世界には魅力的な国や地域が多数存在しています。
伝統的な建設物があったり、美しい風景であったり、雄大な自然を感じることができるなど、その魅力は様々です。
その中でも、アマゾンは雄大な自然を感じることができる地域と言えるのではないでしょうか。
一度は訪れてみたいと思っている人も多いと思いますが、美しさすら感じるその自然の中には、無数の危険も潜んでいるのです。
ここでは、アマゾンの危険生物についてご紹介します。
ナミチスイコウモリ
引用:https://natgeo.nikkeibp.co.jp
コウモリは飛ぶことができる唯一の哺乳動物です。
一般的にコウモリの仲間は、果物の液などを食べます。
しかし、チスイコウモリ科に属するナミチスイコウモリは、血液だけをエサとする唯一の哺乳動物なのです。
ナミチスイコウモリは、昼間は洞穴の天井から上下逆さまにぶら下がって眠っています。
夜の最も暗い間に、エサを探しに洞穴から出てきて、眠っているウシやウマ、時には人間の血も吸うことが知られています。
相手の近くで地上に降り、四つん這いになって接近し、鼻の上にあるセンサーで皮膚の下の暖かい血液が流れている場所を見つけるとされています。
歯はほとんどありませんが、その少ない歯はカミソリのように鋭くなっています。
動物に噛みついた後、流れてくる血液を舌で舐めとりますが、その唾液には血液が凝固するのを防ぐ成分が含まれていると考えられています。
ナミチスイコウモリは、約30分間、獲物の血液を飲みますが、相手が死に至るほどの大量の血液は吸わないとされています。
通常約100匹の群れを作りますが、1000匹以上の群れで生息することもあるとされています。
100匹の群れは、1年で25頭分のウシの血液を吸うと言われています。
ナミチスイコウモリに噛まれても、それほど痛くもなく、具合が悪くなるほどのたくさんの血液を失うこともありません。
彼らが恐れられている理由は、噛まれた傷を通して伝染病を媒介する可能性があるからです。
興味本位で、噛まれてみることはやめておいた方が良いでしょう。
ジャガー
引用:https://ikimono-matome.com
ジャガーは、アマゾン熱帯雨林も含めて、南北アメリカ大陸に広く分布している危険生物です。
体長は1.2~1.8m、体重は60~130kgで、体長は最大で2mを超えるとされています。
世界では3番目、南アメリカでは最大を誇るネコ科の動物です。
オス、メス共に、体は頑丈で大きくてがっしりとしていて、頭部も大きく、足も太くなっていますが、尾は短く、体の半分ほどしかありません。
体色は黄褐色や淡褐色などで、体には角ばったリング状の黒い斑紋があります。
普通、森林地帯に生息していますが、川や湖沼、湿地帯など、森林の中でも水辺を好んで生活しています。
しかし、環境への適応力もあり、低木林や開けた草原、荒れ地などにも姿を見せることがあるとされています。
基本的には夜行性であり、夕暮れや明け方近くには特に活発に活動することが知られています。
肉食性で、獲物はカピバラなどのげっ歯類や、バクやシカ、アライグマやサル類など、幅広いとされています。
ジャガーは泳ぎも巧みであり、川で魚を捕ったり、カメやワニなども捕らえることがあり、何でも食べると言われるほどです。
ジャガーは、トラやライオンのように獲物の首を噛んだりするよりも、カピバラなどに対しては、前足で叩き倒して捕らえるとされています。
この前足での攻撃は強力で、一撃で相手を倒すと言われています。
顎の力も強く、ワニなどの頭やカメの甲羅をも噛み砕くほどの力を持っていると考えられています。
ジャガーが好んで人間を襲うことは少ないため、そこまで恐れることはないかもしれません。
それでも遭遇しないように行動するのが大切だと言えます。
オオアナコンダ
引用:http://do-butsu.com
オオアナコンダは、現地では人食い大蛇として恐れられているヘビの仲間です。
「アナコンダ」は、南インド地方の言葉で「ゾウの殺戮者」という意味だとされています。
体長は最大で9m、体重は200kgにもなるとされており、世界最大級のヘビと言われています。
2016年にはブラジルのダム工事現場で、体長10m、体重400kgもの個体が発見されたという報告もされています。
体色は暗茶色または褐色で、やや緑色がかっています。
背中には2列に並ぶ楕円形の斑点があり、さらに体の両側には小さな白色斑点も並んでいます。
この斑点模様は個体によって異なりますが、その体色はジャングルで身を隠す保護色の役割を果たしているとされています。
胴回りが太くずっしりとしていますが、頭部は比較的細くなっています。
また、眼と鼻が頭の上の方についており、水中に潜って身を隠しながら獲物を待ち構えるのに適していると考えられています。
鼻が水の侵入を防ぐ遮蔽盾で覆われているのも特徴の1つです。
オオアナコンダは乾燥に弱く、水辺を中心に生活しています。
夜行性のため、日中は日差しを避けて淀んだ水中に潜っていたり、川辺にある木の枝に体を巻き付けて休んでいるとされています。
1日のほとんどを水の中で過ごしますが、川辺で日光浴をする姿も目撃されているようです。
肉食性で、魚類から哺乳類まで、何でも襲って食べてしまうと言われています。
ワニやウシ、ジャガーなどを襲っているところも目撃されているそうです。
基本的には水中で頭だけを出して獲物を待ち構え、近づいてきたところを襲います。
川の中では素早く動くことができるため、素早く襲い掛かると、長い体を獲物に巻き付けて水中に引きずり込んでしまいます。
窒息させた獲物を、大きな顎を開けて丸ごと飲み込んでしまうのです。
何でも食べてしまうと言われるオオアナコンダですが、人間を捕食することはほとんどないと言われています。
現地では、ウシやブタなどの家畜を狙う厄介者という印象が強いそうです。
しかし、オオアナコンダに捕食された例が全くないわけでもなく、襲われたという報告はそれなりに多いとされています。
人間が食べられたという話は現地では語り継がれているため、オオアナコンダに対する恐怖心も強く、見つけ次第捕獲したり、殺すこともあると言われています。
獲物を今か今かと待ち構えている可能性がありますので、水辺を歩く際には十分注意してください。
ボアコンストリクター
引用:https://pz-garden.stardust31.com
ボアコンストリクターは、アマゾン熱帯雨林の木の上に身を潜めている危険な大型のヘビです。
「コンストリクター」は「締め付ける」という意味を持っています。
アナコンダに比べるとかなり小さいですが、体長4m、体重は45kgを超えることもあるとされています。
全爬虫類の中でも最もはっきりした模様を持つ種の1つであり、生息環境に応じて、体色は褐色、緑、赤、黄など様々で、ギザギザ、楕円、ひし形、円などの迷彩模様を持っています。
顎には小さいカギ型の歯が並び、それで獲物を捕らえ、筋肉質の体で締め付けて窒息するまで獲物を放さないとされています、
獲物は、鳥やサル、野生のブタなど、捕らえられるものはほとんど捕食すると言われています。
性格はおとなしいと言われていますが、国内外でボアコンストリクターによる被害が数多く発生しています。
アメリカでは飼育個体による死亡事故も起こっています。
筋肉質で体が重く、非常に強い力で締め付けるため、一度巻き付かれては簡単に逃れることはできません。
アマゾンの熱帯雨林では、頭上にも注意です。
クロカイマン
引用:https://ailovei.com
クロカイマンは、世界最大のアリゲーターの一種で、アマゾンの河川や熱帯雨林で最も恐れられている肉食動物の1つです。
クロカイマンは、カイマンと呼ばれているワニの種類の中では最も体が大きな種類で、体長は4~4.5mにもなるとされています。
カイマンの仲間の中で唯一、人を殺すだけの能力を持っている種だと考えられています。
クロカイマンの体は頭部が細長く、背中の部分の中央付近にはボコボコとした隆起がハッキリと見えるのが特徴です。
サルやナマケモノ、ピラニア、イノシシのほか、他のワニなどもエサにしてしまう肉食動物であり、襲われた獲物は強力な顎で噛みつかれ、水中に引きずり込まれてしまいます。
クロカイマンは、獲物を水中で溺れさせ、相手の命を奪った後に食べるのです。
現在では人間による乱獲などの影響から、分布域のほとんどで非常に数が少なくなっており、クロカイマンは絶滅危惧種に指定されています。
基本的には人間から近づかない限り、襲われる可能性は低いため、不用意に近づかないようにすることが大切です。
ヤドクガエル
引用:https://dangerous-creatures.com
ヤドクガエルの仲間は、地球上で最も鮮やかで美しい色をした生き物だと言えます。
コスタリカからブラジルの熱帯雨林まで広がる、その生息地の場所によって、体色は黄色や金色、銅色、赤色、緑色、青色、黒色と様々です。
しかし、この鮮やかな体色は「触ったら死ぬぞ」という警戒色なのです。
皮膚から強力な毒を分泌し、万が一にでもその毒を触って吸収してしまうと、成人男性であっても死のリスクにさらされてしまう可能性があるのです。
ヤドクガエルの仲間の中でも、モウドクフキヤガエルは1匹で、成人10人の致死量に十分な毒を持っているとされています。
コロンビアの先住民たちは何世紀もの間、吹き矢の先にその強力な毒液を塗って狩りを行ってきたと考えられています。
ヤドクガエルの驚異的な毒が何から生成されているかについては、未だに特定されていません。
現在では、ヤドクガエルがエサとしているアリやシロアリ、カブトムシなどの昆虫を介して得られる毒ではないかと考えられています。
飼育されて、元来の生息地とは異なる環境で育ったヤドクガエルは毒を持たないことが、その根拠となっているそうです。
医療業界では、ヤドクガエルの毒が医薬品として使用できるのではないかと研究が進められています。
宝石のような体に魅了されて触ってしまうことのないように注意したいものです。
デンキウナギ
引用:https://ja.wikipedia.org
自然界にいる動物の中には、自分の体から電気を発するものがいます。
その中でも、デンキウナギは群を抜いて強力な電気を放つことで知られています。
その電圧は日本の家庭用コンセントの6~8倍の600~800Vにもなると言われています。
この強力な電気は攻撃にも防御にも使われますが、あまりにも強すぎて天敵がおらず、デンキウナギは食物連鎖の頂点である「頂点捕食者」と称されるほどです。
では、強力な捕食者として名高いワニはデンキウナギに噛みつくとどうなってしまうのでしょうか?
デンキウナギに噛みついたワニが感電してしまったのがお分かりいただけたでしょうか。
デンキウナギは相手に脅威を感じた場合に大量の電気を放ち、全ての電気を使い果たすまでの数分間放電し続けることもあるのです。
長い体を持つデンキウナギですが、肛門は顔の下あたりについており、それより後ろにある尻尾までの全てが発電器官になっているのです。
体全体の約80%が発電するための器官という、発電力に特化した生き物なのです。
これまで多くの人間が、川の中にいたデンキウナギの電気に感電する事故にあったという報告がされています。
しかし、直接的な死因は電気自体の強さではなく、何度も感電したり、感電して体が麻痺した結果、動けずに溺れてしまったという事が大半の理由だと言われています。
不用意に川の中に入ってしまうと、見えない危険が足元に潜んでいるかもしれません。
ピラニア
引用:https://www.kaiyukan.com
「人食い魚」としてよく知られているのが、アマゾン川に生息するピラニアです。
ピラニアの仲間はたくさんいますが、「ピラニア・ピラヤ」と呼ばれる種が最大50cm、体重6kgにもなる大型で、腹部が赤いピラニアの種類で、最も一般的にイメージされるピラニアの仲間です。
鋭い歯を持ち、獰猛な見た目をしているのが特徴です。
肉食性で、主に食べるのは他の魚や水に落ちた鳥やネズミなど、自分よりも小型の魚類や小動物です。
外見に反して実は臆病な性格をしていて、単体で行動することは少なく、基本的には群れを作って生活しており、自分より大きな動物を襲うことはないとされています。
しかし、彼らは血の匂いと水面を叩く音に敏感に反応し、興奮する習性を持っています。
弱った動物が水面でもがいている様子を連想させるからだと言われており、一度興奮状態になってしまうと水面が泡立つほどの勢いで一斉に食らいつき、あっという間に骨だけにしてしまうと言われています。
たとえ人間であったとしても、怪我をした状態で音を立てながら川に入るのは非常に危険だとされています。
実際に過去には、アルゼンチンのパラナ川で遊泳中だった人々が襲われたり、ペルーで少年が犠牲になったりと、痛ましい事件も報告されています。
川に入る際には、少しのかすり傷もないか、しっかりと確認する必要がありそうです。
カンディル
引用:https://dangerous-creatures.com
アマゾン川の危険生物と言えば、誰もがピラニアを思い浮かべると思いますが、現地でピラニア以上に恐れられている生き物がカンディルです。
カンディルは体長20cmほどの細長い体形のナマズの仲間です。
種によって体長や外見は異なりますが、獲物となる他の動物の体内に入り込んで肉や内臓に食らいつくという共通の特徴があります。
カンディルには、吸血タイプと噛みつきタイプの2つがあります。
吸血タイプは、平たい頭を利用して、魚のエラなどから体内に侵入して吸血したり、肉に食らいつくとされています。
噛みつきタイプは、生きた大型魚や死んだ魚の表皮を食い破って直接穴を開けて肉を食らうとされています。
体に侵入する際には体を回転させながら入り込み、一度侵入した獲物から離れないようにするために、カンディルのエラには返し針のようなトゲがあります。
無理やり離そうと引っ張ったりすると、返しのトゲで肉が切り裂かれてしまうという恐ろしさもあります。
カンディルは獲物の穴という穴から体内に侵入しますが、人間の場合は口、耳、肛門、尿道、膣といった箇所が挙げられます。
カンディルに侵入されると当然激痛を伴います。
カンディルに襲われて亡くなった人の死因は、ほとんどの場合が激痛によるショック死だとされています。
また、感染症によって命を落とす人も多いと言われています。
中にはあまりの激痛の為に自殺してしまった人もいると言われているほどです。
実際に、多くの人がカンディルに襲われて命を落とすという事件も起こっています。
カンディルはアンモニアの臭いに強烈に反応する習性があり、獲物とする魚のエラに含まれるアンモニアに反応して襲うと言われています。
もちろん、人間の尿に含まれるアンモニアにも反応します。
アマゾン川で用を足すことだけはやめておいた方がいいでしょう。
オオメジロザメ
引用:https://churaumi.okinawa
海の危険生物として名高いサメですが、アマゾン川ではオオメジロザメの姿が度々確認されています。
体長は3~3.5m程度で、最大で4m程になります。
体長2m前後の個体で約100kgと、サメとしては比較的中型の部類に入ります。
体色は、腹側は白色、背側は暗灰色をしており、流線形でがっしりとした体つきをしています。
また、背ビレは大きな鎌形をしており、若い個体ではヒレの先が少し白いのが特徴です。
非常に強靭な歯を持っており、上顎の歯はほぼ正三角形であるのに対し、下顎の歯は細長くなっています。
この歯はのこぎり状になっており、亀の甲羅などの固いものでも噛み砕くことができるとされています。
オオメジロザメは世界中の熱帯、亜熱帯の海域に生息しており、暖かい海域の沿岸部にいることが多いとされています。
淡水域で目撃されることも多く、アマゾン川の上流3700km地点、さらにはニカラグア湖など海から離れた場所で生息していることも確認されているのです。
オオメジロザメは、サメの中で唯一、淡水の中でも生息することができる種と言えます。
雑食性で、小型のサメやカメ、海鳥などを捕食すると言われています。
川ではウシなどの哺乳類を襲うこともあるとされています。
オオメジロザメは人間を襲うことでも知られ、人食いザメとして恐れられています。
河川にも生息しているため、人と遭遇する機会も多く、実際に川での被害も多数報告されているのです。
アマゾン川で泳いでいる時にジョーズのようなヒレが見えたら、「まさか川にサメがいるわけない」なんて思わずに、直ちに逃げることをおすすめします。
サシガメ
引用:https://world-note.com
サシガメは世界に6000以上の種が存在すると言われる昆虫であり、南米のアマゾンにも数十種類のサシガメが生息していることが確認されています。
口から飛び出た針のような器官、「口針」を持つことが特徴で、アマゾンに生息する種の中には口針を突き刺して、有毒な唾液を獲物の体内に注入する危険なものも存在しているとされています。
口針で刺されると、当然激しい痛みが引き起こされます。
しかし、サシガメの恐ろしい点はそれだけではありません。
サシガメはシャーガス病の原因となる、クルーズトリパノソーマという寄生虫を媒介していることが知られているのです。
この寄生虫は感染したサシガメのフンに出現します。
主に夜間に眠っている人の顔を吸血しながら、寄生虫を含むフンをその場で排泄します。
眠っている人がうっかり傷口に触れたり、目や口に触った時に、この寄生虫を含む排泄物が眼や口の粘膜や傷口を通して人体に侵入し、感染してしまうのです。
感染初期の症状は、発熱や頭痛など比較的軽度ですが、慢性期になると心臓や消化器の筋肉に寄生虫が生息するようになり、心疾患や消化器疾患を引き起こし、心筋障害による突然死や心不全に至ることもあると言われています。
今後、シャーガス病を媒介するサシガメが日本に定着する可能性も十分にあると語る研究者もいるため、対策が考えられ始めています。
ペルビアンジャイアントオオムカデ
引用:http://dangerous-insects.blog.jp
ペルビアンジャイアントオオムカデは、最大で40cmを超える世界最大のムカデです。
生息地は熱帯雨林や亜熱帯雨林で、湿気の多い場所を好むため、湿った土壌、落ち葉、朽ちた倒木などにいます。
体色は有毒生物によく見られる派手な警告色で、頭の色は赤色、胴の色はワインレッド、関節の色はピンク色、足の色は黄色となっています。
平たくて硬い体をしていて、胴体は21~23個の節があり、それぞれに1対の足がついています。
頭は盾のようになっていて、呼吸は口ではなく胴体の節々に小さな穴があって、そこから酸素を取り込んでいるのです。
食性は動物食性で、昆虫類、クモ、サソリ、タランチュラ、トカゲ、小さいヘビやカエル、哺乳類のマウス、果ては小鳥やコウモリまで、殺して食べられるものなら何でも食い尽してしまうのです。
夜行性で、通常は地面をもの凄いスピードで移動しながらエサを探しますが、時には木に登ってエサを探すこともあるとされています。
コウモリなどの飛ぶ獲物は、洞窟の壁によじ登って、天井からぶら下がって、飛んできたところを空中でキャッチすると考えられています。
非常に攻撃的な性格で、獲物と格闘する際には相手の体にたくさんの足をしがみつかせ、時にはしがみついたまま獲物を食べてしまうのです。
ペルビアンジャイアントオオムカデの牙は鋭く、顎の力が強く、獰猛であるため、触ろうとするとすぐに噛みつこうとしてきます。
毒を持っており、毒成分はハチ毒と似ているとされています。
体が大きいために毒の量も多いと推測されており、小動物や体の小さい赤ちゃんや子供にとっては致命傷となります。
大人の人間が噛まれても致命傷にはなりませんが、激痛や腫れ、発熱などの症状が出るとされています。
ただ、子供でも大人でも、首筋を噛まれると死ぬ危険性があると考えられています。
また、アレルギー作用が起きた場合には、ごく少量の毒が注入されただけでもアナフィラキシーショックにより、呼吸困難に陥り死んでしまうこともあるとされています。
クロドクシボグモ
引用:https://machu-picchu.at.webry.info
クロドクシボグモは、「世界一の猛毒を持つクモ」としてギネス登録されている毒グモです。
バナナの中に潜むという習性があるため、時としてクロドクシボグモが入ったままバナナが入荷されてしまうこともあると言われています。
このような習性から「バナナスパイダー」という別名を持っています。
体長は5~8cm、足を広げると13~15cnにもなる大型のクモです。
体色は名前の通り黒色ですが、口元は赤色です。
足が太く、体が大きい分、毒腺も大きく牙の長さは13mmほどもあるとされています。
非常に攻撃的な性格で、外敵に出会うと威嚇してすぐに噛みついてくると言われています。
人間に対しても攻撃的で、特に手を出さなくても噛みついてくるので出会った際には注意が必要です。
温暖な気候を好み、日中は日光が当たらない木の陰や湿地帯に潜んでいることが多いようです。
クロドクシボグモは巣を張らないクモで、歩き回って獲物を探します。
夜行性で、夜になるとジャングルをさまよい歩き、近づいてきた獲物を猛毒のある牙で捕らえるのです。
英名の「ワンダリング・スパイダー(放浪するクモ)」は、この習性から名付けられたとされています。
獲物としては、昆虫類やカエル、トカゲ、ネズミなどの小動物が挙げられます。
クロドクシボグモの毒は非常に強い神経毒で、もし噛まれたら激痛が襲い、その痛みは全身に広がります。
そして血圧上昇、全身麻痺、呼吸困難といった症状が現れ、何の処置もしないと、人間の場合30分以内に死に至るとされています。
クロドクシボグモ1匹当たりが持つ毒の最大量は約8mgで、1匹が持つ毒は人間だと大人80人分、マウスだと800匹分の致死量になります。
つまり、わずか0.1mg程度の毒量で人間1人が死んでしまうという事です。
現在では血清があるため、死亡例は少なく、10件程度とされています。
もし噛まれてしまったら、慌てることなく、医療機関を受診するようにしましょう。
ティラノブデラ・レックス
引用:https://natgeo.nikkeibp.co.jp
ペルーのアマゾンの奥地にて、新種のヒルが発見されました。
名付けられた名前は「ティラノブデラ・レックス(ヒルの暴君)」。
体長7cm程度の体に、恐竜のティラノサウルス・レックスのような鋭く大きな歯を持っていることが名前の由来とされています。
このヒルは、その歯を利用して人間を含む哺乳動物の眼や尿道、直腸、膣など体の開口部の組織を切り裂いて入り込むとされています。
人間がこのヒルに出会う機会は、川や湖を泳いでいる時が多いとされ、体内に侵入しても通常は死に至るほどではないとされていますが、体内に数週間留まることにより死に至る可能性もあると考えられています。
そのような恐ろしい一面とは打って変わって、このヒルが人間の命を救う可能性も秘めているという報告もされているというから驚きです。
サシハリアリ
引用:https://matome.naver.jp
危険生物と言われて、アリが出てくる人はあまりいないかもしれません。
しかし、サシハリアリの恐ろしさを知ると、今後危険生物と言われると真っ先にその名前が頭をよぎるかもしれません。
アリの仲間の中では大きな体を持っており、体長は2.5cm程度です。
赤みがかった黒色の体で、お尻には針を持っています。
この針に刺されると強烈な痛みに苛まれると言われています。
その痛みは世界中のハチやアリの中でも最強だと言われ、「銃で撃たれた時のように痛い」とされ、英語では「Bullet Ant(弾丸アリ)」と呼ばれています。
刺された時の痛みは、体が激震するような純粋な激痛だと言われ、まるで7cmの釘が足の裏に刺さった状態で燃え盛る石炭の上を歩くような痛みだと言われています。
その地獄のような状態が24時間も続くとされています。
アマゾンで暮らす部族に伝わる成人になるための儀式で、サシハリアリが縫い込まれた手袋の中に手を入れて、痛みに耐えるというものもあります。
痛みこそ凄まじいですが、死に至ることはなく、刺された箇所が一時的に麻痺する程度だと考えられています。
しかし、触ってみることは決しておすすめしません。
ハマダラカ
引用:http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp
アマゾンの危険生物の王者であり、人類にとっての危険生物として名高いのは、ハマダラカです。
たかが蚊と思われるかもしれませんが、ハマダラカはマラリアを媒介する蚊で、毎年2億人がマラリアに感染し、そして毎年400万人が亡くなっているのです。
今まで紹介してきた危険生物とは、死者数の桁が違うのです。
ハマダラカは広い豊富な水源に発生するので、熱帯多雨林地帯とその周辺の草原、農作地帯がマラリア発生地となります。
この種類の蚊は、羽に白黒の斑紋を持つことと、人体への吸血の際、尻を上げて斜めに釘を刺したような姿勢に見えることが特徴だとされています。
交通機関の発達により、病原体を媒介する蚊の分布が拡大していることから、これらへの対策が急がれています。
間違いなく、アマゾンだけでなく、人類史上でも最も危険な生物と言えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
雄大な自然には、身も凍るような恐怖が付き物だということがお分かりいただけたでしょうか。
ここで紹介しきれなかった危険生物も数多く存在しますので、もしもアマゾンを訪れる機会がありましたら、しっかりと下調べをしていくことをおすすめします。