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世界最大の爬虫類7選(トカゲ・蛇・亀・ワニ他)

最近、ペットショップでも爬虫類を見かける機会が増えています。

爬虫類カフェなど、爬虫類を取り上げたお店もあり、爬虫類がより身近になっているように感じます。

爬虫類と一言に言っても、トカゲやヘビ、ワニなど、外見も生態も異なる生き物が含まれています。

ここでは、それぞれのグループで世界最大と考えられているものを紹介します。

 

【世界最大のトカゲ】コモドオオトカゲ

引用:http://do-butsu.com

コモドオオトカゲは、非常に危険な爬虫類としても名高い大型のトカゲです。

インドネシアのコモド島、フロレス島、リンチャ島などの島々だけに生息しています。

主な生活の場は、乾燥した森やサバンナで、稀に砂浜や山の頂上付近などでも見ることができます。

コモドオオトカゲは何百万年もの間、インドネシアの島々の過酷な自然環境の中で繁殖を続けていましたが、初めて発見されたのは1911年と、約100年前のことなのです。

最大で全長3.13m、体重166kgの個体が記録されています。

通常でも、体長は平均2.5m、体重は90kgにもなります。

長くて平らな頭部に、丸い鼻、ウロコに覆われた皮膚と巨大な尾を持っています。

成体のコモドオオトカゲは現地の人々には「コモドオオトカゲの敵になるのは、コモドオオトカゲだけだ」と言わしめるほどに強くなります。

コモドオオトカゲは完全な肉食であり、ヤギやブタ、イノシシ、時にはウシなどの大型の哺乳類も食べてしまいます。

さらに、現地ではコモドオオトカゲが人間を襲った例も度々報告されています。

コモドオオトカゲの狩りの方法は、体を周囲の風景に溶け込ませてひたすら待つ、という方法です。

そして、何も知らずに近寄ってきた獲物に飛びかかると、強力な脚力と鋭い鉤爪、ギザギザの歯で内臓を抜き出してしまうのです。

引用:https://ikimono-matome.com

さらに、コモドオオトカゲの鋭い歯の間には毒管があり、噛みついた獲物に対して、唾液を介して血液の凝固を妨げる毒を流し込むのです。

その毒によって血液が固まらなくなってしまうため、失血によるショック状態に陥るとされています。

それによって鋭い歯から逃げ出すことができたとしても、餌食になってしまう動物も多いとされています。

体長3m以上あることから、動きは遅いのでは?、と考える人もいると思います。

しかし、コモドオオトカゲは時速20kmで走ることができると言われています。

100mを20秒以下で走ることができるので、陸上選手でもない限り、コモドオオトカゲから逃げるのは難しいと考えられます。

さらに、乾いた場所に生息していますが、水の中を泳ぐこともできるのです。

どれだけ生き物が好きでも、絶対に出会いたくない生き物だと言えます。

 

【世界最大のヤモリ】ツギオミカドヤモリ

引用:http://hacyuurui.com

和名では「ツギオミカドヤモリ」、英名では「ニューカレドニアジャイアントゲッコー」と呼ばれます。

ツギオミカドヤモリの「ツギオ」は「継尾」と書き、尻尾がまるで再生尾のように継いだ尾のように見えることに由来しているとされています。

ニューカレドニア本島、及び周辺の島々のみに生息する固有種です。

熱帯雨林に生息しており、樹上棲で基本的に高木の樹幹で過ごしています。

他のヤモリの仲間と同様に、ツギオミカドヤモリも夜行性です。

体は樹皮のような模様をしており、環境に合わせて少し体の色を変えることもできます。

ツギオミカドヤモリの体長は平均で35cm程度、最大で42cmにもなる個体もいるとされています。

そして体重は、重い個体で450gを超えるとされています。

このように、ツギオミカドヤモリはヤモリの仲間の中では、最大・最重量の種なのです。

引用:http://www.exotic-supply.com

食性は雑食で、昆虫や果実、花の蜜、さらには小形の爬虫類まで食べることもあります。

小型の鳥類を捕食したという事例も報告されているそうです。

そしてなんと、このツギオミカドヤモリ、飼育することができます。

魅力はなんといっても大迫力のサイズです。

動きもゆっくりで扱いやすく、モチモチとした手触りも特徴的であり、爬虫類を飼育したいと考えている人は検討してみてはいかがでしょうか。

 

【世界最大の蛇】アミメニシキヘビ

引用:https://pz-garden.stardust31.com

アミメニシキヘビは、インドからバングラデシュ、ミャンマー、マレーシア半島からインドネシアなど、広く分布している大型のヘビです。

ヘビの仲間の中では、世界最大の種の1つだとされています。

メスの方が体が大きく、全長6m程度まで成長しますが、オスは大きくても全長4.5m程度と言われています。

記録されている個体では、最大全長9.9mとされています。

引用:http://do-butsu.com

熱帯雨林や耕作地など、幅広い環境に生息しており、シンガポールでは下水道にも生息すると言われています。

幼い時には樹上棲傾向が強く、成長するにしたがって地表棲となると言われています。

夜行性であり、昼間は茂みや樹の陰などで休む姿が見られるそうです。

食性は肉食で、爬虫類、鳥類、哺乳類など、獲物は幅広いです。

大型のアミメニシキヘビでは、ヒョウやヒトの捕食事例も報告されています。

アミメニシキヘビは、大きな口と鋭い牙で獲物に噛みついた後、長い体で巻き付き、強く獲物の体を締め上げることで獲物の心臓を止めるのです。

上手く締め付けると、わずか数秒で獲物は死亡するため、窒息させるよりも速く獲物の息の根を止めることが可能だと言われています。

獲物を殺した後は、大きく口を開けて丸飲みにします。

動物園等で慣れた個体であれば、人間の後ろをついて歩くと言われるほど知能が高いことも知られています。

しかし残念ながら、日本でも1例だけ、アミメニシキヘビによる死亡事故が報告されています。

いくら慣れているからと言っても、相手は危険な野生動物であることは変わりないので、油断しないようにしましょう。

 

【世界最大の蛇②】オオアナコンダ

引用:http://do-butsu.com

オオアナコンダは、アミメニシキヘビと並んで、ヘビの仲間の中で世界最大種と言われています。

オオアナコンダは南アメリカ大陸北部、アマゾン川流域に生息しています。

全長4~6m、体重は5m以上の個体であれば100kgを超えることも珍しくありません。

2016年には、ブラジルのダム工事現場において、体長10m、体重400kgの個体が発見されました。

現地では10m軽く超えるアナコンダを見たという目撃情報も多数あり、実際にはどこまで大きな個体が存在するのか分かっていません。

オオアナコンダの体色は、暗茶色または褐色で、やや緑がかっています。

背中には2列に並ぶ楕円形の斑点があり、さらに体の両側には小さな白い斑点も並んでいます。

この斑点模様は、ジャングルの中で身を隠す保護色の役割を果たしていると考えられています。

オオアナコンダは胴周りが太くずっしりとしていますが、頭部は比較的細くなっているのが特徴的です。

地上では動きが鈍いですが、水中では滑らかに動くことができます。

引用:https://www.gizmodo.jp

さらに、頭頂部に目と鼻腔があるので、体を水中に沈めた状態で獲物を待ち伏せすることができます。

食性は肉食であり、野生のブタやシカ、ジャガーまでも捕食するとされています。

オオアナコンダは無毒ですが、獲物を捕らえるとその大きな体を獲物に巻き付けて、窒息するまで締め上げます。

上アゴと下アゴを繋ぐ靭帯は伸縮性があるので、大きさに関わらずどんな獲物でも丸飲みにすることができます。

大きな獲物を食べた後は、数週間から数カ月も食べずにいることができるとされています。

アミメニシキヘビのように、人間を襲った事例は報告されておらず、現地ではどちらかというと、ウシやブタなどの家畜を狙う厄介者という印象の方が強いようです。

 

【世界最大の陸亀】ガラパゴスゾウガメ

引用:https://ja.wikipedia.org

ガラパゴスゾウガメと呼ばれるカメは、全部で15種類に分かれており、その内4種類は既に絶滅しています。

これだけの数に分類されるのは、生息地であるガラパゴス諸島が19の島々で成り立っており、その多くの島にその島特有の種が生息しているためです。

ガラパゴスゾウガメは世界最大のリクガメで、最大体長1.3m、体重300kgの個体が記録されています。

生息している島々によって、甲羅の形が違うのが特徴です。

ウチワサボテンのような背の高い植物の多い島には、首が上を向きやすいように、首の後ろが盛り上がっている鞍型の甲羅を持つものが生息しています。

引用:https://4travel.jp

下草の多い島では、茂みの中をかき分けて進むのに便利なように、首の後ろが盛り上がっていないドーム型の甲羅を持つものが生息しており、またそれらの中間のものがいます。

引用:https://www.zooing.net

ゆっくり歩くイメージのあるカメですが、ガラパゴスゾウガメも例外ではなく、時速約0.3kmで歩くとされています。

ガラパゴスゾウガメは植物、特にサボテンを食べることで水分を摂取する動物であり、水を半年飲まなくても生きられることが分かっています。

カメは長生きで知られますが、ガラパゴスゾウガメは野生で生活している限り、100年は生きることが分かっています。

ガラパゴスゾウガメは、人間や食料や燃焼油などの目的で大量に捕獲したことで絶滅の危機に瀕した動物です。

さらに、人間が連れ込んだ家畜がエサである植物を食い荒らし、カメたちの生息地を奪ってしまったことも、絶滅の危機に追いやられた原因と言われています。

現在、一部の種については個体数が増加傾向にあり、自力で存続可能な状態にまでなっていると報告されています。

 

【世界最大の海亀】オサガメ

引用:https://zatsugaku-mystery.com

オサガメは、世界最大のウミガメであり、最大で体長3m、体重900kgを超える個体が記録されています。

オサガメは1億年以上も前から地球上に生息していると考えられており、恐竜たちが絶滅していく中を生き延びたとされています。

インド洋、大西洋、太平洋、地中海と幅広い海に生息しており、世界中で目撃されていますが、現在個体数が激減しており、絶滅が危惧されています。

遊泳速度は最高時速24kmと、ウミガメの中では最速です。

オサガメの体の表面は滑らかで紡錘形の体形をしているため、水の抵抗が少なくなっています。

その独特な体のおかげで、エネルギーを節約しながら効率的に泳ぐことができるとされています。

潜水能力も高く、水深1000m以上まで潜水すると考えられており、最高で30分以上も潜水することができると言われています。

オサガメが深海まで潜水するのは、エサであるクラゲを捕食するためであると考えらえています。

オサガメは主にクラゲを捕食しており、他にも甲殻類や魚類などもエサとなります。

クラゲは栄養価が低いため、体重数百kgの大型のオサガメになると、1日の摂取量は100kg近くになると計算されています。

主なエサであるクラゲを捕食するために、オサガメの口の中は独特の進化を遂げています。

引用:http://karapaia.com

オサガメの口から食道の約2mにかけては、100本以上の鋭くギザギザな歯が隙間なくびっしりと生えています。

このような口を持つのは、この歯を使って主食としているクラゲなどを素早く捕食して消化することができるほかに、獲物を捕食し、大量の海水を吐き出す際に口から獲物が出てしまわないようにするためだと考えられています。

オサガメは、漁業による乱獲や海に捨てられたビニール袋などのゴミの誤食が原因で、個体数が減少していると考えられています。

1億年以上前から生き続けてるオサガメをいつまでも見ることができるように、保護の意識を高めていきたいですね。

 

【世界最大のワニ】イリエワニ

引用:https://pz-garden.stardust31.com

イリエワニは、主にマレーシアやインドネシア、東南アジアなど、幅広い地域に生息しています。

河川や湖、池沼、湿原などの淡水域を好んで生息しています。

塩分に強いため、アジアから海を渡って、様々な場所に生息地を広げていったと考えられています。

イリエワニは世界最大のワニであり、オスの大きい個体は全長6m、体重は1000kgを超えると言われています。

さらに、全長7m以上にも成長する可能性があると考えられています。

食性は肉食であり、魚や爬虫類、鳥や昆虫など、様々な生き物を捕食しますが、家畜や人間を襲う場合もあるので、「人食いワニ」と呼ばれることもあります。

爬虫類の中では最も脳が発達していて、犬や猫と同等の学習能力があると言われています。

上下に開く大きな口はワニのシンボルとも言えますが、イリエワニの噛む力は現生している陸上生物の中でも最強と考えられています。

成人男性の噛む力が約90kgであるのに対し、イリエワニの噛む力は1.7トンにも及ぶと言われています。

イリエワニの狩りでは、大きな巨体からは想像もできないようなスピードで、水中から一気に飛び出して獲物に襲い掛かり、力強い顎で噛みつくと、そのまま水の中に引きずり込んで溺死させるのです。

そして、1頭または数頭で獲物に噛みついたまま水中で回転し、獲物の肉を引きちぎる「デスロール」を行うことも知られています。

引用:http://karapaia.com

人間を襲うこともあり、太平洋戦争の際には撤退中の日本軍がナイルワニに襲われる事件が発生し、百~数千人もの犠牲者が出たと言われています。

現地では、観光でイリエワニのいる場所に行くツアーもありますが、水辺には決して近づかないなど、注意をしていなければ、突然飛び出してきたイリエワニに川の中に引きずり込まれる危険があるかもしれません。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

ひとくくりに爬虫類と言っても、様々なグループに分かれており、姿形も生き方も異なっています。

ここでは、それぞれのグループの中で世界最大の種を紹介しました。

しかし、ここでは紹介しきれなかった魅力を持つ爬虫類がまだまだ存在します。

この記事で爬虫類に興味がわいた方は、ぜひ他の爬虫類についても調べてみてくださいね。

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