パラレルワールドとは、ある世界から分岐し、それに並行して存在する別の世界の事を指す言葉です。
「異世界」などとは違い、パラレルワールドは私たちの宇宙と同じ世界(次元)を持っているのが特徴で、「並行世界」などとも呼ばれています。
「この世界とは別に存在する、もう1つの世界」というパラレルワールドの話はSF作品などで度々登場するストーリーであり、架空の物語のように思われているかもしれませんが、その存在の可能性については理論物理学の世界でも語られており、全くの架空の話という訳ではありません。
今回は、パラレルワールドが「本当に存在するのではないか?」と思えるような、実際にパラレルワールドを体験した人々の不思議なお話をご紹介しましょう。
運転中に別次元に転送された男性
スペインのペドロ・オリバ・ラミレスさんは、車の運転中に不思議な現象を体験したと語っています。
彼は、1986年11月9日午後11時頃にセビリアから15kmほど離れたアルカラ・デ・グアダイラに向かって車を運転していました。
不思議な事が起こったのは、高速道路を走っていた彼の車がカーブを曲がった瞬間の事でした。
突然目の前の道路が変化し、目の前には明らかに見慣れない景色が広がっていました。
そこは、見たこともないような外国の建物が建ち並ぶ、奇妙な場所でした。
彼は驚きましたが、そのまま運転を続けていると、突然“熱気”を感じ、それと同時に遠くの方から「あなたは別の世界に転送されました」という声が聞こえてきました。
混乱しながら運転していた彼は、「アルカラ」「マラガ」「セビリア」という標識を見つけ、セビリアへ戻ろうと車を停車すると、驚くことに彼はアルカラ・デ・グアダイラの自宅の前に到着していました。
驚いた彼は、不思議な道路や建物を探しに戻りましたが、見慣れない建物や標識などは一切見つけることが出来なかったということです。
砂漠で謎の体験をした女性たち
1971年5月、女性4人が、ユタで開催されたロデオ祭から大学の寮があるネバダに向かって車を運転していました。
寮の門限に遅れると玄関に鍵をかけられてしまうため、モアブ砂漠を迂回する高速道路ではなく、砂漠の中を走る一般道を使うことにしました。
その道はネバダまで直線的であるように見え、彼女たちにとって非常に魅力的なルートでしたが、砂漠を抜ける前に辺りは暗くなり道に迷ってしまいました。
砂漠の中をあてもなく走っていると、いつの間にか辺りが穀物畑と湖に囲まれた白い道路に変わり、前方には大きなネオンの看板が照らす建物が見えました。
彼女たちは「砂漠を抜けた!」と安どし、建物の前に立っている人たちに助けを求めようと近づいていきました。
しかし、そこにいた異常に背の高い男たちはどう見ても人間の姿ではありませんでした。
彼女たちが恐怖で叫びながら車を急発進させると、男たちは卵型の奇妙な乗り物で追いかけてきました。
必死に逃げ続け、峡谷を超えると彼らは飛び去り、いつの間にか車は砂漠の中を走っていて、減速すると砂に埋もれて動かなくなってしましました。
一晩車内で過ごした彼女たちは、日が昇ると数マイル離れた高速道路まで歩き、ハイウェイパトロールへ助けを求めました。
ハイウェイパトロールが調査すると、不思議なことに車はタイヤ痕を全く残さずに高速道路から3kmほど外れて止まっており、白い道路などの痕跡は全く無かったということです。
パラレルワールドの1万円硬貨を使った男
2017年1月、北海道函館のコンビニで偽1万円硬貨を使用し、商品とお釣りの8500円を騙し取った詐欺容疑の疑いで、岐阜県の派遣会社社員を名乗る30代の男性が逮捕される事件が発生しました。
それだけ聞くと一見、ただの贋金事件のように思われますが、偽1万円硬貨には、存在しないはずの「昭和65年」の刻印と、裏には「日本に存在しない橋の絵」が描かれていました。
さらに、捜査機関が偽1万円硬貨を鑑定にかけると、驚くことに非常に高価な希少金属で作られており、品質も高く、日本の造幣局と比べて遜色ないレベルの出来でした。
そもそも、高品質の偽1万円硬貨など、使い道が全くない物を、「何故・誰が・どうやって作ったのか」は、解明されておらず未だ謎に包まれており、一部関係者の中では「この偽1万円硬貨はパラレルワールドで流通している本物の硬貨なのではないか」と言われています。
それは、実は存在しないはずの「昭和65年硬貨」が本件以外にも複数見つかっているからです。
2005年に発見された昭和65年の500円玉は、私たちが普段使っている500円玉とデザインも材質も全く同じで、自販機も通過する精巧なものであり、2008年と2014年に発見された昭和65年の100円玉は、デザインは同じだが、材質は違うものでした。
これらは全てイタズラ目的で作られた“偽物”ということで処理されておりますが、関係者によると、材質や鋳造技術は本物同等以上であり、とても偽物と呼べるような代物ではないのだそうです。
逮捕された謎の男は、パラレルワールドからの来訪者なのでしょうか?それは誰にもわかりません。
待ち合わせ場所で会えなかった恋人
ある20代の男性は、恋人の女性といつも同じ駅前の時計台で待ち合わせをしていました。
その日もいつもと同じように時計台の下で彼女と待ち合わせをしていましたが、いつもは時間通りにやってくる彼女が、その日は時間を過ぎてもなかなか現れませんでした。
男性が心配していると彼女から電話がかかってきました。
そして、男性に「もう着いてるんだけど、今どこにいるの?」と聞くのです。
男性がいつもの時計台にいると答えると、彼女も同じように時計台の下にいるといいます。
男性も女性も相手が嘘をついているのではないかと感じ、電話越しに険悪な空気が流れました。
すると彼女が「今、時計台を自転車で通り過ぎた人はどんな人?」と質問しました。
すると男性は、彼女の前を通り過ぎた人物の特徴をピタリと言い当てました。
お互い近くにいるはずなのに見つけられない2人は、自分がいる場所を写真に撮って互いにLINEで交換しました。
すると、何とそこには時計の時間、電飾の飾りつけ、周囲の人など、全く同じ風景が写っていました。
2人は改札に移動したり、カフェに入ってみたり、何度か場所を変えて会おうとしましたが結局うまくいきませんでした。
一旦お互いの家に帰り、翌日改めて待ち合わせをすると、2人は無事会うことができたそうです。
この時、いったい2人のどちらがパラレルワールドへと転送されてしまっていたのでしょう?
いまだビートルズが存在している世界
2009年9月9日、ジェームズ・リチャードさんは、カリフォルニア州・ターロック市にある友人の家を数日に渡り訪ねた後、見晴らしのよい峡谷の道を通って帰宅の途につきました。
車を運転していると、同乗させていた愛犬が尿意を催したようなふるまいを見せたので、彼は車を停め、愛犬を外に出しました。
長距離運転に疲れたリチャードさんもストレッチをして体を伸ばしていたら、いつの間にか犬は尿を追え、ウサギを追いかけ始めていました。
そこでリチャードさんは、再び出発するために愛犬を捕まえようとすると、不意に転んで意識を失ってしまいました。
しばらくして気がついたリチャードさんは驚きました。
見たこともない機械が置かれた奇妙な部屋のベッドに寝かされ治療されていたからです。
そこへ、リチャードさんの愛犬を連れたジョナスと名乗る男性がやってきました。リチャードさんは助けて貰ったことへの感謝を伝えた後、「ここはどこですか?」と尋ねました。
ジョナスは「あなたが倒れていた場所のすぐ近くですよ」と答えました。しかし、その場所は峡谷のど真ん中で、少なくとも周囲30kmには人家はありませんでした。
ジョナスは続けて「ショッキングで信じられないかもしれないけれど…」と前置きした上で、
今いる場所はパラレルワールドであること。
この世界では宇宙研究よりもパラレルワールドの研究が盛んに行われており、パラレルワールドへの旅行が普通に行われていること。
パラレルワールドは一つではなく無数に存在しており、中には危険な世界もあるため、政府がその安全性を確認し「旅をしても安全な世界」を公表していること。
そしてジョナスがパラレルワールドの安全性を確認するための探検家であること、たまたま世界で危険な状態のリチャードさんを見つけてすぐに治療する必要性を感じ、例外的にパラレルワールドへ連れてきたことを順に説明しました。
そして2人は、食べ物、文化、テレビ番組、科学技術など、二つの世界間の違いについて語り合いました。
やがて音楽の話になり、二つの世界には同じ名前のバンドがいくつかあることが明らかになり、その中の一つに「ビートルズ」がありました。
ただし、既に解散してしまっているはずのビートルズが、ジョナスの世界では解散しておらず、ジョン・レノンとジョージ・ハリソンもいまだに健在で、元気に活動しているということでした。
ジョナスが見せてくれた棚にはいくつものカセットテープが整理されており、その中には確かにビートルズの知らない曲名のものもありまいた。
リチャードさんが「お土産にコピーしてくれないか?」と尋ねると、ジョナスの表情は険しくなり、厳しい口調で「それはダメだ。お互いの世界のためにこの世界のものを何も持ち帰ってはいけない。それはあなたの安全のためでもある。」と言いました。
2人は食事をした後、最初の部屋へ戻り、ジョナスが機械のスイッチを入れるとポータルが現れ、リチャードさんは元の世界へ戻ってくることができたといいます。
元の世界に戻り、ジョナスと別れたリチャードさんはおもむろにポケットから何かを取り出しました。
それは、パラレルワールドにあったビートルズのカセットテープでした。
実は、リチャードさんはジョナスが席を外した隙に、カセットテープをポケットに入れて持ち帰っていたのです。
ジェームズさんは「パラレルワールド」から持ち帰ったという、この世界では未発売のビートルズのアルバム曲をWEB上にアップロードしており、誰もが無料で聞けるよう提供しています。
http://thebeatlesneverbrokeup.com/
これについて何件かの批判的な意見が寄せられたようですが、彼は「あなたが私に起こったことを信じることは期待していません。でも、私が経験した証拠としてテープを持っているのは事実です。」とコメントしています。
パラレルワールドから来た女性
ある日、女性は帰宅した夫の様子がおかしいことに気がつきました。
夫は女性が見えていないかのように振る舞い、女性の問いかけにも全く答えてくれませんでした。
さらに夫は女性の実家に電話をかけ、女性が帰っていないかと尋ね始めました。
うなだれた様子の夫は、まるで行方不明になった女性を探しているかのようだったといいます。
女性は泣きながら夫に抱き付こうとしましたが、不思議なことに彼女の身体は幽霊のように夫の体をすり抜けてしまい、女性はショックで気を失ってしまいました。
そして、女性は気が付くと知らない家に一人で倒れていました。
ふと鏡に目をやると、なぜかとても痩せており、少し若返ったような気がしました。
混乱した女性は、恐る恐る家から出て警察署に助けを求め、気が付いたら知らない家に倒れていたと話しました。
しかし、警察が調査すると、その家は女性が一人暮らしをしている家だと言うことがわかったのです。
さらに女性は、夫だったはずの男性とは結婚する前に別れており、それから数年経っていることもわかりました。
現在、女性は母親と実家で暮らしていますが、以前の世界では生きていた父親はすでに他界しており、元の世界にはいたはずの妹は生まれてすらいないことになっているそうです。
朝起きたら別世界にいた女性
2008年7月16日、41歳のスペイン人女性「レリーナ・ガルシア」は、ネット掲示板に助けを求めるコメントを投稿しました。
彼女が朝起きると、着ていたはずのパジャマや寝ているベッドのシーツが全く別のものに変わっていたというのです。
彼女は不思議に思いながらも仕事へ出かける準備をして、20年間勤めるオフィスに向かいました。
オフィスに着くまでは、いつもと変わらない慣れ親しんだ道を通って通勤しました。
しかし、オフィスに着くと知らない人が歩いていて、彼女の名前が書かれていたドアには別の人の名前が書かれたタグが付いており、所属する部署も存在せず、上司は会ったこともない人間に変わっていました。
レリーナは混乱しました。
突然解雇された?
誰もそれを教えてはくれないの?
これが20年も勤めた人間に対する仕打ち?
彼女はノートパソコンを持ち出して、会社のワイヤレスネットワークに接続してみました。
するとどうやら彼女は会社の別の部署に所属しているようでした。
気分が悪くなった彼女は、休みを取って病院へ行き、精神科の診察を受けましたが、薬物反応もアルコールもその他の気になるような症状も認められず、診断結果は「異常なし」というものでした。
そして家に帰った彼女は、インターネットを立ち上げ、掲示板に助けを求めるコメントを投稿したのでした。
その後、彼女には更に衝撃的な事実が待っていました。
混乱した彼女が、4ヶ月前から付き合い始めた同じ通りに住む彼氏に電話をしたところ、全く違う人が電話に出て、そんな人は知らないというのです。
彼女は彼氏のアパートを訪ねてみましたが、そこには別な人が住んでおり、まるで彼氏が最初から存在していないことになっているかのようでした。
翌日レリーナは仕事に行き、あたかも元から所属していたふりをする以外に選択肢がありませんでした。
更に後日、7年間付き合って半年前に別れた元彼もいなくなっている事がわかりました。
レリーナが小さいながらも差異のない違いを発見し始めてから、数日、数週間、そして数ヶ月の時が過ぎました。
彼女はネット掲示板にて「この話をすると精神異常者だと誰も信じてくれず、説明するのはとても難しい。だけど、もし同じ体験をした人がいるならばすぐにメールが欲しい。私は自分に何が起こったのかを知りたいのです。」と呼びかけました。
彼女には2014年までに6000通を超えるメールが届きました。
そのほとんどは好奇心から送られたメールや「うそつき、偽物」と誹謗するメールでしたが、中には同じような体験をした人からの彼女の役に立つメールが複数あったそうです。
しかし、実際に彼女に何が起こったのか、それは未だ謎に包まれたままです。
未知の国「ラクサリア」から来た男
1851年、ジョファー・ヴォーリン(Jophar Vorin)と名乗る得体のしれない男が、ドイツのフランクフルト近郊の小さな村に現れました。
男はドイツ語を話す事ができましたが、同時に「ラクサリアン」と「アブラミアン」という未知の言語を使っていました。
そして、地元警察に対して「自分はサクリアという惑星のラクサリアという国に住んでいた。ラクサリアンは共通語であり、自分はイスパティアン(キリスト教徒)だ。」と話しました。
当然そんな名前の国は世界のどこにも存在しておらず、警察は困惑しました。
また男は、地球の五大大陸のことをサクリア、アフラール、アスタル、アウスラール、ユープラと呼び、行方不明の兄弟を探すためにラクサリアからやって来た事、船で航海していたが、船が難破してしまい気が付いたら村近くの海岸に打ち上げられていたことを話しました。
結局地元警察は男の身元を調べることができず、男はベルリンに送られましたが、その後の行方は分かっておりません。
嘔吐したらパラレルワールドいた男性
ある男性が街で夕食を終え、駅に向かって歩いていると、飲酒などはしていないにも関わらず突然激しい吐き気に襲われました。
トイレに駆け込む余裕もなかった男性はビルの陰に隠れてうずくまり、その場に嘔吐してしまいました。
ようやく気分が楽になった男性が再び駅に向かおうと顔を上げると不思議なことが起こっていることに気が付きました。
薄暗く街灯やネオンが輝いていた周囲の景色が、いつの間にか太陽が空に輝く昼間になっていたのです。
さらに馴染みの街を歩いていたはずなのに、そこは見たこともない文字で書かれた看板の店が立ち並んだ奇妙な街でした。
混乱した男性は、落ち着きを取り戻そうとタバコに火をつけた瞬間、再び吐き気に襲われ、今度は近くの店舗のトイレに駆け込んで嘔吐しました。
吐いて落ち着いた男性がトイレから出ると、不思議なことにいつもの夜の街に戻っていたというのです。
また、時間も最初に吐いてから5分程度しか経過していませんでした。
男性が見た奇妙な街は一体なんだったのでしょうか。
一時的に変わっていた故郷の街
キャロルは、彼女の家族の故郷であるカリフォルニア州ぺリスに向かって車を運転していました。
祖父母が住んでいたぺリスには子供の頃に何度か遊びにきましたが、ここ数年間は訪れておらず、仕事で近くに立ち寄ったため、祖父母のお墓参りをしようと考えていたのです。
しかし、祖父母の家がある通りについた彼女は驚きました。
そこは彼女の記憶の中にある町並みではなく、全く別の記憶にない家ばかりが並んでいたからです。
それは都市開発が進んだとかそういう次元の問題ではなく、本当に全く別の街のようでした。
祖父母の家があったはずの場所には、全く違う家が建っており、祖母が埋葬されているはずの墓地は、柵で覆われ雑草の生い茂る土地に変わっていました。
さらに街の中心部に向かって車を進めると、レストランやホテルなどのキレイな商業施設が立ち並んでいた繁華街は、落書きされた壁が並ぶ廃れた場所になっていました。でも、中学校やいくつかの建物は彼女の記憶と同じものでした。
彼女は恐怖を感じながらも車をおり、通りを歩く人に話を聞くと「ここは昔からこうだよ。」ということでした。
ますます恐ろしくなった彼女は、車に飛び乗ってぺリスの町を後にしました。
それから数年後、キャロルの父が亡くなり、祖母と同じ墓地に埋葬されることが決まりました。
彼女が改めて同じ場所へ向かうと、ぺリスの街は全て元に戻っていたということです。
彼女は「別の次元に滑り込んでいたとしか考えられない」と話しています。
ウールピットのグリーンチルドレン
イングランドには、異世界からやってきたグリーンチルドレンの伝説が存在します。
12世紀頃、サフォーク州ウールピットの村にどこからともなく不思議な子供の兄妹が現れました。
2人は、危険なオオカミを捕らえる為の罠を仕掛けた穴の中から現れ、村人に発見されたと言われています。
普通の孤児とは明らかに違っており、肌は緑色で、奇妙な服を着ており、未知の言語を話していました。
村人は2人に住む場所と食事を与えました。
最初は生の豆しか口にしなかった2人でしたが、徐々にいろいろ食べられるようになり、緑色だった肌も普通の色へと変わっていきました。
しかし、しばらくすると兄は病気になり亡くなってしまいました。
その後、妹は村での生活に適応し、英語を覚え「自分と兄は地下世界にあるセント・マーティンズ・ランドという国に住んでいた」と説明しました。
更に兄妹は、「家で飼育していた家畜の番をしていた時に、突然大きな音が聞こえ、気が付くと洞窟の中にいた」と話したそうです。
存在しない国から来た謎の男
1954年、羽田空港の入国審査場に奇妙な男が現れました。
その男はすらっとした中年の白人男性で、母国語のフランス語に加え、日本語や他の言語も話すことができ、入国管理官に対して、スペインとフランスの間にあるトレド(Taured)という国から来たと話しました。
しかし、そのような国はヨーロッパはおろか世界のどこにも存在しない国でした。
不思議に思った入国管理官は日本での滞在場所を尋ねましたが、男が予約したというホテルの名前はまたも存在しないホテルでした。
男が所持していたパスポートはどう見ても偽物とは思えないもので、これまでに日本や他の国々を訪れたことを証明するスタンプも押してありました。
また、財布にはヨーロッパ諸国の様々な通貨が入っており、頻繁に世界各国を移動していることを証明するかのようでした。
ふと思った入国管理官は、世界地図を取り出し、男に国の場所を尋ねました。
すると、スペインとフランスの間にあるアンドラという小国を指さしましたが、男は国の名前が異なることに気づいて驚きました。
男が言うにはトレドは間違いなくこの場所に1000年前から存在しているということでした。
結局、男は拘束され、詳しく調査するために近くのホテルに部屋を与えられました。
そして翌朝、さらに謎は深まりました。
なんと部屋から男の姿が消えていたのです。
男が与えられた部屋はホテルの15階で、扉の前には一晩中ガードマンが警備をしており、人の出入りは全くなかったということでした。
更に、空港のセキュリティールームに保管していたはずの、謎の国が発行したとされるパスポートと運転免許証、その他押収した文書等が全て消えていました。
被災地に現れた異世界
2011年3月11日に東日本大震災が発生して数日後のことです。
その日もボランティア団体は、車に乗り、行方不明者の捜索に向かって荒れた小道を走っていました。
すると突然、目の前が濃い霧のようなものでおおわれ、車に乗っていた全員が、揺らめくように光る霧の合間から不思議な光景を目にしたというのです。
そこには、ビクトリア王朝時代のイギリスと江戸時代の日本が混ざり合ったような奇妙な街並みが広がっていて、人々は活気に満ちており、被災地から突然別世界に迷い込んでしまったように感じたといいます。
そして、数秒後に霧を抜けるとそこは元通りの被災地の光景が広がっていたそうです。
被災後タイムスリップした男性
パラレルワールドとはちょっと違うかもしれませんが、東日本大震災時に報告されたある夫婦の体験談です。
被災した夫婦は、まだ復興もままならない荒れた道を車で走っていました。
すると突然、光る霧のようなものが見えたため、車を止めました。
夫婦の目の前に広がる霧の先には、数十年前の日本のような街並みの様でした。
大勢の人で賑わうその街は、確実に被災地とは別の世界だったと言います。
驚いた夫は車を降りて霧の方へと確認しに行きました。
次の瞬間、妻の目の前から夫の姿が突然消えてしまったということです。
この男性の行方に関して、警視庁に務める刑事が非常に興味深い証言を残しています。
その刑事は、東日本大震災が発生する30年も前の1981年に、消えた男性と同姓同名の男が警察署に駆け込んできた記憶があると話しました。
その男は「一度1960年の世界に飛ばされたが、再度パラレルワールドに引き込まれ、気が付くと今度は1981年の世界にタイムスリップしていた。」と話していたと言うのです。
残念ながら当時、警察はその男性の話をイタズラだと思い、まともに取り合わなかったため、男性はどこかへ行ってしまい、その後の男性の行方は分からないという事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ふとした瞬間に、世界中の誰もがパラレルワールドへと飛ばされてしまう可能性があります。
パラレルワールドへ足を踏み入れた人たちは、運が良ければ元の世界に戻ってこれましたが、運が悪いとその後の人生をパラレルワールドで送ることになります。
もしかしたら次にパラレルワールドへ行くのはあなたかもしれませんよ。