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名古屋近郊の有名廃墟まとめ10

名古屋は東京、大阪などと並ぶ、日本の大都市圏のひとつです。

地理的にも西日本と東日本の中間点に位置し、独特の文化を築いています。

中央から離れているが故にこれまでも独自の開発が進められ、廃墟も数多くあります。

今回は名古屋から行くことのできる廃墟を紹介します。

 

千歳楼

引用元:https://ruins-cat.com/

千歳楼は愛知県春日井市玉野町にある廃墟です。

1928年に料理屋として創業し、1954年に現在の住所へ移転し、旅館業を開始します。

千歳楼は玉野川渓谷という景勝地に位置し、近隣の渓谷や定光寺などと合わせて「名古屋の奥座敷」と言われ、多くの要人や文人が訪れ、芸者なども多く呼ばれたそうです。

ただ1994年のピークを境に観光客を飛騨などに取られはじめ、2003年に6億もの負債を抱えて倒産しました。

倒産後、千歳楼の建物は取り残され、債権者が金庫や高級食器などを盗む事件が相次ぐほか、2008年4月5日には屋上の枯草から出火したことで大広間などが焼け、同年8月にも火災が発生するなどたびたび火災が発生しています。

不法侵入も相次いでいるようで、2012年と2019年には白骨遺体が発見されました。

現在も千歳楼は現存し、春日井市によって封鎖され監視カメラやバリケードなどで厳重に閉鎖されています。

 

新今池ビル

引用元:https://yume-sakae.com/

名古屋と言えば、駅から伸びる広大な地下街です。

地上を通らずとも地下鉄の駅や駅近くのビル、飲食店街などにアクセスすることができます。

しかしそんな名古屋の地下街の一角に、廃墟と化したビルが存在します。

それが地下鉄東山線今池駅のすぐそばにある「新今池ビル」です。

新今池ビルは1962年に建てられ、地上7階地下2階建てで今池駅の12番出口の近くから地下階に入ることができます。

かつては飲食店や映画館など多くのテナントが入っていましたが、現在ではほとんどが撤退し、ほぼ廃墟と化しています。

2019年3月には解体が決定し、残っていた新日本切手商会は移転しました。

 

松風寮

引用元:http://tyuun3naoya.hatenadiary.jp/

松風寮は名古屋市守山区にある廃墟です。

かつては不動建設という会社の社員寮として使われ、現在も名古屋市東谷山グリーンパークという森林公園に隣接する形で建てられています。

2000年ごろには居住者がいなくなり、2011年ごろくらいから心霊スポットとして噂されるようになったと考えられています。

 

佐藤医院

引用元:https://haikyo.info/

佐藤医院は一宮市にかつて存在した病院です。

住宅街の中にある木造建築で、真珠院という寺院と隣接しています。

佐藤医院は戦後に軍隊帰りの先生が民家を改造して開いた病院で、いつごろ閉鎖されたのかは定かではありません。

草木が鬱蒼と茂り、院内には戦前・戦中の写真が散乱するという不気味な有り様で、心霊スポットとしても有名でした。

寺院と隣接し、墓地が近くにあったことも関係しているかもしれません。

佐藤医院は2013年に解体され、現在は残されていません。

 

中村遊郭跡

引用元:https://yattokame.jp/

かつて名古屋駅の西側、中村区の「大門」という地区に「中村遊郭」という日本最大の遊郭がありました。

遊郭とは公に許された遊女屋を集めて、塀などで区切って作った地域のことです。

中村遊郭は1874年に公娼として誕生し、1916年に大門に移転します。

1937年ごろにピークを迎え、「中村は遊興代の高いことに於て日本一」と呼ばれましたが日中戦争を機に規模が縮小、戦時中は軍事工場として遊郭が再利用されました。

戦後公娼制度が廃止された後も中村遊郭は公認の売春街である「赤線」として事実上業務を継続していましたが、1958年の売春防止法の施行と共に転廃業が相次ぎ、ついに遊郭としての役目を終えました。

現在の大門地区には娼館から転業した旅館やソープランドなどが立ち並び、今でも一大歓楽街のひとつです。

中村遊郭跡では現在も遊郭から転業した旅館や料亭などが残されており、大門地区の境界を示す「中村大門」が当時のまま残されています。

しかし廃業を余儀なくされた店舗も多く、廃墟化して取り壊されるケースも少なくありません。

当時の面影がいつまで残されるかは、定かではありません。

 

トトロの家

引用元:https://mapio.net/

「トトロの家」と言えば東京都三鷹市の「三鷹の森ジブリ美術館」にかつて存在し、火事で全焼してしまったものがすぐに思い浮かぶかと思います。

また愛知県長久手町の愛・地球博記念公園にはジブリパークが建てられ、「サツキとメイの家」という施設も建設されています。

が、今回紹介するトトロの家はいずれとも関係ありません。

トトロの家は名古屋市港区にある廃墟です。

『となりのトトロ』に出てくる家に似ていることからトトロの家と名付けられました。

田畑に囲まれたのどかな住宅街にぽつんと立つ大きな工場のような建物と一軒家からなっており、工場のような建物は1970年から1975年の間に、一軒家は1982年までに建てられたと言われています。

どうして廃墟になったのかは不明です。

2000年代中頃には名古屋の心霊スポットとして伝えられるようになり、2012年までには焼け焦げたトヨタのタウンエースバンが打ち捨てられていました。

ホテルなどの廃墟と違い、トトロの家は完全に個人が所有する土地にあるため不法侵入はしないほうがいいでしょう。

 

竜泉寺ウォーターパーク

引用元:https://blog.goo.ne.jp/

愛知県春日井市に本社を置くオークランド観光開発は、1980年代後半に名古屋市守山区に「ランズボローメイズ 竜泉寺の砦」という、迷路をモチーフにしたテーマパークを運営していました。

それを取り壊して建設し、1989年にオープンしたのが竜泉寺ウォーターパークです。

竜泉寺ウォーターパークは4つのウォータースライダーと5つのプールによって構成され、営業は夏期限定(6月から9月)、お盆と土曜日は午前0時まで営業していました。

営業期間中には愛知県を中心にCMで盛んに宣伝されています。

しかし2006年をもって営業を終了、以後は廃墟として放置され、ときおり資材置き場となっているようです。

現在は隣接する形で建てられた「竜泉寺の湯」という銭湯が改装の末、開業しています。

竜泉寺ウォーターパークの跡地は、竜泉寺の湯の駐車場から見ることができます。

 

愛岐トンネル群(13号トンネル)

引用元:https://koyo.walkerplus.com/

1900年、国鉄中央線の名古屋-多治見間が開通されました。

それにあたり、14基のトンネルが掘られましたが、1966年にJR東海中央本線の古虎渓-定光寺間が開通したのに伴って廃線となり現在は保線用の道路などとして使われています。

この愛岐トンネルのうち、現存する13基は2009年に「旧国鉄中央線の隧道群」として近代化産業遺産として認定され、11月に特別公開されたり、紅葉スポットとしても有名です。

愛岐トンネルの中で「13号トンネル」と言われる池田町屋第一トンネルでは口裂け女のルーツとなった噂話が流れたと言われているため、13号トンネルは口裂け女発祥の地とも言われています。

 

甚目寺の家

引用元:https://shinreispot.com/

甚目寺の家は愛知県あま市甚目寺にある廃墟です。

三角形をした土地の上に建てられていることから「三角屋敷」、外壁が黄色なので「黄色の家」とも言われています。

甚目寺の家は愛知県でも有数の心霊スポットとして知られており、最初の入居者であった若い夫婦は死亡、その後の入居者も1年持たずに出て言ったり、死亡していると言われています。

ほかにも家に入った警察官が呪われた、敷地に入るだけで呪われる、取り壊そうとすると関係者に不幸が相次ぐなどの噂が流れています。

元々甚目寺の家のあったところはお墓だったらしく、建てるときに充分に供養しなかった、また風水的に三角形の土地がよくなく、悪いものがたまっているためこのようなことになったと言われています。

2015年には取り壊されたそうですが、現在も甚目寺の家の跡地である駐車場には幽霊が出るそうです。

 

イオンモール名古屋みなと

引用元:https://otakei.otakuma.net/

名古屋市港区にあるショッピングモールである「イオンモール名古屋みなと」は、正確には廃墟ではありません。

しかしながら近年では来店者数が大きく減少、テナントも移転が相次いだことあら2017年から2018年ごろにかけてインターネット上で「廃墟モール」として一躍有名になりました。

イオンモール名古屋みなとは1999年に「ベイシティ品川」という名前でオープンし、2011年に現在の名称となっています。

営業開始当時は港区内でも最大の店舗面積を誇るショッピングモールでしたが、2014年にはイオンモール名古屋茶屋が、2018年にはららぽーと名古屋みなとアクルスが完成したことで、港区第3位の面積となりました。

さてイオンモール名古屋みなとが「廃墟モール」となった背景には近隣の環境の変化があります。

まずイオンモール名古屋みなとはそもそも港区内にある「港区」と「南陽地区」という2つの地区から買い物に来られるような位置に建てられました。

しかし南陽地区側にイオンモール名古屋茶屋が、更に近隣の東海通駅の近くにららぽーと名古屋みなとアクルスができたため客足がそちらへ流出、専門店も多くがそちらへ行ってしまいます。

イオンモール名古屋みなとには、73店舗分ものテナントがありますが、半数近くが移転し、現在はシャッター街が目立ちます。

そのうえイオンモール名古屋みなとの専門店街は屋根の代わりにテントのように布地を張ったエンクローズドモールという形式だったのですが、夏は暑く、冬は寒いという苦情が相次ぐなどかなりの不評でした。

大きく客足が遠のいたイオンモール名古屋みなとですが、この廃墟ぶりを逆手にとって2017年からは店内をまるまる用いたコスプレイベントを開催、2019年には空きテナントを用いたトリックアート展を開くなど、客足を取り戻すための大胆な施策を打ち出しています。

「廃墟モール」、「明るい廃墟」などと呼ばれる今だからこそ見られるようなものもあるでしょう。

 

まとめ

今回は名古屋や名古屋の周辺にある廃墟を紹介しました。

名古屋は大きな都会ですが、少し行くだけで山や海、港、閑静な住宅街などバラエティ豊かな風景が広がっています。

廃墟もそれらの風景の中にあり、廃墟好きであれば心を動かされることは間違いありません。

日本のどこからでもアクセスは悪くないので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。

くれぐれも自己責任ということは忘れないでください。

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