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世界の動物園の廃墟20選

動物園といえば、行楽シーズンには家族連れで賑わう定番のスポットです。

珍しい動物を見たり、触れ合ったりと動物園でしかできない経験ができます。

しかし動物の世話は大金が必要です。

私たちが普段気軽に楽しむ動物園の陰には業績不振などによって倒産し、そのまま廃墟となった動物園も数多くあります。

今回は世界の廃墟となった動物園を紹介します。

 

ワーナーブラザーズジャングルハビタット

引用元:https://cacb.wordpress.com/

ワーナーブラザーズジャングルハビタットは、あのアミューズメント企業大手であるワーナーブラザーズが出資して建設したテーマパークです。

ニュージャージー州のパサイク郡に作られ、1972年に開園しています。

ワーナーブラザーズジャングルハビタットは車か園内のバスで巡るドライブスルーセクションと歩いて巡るウォークスルーセクションの2つで構成されたサファリパークです。

ドライブスルーセクションではトラやキリン、ゾウ、ラクダ、クジャクなどを見ることができ、ウォークスルーセクションでは小動物との触れ合いやイルカのショー、動物を模したアトラクションなどを楽しむことができました。

しかしワーナーブラザーズジャングルハビタットは2つの大きな問題に直面し、わずか4年後の1976年に閉園を余儀なくされました。

ひとつが拡張性の問題です。

ワーナーブラザーズジャングルハビタットはその作りからかアトラクションを追加したりしてリピーターを増やすのが難しい作りになっていました。

ワーナーブラザーズは2000万ドルもの資金を投じた拡張計画を提示しましたが、騒音や重体の悪化を危惧する周辺住民の反対に遭い、計画は頓挫してしまいました。

もうひとつが事故です。

1972年の開園直後、ドライブスルーセクションでイスラエルの観光客がライオンに襲われる事故が発生しました。

またオオカミが脱走したり、取材に訪れたインタビュアーがトラに襲われるなど事故が相次ぎ、経営にダメージを与えています。

閉園後動物は売却され、ウォークスルーセクションが残され、サイクリングスポットなどとして人気を博しています。

 

ディスカバリー島

引用元:https://www.wdwinfo.com/

ディスカバリー島はフロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにある島です。

元々はラズ島という名称で、改称を繰り返したあげく、1965年にディズニーに買収されました。

買収当初、ウォルト・ディズニーは島をトレジャーアイランドと名付け、難破船や海賊などのアトラクションを置くつもりでした。

ですが計画は変更され、熱帯の鳥などを見てもらう施設となり、島の名前もディスカバリー島となります。

ディスカバリー島は1974年に一般公開されましたが、従業員が島内で飼育していたハゲタカやハヤブサなどに虐待し、死亡させたとしてディズニーがフロリダ州および連邦政府に訴訟を起こされました。

ディスカバリー島は1999年に閉鎖されます。

閉鎖の原因は公表されていませんが、1998年に同種のアトラクションであるアニマルキングダムがワールドリゾート内に作られ、ディスカバリー島の入場者数が減少したことや、ディスカバリー島の維持費が非常に高価であったことが原因だと考えられています。

ディスカバリー島で飼育されていた動物はすべてアニマルキングダムへ移され、現在施設などは一切が放置されている状態です。

 

ジャングルランド動物園

引用元:https://floridawanderer.wordpress.com/

フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート近郊、アメリカの国道192号線沿いは俗に「アルロ・ブロンソン記念通り」、あるいは「観光回廊」と言われ、多くのテーマパークが軒を連ねています。

ジャングルランド動物園はこの観光回廊にかつて存在した動物園です。

1970年代に、アリゲーターランドという名称で開園しました。

当時世界最大であった全長126フィート(約38メートル)もの巨大なワニの像がトレードマークで、7ヘクタールの土地に1600以上の動物や鳥を展示していました。

しかし1982年、ジャングルランド動物園はゲーターランドという動物園に、ワニの像を模倣されたとして訴訟を起こされます。

加えて1990年にはフロリダ州の調査によってジャングルランド動物園のずさんな動物管理の実態が明らかとなりました。

ジャングルランド動物園では動物の囲いの高さが州の定める基準値よりも低く、ケージには古い糞が溜まっていました。

獣医によるケアも不十分だったと言われています。

ジャングルランド動物園は一時閉鎖を余儀なくされ、1995年に再開しますが、洪水の際にメスのライオンが逃げ出してしまうという不祥事を起こし、2002年に閉鎖されました。

現在、トレードマークだったワニの像は取り壊されていますが、園内の施設などはほとんどが当時のまま残されているそうです。

 

ネイオーグ動物園

引用元:http://andypalumbo.blogspot.com/

ネイオーグ公園はアメリカ合衆国ペンシルベニア州のスクラントンで最も大きな公園です。

氷河期に形成されたネイオーグ渓谷やペンシルベニア州北東部で最大の公営博物館であるエバーハート博物館、小規模なアミューズメント施設などがあります。

かつてはネイオーグ動物園と言われる小規模な動物園があり、コミュニティの中心として1日で500人ほどが訪れていました。

しかしネイオーグ動物園は残念ながら施設面で恵まれておらず、幾度となくアクシデントを引き起こします。

1963年にはケージの暖房が故障し、4匹のサルが死亡したほかライオン舎の扉の故障により、メスのライオンが2人の子どもを死亡させています。

ほかにもゾウが投げ込まれたぬいぐるみを喉に詰まらせて死亡するなどの事故も起きており、全米で最悪の動物園のひとつと言われたこともあります。

1998年に動物園は一時閉鎖され、2003年に営業を再開しましたが、動物虐待の疑いと市民の抗議によって2009年に再度閉鎖されました。

2014年にはストリート・キャッツと言うスクラントンの非営利団体が動物園の施設を野良猫を避妊・去勢する施設として再利用しています。

 

グリフィスパーク動物園

参考:https://www.kcet.org/

グリフィスパーク動物園は、1912年にアメリカ合衆国のカリフォルニア州ロサンゼルスに建設された動物園です。

当初は動物が15匹ほどしかいない小規模な動物園でしたが、1920年代に映画プロデューサーであるウィリアム・ニコラス・セリグが動物を寄付し、1930年代に拡張されました。

営業当時、グリフィスパーク動物園は毎年200万人以上の来園者を記録するロサンゼルスを代表するレジャー施設でした。

またロサンゼルスといえば、あのハリウッドを擁する映画産業の一大拠点です。

それだけにグリフィスパーク動物園も多くの映画やドラマの撮影場所として利用されました。

しかしグリフィスパーク動物園は途中で拡張された背景からか、常に檻の数が少ない、設計が不充分だなどの批判を常に受けており、1958年に新しい動物園の建設が決定、1966年に現在のロサンゼルス動物園が完成すると同時に営業を終了しています。

現在グリフィスパーク動物園は洞窟状のケージとピクニックエリアのみが残されており、ロサンゼルスの観光地のひとつとなっています。

 

フランクリンパーク動物園

引用元:https://locationsoflore.com/

フランクリンパーク動物園は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンに存在する動物園です。

現在はニューイングランド動物園の一部となっていますが、フランクリンパーク動物園だったころに使われていたクマ舎が廃墟化されて残っています。

フランクリンパーク動物園は1912年に建設され、1920年には来園者200万人を記録しました。

しかし大恐慌と第二次世界大戦の影響で動物園は荒廃し、戦後には管理者の交代と大規模な改修を余儀なくされています。

最終的には1991年に現在のニューイングランド動物園の管理者に移管され、1997年に合併されました。

現在廃墟として残るクマ舎は、1971年に費用面や園のレイアウト変更の煽りを受けて廃棄されたものです。

2003年には日本でも上映されたクリント・イーストウッド監督作品『ミスティック・リバー』の撮影にも使われました。

 

キャッツキル・ゲームファーム

引用元:https://hudsonvalleyone.com/

ニューヨーク州の南東部にあるキャッツキルという町には、かつてアメリカで最初に動物園として認められた民間企業があります。

それがキャッツキル・ゲームファームです。

キャッツキル・ゲームファームは1933年にローランド・リンデマンという人物が開きました。

当初はシカやロバ、ヒツジのみを保有する小規模な施設でしたが、1958年にアメリカの農務省から正式に動物園としての認可が下りてからは珍しい動物などを次々と集め、最終的には150種以上の動物を展示するようになりました。

ゲームファームとは元々、狩猟用の動物を育てる農場を指す言葉です。

その名の通り、動物園の敷地は世界中から集められた動物の飼育に用いられ、キャッツキル・ゲームファームで育てられた動物はトロフィーハンティングの獲物として利用されることもありました。

1980年代に入るとキャッツキル・ゲームファームの来園者は減少し、2006年には閉鎖されてしまいます。

閉鎖後は当時の施設などを残したままホテルやキャンプ場、リゾート地として再利用されています。

 

ベルアイル動物園

引用元:https://live.staticflickr.com/

ベルアイル動物園は、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに存在した動物園です。

デトロイト川にあるいくつかの小島にまたがって存在しています。

元々ベルアイル動物園のあるあたりはフランス語で「美しい島」という意味のベルアイルと名付けられるほどの景勝地であり、ピクニックなどがよく行われていました。

1880年代に当時のデトロイト市長がベルアイルを公園にする計画を立て、1895年にベルアイル動物園が完成しました。

ベルアイル動物園にまつわるエピソードとしては、現在の自動車では標準装備となっているセルモーターに関するものがあります。

1908年、キャデラック社の創業者であるヘンリー・リーランドの友人で、自身も自動車製造に関わっていたパイロン・J・カーターがベルアイル動物園で自動車がエンストを起こした女性を助けようとしました。

カーターは女性の自動車のエンジンを起動させるべくクランク棒を操作したのですが、クランク棒がキックバックを起こしてカーターの顎を直撃してしまいます。

カーターはこの負傷の合併症で肺炎を引き起こし、死亡してしまいました。

この事故にヘンリーは悲しみ、クランク棒に依存しない新たなエンジン始動方式を求めた結果、現在のセルモーターを採用したと言われています。

ベルアイル動物園は度重なる拡張と近代化が行われましたが、2002年に閉鎖され、現在はごく一部がベルアイル自然公園として営業を続けています。

 

魅惑の森

引用元:http://abandoneddecay.blogspot.com/

魅惑の森は1971年にロードアイランド州ホプキントンに建設された遊園地です。

ファミリー層をターゲットとした、おとぎ話をモチーフにした遊園地であり、子ども向けのコースターなどのアトラクションや小動物と触れ合うための触れ合い動物園などがありました。

しかし来園者数が伸び悩み、2005年に閉鎖されてしまいます。

魅惑の森にあったアトラクションの一部はエダヴィル鉄道という鉄道会社に売却されましたが、設備の大部分は廃墟として残されています。

施設は正式に売却されましたが、現在も封鎖されていません。

 

スタンレーパーク動物園

引用元:https://farm8.staticflickr.com/

かつてカナダのバンクーバーを代表すり動物園であったスタンレーパーク動物園の始まりは、ほんのささいなものでした。

1888年、スタンレーパークの最初の管理人であるヘンリー・アビソンがツキノワグマを木の切り株につないだのが始まりです。

その後アビソンの元にバッファローやペンギン、カンガルーなどの動物が寄せられ、動物園となりました。

1962年にはホッキョクグマの展示スペースが新たに作られ、目玉のアトラクションとなりました。

1994年にスタンレーパーク動物園は老朽化が深刻化します。

国民投票によって近代化の是非が問われましたが段階的に閉鎖されることが決まり、動物は順次他の動物園へ移送が決定します。

1997年に最後の動物であったホッキョクグマのトゥクが死去したことでスタンレーパーク動物園は完全に閉鎖され、跡地はサケの養殖場となりました。

現在スタンレーパーク動物園の名残は、ホッキョクグマの展示に使われていたコンクリート製の洞窟のみとなっています。

 

ブラックフットファーマーズマーケット

引用元:https://www.pinterest.jp/

ブラックフットファーマーズマーケットはカナダのアルバータ州のカルガリー郊外にかつて存在したファーマーズマーケットです。

ファーマーズマーケットとは日本で言う直売所に似たもので、近隣の生産者が野菜などを持ち寄って直接売買する形態の店を言います。

ブラックフットファーマーズマーケットは1976年に設立され、生産者の開発した有機野菜や鶏肉、手工芸品、更にはフリーマーケットのような、不用品を販売する店などが置かれました。

更にウサギやヤギ、ロバ、子羊などと触れ合える動物園が整備されていました。

しかしブラックフットファーマーズマーケットは、品物のレパートリーが少なく、フリーマーケットも使えない品があまりに多く、なおかつ宣伝がうまく行っていないなどの要因によって経営がうまく行かず、いつの間にか閉鎖されました。

現在ブラックフットファーマーズマーケットの跡地にはかつて使われていた屋台などの設備がそのまま残されています。

 

グラスゴー動物園

引用元:https://urbanexplorations.wordpress.com/

グラスゴー動物園はイギリス、スコットランドのグラスゴーにかつて存在した動物園です。

ブルームハウスという住宅地の跡地に作られました。

イギリスでも権威のある大学であるグラスゴー大学の動物学会が1936年にグラスゴーに動物園を作ることを提案し、第二次世界大戦を挟んで1947年に開園しています。

ピーク時には600頭以上の動物が展示され、年間で14万人もの来園者を記録しました。

目玉となったのはライオンと貴重な白いクジャクです。

しかしグラスゴー動物園はより大規模なエジンバラ動物園と競合しなくてはならなかったために次第に業績が悪化し、1999年頃からなんとか破産を回避するために土地や動物の売却を開始しましたが、残念ながら売却はうまく進みませんでした。

結果グラスゴー動物園は350万ポンドもの借金を抱え、飼育員との契約の更新ができず、動物を飼育することが困難となったために2003年に閉鎖されました。

閉鎖後、グラスゴー動物園の建物は荒廃し、ときに不審火にも遭いました。

また敷地にも不法投棄などが相次いでいます。

取り残された動物たちは地元の有志や元のスタッフによって世話をされているようです。

 

リベル城野生公園

引用元:https://www.zoochat.com/

イングランドのダービーシャーには、人口9500人ほどのマトロックという小さな田舎町があります。

このマトロックを見下ろす丘の上にリベル城という城が建っています。

リベル城は1862年に実業家のジョン・スメドレーが自らの居宅として建設しました。

当時リベル城へ水を運ぶのが困難だったため「スメドレーの愚行」などと言われました。

スメドレーの妻が亡くなった後リベル城は男子校や食糧の貯蔵庫などに使われています。

1960年代、リベル城の城下はイギリスやヨーロッパの野生動物が管理される、リベル城野生公園として利用されました。

しかしリベル城野生公園では野生動物の扱いが批判され、虐待の疑いまでかけられ、2000年に閉鎖されています。

当時の急進的な動物活動家はリベル城野生公園でケージに囚われていたオオヤマネコを解放したと言われており、その後のマトロックでは「ラムズデールの野獣」と言われるエイリアンビッグキャット(イギリスやヨーロッパで目撃される巨大な猫のUMA)のひとつとなりました。

 

サウスポート動物園

引用元:https://www.liverpoolecho.co.uk/

サウスポート動物園は、イングランドのサウスポートにかつて存在した動物園です。

1968年にダグラス・ペトリーとキャロル・ペトリーの夫妻がオープンしました。

しかし決して小規模なものではなく、6エーカー(約24000㎡)という広大な敷地に154種1272匹もの動物を展示していました。

2001年、サウスポート動物園は新たな動物を登録できなくなり、2004年にサウスポートの評議会がペトリー夫妻にリースの延長を許可しなかったために閉鎖されました。

閉鎖後、サウスポート動物園の土地は隣接するプレジャーランドという遊園地に引き渡され、その一部がペイントボールを用いたアトラクションへ再利用されました。

動物たちはペトリー夫妻がヨークシャーにある動物園へ移送し、施設の大部分は閉鎖後廃墟となりましたが、2010年にバトルフィールド・ライブ・サウスポートという、サバイバルゲームを行うための施設へと生まれ変わりました。

 

イビサ動物園

引用元:https://www.evensi.com/

地中海西部にあるイビサ島というスペインの島は、島自体が世界遺産に認定される大変風光明媚なところです。

加えてヨーロッパのヒッピー文化の中心として、現在もクラブミュージックやダンスミュージックの聖地として知られています。

イビサ動物園はかつてイビサ島にあった動物園です。

1975年に開業しましたが、その後放棄されました。

イビサ島の人々はこの放棄された動物園を、なんとオープンエアのミュージッククラブとして再利用しました。

「ベニムサクラブ」と名付けられたこのクラブはイビサ島で最大のオープンエアのミュージッククラブで、動物園だったころの名残か、毎年動物のペイントを施して踊る「ズー・プロジェクト・イビサ」が開かれます。

 

ワイルドライフワンダーランド

引用元:https://www.ripleys.com/

ワイルドライフワンダーランドはオーストラリアのビクトリア州メルボルンにかつて存在した野生公園です。

かつては動物を展示していたり、博物館や教育用の設備などを備えていましたが、1975年に制定された野生生物法に抵触していたことが判明したために2012年に閉鎖されました。

閉鎖後、当時ワイルドライフワンダーランドに存在したある展示物が大きな話題を呼んでいます。

それが「ロージー」という巨大なホホジロザメです。

ロージーは1988年に南オーストラリア州の沖合でマグロ漁船に捕獲され、殺害された後にワイルドライフワンダーランドへ運ばれました。

当時南オーストラリア州では女性がひとり行方不明になっており、ロージーが関与した疑いがかけられていました。

そのため捕獲後に解剖され、その後に剥製となってワイルドライフワンダーランドで展示されています。

2012年にワイルドライフワンダーランドが閉鎖された後、2018年に廃墟となった敷地にルーク・マクファーソンという男性が忍び込み、YouTubeでロージーが廃虚の中でまだ残されている様子を公開しました。

廃虚の中に巨大なサメがいる様子は大変な人気を呼び、数百万回も再生され、多くの人がロージーのもとを訪れました。

ロージーはホルムアルデヒド溶液の詰められたタンクに浮かんでいましたが、来客が増えたことでタンクが破損してホルムアルデヒド溶液が揮発し、有毒なガスが発生するようになったため現在では立ち入りが禁止されています。

 

ローズ動物園

引用元:https://www.flickr.com/

ローズ動物園は南アフリカのケープタウンにかつて存在した動物園です。

南アフリカでダイヤモンドや金の採掘事業を行い、ケープ植民地(現在の南アフリカ)の初代首相を務めたセシル・ローズの名前に因んで名付けられたこの動物園は、1890年代に建てられ、1970年代に閉鎖されました。

情報は少ないですが、園内はビクトリア朝を意識したデザインとなっていたようです。

現在はいくつかの建物が残っているほかライオンの囲いであった石積みとワニの池だった円形の広場のようなものが当時の面影を残しています。

 

サコンナコーン動物園

引用元:https://www.dreamstime.com/

タイの北東部サコンナコーン県には、名前も知られていないような廃虚の動物園があります。

この動物園はサコンナコーン県でも有名なリゾート地であるノーンハーン湖の湖畔の湿地帯を利用して作られたものでしたが、現在は放棄され、熱帯植物に覆い尽くされようとしています。

 

広島ニュージーランド村

引用元:https://matome.naver.jp/

広島ニュージーランド村は広島県高田郡高宮町(現:広島県安芸高田市)にかつてあったテーマパークです。

名前の通りニュージーランドをイメージしたような農業公園がコンセプトとなっており、触れ合い動物園やチーズ作り体験などを楽しむことができました。

このテーマパークが縁となり、高宮町はニュージーランドのセルウィンという町と姉妹提携を結んでいます。

1990年にオープンし、開園当初は70万人以上の来園者を記録しましたが周辺地域に競合施設が作られることで徐々に来園者数が落ち込んでいき、2008年に閉鎖されました。

閉鎖後、広島ニュージーランド村の施設は放棄され、その廃虚は心霊スポットとしても囁かれるようになりました。

しかし2013年、広島ニュージーランド村の跡地が大規模な太陽光発電所(メガソーラー)として再利用されることが決定し、2016年から稼働を開始しています。

 

行川アイランド

引用元:https://www.chibanippo.co.jp/

行川アイランドは、千葉県勝浦市にかつて存在したレジャー施設です。

房総半島の自然に囲まれた絶好のロケーションを有しており、動植物園を中心にプールや野外ステージ、ホテルなどが整備されていました。

1964年に開園し、鳥類をメインに93種1068点もの動物を展示していました。

フラミンゴやクジャクなどを用いたショーが人気で、1970年には来園者数117万人を記録します。

しかし鴨川市に鴨川シーパラダイスができたほか、リゾート施設や観光施設が近隣に相次いでできると来園者数が減少し、2001年に閉園となりました。

閉園後、行川アイランドは一時再開発計画が持ち上がるもリーマンショックによって無期限延期が決定、廃墟はそのままとなりますが、2018年に跡地にホテルを建設する計画が立ち上がり、2020年に着工予定です。

行川アイランドは営業当時、千葉県で唯一キョンという中国や台湾に生息するシカの一種を飼育していましたが、1980年代にキョンの一部が逃げ出して野生化したことが問題となっています。

現在キョンの生息数は4万頭から5万頭を超えているといわれ、独特の吠えるような声や農作物への食害が発生しています。

 

まとめ

今回は廃墟となった動物園を紹介しました。

動物園は維持費もかかり、少し経営が傾くだけであっさりと閉園へ追い込まれることも珍しくありません。

また管理体制などが問われることもあります。

廃墟は独特の雰囲気を放っており魅力的ですが、不法侵入は立派な犯罪ですし、うかつに足を踏み入れるとケガのリスクなどもあります。

今回紹介した動物園に行くときには、最新の情報をよく確認し、注意して行くようにしてください。



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