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世界の美しい橋ランキングTOP30

目次

橋とは、川や谷の対岸から対岸へと人々を渡すために造られるもので、人が渡るための小さなものから道路や鉄道が通る巨大なものまで様々な種類があります。

橋には、実用的な建造物としてだけでなく、デザインや周囲の風景との調和によって、芸術作品のような美しさをもったものもあります。

ここでは、そうした世界中の美しい橋をランキング形式でみていきたいと思います。

第30位 ハージュ橋(イラン)

引用:matome.naver.jp

ハージュ橋は、イラン中部のイスファハーン州の州都である古都イスファハーンを流れるザーヤンデ川に架かる橋です。

全長133mで23個のアーチから構成され、ザーヤンデ川は流れが穏やかなため、水面に映る美しい橋の姿をみることができます。

ハージュ橋は、サファヴィー朝のアッバス2世の統治下で、1666年に完成しました。

橋の中央にあるテラスでは、夏になると涼をとるためアッバス2世が宴会を催していたといいます。

アーチにはいくつかの水門が設けられていて、かつてはこれによって上流の家々に水を送ったり、ザーヤンデ川の水量を調整していました。

第29位 程陽橋(中国)

引用:4travel.jp

程陽橋は、中国南部の西広チワン族自治区三江侗族自治県にある橋です。

この橋は、山岳地帯に住むトン族といわれる少数民族の集落に架けられている風雨橋という屋根付きの橋の1つで、集落のシンボルになっているものです。

程陽橋は、1924年に造られ、1983年に架け替えられたもので、橋の全長は78mで、橋の上にはそれぞれデザインの異なる5つの東屋があります。

木造の橋に瓦を乗せた屋根を付けたもので釘などは一切使わずに木材の組み合わせによって建てられています。

屋根があることで木材の寿命が伸び雨風を凌げることに加えて、村の人々が集まる憩いの場としての役割ももっていて、村に来客があればここで歓迎の宴が催されます。

第28位 永代橋(日本)

引用:ganref.jp

東京都の隅田川にかかる永代橋は、西岸の中央区新川一丁目と東岸の江東区差が一丁目、永代一丁を結んでいます。

1698年に5代将軍徳川綱吉の誕生から50歳を祝って架けられたもので、上野寛永寺の材木を使い、深川と日本橋を結ぶ橋として現在よりも100mほど上流に架けられていました。

赤穂浪士が討ち入りの際に渡った橋としても有名です。

現在の位置に架け替えられたのは明治時代のことで、老朽化していた橋を建てなおし、日本初の鉄橋として生まれ変わりました。

現在の橋は関東大震災後の復興事業によって建てられたもので、ドイツのライン川にかかるルーデンドルフ鉄橋(レマゲン鉄橋)をモデルにしたものです。

国の重要文化財にも指定され、日の入りから夜9時までは青白い光にライトアップされ、夜の街並みをバックに美しい姿が浮かび上がります。

第27位 フォース橋(イギリス)

引用:ja.wikipedia.org

フォース橋は、イギリス・スコットランドの首都エディンバラ近郊のフォース湾に架かる鉄道橋で、2015年には世界遺産にも登録されました。

19世紀末、イギリスの産業が発展するとともに、鉄道網が国中に張り巡らされるようになります。

しかしこの時期、風の強いスコットランドでは、完成の翌年に強風によって鉄道橋が崩壊するという「テイ橋の悲劇」と呼ばれる事故が起きました。

そのため、フォース橋は強靭な鋼鉄を使用した非常に強度の高い橋として設計されました。

使用されている鋼鉄の総重量は58000tで、別名「鋼鉄の恐竜」ともいわれます。

フォース橋は、菱形を3つあわせたような外見のカンチレバー(片持ち梁)トラス式と呼ばれる構造で、全長2529mは、1917年にカナダのケベック鉄道橋が完成するまではこのタイプの橋として世界一の長さを誇りました。

第26位 渡月橋(日本)

引用:www.arkant.jp

渡月橋は、京都の観光名所として名高い嵐山の桂川に架かる橋で、川の左岸と中州にある中ノ島公園を結んでいます。

もとは平安時代に空海の弟子であった道昌によって架けられた橋がはじまりとされ、戦国時代の豪商角倉了以によって現在の位置に移されました。

鎌倉時代に、亀山上皇が橋の上空を移動する月を眺めて「くまなき月を渡るに似る」と感想を述べたことから、渡月橋と呼ばれるようになりました。

観光名所として有名なだけでなく、映画やドラマの撮影に多く使われることでも知られます。

たびたび洪水による被害を受けたことから、現在では橋脚と橋桁はコンクリート製になりましたが、欄干部分は嵐山の景観になじむよう木造になっています。

第25位 盤浦大橋(韓国)

引用:www.trippose.com

盤浦大橋(パンポデギョ)は韓国の首都ソウルを流れる漢江にかかる、龍山区西氷庫洞と瑞草区盤浦洞を結ぶ橋です。

全長1.2㎞の橋で、この橋には「月光レインボー噴水」という名前の噴水が設置されており、世界一長い噴水橋としてギネスに認定されています。

月光レインボー噴水は、水中ポンプを使って毎分190tもの水をくみ上げ、190個の照明によりライトアップされ、1日に8回ほど色とりどりの噴水が漢江へと吹き出す美しい光景を見ることができます。

この橋の下には潜水橋と呼ばれるもう1本の橋が通っており、水面から2.7mの位置にあるこの橋は夏季の洪水のときには完全に水に浸かってしまうのでこの名がついています。

漢江の水位の変化によって自動車の通行が規制されるため、豪雨の際には水位の状況を見る尺度の役割を果たしています。

盤浦大橋は、韓国初の2層橋として保存価値が認められ、ソウル未来遺産にも登録されています。

第24位 スタリ・モスト(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

引用:ja.wikipedia.org

スタリ・モストは、東ヨーロッパのボスニア・ヘルツェゴビナ南部のネレトヴァ県の都市モスタルを流れるネレトヴァ川に架かる橋で、町のシンボルとなっていてモスタルという名前もこの橋からきたものです。

スタリ・モストは、全長30mのアーチ状の橋で、テネリヤといわれる地元の石で組まれており、両脇には北東のヘレビヤ塔、南西のタラ塔という2つの要塞化された塔が建てられていて、モスタリ(橋の護衛者)と呼ばれています。

16世紀にオスマン帝国皇帝スレイマン1世によって、それまであった木製の不安定な吊り橋を架け替えるようにという命令が出されて建設されたもので、1990年代のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争ではカトリック民兵によって砲撃を受けて一度破壊されましたが、その後再建されて2005年にはボスニア・ヘルツェゴビナ初となる世界遺産にも登録されています。

第23位 ヴァスコ・ダ・ガマ橋(ポルトガル)

引用:ja.wikipedia.org

ヴァスコ・ダ・ガマ橋は、ポルトガルの首都リスボンのテージョ川河口に架けられた斜張橋です。

ヨーロッパからインドへ初めて到達したヨーロッパ人でありポルトガルが誇る偉大な航海者であるヴァスコ・ダ・ガマの1498年のインド航路発見から500年を記念して、1998年にリスボン国際博覧会が開催されることになりました。

この橋は、博覧会に伴うリスボンの交通渋滞を緩和するために開催直前に完成したもので、ヴァスコ・ダ・ガマの名がつけられています。

美しい白塗りの橋は、リスボン近郊のサカヴェンからモンチジョを結んでいて、全長は17.2㎞のヨーロッパでもっとも長い橋となっています。

第22位 ヌエボ橋(スペイン)

引用:matome.naver.jp

ヌエボ橋は、スペインのアンダルシア州マラガ県ロンダにある旧市街と新市街を結ぶ橋です。

スペイン語ではプエンテ・ヌエボ(「新しい橋」の意味)といい、これとは別にビエホ橋(プレンテ・ビエホ:「古い橋」の意味)があります。

ヌエボ橋は、グアダレビン川が侵食したことで生まれたロンダ峡谷に架けられた石橋で、高さ98mの位置にあり、全長は66mです。

橋の中には部屋も設けられていて、1936年からはじまったスペイン内戦の時期には捕虜を捕えておくための牢獄としても使われ、ここから谷底に突き落とされた捕虜もいたといいます。

現在の橋は1793年に建造された2代目で、スペインの有名な建築家マルティン・デ・アルデウエラの設計によるものです。

第21位 ため息橋(イタリア)

引用:jp.pokke.in

ため息橋は、16世紀に架けられたヴェネツィアの橋で、ドゥカーレ宮殿の尋問室と古い牢獄とを結んでいます。

白の大理石で造られたこの橋は、石でできた格子のついた窓がつけられています。

この窓からの眺めが、囚人たちが牢屋に入れられる前に、最後に見るヴェネツィアの風景で、それを見た囚人たちが美しい町並みにため息を漏らすことからこの名がついたといわれています。

が、これは19世紀の詩人ジョージ・バイロンの物語詩『チャイルド・ハロルドの巡礼』の中に架かれたもので、橋ができた頃には厳しい取り調べや刑の執行は行われなくなり、宮殿の独房も短期刑の囚人にしか使用されていませんでした。

ヴェネツィアの有名な観光地になっており、ドゥカーレ宮殿のそばのバリア橋がため息橋を眺めるためのスポットとして有名です。

地元では、ため息橋の下で恋人同士が日没にゴンドラに乗ってキスをすると永遠の愛が約束されるという言い伝えがあるそうです。

第20位 濠上大橋(中国)

引用:www.yododo.com

四川省南部に位置する楽山市に、水害を治めることを目的に803年に建造されたのが、世界最大の磨崖仏「楽山大仏」です。

高さ71mは、東大寺の大仏の5倍の高さで、顔の広さは畳100畳分にもおよびます。

この大仏の麓から、鳥尤寺までを結ぶ朱塗りの橋が、豪上大橋です。

橋の左右には八角形の東屋が建っていて、脚の部分には水の神とされる龍がおかれ、春には周囲一帯に菜の花が咲き誇ります。

第19位 ベルカステルの橋(フランス)

引用:4travel.jp

フランス南部のほぼ中央にあるミディ・ピレネー地方のアヴェロンで、中世の街並みを今も残すベルカステル村は「フランスで最も美しい村」と呼ばれ、訪れる人をまるでタイムスリップしたかのような気分にさせます。

アヴェロン川に沿う斜面に築かれたこの村は、巡礼者の宿泊地として栄え、10世紀に立てられたベルカステル城をはじめ、10~13世紀の建造物が今も残されています。

ベルカステルの橋は、15世紀に建造されたもので、村とアヴェロン川を挟んだ対岸の教会を結ぶ5つのアーチからなる石橋です。

この橋は通称「ロバの背中」と呼ばれ、中央には石の十字架が置かれています。

第18位 ポン・デュ・ガール(フランス)

引用:skyticket.jp

ポン・デュ・ガールは、フランス南部ガール県のガルドン川に架かる水道橋です。

ガール橋とも呼ばれ、1985年には世界遺産にも登録されました。

水道橋とは、川や谷を越えて水を運ぶための水路を渡す橋のことで、古代ローマ時代に造られたものが有名です。

ポン・デュ・ガールもその1つで、今から2000年以上前、紀元前19世紀のアウグストゥス帝時代に皇帝の腹心だった政治家アグリッパの命令により、ユゼスの水源から50㎞離れた都市ユマウススに水を引くために建設されました。

5年という短期間で建てられ、ポンプを使うことなく1日に200tもの水を供給することができたとされます。

19世紀にはナポレオン3世の命によって改修もされています。

ポン・デュ・ガールは、全長275m、高さ49mで少ない部材で強度を確保できるアーチ型になっており、建材に使われた4000個以上の白亜紀の石灰岩はあらかじめ大きさを統一し、美しく均一なアーチを描いています。

この橋を見た18世紀の哲学者ジャン・ジャック・ルソーは、「なぜローマ人に生まれなかったのか」と言ったといいます。

第17位 ヴェッキオ橋(イタリア)

引用:www.teestyle.jp

ヴェッキオ橋またはポンテ・ヴェッキオと呼ばれるこの橋は、イタリアのフィレンツェを流れるアルノ川に架かる橋です。

イタリア語で「古い橋」を意味するその名の通り、フィレンツェ最古の橋で、第二次大戦中にドイツ軍が次々とフィレンツェの橋を爆破したときでも唯一、それを免れて生き延びました。

河川の氾濫によって何度か建て直されていて、現在のものは1345年に架けられたものです。

フィレンツェの大富豪であるメディチ家の人々が雨の日でも濡れずに対岸へいけるよう、ピッティ宮殿とウフィツィ宮殿を結ぶ渡り廊下の役割を果たしていました。

現在では橋の上の宝石店が立ち並んでいることで有名なヴェッキオ橋ですが、もともとここには肉屋が軒を連ねていました。

しかし、あまりに悪臭を放つため、16世紀に大公フェルディナント1世によって撤去させられ、代わりに宝石店を集めたという経緯があります。

第16位 リアルト橋(イタリア)

引用:ja.wikipedia.org

リアルト橋は、イタリアのヴェネツィアにあるカナル・グランデ(大運河)に架かる4つの橋で、「白い巨象」ともよばれています。

13世紀ごろにできた当初のリアルト橋は木製の跳ね橋で、この橋の周囲はヴェネツィアでも海抜が高く洪水の被害が少ないため、早くから栄えた地域で、銀行や商品取引所が並び「富の橋」と呼ばれていました。

しかし、火災に遭ったり、パレードの見物人の重みで崩壊したりしたことがあったため、石造りの橋に変えようという案が出て、橋の設計が一般公募されました。

これには有名な建築家であるミケランジェロも応募しましたが、採用されたのはアントニオ・ダ・ポンテのものでした。

新しいリアルト橋は、橋の下を多くの船が通れるようなアーチ状で、太鼓のようにそりの大きな太鼓橋として設計されました。

橋の上にはアーケードが作られ、いくつもの商店が並んでいて、ヴェネチィア有数の観光地となっています。

第15位 アレクサンドル3世橋(フランス)

引用:worldheritagesite.xyz

フランスの首都パリのセーヌ川に架かるこの橋は、ロシア帝国ロマノフ王朝第13代皇帝アレクサンドル3世の名を冠したものです。

フランス大統領とロシア皇帝の間に結ばれた友好の明石として、1900年のパリ万国博覧会開催にあわせて、アレクサンドル3世の息子であるニコライ2世によってパリ市に寄贈されました。

河川の交通を妨げないように橋の途中に橋脚をもたず、一筆書きのアーチが対岸へと延びる扁平なデザインになっています。

アールヌーヴォーの外套や鋼鉄の花輪、ペガサス・ニンフ・天使の像といった総勢20名におよぶ芸術家による華麗な装飾で有名で、パリで最も美しい鉄橋といわれています。

第14位 シドニー・ハーバーブリッジ(オーストラリア)

引用:tomofeed.com

シドニー・ハーバーブリッジは、オーストラリアのニューサウスウェールズ州シドニーにある橋で、シドニー湾にかかり、シドニーの街と北岸を結んでいます。

アーチの最上部は134mで、スパンは503mになり、完成当時はシドニーで最も高い建物でした。全長は1149mで、建造時は世界最長の橋になる予定だったのですが、4か月早く完成したニューヨークのベイヨンヌ橋になんとわずか61㎝差で抜かれてしまい、永遠にその地位につくことはかなわなくなりました。

ハーバーブリッジには8車線の車道と歩行者用の道路が通り、幅49mの橋は広さでは世界一だったのですが、こちらのほうも2012年にバンクーバーのポートマン橋に抜かれてしまっています。

しかし、ハーバーブリッジは現在でも街のシンボルとして愛され、オーストラリア有数の観光名所となっています。

第13位 ヘリックス・ブリッジ(シンガポール)

引用:kosublog.com

ヘリックス・ブリッジは、2010年に開通した歩行者専用の橋で、シンガポール最大の繁華街マリーナ・センターから、マリーナ・ベイの中にある総合リゾートホテルのマリーナベイ・サンズを結びます。

全長280mで、螺旋状のユニークな外見のこの橋は、オーストラリアの建築家フィリップ・コックスらのデザインによるもので、遺伝子をつかさどるDNAをモチーフにしています。

ステンレススチールで造られて二重螺旋構造は、夜になるとLEDライトにイルミネートされ、DNAを構成する4つの塩基アデニン・グアミン・シトシン・チミンの頭文字であるc・g・a・tの文字がライトアップされます。

橋には4つの展望デッキが設けられていて、シンガポールの美しい町並みを眺めることができます。

第12位 インフィニティー・ブリッジ(イギリス)

引用:ailovei.com

インフィニティー・ブリッジは、イギリス北東部のダラム州ストックトン・オン・ティーズを流れるティーズ川に架かる歩道橋です。

全長は237m、左右非対称の弓のようなアーチが特徴的で、これは白い波をイメージしてデザインされたものです。

コンクリートの床と手すりには青と白のLEDライトが設置され、人が通ると反応して反応して橋の色が変わります。

川の水面が穏やかになる日没後、この橋を眺めると、ライトアップされた白いアーチが水面にも写り、まるで無限大を表す∞の記号のように見えることからインフィニティーの名がつけられました。

第11位 錦帯橋(日本)

引用:gurutabi.gnavi.co.jp

錦帯橋は、山口県岩国市の錦川に架けられた橋で、江戸時代に岩国藩主吉川広嘉(きつかわひろよし)によって岩国城と城下町をつなぐ橋として建てられました。

日本三大橋や日本三大奇橋に数えられ、名勝にも指定されています。

創橋当初は単に大橋と呼ばれることが多く、その他「凌雲橋(りょううんばし)」、「五竜橋(ごりゅうばし)」、「帯雲橋(たいうんばし)」、「算盤橋(そろばんばし)」など様々な呼び方をされていて、錦帯橋が公式名称になったのは明治維新後のことです。

石でできた橋脚の上に木造の5つのアーチが連なるというデザインは、世界的にみても珍しいもので、中国の杭州・西湖にある橋をヒントにしたものです。

錦帯橋は、精巧な組み木によって釘を1本も使うことなく造られており、橋の上から圧力がかかることで強度が増す仕組みになっています。

水害に強い橋を目指した設計により、架橋から340年あまりがたった今でも洪水によって流出したのは2回のみです。

第10位 カペル橋(スイス)

引用:swissjoho.com

カペル橋は、スイス中部のルツェルン湖畔に位置する古都ルツェルンを流れるロイス川に架かる屋根付橋です。

1333年に建造されたこの橋は、木造の橋としてはヨーロッパ最古のもので、スイスの主要な観光スポットになっています。

橋の北側に聖ピーター教会のチャペル(カペル)があるためにこの名前がつけられました。

もとはルツェルンの街を敵の攻撃から守る要塞として建設された橋で、橋に付随して八角形の屋根のついた高さ43mの「水の塔」が建っています。

この塔はかつて監獄や拷問部屋として使われていたとされ、現在は大砲協会のギルドホールになっています。

全長200mの橋には、瓦葺の屋根がつけられ、屋根の内側の梁には17世紀の画家ハインリッヒ・ヴェーグマンの手によるルツェルンの歴史や守護聖人を描いた111枚の絵画がとりつけられています。

カペル橋は、1993年8月に火災に遭い、橋や絵画の大部分が焼失しましたが、翌年には修復が行われていて、オリジナルの絵画もいくつか残されています。

第9位 丹陽-昆山特大橋(中国)

引用:matome.naver.jp

中国東部の江蘇州丹陽市から崑山市に架かる丹陽-昆山特大橋(たんようこんざんとくだいばし)は、全長164.8㎞におよぶ世界で最も長い橋です。

丹陽-昆山特大橋は、京滬高速鉄道(けいここうそくてつどう)に架かる高架橋で、蘇州市にある陽澄湖上で、9㎞という最大の水上区間を迎えます。

2010年に完成して2011年に開業し、現在では世界最長の橋としてギネス認定もされています。

第8位 オクタヴィオ・フリアス・ジ・オリヴィエラ橋(ブラジル)

引用:ja.wikipedia.org

オクタヴィオ・フリアス・ジ・オリヴィエラ橋は、ブラジルのサンパウロ南部にあるピニェイロス川にかかる斜張橋です。

この橋は、2本の道路が立体交差するX字型の構造で、2本のカーブする道路を1本のケーブルで支えるというデザインは世界で唯一のものです。

橋の全長は1600m、主塔の高さは138mで、ケーブルの本数は144本にもおよびます。

これらのケーブルは防腐効果のある黄色のポリエチレンで覆われており、LEDによって様々な色彩のイルミネーションに照らされてとても美しい姿を見せ、サンパウロの絵ハガキで最も有名な場所になっています。

第7位 ゴールデンゲートブリッジ(アメリカ)

引用:ja.wikipedia.org

ゴールデンゲートブリッジは、アメリカ西海岸にあるサンフランシスコにあり、サンフランシスコ湾と太平洋がつながるゴールデンゲート海峡に架かる吊り橋です。

ゴールデンゲートブリッジは、全長2737m、主塔の高さが227m、橋脚と橋脚の距離である中央径間は1280mと、完成当時は世界最大のスパンでした。

1964年にニューヨークのヴェラザノ・ノローズ橋が完成するまでの27年間は世界一の地位にあり、スパン世界一であった期間が最も長かった橋となっています。

橋の名前はゴールデンゲート海峡からとられ、日本では金門橋とも呼ばれます。

鮮やかな朱色は、船や飛行機からもよく見えるよう視認性を高め、さらには周囲の自然との調和を目指したもので、緊急事態を表す色でもあるインターナショナル・オレンジが使われています。

第6位 ミヨー橋(フランス)

引用:tabijikan.jp

ミヨー橋は、フランス南部のアヴェロン県の主要都市であるミヨー近郊のタルン川峡谷にかかる、片側2車線の高速道路が通る、道路専用の斜張橋です。

イギリス人建築家ノーマン・フォスターとフランス人橋梁技術者ミシェル・ヴィルロジューの協力のもと設計されたこの橋は、主塔の高さがパリのエッフェル塔や東京タワーよりも高い343mで、世界一高い橋として知られています。

地上から道路までの高さは最高部で270mにもなり、タルン峡谷に朝霧が立ち込めると、まるで雲の上の浮かぶ橋のような幻想的な光景を作り出します。

ミヨー橋はゆるやかなカーブを描いていて、これは峡谷のために橋に傾斜があり、直線にするとドライバーに恐怖心を与えてしまうことため、これに対する配慮としてつけられたものです。

第5位 ホーエンツォレルン橋(ドイツ)

引用:www.10wallpaper.com

ホーエンツォレルン橋は、ケルン大聖堂で有名なドイツの古都ケルンの街を流れるライン川に架けられた橋です。

橋の名前はプロイセン王国の王家で、ドイツ統一を成し遂げドイツ帝国を築きあげたホーエンツォレルン家に由来します。

3つの巨大な3連アーチから構成され、ドイツで一番通過列車の多いケルン中央駅とケルン・メッセ・ドイツ駅を結んでいます。

ケルン中央駅の開業と同時に造られた橋をつけかえたもので、当初は鉄道と街路の両方の用途がある橋でしたが、第二次大戦による破壊の被害を受けた後、再建されたときに鉄道と歩行者専用道路の橋に生まれ変わりました。

橋の欄干に「愛の南京錠」といわれる錠が大量にかかっていることでも有名で、恋人同士で錠をかけ、鍵を川に鍵を投げ捨てると永遠の愛が約束されるといわれています。

第4位 ブルックリン橋(アメリカ)

引用:ja.wikipedia.org

ブルックリン橋は、アメリカのニューヨーク市のイースト川にかかり、マンハッタンとブルックリンを結ぶ橋です。

マンハッタン橋と並ぶように位置するこの橋は、全長1834mで、アメリカで最も古い吊り橋であり、鋼鉄製のワイヤーを使った世界初の吊り橋でもあります。

上流にウィリアムズバーグ橋ができるまでは世界最長の吊り橋でもありました。

1883年に完成したもので、開通初日には15万人もの人がこの橋を渡ったといいます。

最初は「ニューヨーク・ブルックリン橋」「イーストリバー橋」と呼ばれていましたが、1915年に現在の正式名称になりました。

ブルックリン橋は、2層に分かれていて、下層は片側3車線の車道で、上層は人や自転車が渡ることができ、休日には橋の上をランニングする人の姿もあります。

1日に12万台もの車両が通行する、ニューヨークの有名な観光スポットになっています。

第3位 カレル橋(チェコ)

引用:wondertrip.jp

カレル橋は、チェコの首都プラハを流れるヴルタヴァ川に架かる16個のアーチを連ねた石橋です。

12世紀からあった先代の橋が洪水で流されたため、神聖ローマ帝国皇帝カール4世(ボヘミア王カレル1世)の統治下である1357年から建設がはじまり、50年近い年月をかけて1402年に完成しました。

1841年までプラハ旧市街と周囲をつなぐ唯一の橋で、重要な交通路となっています。

最初はただの石橋またはプラハ橋と呼ばれていましたが、1870年からはカレル橋と呼ばれるようになりました。

カレル橋は全長515.7m、幅9.5mのゴシック様式の橋で、欄干の両側には15体ずつ計30体の歴史的有名人や聖人の彫像が並びます。

彫像の中には17世紀に立てられた最初の聖人像で、台座に触ると幸運が訪れるといわれるヤン・ネポムツキー象や、日本でも有名なフランシスコ・ザビエルの像もあります。

1992年にはプラハ歴史地区として世界遺産にも登録されました。

第2位 タワーブリッジ(イギリス)

引用:hiltonhotels.jp

タワーブリッジは、イギリスの首都ロンドン市内を流れるテムズ川に架かる跳開橋(跳ね橋)です。

タワーブリッジは、1894年に完成し、全長244mの橋には高さ50mのゴシック様式の塔が2本立ち、橋が上がっている間も歩行者が渡れるように塔の上には歩行者用道路が設けられていました。

この通路は利用者が少なかったことから一時は閉鎖されていましたが、現在はエレベーターが取り付けられて展示室として公開されています。

橋の開閉は、初期の頃は石炭炊きの蒸気エンジンによって水を送り水圧をかけてシーソーの原理によって橋を上下させるという方式が採用されていて、この技術が実用化されたのはタワーブリッジが世界初でした。

完成直後の1年間で橋は6160回も開いたという当時のイギリス産業の隆盛ぶりを思わせる話が残されていて、このために蒸気エンジンは24時間炊きっぱなしで塔内にはそのための要員120名が居住していました。

1976年からは電圧式になり、60秒で86度の角度まで橋を上げることができます。

現在は下流に大型船の接岸壁ができたことから橋を開閉する必要性はなくなりましたが、今でも月に何度かは可動されています。

第1位 マンハッタン橋(アメリカ)

引用:www.nycgo.com

マンハッタン橋は、アメリカのニューヨーク州ニューヨーク市のイースト川をまたぎ、マンハッタンとブルックリンを結ぶ鋼製の吊り橋です。

下流にはブルックリン橋、上流にはウィリアムズバーグ橋があります。

全長2089mで、柔らかな曲線を取り入れたアールヌーヴォー調のデザインで、上層に4車線の自動車道路、下層に3車線の自動車道路と4車線の鉄道線路、フェンス越しには歩道、自転車通路も設けられています。

1日に約70000台もの車がこの橋を通過しています。

夜になるとライトに包まれ、ニューヨークの夜景をバックに、摩天楼のなかに絶景を浮かび上がらせます。

まとめ

以上、世界の美しい橋の紹介でした。

こうした美しく有名な橋は、ただ通行するためのものにとどまらず、その土地のシンボルになっていたり、観光スポットであったりと、多くの人に親しまれる特別な存在になっています。

もし、旅行に行く機会があれば、ぜひ1度ここで紹介した橋を訪れてみるのはいかがでしょうか。



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