小さい頃、お祭りでもらった金魚を飼っていた人は多いのではないでしょうか。
小学校でメダカやグッピーをクラス全員で世話していたという話もよく聞きます。
現在では自宅に水槽を置いて、好きな観賞魚や水草を飼育するという趣味も広まってきているようです。
金魚やグッピーはペットショップで購入してもそこまでの高額にはなりません。
しかし世の中には、目を見張るような値段がついている観賞魚が存在します。
ここでは、観賞魚を高額順にランキングでご紹介します。
10位 キャンディーバスレット:10万円
引用:http://www.e-aquarise.net
非常に鮮やかな紫とオレンジの横縞が特徴の熱帯魚です。
熱帯魚の中で、最も鮮やかな色彩を持つ種とも言われています。
キャンディーバスレットは、カリブ海に位置するキュラソー島沿岸の浅い海に生息しており、岩の隙間やサンゴなどを住処にしています。
生息しているのが水深30mより深い海であるため、採取量が少ない観賞魚だと言われています。
大きさは、最大でも6.5cmと小型です。
神経質な魚のように見えますが、意外と頑丈で病気にも強く、エサの入手も簡単です。
このことから飼育は簡単ですが、入手が困難な観賞魚であると言えます。
ちなみに値段はじわじわと下がってきているため、手の届く値段になるのも期待できるかもしれません。
9位 クラリオンエンゼル:25万円
引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp
メキシコの太平洋沖に浮かぶ美しい島「クラリオン島」から名付けられた熱帯魚です。
局所的に生息する種であるため、メキシコ政府による保護がなされており、国内への入荷は稀であり、価格も高価です。
鮮やかなオレンジ色の体色に、金属光沢を放つ青い帯模様が特徴的です。
この青い帯模様は、成魚になるにつれて綺麗なオレンジ色一色となります。
引用:https://namamugi-kaisuigyo.com
この鮮やかなオレンジ色は、ショッキングオレンジと言っても過言でもありません。
自然界では、サンゴ礁域に生息するのではなく、岩礁域に生息しており、群れになって泳ぐ習性があります。
体長は、最大20cmほどです。
この鮮やかな体色の美しさと、生息域が限られている希少さが、高額で取引されている要因だと考えられます。
8位 ユウゼン:27万円
引用:https://www.izuzuki.com
小笠原諸島などの熱帯の太平洋側でしか見られない希少な種です。
大きさは15cmほどで、藻や底生生物を食べて暮らしています。
チョウチョウウオの仲間であり、その中では頑丈な種であると言われています。
非常に活発であるため、飼育するには大きな水槽が必要になります。
体色は淡い黒色で、一見地味ではあるが体には極めて小さな白色の斑点が多数あり、さらに背ビレ、尻ビレ、尾ビレの後端が黄色という美しい色彩を持っています。
英名は「wrought-iron butterflyfish(錬鉄のチョウチョウウオ)」であり、見た目が錬鉄の色合いに似ていることに由来しています。
和名である「ユウゼン」は、体の模様が友禅染めの模様をイメージさせることに由来しています。
自然界では岩礁域に生息し、潮通しの良い水深10m程度の場所で群れを作ります。
飼育に関しては、エサへの食いつきは良いとされていますが、やや神経質だと言われています。
日本の固有種であり、色彩が美しいため観賞魚として世界的に人気があります。
7位 オーストラリア・フラットヘッド・パーチ:50万円
引用:http://karapaia.com
オーストラリアの固有種で、サンゴ礁に生息する熱帯魚です。
体長は15cm程で、体のオレンジ、黒、白の横縞が特徴的です。
オーストラリア・フラットヘッド・パーチが高額である理由は、捕獲の困難さにあると考えらえています。
彼らが住処である岩場の隙間から離れるのは、獲物のエビがやってきた時だけで、その際も弓矢のように一瞬で獲物を捕まえて、また岩場の隙間に隠れてしまいます。
飼育下の個体は世界でも10匹以下とされ、イギリスでは一度も輸入されたことがないほどです。
2011年にアメリカで、オーストラリア・フラットヘッド・パーチの取引が行われた際には、コレクターたちの熱狂とともに50万円の値がついたことで知られています。
オーストラリア・フラットヘッド・パーチを飼育するには、ゴーストシュリンプなどの生きたエサと隠れるための岩場を設置することが必要になります。
しかし、適切な環境さえ与えることができれば、十分に育てることが可能な種です。
6位 ネプチューングルーパー:60万円
引用:https://www.pinterest.jp
水深80~240m付近で見られる深海魚です。
南日本、小笠原諸島、中・西部太平洋までの沿岸の深い岩礁域に生息しています。
水面付近にやってくることは稀であり、入手する機会は滅多にありません。
ほとんど入手不可能だと言われているネプチューングルーパーが売りに出されると、コレクターたちは60万円もの大金を支払うと言われるほどです。
成魚は、ピンク色の体色に、光沢を放つ黄色の縦縞が鮮やかです。
幼魚は、体色が黄色と黒色で、白色の縦縞が入ります。
成長すると最大で40cm程になります。
日本では、美ら海水族館で初めて展示されました。
飼育が大変難しいとされており、「独自に技術開発を進めている加圧水槽を利用した魚類への再圧技術を使って実現した」との報道からもその困難さがうかがえます。
沖縄では、その際立った模様から「インディアン」の通り名がつけられています。
5位 ゴールデン・バスレット:80万円
引用:https://ailovei.com
カリブ海の水深150mより深い海に生息する熱帯魚です。
ハタの仲間の中では最小の一種とされており、全長は5cm程です。
カラフルな南洋の魚に比べて体色は地味に見えますが、体は金色に輝きます。
明るい場所を嫌い、岩場の隙間に隠れて生活しています。
海底に生息しており、捕獲するためには海底探査機が必要となります。
さらに捕獲数も非常に少ないため、それらの費用がさらに上乗せされ、非常に高価となっています。
非常に丈夫で、多少狭い環境でも長生きできると言われています。
しかし、飼育下であってもかなりシャイな魚であるため、大好物である大きなハマグリを与えても、その姿を見ることはなかなかできないとされています。
4位 ブレードフィン・バスレット:100万円
引用:https://www.pinterest.jp
カリブ海のキュラソー島付近のサンゴ礁を住処とし、水深250mより深い海に生息しています。
先ほど紹介したゴールデン・バスレットと同じハタの仲間で、全長は3~4cm程です。
体は赤と白の鮮やかな縦縞で彩られています。
「ブレードフィン」という名前は、背ビレの形状が刃(ブレード)のように見えたことから名付けられたと言われています。
この魚は小さい上に深海魚のため、捕獲が困難であり、ほとんど売りに出されないとされています。
3位 ペパーミントエンゼル:300万円
引用:https://www.pinterest.jp
クック初冬のラロンガ島の水深55~120mの岩棚や洞窟に、ペアもしくは小さなコロニーを形成して生息していることが記録されています。
ペパーミントエンゼルが生息する地域では、深い海で採集を行うダイバーが存在しないため、現地からの流通は完全にストップしている状況です。
自然界で何を食べて生きているかについての記録は今でも不明となっています。
赤みの強いオレンジカラーの体に、白いラインが入る、他には類を見ない大変美しい小型の魚で、体長は最大で7cm程です。
性格は非常におとなしく、他の魚と一緒に飼育することには不向きです。
2012年にハワイのワイキキ水族館が、この魚を300万円で購入し、一躍有名になりました。
2012年時点で一般公開されているのはワイキキ水族館だけであり、個人で飼育されているのも数十匹足らずだと言われています。
オレンジと白の縦縞が美しく、コレクターの間では非常に需要のある種です。
2位 ポルカドット・スティングレイの変異種:1000万円
引用:http://www.create4418.jp
ブラジルのシングー川流域の固有種であり、岩場の川底を好む淡水エイです。
全長は75cm程、体重は20kg程なので、観賞魚として飼育するためには大きな水槽が必要となります。
黒い体に白い水玉模様が特徴で、他のエイと同様に尾の部分にはトゲがあり、そこから毒を出します。
1000万円と書きましたが、ポルカドット・スティングレイ自体はそれほど高くはありません。
個体差はありますが、8~15万円くらいが相場となっています。
他のエイと比べても丈夫なので、エイの飼育初心者向けだと言われています。
1000万円の値がついたのは、2013年の台湾アクアリウムエキスポで展示された変異種です。
引用:https://ailovei.com
そのエイは頭部がU字状に盛り上がっており、他のエイよりも平らではない変わった個体でした。
ポルカドット・スティングレイは普通の魚のように泳ぐことはあまりなく、砂の中に隠れたり、砂の上を滑るように泳ぎ、獲物となる魚を覆いかぶさって食べます。
個体によってそれぞれ違った模様が現れるのも、ポルカドット・スティングレイの魅力です。
1位 プラチナアロワナ:4000万円
引用:http://karapaia.com
アロワナは南アメリカ、オーストラリアおよび東南アジアなど、広い範囲の淡水に生息する、およそ1億年以上前に生まれた古代魚です。
中国では「龍魚」と呼ばれ、龍が権力と繁栄の象徴とされていることから、幸運を招くとして非常に多くの愛好家がいます。
日本でも大型で悠然と泳ぐ様子や、存在感のある風貌に対する愛好家が多くいます。
繁殖方法も確立されているため、養殖された稚魚などがペット市場向けに流通していますが、自然環境にいるものは保護され、商取引や輸出入が制限されている種も多いとされています。
世界一高価な熱帯魚は、アロワナの一種である「プラチナアロワナ」です。
あまりに高価すぎるために、成長しきる前にマイクロIDチップが埋め込まれ、個体確認と証明ができるようにケアされるほどなのです。
驚くことに、このような美しい体色は品種改良によるものではなく、突然変異によるものなのです。
アルビノとは異なり、目は赤くなりません。
アルビノよりもずっとレアだと言われ、出現率は10万分の1以下とされており、新しく売りに出されるのは10年に1回あるかどうかだと言われています。
アロワナは同じ種類の個体であっても、水質、温室、光の使い方やエサなどの環境によって発色の違いが出るなど、育て方によって美しさが決まると言われています。
この点が、アロワナを飼育する魅力であると言えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
目を見張る値段ばかりだったのではないでしょうか。
ただ、やはり値段に見合った魅力がある観賞魚ばかりであるのは確かです。
この記事を読んで、もし観賞魚に興味が出たら、まずは初心者向けの観賞魚を飼育してみてはいかがでしょうか。
魚だからと軽視せず、長く、愛情を持って飼育してあげてくださいね。