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【UMA】チュパカブラの目撃情報と正体

みなさんはチュパカブラという未確認動物(UMA)の名前を聞いたことがあるでしょうか。

チュパカブラはUMAのなかでもかなり有名で、テレビなどで取り上げられることも多く、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

チュパカブラは家畜などを襲い、その血を吸って殺してしまうとされ、ネット上ではチュパカブラに関する情報や真偽不明の写真や動画なども出回っています。

はたしてそんな生き物が実在するのでしょうか。

ここでは、謎のUMAチュパカブラの正体に迫ってみたいと思います。

チュパカブラとは

引用:http://www.gibe-on.info

チュパカブラとは、南米を中心に目撃されているUMAで、家畜を襲ってその血液を吸って殺してしまいます。

ときには人間を襲ったという例も存在しています。

チュパカブラという名前は、スペイン語で「吸う」を意味する「チュパ」と「ヤギ」を意味する「カブラ」を合体させた造語で、「ヤギの血を吸う者」という意味です。

「チュパカブラス」と呼ばれることもあり、英語では直訳した「ゴートサッカー(Goatsucker)」と呼ばれています。

チュパカブラの出現

引用:downthechupacabrahole.com

チュパカブラの最初の出現例が報告されたのは、1995年のこと、カリブ海に島プエルトリコでのことです。

この年の11月、地元の新聞「サン・ファン・スター」が、プエルトリコに謎の生物が生息しているという内容の記事を載せました。

それによると、プエルトリコでは、この年の春ごろから何者かによって家畜が襲われ、血を吸われるという不可解な事件が頻発しており、生き物の血を吸う謎の怪物が出没しているというのです。

初めて事件が起きたのは1995年3月11日のこと、島の中央部にある町オロコビス近郊で、エンリケ・バレッソ・ヘルナンデス氏によって飼育されていた羊8頭が血を吸われて殺害されました。

死体の首や胸には、そこから血を吸ったと思われる直径6~12㎜の3つの小さな穴が開いていて、これをみた獣医はこの事件は知られている肉食獣の仕業ではないといいました。

さらに、同じ年の春から夏にかけて、今度は首都サン・ファンの西にあるカノバナス村でも同様の事件が発生します。

正体不明の怪物の噂は瞬く間にプエルトリコ中に広まり、人々はこの生き物に、ヤギの血を吸う者であるチュパカブラと名前をつけました。

やがて、事件はプエルトリコ一帯にまで広がり、11月までにヤギだけでなく羊やウサギ、ニワトリ、犬といった動物が昼夜を問わずに襲われるようになりました。

犠牲になった家畜やペットの数は、数百頭に及びます。

チュパカブラが犯人と疑われる事件の数は1000件以上にも及び、日本でもニュースになりました。

どの事件でも、襲われた動物の死因になっていたのは、死体に残された小さな穴でした。

動物の検死を行った獣医によると、この穴は脳まで貫通していた上、家畜たちは出血した形跡もなく、犯人は高い知能をもった生物で、計画的に犯行を行っているということがわかりました。

この事件を起こした怪物は、これまで発見されている地球上の生物ではなく、ABE(Anomalous Biological Entities:異常生命体)と呼ぶべきだと主張する研究者もいました。

プエルトリコ政府は、被害にあった家畜に不審な件は認められず、事件は野犬によるものであるというコメントを発表し、事態の沈静化を図りました。

しかし、やがてプエルトリコだけでなく、ブラジルやチリ・アルゼンチンといった南アメリカ大陸から、アメリカ・メキシコといった北アメリカ大陸でも同様の事件が報告されるようになり、事件は中国などアジアへも広がっていきました。

チュパカブラの特徴

引用:picswe.net

チュパカブラの最初の目撃例は1995年2月末、プエルトリコである女性が吸血事件の犯人と思しき奇妙な生物に遭遇したというものです。

その後も、プエルトリコだけでなく世界中でチュパカブラの目撃情報は相次いでおり、目撃者によって証言の内容には若干違いがあるものの、それぞれに共通している部分も多く、それによってチュパカブラがどのような姿をしているかが徐々に明らかになってきました。

チュパカブラは体長約90~120㎝ほどで、卵型の頭部には先の尖った小さな耳があり、赤色のアーモンド形をした長さ約15㎝、幅約10㎝の大きな瞳をもっています。

頭部はクマのようだという話もあり、体はずんぐりしているという説もありますが、普通の人間のような体型をしているという目撃情報も多くあります。

手足には3本の指をもち、それぞれ長さ約5㎝の爪を生やしています。

皮膚は爬虫類のように鱗があって固く、ダークグレーや暗緑色、褐色、オレンジの体毛に覆われているといいます。

チュパカブラの目撃証言のなかでほとんどといっていいほど共通しているのが頭部から背中にかけてトゲを生やしていたというもので、背中には赤い羽根があって空を飛ぶ姿をみたという証言もあります。

チュパカブラは後ろ足で立ち上がり、二足歩行をすることができ、カンガルーのようにジャンプすることができ、2~5mもの驚異的な跳躍力をもっています。

チュパカブラは吸血に使う先端の尖った約30㎝の長い舌をもっており、胸部に開けられた穴が脳まで達していたのはこの舌によるものです。

吸血に際しては相手の体に2~4箇所の小さな穴を開けますが、舌ではなく牙を使っているという説もあります。

チュパカブラの目撃証言は目撃される時期によっても変化しており、初期の頃には二足歩行で背中にトゲが生えているという報告が多くありましたが、1990年代後半から少しずつ四足歩行の犬のような生き物だという証言が多くなり、2000年代以降はこちらのほうがほとんどを占めるようになりました。

いずれにしても、チュパカブラは、かなりグロテスクな外見をしており、私たちの知っている地球上のどのような生物とも異なっていることが分かります。

1995年10月にカノバナスの警官がチュパカブラと思われる生物に発砲し、そのときチュパカブラの血液が採取されたことがありました。

そのときのDNA検査によれば、チュパカブラの血液は現在知られている地球上のどのような生物の血液パターンとも一致しなかったといわれます。

チュパカブラはマグネシウム、リン、カリウムの含有量が人間に比較して非常に高いことや、アルブミン・グロブリン等の比率から、高度な遺伝子操作によって造られた生物か、地球の自然環境では発生しえないと考えられる血液組成をもった未知の生物の可能性が高いと報告されています。

1997年にはブラジルのテレビがチュパカブラのものとされる生物の死骸を公開したこともあったといわれますが、その真偽についてはわかっていません。

チュパカブラはまさに怪物を呼ぶのがふさわしい生物であり、巨大な目をした姿がグレイのような宇宙人とも似ているため、チュパカブラを宇宙人や宇宙からきた生物であるとする説もあります。

チュパカブラとUFOの関係

引用:http://www.gibe-on.info

チュパカブラに関する証言で特徴的なのが、チュパカブラの出没と同時にUFOも目撃された例が多く存在していることです。

なかには、チュパカブラが空を飛び、UFOに乗り込んでいくのを見たという話もあります。

実は、チュパカブラ事件が起きる以前、プエルトリコでUFOが墜落する事件があったという噂があり、チュパカブラの出現はこれが原因ではないかという話があります。

UFOが落ちたとされるのは一連のチュパカブラ事件の中心地となったカノバナス村の近郊で、1984年2月のことです。

白昼に起きた事件だったために数百人の目撃者がいましたが、現場は政府と軍によって厳重な封鎖体制におかれ、墜落の事実は隠蔽されてしまったということです。

このUFO墜落事件自体が実際に起きたものか定かではありませんが、2013年にもプエルトリコで政府の航空機によって撮影されたとされるUFOが海に墜落する映像がリークされてYouTubeにアップされたこともあり、プエルトリコではこのようなUFOの出没例が他にも報告されています。

カノバナス村では、1995年11月、自動車で走っていた女性が低空飛行するUFOとそれに向かっていくチュパカブラを目撃し、その後にチュパカブラに殺された動物が見つかったこともありました。

UFOが出現した翌日以降にチュパカブラによって襲われた家畜が発見される例が多く、チュパカブラの出現とUFOはリンクしているというのが有力な説になっています。

世界に拡大するチュパカブラ

引用:www.museumoftheweird.com

プエルトリコで始まったチュパカブラによる連続家畜襲撃は1996年7月を境にして徐々に終息していきました。

しかし、これでチュパカブラ事件が終わったわけではありませんでした。

この後、チュパカブラの行動範囲はさらに北アメリカ大陸へと広がっていきます。

1996年3月から、フロリダ州のマイアミ近郊で、ニワトリやヤギといった家畜が血を抜かれて殺される事件が続発、目撃者は鋭く伸びた長い舌と太い足、大きくて真っ赤な眼をもち、口には牙をもった怪物を見たと証言し、近隣ではUFOの目撃情報も相次ぎました。

周辺の農家は吸血宇宙人が出現したと恐怖のどん底に叩き落されます。

その後、グアテマラのテレビ局ユニビジョンがチュパカブラに襲われた人間が殺害されるという事件を報じました。

被害者の遺体は血を抜かれてチョークのように真っ白になり、首には吸血の傷跡が残され、その様子が放送されると多くの視聴者にショックを与えたといいます。

さらに、1996年5月には、ワシントンポスト紙が、今度はメキシコで家畜が夜間に襲撃される事件が起きていると報道しました。

獣医マリオ・サンチアゴ・ラーラ氏の検死によると、襲われた家畜たちは肉食動物によって喰われたような形跡もなく、喉には2㎝ほどの穴が開けられていたということです。

メキシコでは、チュパカブラが野生の七面鳥のような鳴き声を発していたという目撃証言もあります。

2001年から2006年にかけて、南米のチリでもチュパカブラが出現し、多数の家畜が殺されました。

2007年以降はブラジルやアルゼンチンへも被害が広まり、2013年からは再びプエルトリコで家畜襲撃事件が発生するようになります。

こうして、南北アメリカ大陸の広い地域に活動範囲を広めたチュパカブラは、今度はアジアに現れます。

2016年2月、中国の上海、浦東の村でニワトリやアヒル200羽以上が血を抜かれて殺害されるという事件が起こりました。

同様の被害はウサギにも起こり、現場には5歳児の手の平くらいの四足歩行動物の足形が残されていましたが、その正体は特定できていません。

中国では、同年4月に「水鬼」と呼ばれる四足歩行の未確認生物が捕獲されたという話もあり、もしかするとこれが事件の犯人であり、中国版チュパカブラなのかもしれません。

このように、チュパカブラと思われる生物による被害は近年になっても世界各地で報告されていて、その勢いは衰えることはなく、さらに増え続けているのです。

チュパカブラの目撃情報

プエルトリコではじまったチュパカブラ事件は、その後メキシコやアメリカ、中国と広範囲にわたる広がりをみせました。

ここからは、世界の実際のチュパカブラの目撃証言をみていきましょう。

目撃情報1:最初のチュパカブラ目撃例

引用:www.rt.com

チュパカブラの最初の目撃例は、1995年2月末、プエルトリコの首都サン・ファンのカンポ・リコ在住のマデリン・トレンディー夫人によるものでした。

夫人は、オロコビス近郊の道で謎の不気味な生物に遭遇します。

チュパカブラは素早い動きで木立のなかを5~6mもジャンプしながら移動し、茂みの名赤に消えていったということです。

その後、目撃地点のすぐ近くで、体の血を吸われたヤギの死体が発見されました。

目撃情報2:カノバナスの警官ディアス

引用:http://searchnow.go2tutor.com

1996年1月中旬のこと、午後9時過ぎ、カノバナス市の警官エリゼール・リベラ・ディアスは友人のカリート・パルマ・ソトが運転する車の助手席に乗って森のわき道を走っていました。

その時、森の中に赤く光るものを見つけたディアスたちはその光のほうへと近づいていきました。

そこで彼らは謎の生物と遭遇します。

その生物は体に比べて異様に大きな目をしており、暗闇の中で見た赤い光はその生物の巨大な眼だったです。

謎の生物は、横に深く切れ目の入った口をもち、鼻には穴が見え、さらに前脚の指には鋭い鉤ヅメがついていました。

近づいていくと相手は地面に身を屈めたので、ディアスたちがさらに接近すると、突然、背中から薄い膜でつながったトゲのような器官が突き出しました。

さらに、開いた口からは太いケーブルのような舌と思しきものが出たり入ったりしていました。

舌は伸縮自在のようで、最大で30㎝くらいまで伸び、先端はアイスピックのように尖っていたということです。

背中のトゲは、色を変えながら左右に大きく動いており、唸るような音を出していましたが、次第にその動きが速くなり、やがて、ブーンという音とともにチュパカブラは夜空に舞い上がり、闇の中に消えていきました。

ディアスの目撃例からは、チュパカブラがトゲや長く鋭い舌をもっていることなど多くの外見情報がわかり、この目撃例からチュパカブラが舌を使って家畜の血を吸っているという推測がなされるようになりました。

目撃情報3:チュパカブラの足跡

引用:www.unmyst3.com

1996年1月、プエルトリコのカノバナス村に住むオリンピア・ゴヴェア夫人がチュパカブラと思しき怪物を目撃しました。

その生物は前足が短くて後ろ足が長く、尻尾はなくて中生代の獣脚類のような外見をしていたということです。

このとき、ゴヴェア夫人はチュパカブラの足跡の撮影に成功していますが、それは野犬など既知の生物のものとは明らかに異なるものでした。

目撃情報4:チュパカブラを撃った警官

引用:http://amazingmysteryvideos.blogspot.com

1995年10月、プエルトリコで警官が遭遇したチュパカブラに発砲するという事件がありました。

事件が起きたのは、またしてもカノバナスで、その日、村の警察官フアン・コラゾ・バスケスは翌日早朝の勤務に備えて早めに就寝していました。

すると、午後11時10分ごろ、突如鳴り出した車の盗難防止用警報アラームの音で、バスケスは飛び起きました。

バスケスはすぐさま、シャツに防弾チョッキを身に着け、愛用のスミス&ウェッソン357マグナムを手に家を飛び出し、庭のガレージへと向かいました。

そこで目撃したのは、なにかに怯えるバスケスの愛犬の姿でした。

近づくと、体長1mほどの生物が今まさに犬に襲い掛かろうとしています。

バスケスははじめ、野良犬が自宅に侵入してきたのかと思いましたが、目を凝らすと、それは明らかに野犬とは違っており、楕円形の頭をもちカンガルーのように後ろ足で立っているという異様な姿をしていました。

危険を感じたバスケスは、とっさに銃を抜き、謎の生物へと発砲しました。

弾は命中し、怪物は後ろの壁に向かって吹っ飛ばされ、気味の悪い鳴き声が周囲に響きました。

しかし、すぐに起き上がり、怖くなったバスケスは、その場所から逃げ出しました。

騒ぎに気づいたバスケスの妻は、真っ青になって家に戻ってきた夫をみて、最初、夫が銃で撃たれたのではないかと思ったそうです。

翌日、ガレージを確認してみると、そこには昨夜の怪物の姿はなく、代わりに怪物のものと思われる体毛と血液が残されていました。

目撃情報5:チュパカブラの襲撃

引用:http://magicalgains.blogspot.com

1996年5月初旬、メキシコのハリスコ州トラホムルコ・デ・スニガに住んでいるホセ・アンヘル・プリドがチュパカブラと思しき生物によって襲われたと証言しました。

その怪物はフクロウのような大きな頭をしており、突然背後からプリドに襲い掛かってきたということです。

怪物は、まるでゼリーの入った袋を掴んでいるような感触がしたといいます。

揉みあっている最中、プリドは上腕部に鋭い痛みを感じたといい、この時チュパカブラが舌によって彼の血を吸おうとしていた可能性があります。

やっとの思いでプリドがチュパカブラを引き離すと、ジェット機が飛び立つような音が聞こえ、振り返ったときには怪物の姿は消えてしまっていたということです。

プリドは右腕に2か所の傷を負い、その後吐き気や悪寒に悩まされたといいます。

周辺では1月頃から銀色の円盤型UFOの目撃情報が相次いでおり、チュパカブラとUFOの関係も指摘されています。

目撃情報6:UFOとチュパカブラ

引用:www.nbcnews.com

1998年9月10日、同じくメキシコのハリスコ州トラムヤルコでの出来事です。

農場経営者であるカルロス・モントーヤは、その夜、寝ずの番をしていました。

そのころ、周辺の農場で家畜が血を抜かれて殺されるという事件が連続発生しており、犯人を捕まえるためでした。

午前2時過ぎ、突如彼の前に空からUFOが現れると、近くの木立の上に滞空しはじめました。

ニワトリたちがけたたましく騒ぎ出し、カルロスは慌ててライフルを手に鶏小屋へと向かいました。

するとそこには、体長1mほどの赤い目をもつ怪物がいたのです。

怪物はニワトリを掴み、鋭く尖った舌らしきもので、その生き血を吸っているところでした。

カルロスは恐ろしくなりましたが、なんとかチュパカブラに向けライフルを発砲、弾は命中したらしく、怪物はカンガルーのようにピョンピョン跳ねながら逃げ出しました。

チュパカブラはそのまま背中の羽を広げると、空に舞い上がり、UFOの中へと吸い込まれていったということです。

目撃証言:7 チュパカブラの死骸

引用:scout.com

2000年8月28日、ニカラグアのレオン州でサン・ロレンソ牧場を経営している農場主ホセ・ルイス・タラベラがチュパカブラを仕留めるという驚きの事件がありました。

ここでも、近隣の農場で、家畜が血を抜かれて殺されるという事件が多発していて、タラベラ自身も飼育していたヤギ70頭以上が殺害されるという被害を受けていました。

彼が銃をもって警戒にあたっていると、犯人と思われる謎の生物が現れたため、タラベラはその生物に向けて発砲、そのときは逃げられたものの、銃弾は致命傷となったようで、1か月後に農場近くの洞窟の中から息絶えたチュパカブラが発見されました。

生物学者のジオコンド・チャベス博士がこの死骸を分析し、この生物が地球上のいかなる生物種とも異なっているという所見を下しました。

しかし、数日後に行われた大学病院での検査では、犬の奇形であるという鑑定結果が出ました。

この件について、アメリカのチュパカブラ研究家であるスコット・コラレス氏は、死骸が何者かによってすり替えられた可能性が高いと指摘しています。

チュパカブラの仲間 吸血獣ブルードッグ

引用:http://takashi1016.com

ブルードッグはアメリカで目撃されているUMAで、チュパカブラと同じく家畜などを襲い、血を吸って殺害します。

一説には、チュパカブラの正体がブルードッグであるともいわれます。

ブルードッグは2005年頃からアメリカ・テキサス州を中心に目撃されるようになり、農場などでヒツジやニワトリといった家畜が殺害される事件が相次ぎました。

死体には犬に噛まれたような形跡があり、野犬の仕業とも思われましたが、奇妙なことに現場には1滴の血も残されていなかったといいます。

やがて、事件の犯人として全身青みがかった不気味な犬の姿がカメラや映像に収められるようになり、この怪物はブルードッグと呼ばれるようになります。

ブルードッグの特徴

引用:http://13shoejiu-the.blog.jp

ブルードッグは青または青みがかったグレーの体をしていて、体毛はなく、下顎からは2本の牙が突き出しています。

皮膚が青いもののほか、赤いものも生息しているという話もあります。

後ろ脚より前脚のほうが短くなっていて、歩く時には二足歩行のようになるという点もチュパカブラに似ています。

コヨーテと犬を混ぜ合わせたような顔をしていて、コヨーテと野犬の混血種だという説もあります。

ブルードッグの出現例

引用:http://takashi1016.com

2007年にはテキサスのハイウェイでブルードッグと思しき生物の死骸が発見されていますし、2010年にはオクラホマ州ニーカムセで高校生によって前脚を高く上げて歩行するブルードッグの映像が撮影されるなど、アメリカ南部を中心として各地で目撃情報が寄せられています。

2011年にはミシシッピ州シンプソン群メンデルで、トリット・バーナードが自宅の敷地内に侵入してきたブルードッグを射殺するという事件もありました。

周辺では何者かによって家畜が襲われる事件が頻発していて、バーナードはこの生き物が犯人ではないかと考えて引き金を引いたといいます。

しかし、この死骸は詳しい検査をされることもなく処分されてしまいました。

姿形は違っているものの、家畜の血を吸って殺害するという特徴から、ブルードッグはチュパカブラと混同されることも多くあります。

両者の関係ははっきりしませんが、チュパカブラについても2000年代以降四足歩行のイヌのような外見をしていたという目撃証言が多くなってきていることから、実はブルードッグこそがチュパカブラの正体で、この2つは同じ生き物のことであるという説も存在します。

チュパカブラの正体

さて、ここまでUMAチュパカブラの特徴や目撃証言などを紹介してきました。

それでは、ここからはこれまでの情報をもとにして、チュパカブラは本当に存在するのか、その正体について考えてみたいと思います。

1:動物説

引用:http://enigme.black

チュパカブラの正体に関して、最も有力とされる説は、野犬やオオカミ、コヨーテといった動物を見間違えたというものです。

実際、こうした生き物が家畜を襲うこともあるため、事件の一部については動物説で説明することができます。

特に、野生動物のなかでも、チュパカブラと間違われたと考えられるのが疥癬に感染した生き物です。

疥癬になった動物は、毛が抜け落ち、皮膚にしわが寄ってまるでこの世のものとは思えないような見た目になります。

疥癬はヒゼンダニというダニの1種によって引き起こされる皮膚感染症で、ヒトにも感染する病気です。

ヒゼンダニが皮膚の内部に入り込んで卵や老廃物を埋め込み、これに免疫系が反応して炎症を起こし、特にコヨーテは進化の過程で有効な対処方法を獲得できなかったため、疥癬になると重症化しやすいとされています。

病気で弱ったコヨーテは、野生の獲物をとることが難しくなるため、代わりに家畜を襲うようになる傾向があります。

こうした不気味な姿の動物がチュパカブラに誤認された可能性は高く、体毛のないブルードッグについても同じように考えられます。

実際、チュパカブラの写真や映像とされるもののほとんどが疥癬を患ったコヨーテやリカオン、アライグマ、キツネを写したもので、チュパカブラに関する目撃例の大半も病気のコヨーテだったということが判明しています。

外見についてはコヨーテと犬の交雑種である「コイドッグ」を見間違えた可能性も高いとされます。

ほかに、大型のアリクイだという説もあり、オオアリクイは体長1.5m程度で、長い舌と鉤ヅメをもっており、敵を威嚇するときには仁王立ちのようなポーズをとることがあります。

しかし、動物が正体だとする説には問題もあります。

アメリカ大陸やアジアにおいて家畜の血を吸う獣は生息しておらず、チュパカブラ事件のなかには実際に動物の血が抜かれていた例もあり、コヨーテなどが犯人だとすると、これについては説明がつかない部分があります。

2:フィクション説

引用:http://momo-rex.com

これは、動物説に関連したもので、なぜ病気の動物を見た目撃者たちがそれをチュパカブラなどというUMAだと思いこんだのかについて、フィクションによって植え付けられた先入観により誇張された説です。

チュパカブラの初期の目撃証言に多かった、「背中にトゲをもつ」「二足歩行」といった特徴は、チュパカブラ事件がはじまったのと同じ1995年夏に公開されたSFホラー映画『スピーシーズ 種の起源』でナターシャ・ヘンストリッジが演じたエイリアン”シル”の特徴と酷似していて、目撃者が無意識のうちに映画の宇宙人と怪物のイメージを重ねていた可能性があります。

時間の経過とともにチュパカブラの外見的特徴に変化が生じてきたのも、チュパカブラが少なくとも初期の段階では映画による影響を受けていた可能性があります。

3:実験動物・生物兵器説

引用:pz-garden.stardust31.com

最初にチュパカブラが目撃されたプエルトリコは、正式名称をプエルトリコ自治連邦区といい、アメリカ合衆国の未編入の海外領土という位置づけにあります。

プエルトリコは1898年の米西戦争後にスペインからアメリカに割譲されました。

このため、プエルトリコにはアメリカ政府や軍の施設が存在し、チュパカブラはアメリカの研究施設から逃げ出した実験動物だという説があります。

プエルトリコにはアメリカによる極秘実験場があったといわれ、1950年代にはプエルトリコの女性を使った人体実験による経口避妊薬の開発や、胎児に奇形を誘発するサリドマイド薬やダイオキシンを使った化学薬品の実験も行われていたとされます。

当時、こうした施設では実験動物としてアカゲザルが使われていて、チュパカブラが二足歩行を行うという目撃例は施設から逃走したアカゲザルの見間違えだというのが実験動物説です。

生物兵器説はさらにそれを発展させたもので、研究所から逃げ出したのは単なる実験動物ではなく、遺伝子操作によって造り出された生物兵器または薬品により突然変異を起こした生物であり、これがチュパカブラの正体だというものです。

プエルトリコのルーズベルト・ロード海軍基地の一角に極秘の遺伝子光学研究所があったともいわれます。

チュパカブラが捕獲されたとき、アメリカ軍の調査隊が回収にきたという噂や、軍の施設の近くでチュパカブラの死骸のようなものが見つかったという話もあります。

4:人間説

引用:candy-web.net

チュパカブラ事件が起こった時、最初に疑われたのが、この事件が悪魔崇拝のカルト教団によって起こされたものではないかということでした。

アメリカなどにおいては独自の世界観をもつ悪魔崇拝の宗教団体などが存在し、なかには残虐な儀式を行う団体も存在します。

そのため、こうしたカルト教団が事件を起こしたか、またはただのイタズラ、家畜の保険金目当てに行われた自作自演など、人間が行った行為であるという可能性も十分にありえるでしょう。

たくさんのチュパカブラ事件のすべてが人の手によるものだとも思えませんが、生き物が血を抜かれて殺されるという事件は、それだけ自然界では異様な出来事であるといえます。

5:昆虫説

引用:ja.wikipedia.org

昆虫説は主に、家畜の血が抜かれていたという点について説明するもので、蛆のように死体を食べる虫が大量に発生した場合には、その死体は血が抜けたような状態になってしまうことがあります。

野生動物に襲われて家畜が殺され、そのあと蛆によって血がなくなったような状態になって発見され、それを見た人間が吸血生物チュパカブラを創造したとするもので、家畜の殺害と吸血は別の生き物による行為だとする説です。

6:未確認生物・宇宙人説

引用:http://sharetube.jp

これはもっともオカルト的な説であり、チュパカブラは未だに発見されていない未知の生物、もしくはチュパカブラとUFOが同時に目撃される例が多いことや外見がグレイと似ていることから、チュパカブラは宇宙人や宇宙からやってきた宇宙生物であるという説です。

さらには、パラレルワールドからきた知的生命体という説まで存在します。

チュパカブラが捕獲されたり、チュパカブラの死骸が見つかったなどという話もありますが、写真や映像のようにフェイクニュースの可能性が高い場合が多く、そのほとんどは真偽不明です。

現在のところ、チュパカブラという新種の生物が存在しているとする確実な証拠は見つかっていませんが、チュパカブラの見た目や生態はかなり特殊であり、これまでに発見されている動物の特徴とは明らかに異なっているのも事実です。

まとめ

以上、謎の未確認生物チュパカブラについて紹介してきました。

科学的に考えるなら、疥癬にかかった動物とそれに襲われた家畜に蛆のような昆虫が発生し、それに見た人が頭の中にあったフィクションのイメージと結びつけてチュパカブラというUMAが生み出されたと考えるべきでしょうか。

もちろん、なかには人間によるイタズラやでっちあげられたものもあるでしょう。

しかし、赤い大きな眼をもち二足歩行を行うという、特徴的な外見のチュパカブラが、すべてこのような見間違えだったのかという疑問も残ります。

UMAの代表格であるチュパカブラですが、UFOと一緒に目撃される例が多いという点から、UMAのなかでも特殊な存在であるといえます。

チュパカブラは現在も消滅してしまったわけではなく、ブルードッグのような新たな吸血動物も出現しています。

これからも、これまでとは別の場所にチュパカブラやその亜種が現れる可能性もあり、それによってチュパカブラの正体について新しい答えが発見されることもあるかもしれません。



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