オカルト

世界最強とされる伝説の生物30選(竜・神獣・幻獣・巨人・怪物ほか)

ヒドラ

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ギリシア神話でアルゴス近郊の沼地に住んでいた9つの頭をもる大蛇です。

首のうちの1つは不死の力をもっていて、首の数には5本から一万本などいくつもの説があります。

ヒドラは強力な毒をもっていて、ヒドラの息や通ったあとの臭いを嗅ぐだけでも死んでしまうほどです。

ヒドラはギリシア神話の英雄ヘラクレスによって退治されました。

炎を使ってヒドラを巣から追い出したヘラクレスでしたが、斬ってもすぐに再生する首に手を焼きます。

一緒にいた従兄弟のイオラートスの妙案で、首を斬った切り傷を炎で焼くことで再生を止めることができ、やっとのことでヒドラを仕留めることができました。

このとき、ヒドラの傍にいた蟹がヘラクレスによって踏み潰され、ヒドラ共々哀れに思った女神ヘラによって、この二匹は「うみへび座」と「かに座」になりました。

日本ではうみへび座のことを「ヒドラ座」と呼んでいた時代もあります。

サイクロプス

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ギリシア語ではキュクロプスと呼ばれ、「丸い目をした」という意味の、一つ目の巨人です。

頭部には髪がなく、火山を擬人化したものともいわれます。

大地の神ガイアと天空神ウラノスのあいだに生まれた最初のサイクロプスは、あまりの醜さのためにウラノスによって一度は地底に閉じ込められましたが、ティターン族との戦いに貢献したことにより、シチリア島に住むことを許されます。

サイクロプスは岩山などに居を構え、棲み処は自らのねぐらと大きな石板で入り口に蓋をした家畜小屋からなっています。

サイクロプスは家族を持たず、家も仲間とは離れたところに作りますが、仲間が助けを求めているのを聞きつけると、必ず手を貸しに行きます。

好物は人間ですが、シチリアにはその頃人が住んでいなかったため、普段は牧畜を行い、まれに漂流してきた人間がいると、それを食べていました。

サイクロプスは鍛冶の名人で、造船や建築などにも優れた能力を発揮します。

シチリアのエトナ火山の地下にサイクロプスの仕事場があり、鍛冶の神ヘパイストスの監督のもと、ゼウスの武器である電光やアポロンの弓、アテネの鎧などギリシア神話に登場する数々の武具を手がけました。

オーク

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オークはトールキンの有名な長編小説である『指輪物語』に登場する怪物の種族ですが、神話や伝承の中にはほとんど現れません。

オークの語源は、ローマにおいて死と冥府を司る神オルクスとされます。

オルクスは、髭を生やした巨人で、攻撃的な戦士で刃向かう敵はすべて打ち倒し、逃げる相手は臆病者として蹴り倒しました。

中世の民間信仰ではオルクスは豚の顔をした黒い羽の悪魔と信じられていました。

オークは、オルクスと同じ豚の頭をもち、分厚い皮膚と短い足、細長い手を持ち、口からは牙を生やしています。

夜行性のため日中の活動を苦手としており、他の種族、特にエルフを憎んでいます。

何事にも満足せず、食事と戦闘の時以外はいつも不機嫌で、残虐性が尊ばれるオークの世界ではしばしば共食いさえ起こります。

オークの寿命は短く、戦闘で命を落とす者も多くいますが、繁殖力は異常に高く、種が滅びることはありません。

時には人間の女性を犯すこともあり、こうやって生まれた者はハーフオークといわれ、人間とオークのどちらからも蔑まれ、疎外されるという悲しい運命が待ち受けています。

マンティコア

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マンティコア(マンティコラス)は紀元前にギリシア人医師クテシアスによって書かれたインドの地誌に登場する怪物で、古代ペルシア語の「人食い」を語源としています。

マンティコアはインドからマレーシア、インドネシアなどアジアに広く分布していますが、アフリカのエチオピアにも多く生息していました。

ライオンの体に老人の顔をしていて、尻尾にはサソリのような針があり、笛とトランペットをあわせたようなとてもよく響く鳴き声をしていて、人間の肉が大好物です。

マンティコアは砂漠や密林を棲み処とし、砂漠でライオンの毛は保護色となり、鼻からは恐怖を、口からは疫病を吐き出し、軍隊一個を食い尽くすほど旺盛な食欲を持っています。

密林に住むマンティコアは、ウバスニキなどの速効性の毒を尻尾の針に塗り、人間に忍び寄って毒針の雨を降らせて殺し、骨ごと跡形もなく食べてしまいます。

そのため、付近の村では誰かがいなくなると、マンティコアのせいだといわれます。

ケンタウロス

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ケンタウロスはギリシア神話に登場する、上半身は人間で下半身は馬という、半人半馬の怪物です。

通常、足は4本とされますが、一部には足は2本とする文献もあります。

ケンタウロスというと、知的で勇敢で、美しい見た目を創造するかもしれませんが、多くのケンタウロスは短気で粗暴で大酒呑みで好色とされています。

昔、あるケンタウロスがテッサリアに住むラピタイ族の結婚式に招待されたときに酒に酔った挙句、花嫁を襲おうとして、怒ったラピタイ族によって追放されたという話もあります。

ケンタウロスの中にもケイローンという優れた知性をもつ例外も存在します。

賢者ケイローンは音楽、医術、狩り、スポーツ、予言など多彩な能力をもっていて、ギリシア神話で多くの英雄たちを導く役割を果たしました。

ケンタウロスは山岳地帯に住み、人間と同じように剣や槍、棍棒、弓などの武器を使います。

ラテン語ではケンタウロスという言葉が槍などの武器を表す代名詞になりました。

人と馬の半身半獣はケンタウロスですが、人と何かがあわさった生き物は他にも種類があり、人と竜ならドラコケンタウロス、人と牛ならブロンケンタウロス、ロバはオノケンタウロス、獅子はレオンケンタウロス、魚はイクテュオケンタウロスというぐあいで、普通のケンタウロスはこれらと区別するためにヒッポケンタウロスと呼ばれます。

ミノタウロス

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ミノタウロスは、ギリシャ神話に登場する有名な怪物で、ラビュリントスと呼ばれる迷路の中に住んでいます。

ミノタウロスはクレタ島の王妃パシパエと雄牛の間に生まれた子供で、牛の頭に人の体をもっています。

ミノタウロスという名前は「ミノスの牛」という意味で、クレタのミノス王に飼われていたことからきています。

ミノタウロスには人を好んで食べるという悪癖があり、非常に凶暴で、興奮すると手がつけられなくなり、頭の鋭い角を向けて突進してきます。

ミノタウロスは、戦斧や棍棒といった武器も扱え、力任せに振り回すのを得意としました。

ミノス王に疎んじられたミノタウロスは一度入ったら出られないという迷宮の中に閉じ込められ、アテナイ(アテネ)から連れてきた子供や、犯罪者などを生け贄と与えられていました。

この話を聞いたアテナイの王子テーセウスは、クレタへ乗り込み、迷わないよう迷路の入り口に毛糸を括り付けておき、帰りはそれを手繰ってもどってくるという方法で、ラビュリントスに侵入し、寝ていたところのミノタウロスを退治することに成功しました。

グリフィン

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グリフィン(グリフォン)はラテン語で「曲がったくちばし」を意味するグリュブスを語源とし、ライオンの体に鷲の頭と翼、爪をもつ怪鳥です。

尻尾が蛇であったり、頭がハゲタカ、体が牛だとか、豹のような斑点を持つとされることもあります。

ギリシアのグリフィンはたてがみと馬の耳をもっていますが、アジアのグリフィンにはトサカがついています。

グリフィンは砂漠や山間部の洞窟などに住んで黄金を守っているといわれ、金を狙ってくる巨人族アリマスポイ人と戦っています。

金脈のある場所によく現れるというので、もしグリフォンを見かけたら、近くに金鉱が眠っているかもしれません。

酒の神ディオニッソスが酒蔵の番人として飼っていたといわれ、ゼウス神とその息子アポロンの空飛ぶチャリオットやアレクサンダー大王の馬車を引いたという伝説もあります。

ラミア

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ラミア(レイミア)はギリシア神話に登場し、上半身は人間の女性の姿で、蛇の下半身をもっています。

下半身は獣とされることもあり、中世ヨーロッパでは魔女や妖女のこともラミアと呼ばれました。

ラミアはアフリカの砂漠のオアシスやジャングルなどに生息していて、群れを成し、子供や若い男の生き血が好物です。

ラミアは自分の眼を取り外すことができ、遠くの物事を見ることができました。

旅人などが通りかかると、誘惑して近づいてきたものを喰ってしまいます。

もとはリビアにおける愛と戦いの女神だったという話や、アダムと最初に結婚したリリスという女性がラミアになったのだという説もあります。

ヘル・ハウンド

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イギリスに伝わる有名な伝説の1つで、地獄の猟犬と言われるのがヘル・ハウンドです。

ヘル・ハウンドは闇のような漆黒の毛並みをもつ巨大な犬の姿をした魔物で、目は炎のように赤く燃え、口からは硫黄の臭いのする炎を吐きます。

ヘル・ハウンドは地域によってブラック・ドッグ(黒犬)、モーサドゥーグ、バーゲスト(妖犬)、デヴィルズ・ダンディ・ドッグ(悪魔の愛犬)とも呼ばれます。

ヘル・ハウンドは夕暮れ時に十字路や教会の墓地などに出現し、その姿を目にした者は死んでしまうとされています。

ヘル・ハウンドの姿を見ても、触ったり声をかけたりしてはいけません。

声を潜めて息を殺し、死んだようにしてヘル・ハウンドがいなくなってくれるのを祈るしかないのです。

悪魔の化身といわれるヘル・ハウンドですが、一部では妖精の仲間とされ、子どもの守り神として大切にされている地域もあります。

ウェンディゴ

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ウェンディゴはカナダの森林地帯に住む伝承に登場する雪男のような怪物です。

吹雪の夜、森の中で迷子になった者は、ウェンディゴにさらわれてしまったのだと言われました。

ウェンディゴは身長5mを越える巨人で、骸骨のような顔をしています。

その巨体からは考えられないような俊敏さをもち、深い雪の中でも見えないほどのとんでもないスピードで移動するため、まるで飛んでいるように思えますが、ウェンディゴの通ったあとには巨大な足跡がくっきりと残されています。

ウェンディゴは冬の怪物で、吹雪の中を永遠に彷徨っていると言われますが、雪山の洞窟に住んでいるとも伝えられます。

さらってきた人間を氷漬けにしておいて、腹が減るとその魂を奪って食べると言われます。

ウェンディゴは先住民たちにとって厳しい冬の象徴であり、冬を無事に乗り越えられるよう、若い娘たちをウェンディゴへの生け贄に捧げることもありました。

ガーゴイル

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ゲームの敵モンスターなどでお馴染みのガーゴイルですが、実はガーゴイルという生き物が登場する伝説があるわけではありません。

ガーゴイルはもともと、キリスト教寺院などの屋根に備え付けられている彫像のことで、翼をもった獣の姿をしています。

雨樋から流れてきた雨水が出てくるところに取り付けて、ガーゴイルの口から雨水が地面に流れ出るという仕組みになっていました。

ガーゴイルはフランス語で「喉」を意味するガルユイグ( gargouille)からきていて、雨水がガーゴイルの喉に溜まってから流れてくることに由来します。

悪魔のような見た目をしているのは、これがもとは異教の神々で、キリスト教の支配によって悪魔という地位に貶められてしまったからだといわれます。

ガーゴイルを屋根に置くことには悪霊を寄せ付けない魔除けの意味があり、日本でも屋根の鬼瓦が同様の目的をもっています。

その姿が恐ろしければ恐ろしいだけ、その力も強力になるとしてありがたがられました。

バジリスク

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バジリスクは北アフリカの砂漠に棲んでいるとされ、その名はギリシア語の「バジリスコス(小さな王)」に由来し、蛇の王という意味をもっています。

コブラのように体の半分を立てて進む体長30㎝ほどの蛇で、吐く息には毒があり、視線でだけで人を殺す力がありました。

槍で突けば、毒が槍を伝って持ち主と乗っていた馬を殺してしまうほど強力な毒をもっていました。

しかし、バジリスクもイタチの毒には弱く、イタチを巣穴に放り込むとお互いの毒で2匹とも死んでしまいました。

バジリスクにはコカトリスという別名があり、中世ヨーロッパでは、トカゲのような頭に蛇のような鋭い尻尾をもつニワトリの姿の怪物へと変化しました。

コカトリスはさらに強力な毒をもつようになり、飛ぶ鳥を落としたり植物を腐らせ、コカトリスの水飲み場だったところは、何世紀にもわたって汚染され砂漠化してしまいます。

毒は目からもまわり、見ただけで相手を殺す能力がありましたが、中には水に写った自分の姿を見て、死んでしまったコカトリスもいました。

目の見えない人はコカトリスの脅威に脅かされることがなく、ヘンルーダという薬草もコカトリスの毒では枯らすことができないとされました。

雄鶏の鳴き声が弱点で、これを聞くとコカトリスは死んでしまうといいます。

ほかに、フランスの伝承ではコカトリスはトカゲの姿とされ、夜に廃墟をさまよい、一晩で一気に大きくなり、口から疫病をまき散らすといわれます。

ロック

引用:https://kreolmagazine.com

ロックは別名ルフとも呼ばれ、マルコ・ポーロの『東方見聞録』のなかで、インド洋のどこかの島に生息するといわれる巨鳥です。

翼を広げると23mで、羽毛だけでも9mあり、象を軽々と持ち上げて地面に落とし、その肉を食べます。

シンドバットの冒険には、白いドーム状の建物があると思っていたら、ロックの卵だったという話があります。

自分の棲んでいる島だけでは獲物をまかないきれないため、遠くインドやアフリカまで狩りに向かいます。

マダガスカル島では、特定の時期になると、南からロックがやってくるとされていました。

マーメイド

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人魚やマーメイドといえば、誰もが知っている上半身が人間で、下半身が魚という伝説の生き物です。

人魚というと、人魚姫の話のように女性ばかりだと思われそうですが、中世ヨーロッパの版画には男の人魚も存在します。

マーメイドは正確には女性の人魚を指し、男の人魚はマーマンと言います。

ヨーロッパには、船乗りに妻であるマーメイドを捕えられた復讐に、港町を滅ぼしたマーマンの伝承などが残されています。

マーメイドはみな金の髪をもち、美しい姿をしているといわれますが、特に初期の頃は、醜い姿のマーメイドも多くいました。

東欧では人魚は川に現れ、不細工なマーマンがけっこういたようです。

海難事故で流れ着いた異民族が人魚とされることもありました。

昔のヨーロッパでは異民族との結婚はタブー視される傾向があり、異民族に対するエキゾチックな憧れがマーメイドの美しさに結びついていたようです。

反対に、東欧など異民族間の流入が比較的多かった地域で不細工な人魚が多いのも、こういったところが関係しているのでしょう。

マーメイドは海で死んだ者の魂を自分たちの宮殿へと連れ帰る死の女神でした。

マーメイドの好物は海の幸の魚貝類ですが、海で溺れた人間の生気を吸ってしまうという話もあります。

マーメイドは昔の人たちが、世界のどこであってもきっと人間が住んでいるに違いないと考えたことから生まれたといわれ、数多くの目撃例があります。

コロンブスの航海日誌にもマーメイドを見たという記述があり、19世紀イギリスの海上法では、イギリス領海内で捕縛された人魚はすべて大英帝国の所有物になるという規定がありました。

スライム

 

引用:https://boards.na.leagueoflegends.com

ゲームやマンガ、ファンタジー小説などでお馴染みのスライムは、もとはアメリカの作家ジョセフ・ペイン・ブレナンの小説『スライム』(1953年)に登場したモンスターでした。

ここに登場するスライムは、太古の昔から海底に棲んでいるどろどろとした生き物で、どんな生物でも食べて吸収することができます。

スライムは黒く、魚の腐ったような異臭を放ち、底なしの食欲をもっています。

スライムには鋭敏な触角が備わっており、水や大気の微かな振動から周囲の情報を感知しています。

深海には存在しない光や火が弱点で、冷凍すれば一時的に動けなくすることができますが、解凍されればまた活動を再開します。

スライムのような粘液状の怪物は、誰によって考え出されたものか不明ですが、1930年代のアメリカで物語の中に広く取り上げられるようになりました。

ショゴス、ブロブ、アメーバ、ウーズ、ソッグなどと呼び名は様々ですが、どれもスライムに近い特徴をもったゼリー状の怪物です。

まとめ

以上、世界中の伝説の生き物たちを存在してきました。

フィクションのなかで何度も見たことのある生き物たちでも、もとの伝説を知れば、今まで聞いたこともないような話があったのではないでしょうか。

創作物の中では、実際の伝説とは少し違った脚色がされていることもあります。

ファンタジー作品の中でこうした生き物を見つけた時には、本来の伝承とどこか違うところがないかを探してみるのも面白いかもしれません。

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