247㎢で、世界で最も大きな無人島であり、すべての島の中でも27番目に大きな島でもあります。

クロアチア(56594㎢)よりもわずかに小さい程度です。

ロバート・バイロットとウィリアム・バフィンという2人の探検家が1616年に存在を確認し、1819年から1820年にかけてウィリアム・エドワード・パリーが島の南部を「ノース・デヴォン島」と名付け、後にデヴォン島へ改称しています。

1924年にはダンダス港が建設され、その9年後にハドソン湾会社に払い下げられました。

毛皮の採取を行っていたイヌイットが住んでいましたが、毛皮価格の暴落や厳しい気候によって1936年に53世帯が島を出てしまい、再び無人島となっています。

デヴォン島の中央部には「ホートン・インパクト・クレーター」と呼ばれる、直径23㎞にも及ぶ巨大なクレーターがあります。

これは約3900万年前に直径約2㎞の隕石が衝突してできたもので、現在は湖となっています。

ホートン・インパクト・クレーター周辺は火星の環境の仮想モデルとしてNASAなどでの研究に利用されています。

 

まとめ

今回は世界最大の無人島を紹介しました。

いずれも極地近くの非常に気候・環境の厳しい島々であり、人が住むには向かないところばかりであることが分かったかと思います。

しかし極地でしか分からないこと、観測・実験できないものなどは確かに存在するため、人類は定住しないまでも果敢に今回紹介したような島にアプローチを仕掛けています。

これらの無人島にしかないようなものが、やがて世界の進歩に貢献するのかもしれません。

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