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10t以上!世界最大の隕石ランキングTOP12

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これまでに地球で見つかった隕石、または地球に落ちるのが目撃された隕石の数は3万4000個以上あり、そのほとんどが小惑星の欠片とされています。

火星と、その外側の大惑星の間を周回していた小惑星が、何かのはずみで軌道を外れ、粉々になって地球に飛んできたもの。それが、ほとんどの隕石の正体です。

現在確認されている地球に落下した隕石の中から、単体の破片で10トンを超すものをランキング形式で紹介していきます。

 

12位 モリト隕石


引用元:http://www.mummyweeblog.com/

モリト隕石は、1600年頃にメキシコのチワワ州にあるアエンデ村付近で発見された、10.1トン程の鉄隕石です。

メキシコのチワワ州では多くの巨大隕石が発見されていますが、モリト隕石はその中でも早期に見つかったことで知られています。モリト隕石は、西洋の科学界において最初に記録された隕石でもあります。

 

11位 マンドラビラ隕石


引用元:http://museum.wa.gov.au/

マンドラビラ隕石は1967年に、オーストラリアのマンドラビラ町の近くにある、ユークラ盆地で発掘された鉄隕石です。

この時に見つかった隕石は8トンと11トンの2種類であり、11トンのものは、現在もオーストラリア最大の隕石とされています。

マンドラビラ隕石が見つかって以降、ユーラク盆地を含むナラーバー平原からは小さな隕石が数百個見つかっており、隕石探しに絶好の土地であると注目を集めるようになりました。

マンドラビラ隕石には団塊状やリボン状のトロイライト包有物が多数含まれており、これが原因で隕石の外側に窪みや穴が残ってゴツゴツしたものになっています。

鉄の硫化物であるトロイライトは鉄合金よりも風化しやすいため、この含有率が高い隕石ほど凹凸の多い岩肌を持つとされます。

 

第10位 チュパデロス隕石

チュパデロス隕石は1894年にモリト隕石同様、メキシコのチワワ州にあるアエンデ村付近で発見された、14.1トンと6tトンの鉄隕石です。

モリト隕石とチュパデロス隕石、そしてモリト隕石と同時期に発見されたアダルガス隕石(3.4トン)は、同じ隕石が落下中に分裂したものと考えられています。

チュパデロス隕石(14.1トンのもの)は、1989年に行われた横浜博覧会で隕石館が設けられた際に、日本国内に輸送され展示されたこともありました。

 

9位 ウィラメット隕石


引用元:http://www.everythingselectric.com/

ウィラメット隕石は、アメリカのオレゴン州ウィラメッテの町(現在のウェストリン市)で1902年に発見された、15.5トンの鉄隕石です。

発見時はごく浅い穴に入っており、衝突でできた貫通孔が近くに見られないことから、カナダに落ちた隕石が前回の氷河期で発達した氷河に乗って、南に運ばれてオレゴン州に到達したのではないかと考えられています。

また、特徴的な外見を持つこの隕石は、大気を通過する際に一定方向を向いていたことから釣り鐘型の円錐形になったと推測されています。

そして長楕円型の底の方へ行くと、トロイライトの塊が酸化と風化で失われたために大きな穴が開いてでこぼこになっていると考察されているのです。

 

ウィラメット隕石を巡る裁判

ウィラメット隕石を最初に発見したのは、エリス・ヒューズという鉱山労働者でした。彼は自分の土地で木を切っている最中に、この巨大隕石を発見したのですが、隕石が埋まっていたのは隣のオレゴン製鉄会社の敷地だったのです。

法律的には隕石の所有権はオレゴン製鉄会社にあったのですが、ヒューズの妻は隕石の価値を感じ取り、自分達の敷地に運び込むように画策したと言います。

ヒューズ一家は、まず隕石から敷地の境界線までの1.2kmの間に細い道を整備し、その後3ヶ月もの時間をかけて少しずつ自分の土地まで巨大隕石を運んだそうです。そして自宅の庭に隕石を飾り、1回25セントで見物客に公開し始めました。

しかし程なくして、これがオレゴン製鉄所にばれてしまい、ヒューズ一家はオレゴン市の巡回裁判所から民事訴訟の通知を受け取ることとなります。

所有権をめぐる初回の裁判が行われた1904年には、ウィラメッテ隕石の価値は150ドルとされました。しかし、翌年の1905年に新たに他の隣人も加えて行われた裁判では、隕石の価値は10,000ドルと急上昇しており、これは隕石の価格としては歴史上に類を見ない高騰ぶりとされます。

裁判の結果、隕石の正式な所有者となったオレゴン製鉄所は、26,000ドルでニューヨークのウィリアム・E・ドッジ夫人に売り、夫人はアメリカ自然史博物館に買い取ったウィラメット隕石隕石を寄付しました。現在も同博物館に隕石は展示され続けています。

 

8位 ムボジ隕石

ムボジ隕石は、1930年頃にタンザニア南部のニアサ湖に近いムベア付近で発見された、約16トンの鉄隕石です。

タンザニアでは1600年頃から存在が知られていたとも言われていますが、広くムボジ隕石が知られるようになったのは1930年に入ってからで、現在は国家遺産に指定されています。

90%が鉄、残りの約9%がニッケルでできているというこの隕石は、付近にクレーターが無いことから相当前に落下したものと考えられています。現地に隕石にまつわる伝承などが無いことからも、少なくとも1000年以上前に落ちてきたのではないかと推測されているのです。

この隕石は現在も間近に見られる状態で公開されているため、ナイフで表面を削いでお土産にしようとする観光客が後を絶たないそうです。

しかしほぼ鉄の1枚岩であるムボジ隕石を削るのは容易ではなく、正式に許可を得た研究者であっても、表面を削るのに10時間もの時間を要すると言われています。

 

7位 アグパリリク隕石

アグパリリク隕石は、1963年にグリーンランドのヨーク岬で発見された鉄隕石です。1894年に発見されたケープヨーク隕石の破片の1つで、20トン程の重量を持ちます。

アグパリリク隕石を含むケープヨーク隕石は、1818年にイギリスの探検家ジョン・ロスにより一部が確認されていましたが、巨大な鉄隕石であったことが確認されたのは、それから75年後のことでした。

ケープヨーク隕石は他に、重量34トンのアーニートゥ隕石、3トンの“The women”と呼ばれる隕石、0.4トンの“The dog”と呼ばれる隕石が発掘されており、合計総重量は約58トン。およそ1万年前にグリーンランドに落下したと考えられている、巨大隕石です。

ヨーク岬付近では、一連のケープヨーク隕石には“The women”と対を成す“The man”という巨大隕石があり、岬のどこかに埋まっているはずだという伝説があり、アグパリリク隕石こそが幻の“The man”なのではないかと言われています。

現在はデンマークの、コペンハーゲン大学地質博物館に展示されています。

 

6位 バグビリート隕石

バクビリート隕石は1863年にメキシコのシナロアで発見された、重量22トンの鉄隕石です。重量こそ世界最大ではありませんが、バグビリート隕石の最長部分は4.25m、高さ1.75m、幅2mで、世界最長の隕石となります。

バクビリートの町の7マイル南に位置する農場に落下したこの隕石は、長らくそのまま放置されていましたが、1959年にシナロアのクーリャカンにあるセントロ・シビコ・コンスチチューションに移され、現在は誰でも見られるように展示されています。

 

第5位 新疆(シンキョウ)隕石


引用元:http://news.dwnews.com/

新疆隕石は1898年に、中国の新疆ウイグル自治区青河県銀牛溝で発見された鉄隕石で、重量は約28トンです。

ウイグル自治区はかつてのシルクロードに位置し、新疆隕石は金属光沢を放つ色彩から“シルクロードの銀牛”とも呼ばれていました。

新疆隕石は鉄隕石の中でも、最も美しい構造の1つと言われるカマサイトとテーナイトの連晶を持つ、オクタヘドライトに分類されます。

ニッケル含有量が6~13%のオクタヘドライトは、金属結晶が規則的に配列しており、これが地球の科学技術では再現できないウィッドマンスッテン模様という美しい模様を、隕石の構造に生み出しているのです。

新疆隕石は現在、新疆地質鉱産博物館に展示されています。

 

新疆と隕石

新疆ウイグル自治区では、この他にも多数の隕石が発掘されており、隕石にまつわる話も多く聞かれる地域です。

特に中国の富裕層の間では、隕石の収集や隕石への投資などが密かなブームとなっており、隕石の価値が高騰した挙句に偽物まで出回るようになっているそうです。実際に世界的なマーケットに出回っている隕石のうち、中国で発掘されたという物に関しては偽物であることも多いとされます。

また、新疆隕石が発見されたウイグル自治区では近年も隕石が落ちた、クレーターが発見されたという話があがるものの、新しくできたクレーターの近隣の住民が誰も隕石の姿を見ていないなど、隕石を偽造するためのでっちあげのような話も聞かれます。


引用元:https://kknews.cc/

しかし、偽物が出回っていても富裕層の間で隕石ブームが終わる様子は見られません。最近でも2017年に新疆ウイグル自治区ウルムチに住む男性が、100万元(日本円でおよそ1,650万円)で購入した隕石を使ってプロポーズをしたというニュースが、チャイナネットで報道されたことがありました。

 

4位 ガンセド隕石


引用元:https://www.telesurtv.net/

ガンセド隕石は、2016年9月10日にアルゼンチン北部のチャコ州にあるガンセドで発見された、重量30.8トンの鉄隕石です。

この地域では以前から隕石が複数発掘されており、ガンセド隕石も4,000年以上前にアルゼンチンに降り注いだと考えられている、カンポ・デル・シエロ隕石群の1つと考えられています。

ガンセド隕石はチャコ州の天文学者などで結成された隕石ハンターの手によって、地中5mの深さに埋まっているものを発見されました。

カンポ・デル・シエロ隕石群の元となった小惑星は、800トン近くあったと推測されています。その根拠となるのがチャコ州の3km×18.5kmの領域内で確認されている、26個を超えるクレーターです。このことからガンセドでは、今後も巨大隕石が発掘されると考えられています。

 

隕石ハンターは誰でもなれる?

隕石ハンターというと、ガンセド隕石を発掘した天文学者たちのように、特別な知識や資格が必要というイメージがあるかもしれません。

しかし実際には“アリゾナ隕石孔”のように採集が禁止されている場所などを除き、アマチュアの隕石ハンターの立ち入りに制限を設けていない隕石飛散地域は多くあります。

隕石ハントに出掛ける場合は、地質学用のつるはしやシャベルといった掘削道具の他に、1mくらいの棒に小型の強力な磁石を取り付けたものが役立つとされます。

既に知られている鉄隕石の飛散地域で地表にある標本を探す場合、磁石を使って隕石に含まれる金属片を探知することが有効なのです。


引用元:https://www.whiteselectronics.com/

広い鉄隕石の飛散地域で深く埋まった隕石を探す場合は、金属探知機が必要となります。探索する場所も、自然のカムフラージュが少ない砂漠の乾燥湖などが、隕石発見の可能性が高いとされます。

ちなみに一番隕石を簡単に見つけることができる場所は、南極だと言われています。しかし、南極は世界中の科学グループが研究目的で訪れることができるものの、アマチュアのコレクターや、金銭目的の隕石ハンターには解放されていません。

 

3位 アーニートゥ隕石

アーニートゥ隕石は1894年にグリーンランドで発見された鉄隕石で、重量は30.9トン。アグパリリク隕石同様、1894年に有名な北極探検家、ロバート・E・ピアリーによって発掘された、ケープヨーク隕石の破片の1つです。

同じくケープヨーク隕石の破片である“The Women”や“The Dog”が見つかったヨーク岬から、6.4km北にある島で発見されたこの隕石は、当初は“The Tent”と呼ばれていました。

部分的に掘り起こした場所を測定しただけでも、幅3.66m、高さ2.13m、奥行き1.52mもあったことから、ピアリーはまず木でそりを作って、“The Women”と“The Dog”を先に船で持ち帰ることにしました。

そして翌年に370トンの砕氷船ホープ号でグリーンランドに戻ったピアリーは、油圧ジャッキを使って“The Tent”を船に積もうとしたのです。

しかし、船に向けて隕石を運んでいる間に季節が進んでしまい、このままではホープ号が氷で閉ざされてしまうと考えたピアリーはやむ終えずアメリカへ帰国。翌年にやっと、ホープ号に巨大隕石を積むことができたと言います。

ピアリーの娘のミドルネームをとってアーニートゥと名付けられたこの隕石は、1897年10月2日にやっとニューヨークに到着し、7年間埠頭で放置された後に、ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館が40,000ドルで購入することとなりました。

埠頭から博物館まで、アーニートゥ隕石は80頭もの馬にひかれてニューヨークの街を移動することとなり、お祭りのような騒ぎになったと言います。

アーニートゥ隕石は、現在も“The Women”と“The Dog”とともに、博物館の隕石ホールに展示されています。

 

2位 エル・チャコ隕石

エル・チャコ隕石は、1969年にアルゼンチン北部のチャコ州にあるガンセドで発見された、重量37トンの鉄隕石です。ガンセド隕石同様に、カンポ・デル・シエロ隕石群の1つと考えられています。

1576年には、既にアルゼンチンのチャコ州に、カンポ・デル・シエロ隕石群が存在することが知られていました。当時の現地住民の間では「空から鉄が降ってきた」という伝説が語り継がれており、これはカンポ・デル・シエロ隕石群のことを指すと考えられます。

この伝説を聞いたスペイン提督は調査隊を出しており、1576年の時点で小さな隕石が見つかっていたと言われているのです。

そんなカンポ・デル・シエロ隕石群の中でも、現在最大のものがエル・チャコ隕石で、エル・チャコとは“空の草原”という意味を持ちます。

1990年代にはアメリカへの輸送の話が持ち上がりましたが、この計画は頓挫し、現在もチャコ州の公園に展示されています。

 

隕石ハンターとエル・チャコ


引用元:http://earthjp.net/

隕石ハンター達の間ではアルゼンチン、中でもカンポ・デル・シエロクレーターの周囲は宝の山として知られています。

1989年、隕石ハンターであったロバート・ハーグはアルゼンチン人の鉱物ディーラー、ミゲル・フェルナンデスに推定37トンはあるという巨大隕石の話を聞かされました。

そしてフェルナンデスは、ハーグが自分に仲介料金を支払ってくれるのなら、この巨大隕石(エル・チャコ)を有する牧場主から、隕石を買う交渉をすると持ちかけられたのです。

そこでハーグは牧場主に20万ドルを支払う約束をし、フェルナンデスには前金として40,000ドルを渡したと言います。

しかし、お金を渡したハーグは巨大隕石を車に乗せてアメリカに運ぼうとしていた矢先、チャコ州チャタラ市付近で警察に止められ、逮捕されてしまいます。実はエル・チャコは私有地にあっても、その所有権は州のものであり、牧場主には何の権利も無かったのです。

騙されたハーグは、最終的に保釈金に20,000ドルを支払って拘置所を出たと言います。しかし、この顛末が報道されると、たちまちハーグの名前とその商売は注目を集めるようになり、彼の隕石の売り上げは約2倍になったのです。

そして後年、ハーグは科学者では無いものの珍しい隕石の供給に貢献した人物として『ナショナル・ジオグラフィック』誌で特集を組まれるまでになり、現在もアメリカでは、彼の隕石発掘活動に注目が寄せられています。

 

1位 ホバ隕石

ホバ隕石は1920年にアフリカのナミビア共和国で発見された鉄隕石で、重量は66トン。無傷の隕石としては、史上最大級となります。

この巨大な隕石には、地面との衝突時に発生するはずのクレーターがなく、ホバ・ウェスト・ファームという農園で牛を使って畑を耕していた農夫が、偶然地中に埋まっていた隕石に気付き、発見へと繋がったのです。

この巨大隕石は科学者のジェイコブ・ブリッツによってグルーとフォンテインの研究所に報告、その後1950年には国定記念物に指定されました。

とは言え、重量に加えて長さ、奥行きともに2.7mはあるという大きさを誇る巨大隕石を移動するのは困難を極め、1954年にアメリカの自然史博物館が購入を試みたものの、搬出手段が無いことから諦めたという逸話もある程です。

ホバ隕石は成分の84%が鉄、16%がニッケルであり、アタキサイトという明確な内部構造を持たない鉄隕石に分類されます。アキタサイトに分類される隕石は、全て地球に到達してからかなりの年月が経過した後に発見されたものばかりで、落下が目撃されたものは1つもありません。

ホバ隕石も、地球に落下したのは80,000万年以上前のことと推測されており、地球の大気圏に突入したことで減速していき、傷の少ない状態で発見されたのではないかと考えられています。

1987年にホバ・ウェスト・ファームの所有者が、ホバ隕石と周囲の土地を国に寄贈したことから、現在では発掘された場所で観光客が自由に見られるようになっています。

 

まとめ

地球にいながらにして触ることができ、宇宙を感じることができる地球外物質・隕石。現在地球に降り注ぐ隕石の大部分は、4億7,000万年程前に粉々になった、大きな小惑星の欠片であると考えられています。

そのため、稀に隕石が人に当たることがあっても回復が望める怪我で済んでおり、近い未来に隕石が原因で地球がダメージを受ける可能性は低い考えられてきました。

しかし、2013年にロシアにチャリャビンスク隕石が落ちた際、死者こそ出なかったものの有史以来最大の被害者を出したことから、再び隕石衝突について議論が交わされるようになっています。



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