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世界最強の動物ランキングTOP25

百獣の王と称されるように、かつては大型肉食獣のライオンこそが陸上最強の動物として知られていました。

しかし野生動物の研究が進むにつれ、ラーテルやクズリのように小型でもライオンを撃退できるものが存在したり、草食動物が意外な攻撃手段を持っていたりと、現在では生態系の頂点にいる肉食獣=最強というわけではないことが明らかになってきています。

以下に、現生する陸上生物およそ100万種の中で最強にふさわしい戦闘力を持つものを25位から1位までランキング形式で紹介していきます。

 

25位 オオアリクイ

オオアリクイは中央アメリカのグアテマラからウルグアイにかけて生息する動物で、体長1m~1.2m、尾長65cm~90cm、平均体重は18kg~39kg。

名前の通りアリを主食とすることから温厚な印象がありますが、ポケットナイフ程の大きさの鋭い鍵爪と優れた筋力を活かし、コンクリートと同等の強度を持つシロアリの塚を前足で殴りつけて壊すなど高い攻撃力を持つ動物です。猫のように爪を出し入れすることはできないため、自爪で足を傷つけないように拳を内側に曲げて歩く“ナックルウォーク”をします。

自分から他の動物に積極的に戦いを仕掛けることはありませんが、ジャガーやピューマといった天敵に襲われた際には後ろ足で立ち上がって殴り掛かったり、組み付いたりして撃退する姿も見られ、2014年にはブラジルで猟師2人が別のオオアリクイに襲われて死亡するという事故も起きていることから、好戦的ではないものの危険な動物であると言えます。

 

24位 ヒクイドリ


引用:http://www.steveleonard.co.uk

ヒクイドリはインドネシアやニューギニアの熱帯雨林に生息する鳥で、頭頂長1.3m~1.7m、体重30kg~80kgと鳥類の中ではダチョウに次ぐ巨体の持ち主です。喉に赤い肉垂れがあり、まるで火を食べているように見えることからこの名前が付けられました。

ダチョウ同様に飛ぶことはできないものの、恐竜を思わせるような硬い鱗に覆われた長い足を活かして時速50kmで走ることができ、足先の3本の指のうち1本から伸びた10cm以上の長い爪と、優れた脚力を組み合わせたキックは人間を切り裂くことも可能です。

2007年には、植物食でありながら大型の猛禽類を抑えて“世界一危険な鳥”としてギネスブックに登録されたほど獰猛な性格を持ち、自分の縄張りに入ってきたものには容赦なく襲い掛かることから、第二次世界大戦中は生息地に立ち入った兵士が何人も犠牲になったため、敵兵より恐れられたとも言われています。

 

23位 ブチハイエナ


引用:http://tilbagetilistiden.nu

ブチハイエナは南アメリカ北部に生息するハイエナ科最大の動物で、体長1.2m~1.6m、体重55kg~85kg。

ハイエナというと食べ残しの死肉を食べるスカベンジャーの印象がありますが、実際は非常に高い狩猟能力を誇り、時速65kmで走ることができるうえに大型肉食獣に比べてスタミナもあり、独特の鳴き声でコミュニケーションをとりながら群れで獲物を追い詰めることから、ライオンやチーターと比べて狩りの成功率が高いプレデターです。

水牛の骨をも砕く強靭な顎と鋭い牙でシマウマやガゼルといった大型草食動物を捕食し、食べ残した獲物の骨を非常食として保管したり、縄張りに侵入した外敵の数を把握してから戦いを挑んだりと高い知能も持つブチハイエナは、優れた社会性を持つことでも知られます。

ブチハイエナは一般的に雌の方が体が大きく、群れのリーダーも代々雌が務めます。そのため雌であっても胎児の頃から攻撃性を誘発する男性ホルモンを多量に蓄える必要があり、副作用として雌の体に擬陰茎が存在するという変わった特徴を持ちます。しかも出産は擬陰茎を産道にして行うため、初産の時には裂けるとされています。

 

22位 チンパンジー


引用:http://www.nhm.ac.uk

チンパンジーはアフリカ中部、西部の熱帯雨林からサバンナに分布し、体長63cm~90cm、体重30kg~50kg。

野生化でもシロアリの巣に棒を突っ込んで釣りのようなことをしたり、揉んだ葉っぱを水で湿らせて水分補給に使ったりと道具を使って生活する様がよく見られる、非常に高い知能の持ち主です。

人間と遺伝子配列のなんと98.4%が一緒であることから、どことなく親近感が湧いてくる外見をしていますが、成獣の性格は非常に獰猛で、多種のサルを捕食する以外にも共食いや子殺し、リンチといった行動をとる危険な面を持ちます。

数十頭の群れで生活をするチンパンジーですが、この群れの中心となるのはもっとも強い“アルファ”と呼ばれる雄の個体で、これが怪我や老衰などで力を失うと同一の群れの雄から襲われるようになり、時には2匹で押さえつけているところを他の一匹が殴打して殺すといったこともあるのです。

これは成熟した雄の本能であるため、ペットとして幼獣の頃から飼育していた一見従順に見える個体でも飼い主に襲い掛かるようになり、顔の皮を剥がれたといった凄惨な事故も報告されています。握力も300kgを超し、樹上生活で鍛えられた高い筋力を持つこともチンパンジーが危険である一因でしょう。

 

21位 オオアナコンダ

オオアナコンダは南アメリカの熱帯雨林に生息する世界最大の蛇で、体長5m~10m、体重100kg~227kg。沼地で獲物を待ち伏せし、通りかかった動物が口の中に入る大きさであれば何でも捕食するという恐ろしい性質を持ちます。

蛇が獲物を丸呑みできる秘密は、上顎と下顎の骨が関節でつながっていて大開口できることや、下顎の骨を左右別々に動かすことで口の中のものを喉の奥に送れること、胸骨を持たず、胴体の皮膚が良く伸びるために獲物の大きさにあわせて胴回りを太くできるとなどが挙げられ、これらの特徴を活かしてオオアナコンダは鹿やワニさえ餌にします。

また本種のような大型の蛇は人間の胴体ほどもある太い体を使って獲物を締め付け、窒息死させることも得意です。オオアナコンダが積極的に人間を襲うことはあまりありませんが、同じく大型のアミメニシキヘビは人間を丸呑みすることもあり、腹部を裂くと人間の遺体が出てきたという事件も複数報告されています。

 

20位 アフリカタテガミヤマアラシ

アフリカタテガミヤマアラシはアフリカのサバンナに生息し、体長0.6m~0.8m、体重は10kg~24kg。

毛が変化したという固い針で覆われた背中が特徴で、ヤマアラシを肉食獣が飲み込んだ場合、内臓にこの針が刺さって死ぬこともあるのですが特に本種は30cm近い長い針を持つことで知られます。

大型の肉食獣に襲われた際には後ろ向きに突進して攻撃をするといったように武器としても防具としても役立つこの針は、先端部が鋭利なだけではなく、全体が細かい突起に覆われているため一度刺さると抜けにくいという性質を持ち、外部からの刺激で簡単に体から抜ける仕組みになっているのです。

防御力が高いことに加えて自分より数倍大きな相手にもひるまず威嚇するという攻撃的な性格を持つこともあり、敢えてヤマアラシを狙う動物も少なく、小型の草食動物でありながら天敵もほとんどいないとされます。

 

19位 モリイノシシ

モリイノシシはアフリカ中央部の赤道付近の森林に生息し、体長1.9m程度、尾長30cm~40cm、体重180kg~275kg。

イノシシの中で最も巨大な種で、雄同士では外に向けて伸びる大きな牙や頭部を激しくぶつけ合って争う姿が見られます。人間が立ち入らない場所に分布していたことから発見されるのが遅く、本種が科学界で認知されたのは1904年のことです。

果実や草木を中心とするものの雑食の食性を持つことから、ヒョウやハイエナが狩った肉を奪って食べる姿も目撃されており、普段は温和な性格をしているものの巨体に見合った攻撃力を持つと考えられています。

 

18位 ハイイロオオカミ


引用:https://www.wnycstudios.org

ハイイロオオカミは北アメリカ、ユーラシア大陸に広く分布し、体長1.0m~1.6m、体重20kg~80kg。名前の通り灰色がかった体毛の個体が多いですが、中には白色、赤褐色、黒といった体毛を持つものも見られます。

主にヘラジカやトナカイといった大型の有蹄獣を捕食しますが、狩りの時はまずにおいから獲物の大きさや健康状態を見極め、若く大型の個体を追う際は群れのメンバーで交代しながら長時間追い回し、弱ったところで脇腹に噛みついて仕留めるといった周到な方法をとります。

普段から“パック”と呼ばれる6頭から8頭程度の小さな群れで行動し、群れの中心となるのが一番強いアルファ雄であり、この個体とその番のアルファ雌だけが子孫を残していくとされます。繁殖は最上位の個体だけが行っても幼獣の世話は全員で協力して行うため群れの団結力が非常に強く、群れごとに異なる吠え方を持つなど高いコミュニケーション能力と知能を持つことも特徴です。

 

17位 ジャガー

ジャガーは北アメリカ南部から南アメリカに生息し、体長1.6m~2.5m、尾長60cm~1m、体重122kg~225kgで、大きなものでは体長3mに及ぶものもいるというアメリカ大陸最大の肉食獣です。

ヒョウと似た外見をしていますが、頭部がより大きく、四肢も太く、模様の中心に黒い点があるといったような違いが見られます。

南アメリカのインディアンの言葉で“一跳びで獲物を殺す獣”という意味を持つ“yaguna”という言葉から名前が付けられたというジャガーは、ペッカリーなどの中型の偶蹄類を狩ることが多く見られ、ライオンなどが相手の喉に噛みついて窒息させて弱らせるのに対して、側頭部など急所を嚙み砕いて一撃で獲物を仕留めるという特徴を持ちます。

また、南米ではオルメカ文明から始まりマヤ、アステカとジャガーは神聖な動物として崇拝の対象となっており、彼らが生活する地の生態系の最上位に君臨するジャガーを守護神として崇めていたことが出土物からも明らかになっています。

 

16位 ヘラジカ

ヘラジカはユーラシア大陸北部、アメリカ北部の森林に分布し、体長2.4m~3.1m、肩高1.4m~2.4m、体重200kg~825kgとシカの仲間で最大の種です。英名ではユーラシア大陸に生息する個体群をエルク、アメリカに生息する個体群をムースと呼びます。

雄は2mにも及ぶというヘラ状の巨大な角を持ち、毎年9月~10月の繁殖期には雌をめぐって角で突いたり前足や後ろ足で激しく蹴りあったりと激しく争う姿も見られ、トラやオオカミといった外敵に襲われた際も肉を切り裂くことができるという四角く頑丈な蹄を武器に応戦することもあります。

そのためヘラジカの成獣はあまり襲われることが無く、大型肉食獣が狙うのは弱った個体や幼獣とされます。

草食動物であることから穏やかな印象がありますがとにかく力が強く、2012年にカナダでヘラジカと自動車の接触事故が起きた際には自動車のフロントガラスは粉々に砕け、屋根もめくれ上がり、車中にいたドライバーは首を骨折するという重傷を負いました。

 

15位 キンフコブラ

キングコブラはインド、東南アジア、中国南部に分布し、体長3.6m~5.7m、体重9㎏~12kgと毒を持つ蛇の中では世界最大の種です。

フードを広げて鎌首をもたげた威嚇ポーズでは人間の成人男性ほどの背丈になり、この状態で移動ができるという他の蛇には見られない能力を持ちます。

蛇の仲間や爬虫類を餌とし、2本の牙で噛みついて獲物の体に神経毒を流し込み相手を麻痺させてから捕食します。毒自体はブラックマンバなど他のコブラ科の蛇に比べると弱いのですが、体が大きい分毒腺も大きく、一度に注入できる毒液の量も多いことからキングコブラに噛まれた人間が死亡するという事件が後を絶ちません。

 

14位 マウンテンゴリラ


引用:http://www.wildlifetrails.co.uk

マウンテンゴリラは中央アフリカのヴィルンガ山地の森林にのみ生息し、体長は1.2m~1.8m、体重は120kg~240kgとヒガシゴリラやニシゴリラといったローランドゴリラよりやや大型で、体毛が長いのが特徴です。

穏やかで繊細な性格なため自分から積極的に戦いを仕掛けることはありませんが、自らや群れの仲間に危険が迫ると後ろ足で立ち上がって両手で胸を叩くドラミングで威嚇をし、推定500kgという握力と優れた上腕の筋肉を使ってヒョウなどの大型肉食獣の体を引き裂くこともあります。

特に“シルバーバック”と呼ばれる成獣の雄は非常に力が強く、動物園で鉄の柵を曲げたという記録もある程です。また、木の枝をへし折って外敵を脅したりといったように道具を使って戦うこともできるという知能の高さを持ちますが、この賢さが仇になって痛みに対して敏感という弱点もあるため、生粋のハンターであり痛みに強いライオンやトラなどと戦うと分が悪い傾向にあります。

 

13位 コモドオオトカゲ

コモドオオトカゲはインドネシアのコモド島近辺に生息し、体長2m~3m、体重70kg程度にもなる世界最大級のトカゲです。

恐竜のような姿からコモドドラゴンとも呼ばれる本種は、太い尻尾やのこぎり状の歯を使った格闘を得意とし、鳥類、爬虫類の他にも、豚、イノシシ、水牛など大型の哺乳類も捕食することがあります。

大型獣を襲う時には足に噛みついて歯の間にある毒管から毒液を注入するのですが、この毒には血液の凝固を妨げる作用があるため、一度でも噛まれると失血死は免れません。

そのため一度噛みついた獲物をわざと逃がした後、何日も付け狙って出血多量で弱ったところを捕食するという効率の良い狩りをすることもあります。

 

12位 イリエワニ

イリエワニはオーストラリア、インド、アジア南東部に生息し、体長3m~7m、体重450kg~1200kgという世界最大のワニです。

共食いすることも珍しくないという獰猛な性格を持ち、淡水でも海水でも適応できることから入江や三角州などの浅瀬に棲み、水中に身を潜めて通りかかった動物に襲い掛かるという待ち伏せ型の狩りをします。

特に8万頭は生息するというオーストラリアでは毎年のように本種に人間が襲われるという被害報告が寄せられており、カヌーなどの小型船を襲うことさえあるといいます。

現生する生物の中で最強とされるほど強い顎の力を持ちますが、本種を含むワニの歯は肉を小さく噛み千切れるような構造ではないため、捕らえた獲物を咥えたまま体を回転させて引きちぎって捕食するという迫力がある食事風景も特徴です。

 

11位 バーバリライオン

バーバリライオンはアフリカ北部に生息し、体長2.7m~3m、体重120kg~180kgとライオンの亜種の中では最大級の大きさを誇る種です。

野生では1922年にモロッコのアトラス山脈で最後の個体が射殺されたことで絶滅したと考えられていました。しかし1996年に再発見され、2007年にも生きた個体が1頭保護されています。DNA検査などを行った訳ではないのでこれらの個体が純粋なバーバリライオンなのかは不明ですが、少なからず血を引いているのは確かです。

また、モロッコのムハンマド5世が純血種の個体を32頭飼育しており、フランスでも交雑種が50頭ほど飼育されるなど、少しずつ数が増えています。

肩から腹部まで広がった濃色のタテガミを持つ美しい外見を持ち、目を惹く容姿と強靭さから競技場で闘わせるため、動物園、サーカスといった場所で見世物にするために乱獲されたことから絶滅寸前まで追い込まれましたが、自然の環境下では間違いなく生態系の頂点に君臨していたことが予想されます。

 

なんと百獣の王ライオンは11位でした!
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