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未だ解明されていない人体の謎10選

文字通り最も身近な存在である自分の体。しかしあまりにも複雑な機能を持っているために、脳をはじめ人間の体には解明されていない部分が多く見られます。

例えば指紋がどうしてあるのか?

これについても、はっきりとした理由はわかっていません。

未だに解決されていない人体の不思議、謎10選を紹介していきます。

 

①頭の良し悪しと脳の違い

少し前まで頭の良さは脳の大きさに比例する、つまり頭が大きいのは賢い証だと言われていました。

しかしアインシュタインの脳は平均よりやや小さかったと言われているうえ、成人男性の脳の重さは平均1350g、成人女性の脳の重さは1200gと差があるにもかかわらず、双方の処理能力には差異は見られません。

そこで新たに注目されるようになったのが、脳のシワの数が多い人ほど賢いのではないか?という説です。

確かにダチョウなどあまり知能が高いと感じられない生物の脳はツルツルで、イルカやシャチなど知能の高い生物の脳にはシワが多く見られます。

ならば頭の良さは脳のシワの数で決まるのかというと、そう単純な話ではないようです。

シワの数だけならばイルカのほうが人間よりも多く、この説に立つと人間よりもイルカのほうが賢いという結論になってしまうのです。

そもそも脳のシワというのは大脳皮質を脳内に効率よく収めるために存在し、言ってみれば新聞紙1枚程度の面積を持っている大脳皮質をコンパクトに頭蓋に収めるための、折り線に過ぎません。

とは言っても、音楽家や彫刻家など特殊な技能と才能に恵まれた人のシワには普通の人には見られないパターンがあるため、人間の脳の使い方と脳のシワには何らかの関係性があることは否定できません。

しかし、シワの数が頭の良さに直結するとは言い切れないのです。

現在、頭の良し悪しを決めるものとして最も有力視されているのは、大脳皮質に存在するニューロンの数の多さとその繋がり方が関係しているという説です。

脳の細胞の種類は大きく分けてニューロンとグリア細胞の2種類が存在し、神経細胞の数は大脳で数百億個、小脳で800億個以上あるとされます。

これらの莫大な数の細胞が繋がり合って、脳の中に一大ネットワークを築いているのです。

そして頭の良さは脳内の情報伝達をするニューロンの数の多さと絡み具合によって決まる、脳の処理速度が決まると現在では考えられているのです。

ではニューロンの絡み方というのはどのように決まるのか?というとこれについても未だに不明なことが多いのですが、人間は3歳までの間にニューロン同士の結合部にあるシナプスの繋がり方や数が決まるという説が最近では注目されています。つまり3歳までの間になるべく多くの刺激を脳に与えることが重要だと考えられるようになり、ある意味「三つ子の魂百まで」は真実だったとも言えるでしょう。

しかし、それならば人間の頭の良さは乳幼児期の環境で決まる後天的なものなので、先天的な要因はないのか、大人になってから努力をしても無意味なのかという反論もあがっており、頭の良し悪しは脳のどの部分で判別できるのかについては明確な答えが出ていません。

 

②肝臓・驚異の再生能力

「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓。これは肝臓に疾患が起きていても自覚症状がなく、障害が出にくいことから生まれた言葉です。

肝臓は人体の中で最も大きく最も重い器官であり、栄養分の分解と合成、貯蔵、有害物質の解毒作用、胆汁の生産など多様な機能を持ち合わせています。

また肝臓は1人に1つしか無いのにもかかわらず生体移植が可能な臓器でもあり、これは全体の4分の3を切除しても再生ができるという驚異的な復元能力を持っているためです。もっともあっという間に戻るというわけではありませんが、それでも4ヶ月程度の時間があれば、損傷を受けた肝臓はもとの大きさに自発的に戻るとされます。

優れた再生能力を持つ肝臓の再生因子について、これまで数多くの成長因子や細胞間の相互作用を担うタンパク質が報告されており、細胞の増殖の仕方や細胞内がどのように伝達されていくのかが徐々に明かされてきています。

例えば肝臓が修復されるのは切除された後に残った未分化の肝細胞が増殖して分化しているものと推測されるのですが、この分化にどのような物質が関係しているのかまでは解明されていないのです。

さらに慢性的な障害や重度の障害を受けて損傷した肝臓の場合、通常の再生に使われる細胞が正常に働かない一方で肝前駆細胞という特殊な細胞が出現して増殖し、通常の肝細胞に変化して肝臓の機能を回復させるという現象が確認されています。

この肝臓の能力を再生医療に活かせないかという研究も進んでいるとされますが、肝前駆細胞についても未だ不明な点が多く、すぐに医療に役立つというわけにはいかないようです。

 

③なぜ人間の体毛は薄くなったのか

人間に最も近いDNAを持つ生物がチンパンジーであることはよく知られていますが、チンパンジーと人間の外見を比べた時に最も目につくのが体毛の有無でしょう。

実は人間とその他の霊長類では毛穴の数自体には大きな差はなく、1本1本の毛の太さが全く違い、人間の体毛は非常に薄いためにツルツルに見えるだけなのですが、どうして進化の過程で人間だけが頑丈な毛を失って皮膚がむき出しの姿になったのでしょう?これについては、過去にも様々な議論がされてきました。

自然の環境では被毛は紫外線の悪影響から皮膚を守る重要な役目があるうえ、冬は防寒着として機能します。

進化の過程でこれを手放した人間はメラニンから身を守るために皮膚を強くし、天然のUV保護剤であるメラニンを増やすために皮膚の色素を沈着させるなど、他の霊長類がしなくて済んでいた苦労を重ねたはずです。

この疑問についてダーウィンは、「性淘汰」という説を唱えました。

人間の体毛が薄くなったのは異性の好みに合わせたためであり、毛深い男女よりも体毛の薄い男女のほうがモテるようになったために、生物として生き残る危険性がありながらも、子孫の体毛もどんどん薄くなっていったのではないかとダーウィンは考えたのです。

しかし男性に関しては、体毛が濃いほうがトコジラミなどの寄生虫が目立つ=健康で子孫を残す相手として好ましいという理由から毛深い男性のほうが好かれるという見解も存在するため、ダーウィンの説についても賛否がありました。

そこで近年になって注目されるようになったのが、ジョン・ムーアズ大学のホイーラー博士が唱えた「二足歩行への進化が関与している」という説です。

二足歩行となって活発に地上を歩き回るようになった人類は、脳が加熱しないように体を冷やす必要があったことから、体毛を減らして表面の汗腺の数をふやしたのではないかと言うのです。

では頭髪だけはなぜ残ったのかというと、脳を直射日光から守るためであり、なかなか合理的な説明のように感じられます。

けれども女性に関しては体毛が薄いほうが好ましい、男性が直感的に「健康な子供を産めそうだ」と感じて惹かれるのは体毛の薄い女性だという説もあるため、やはりダーウィンの「性淘汰」説もあながち間違いではないのかもしれません。

 

④トラウマを消去・抑制するタンパク質がある?

大きな事件や事故に巻き込まれて九死に一生を得た、とまではいかなくても、子供の頃にふざけていて車に轢かれかけた、危うく大怪我をするところだったという経験は誰しも一度はあるでしょう。

人間にとって恐怖や痛みは学習に繋がり、次は同じ思いをしないように気をつけようと心がけるきっかけとなります。

しかし、その恐怖があまりにも鮮明に脳内に焼き付いてしまうと日常生活に支障が生じてしまいます。

近年、脳が恐怖を記憶して呼び起こすことに対してブレーキをかける物質が存在するのではないか?という発見が群馬大学の研究チームによって発表され、うまく応用をすれば大災害や犯罪の被害者、目撃者などになってPTSDを抱えている人の手助けになるのではないかと考えられています。

それが脳に大きな刺激を与えた時に生成される「ICER」というタンパク質で、群馬大学ではマウスを使って以下のような実験も行われました。

まず遺伝子操作でICERを作らないマウスと過剰に作るマウスを誕生させ、双方に電気ショックを与えて同時にブザーを鳴らします。

するとICERを作れないマウス群は通常の2倍の時間身をすくませていたのに対して、ICERを倍作れるマウス群は恐怖を感じている時間がう約半分に短縮されていたのです。

このことから、ICERには恐怖心を抑制する作用があると考えられるようになりました。

また2009年には東京農業大学の喜田聡教授が、「恐怖記憶を長い時間思い出すと、逆に思い浮かべた記憶が消滅する」という研究結果を発表しました。

マウスをケージに入れて電気ショックを与えると、次にケージに入れたときも電気ショックのことを思い出して恐怖を感じて身をすくませるようになるのですが、ケージに入れて30分が経過すると何事もなかったように動き出し始めたのです。

このときのマウスの脳内を調べてみると、遺伝子が活性化してArcというタンパク質が生成されていたことが判明し、これに恐怖の記憶を消去する役割があると考えられました。

これまでもCREBというタンパク質が恐怖記憶を形成し脳内に固定するというタンパク質として知られていたのですが、このCREBを除去する存在は発見されていませんでした。

いずれもマウスを使った実験でわかったことであり、これをすぐにPTSDを抱えた人間に当て嵌めて良いとは言えません。

しかしもし確実に、そして副作用なく恐怖の記憶を和らげる治療法が確立されれば、過去に起きたことが原因で苦しんでいる人たちの助けになると考えられています。

 

⑤性的嗜好はいつ決まる?

あなたはいつから、どうして異性が好きになったのですか?もしくはなぜ同性に惹かれるのですか?と尋ねられて、明確な答えを出せる人はなかなかいないでしょう。

特に少数派である同性愛者に対しては、これまでも個人の嗜好なのだから理由など無い、幼少期の環境が原因であるといった説が飛び交ってきました。

しかし近年の研究結果によって、幼少期の過ごし方などは性的嗜好には影響を及ぼさない、むしろ男性の同性愛者の場合は母親の妊娠時の状況が関係している可能性が高いと指摘されるようになったのです。

曰く、妊娠中の母親が高いストレスにさらされて胎児へのアンドロステロンの分泌が不十分になり、男性ホルモンの一種であるアンドロステロンが不足した結果、生まれてくる子供が男児であった場合に同性愛者になる可能性が高くなるというのです。

この説の根拠になっているのは、第二次世界大戦中に東ドイツで生まれた男性を対象にして行われた調査です。

死と隣合わせの恐怖にさらされ続けた母親から誕生した男児が成長した後、その10万人を対象とした調査をした結果、うち約70人が同性愛者でした。

無作為に10万人男性を集めた際、うち同性愛者は約20人とされていることから、確率で計算すれば3.5倍も同性愛者の割合が多いこととなります。

また一方では同性愛には遺伝的要素が強いと言われており、例えば一卵性双生児の場合、1人が同性愛者の場合はもう1人も同性愛者になる確率が52%にも上がるとされます。

これが二卵性双生児の場合は確率は22%と下がることから、やはり性的嗜好と遺伝子には関係があるのではないかと指摘されているのです。

これらの調査結果から考えると同性愛は遺伝的要因なのか、母親が妊娠時に置かれていた環境が原因なのかは不明ですが、同性に惹かれる人がいるのは一昔前に言われていたような「親の育て方が悪かった」というような原因ではないうえ、そもそも良い悪いの次元の話でもない、生まれつきの個性だと言えるでしょう。

 

⑥つわりはなぜ存在するのか

どのような症状がどの程度起きるのかなど個人差が大きい妊娠後のつわりですが、そもそもなぜ起こるのかについてはよくわかっていません。

統計的には約8割の妊婦がつわりを経験しているのですが、吐き気や胃もたれ、頭痛、微熱、食べ物の好みの変化や耳鳴り、便秘など症状も多岐にわたります。

つわりの原因として最も広く信じられているのが、母体が胎児を異物だと判断して体外に排出しようとしている、拒絶反応を起こしているという説です。

妊娠すると体の中で胎児と母親は密着し、栄養の交換を行って胎児の発育を促していきます。

この役目を果たすのが胎盤なのですが、胎盤が完成されるのには時間がかかり、その間につわりが発生しやすいと指摘されているのです。

実際につわりの症状が目立つのは妊娠初期であることが多く、安定期と呼ばれる妊娠11~12週になるとつわりが収まっていくことが多くみられます。

この時期が胎盤が作られる時期と重なっており、胎盤には胎児に対する免疫機能もあるために、胎盤が完成するとつわりも収まると考えられているのです。

そのため、母親と胎児の血液型が同じだと異物だと判断されないためにつわりが起こりにくい、といった俗説も生まれたのでしょう。

一方でホルモンバランスの変化によってつわりは発生するという説もあります。普段は脳が行っているホルモンの分泌や量のコントロールを妊娠中は胎盤が代わりに行います。

そして妊娠中は卵巣内から分泌される黄体ホルモンや妊娠ホルモンの量が増大するために、その急激な変化に体がついていけずにつわりが起こると考えられているのです。

他にも体に生じた劇的な変化が原因となって自律神経のバランスが崩れて出産に対するストレスを貯め込む、いわばマタニティブルーの状態に陥ったことで体調を崩すとつわりが起きるという説もあります。

妊娠中は服用できる薬も限られることからつわりで苦しんでも耐えることしかできないうえ、ひどい場合は嘔吐や食欲不振が原因で入院が必要になるため、つわりなど無いほうが良いと思われますが、不思議なことでつわりの症状が出た妊婦は流産する可能性が低いというとう結果も出ています。

そのため、つわりの存在には何らかの意義があるのでは?とも指摘されていますが、デリケートな状態にある妊婦を相手にあれこれ検査もできないこともあり、詳しいことはまだ分かっていないのです。

 

⑦右脳と左脳の不思議

人間の大脳は左右に分かれており、その間は約2億本の捜索の束である脳梁で繋がれています。そして体の右半身は左脳が司り、左半身は右脳が司っています。

これは脳から延びる神経の束が延髄で交差しているからであり、右脳に損傷が起こると左半身に麻痺などの異常が出る、左脳に損傷が起きると右半身に以上が発生することが知られていますが、どうして神経が交差して脳が司令を出すのは逆の半身となっているのかは、理由が分かっていないのです。

右脳と左脳の関係といえば一般的に人間には利き脳があり、右脳派と左脳派がいると言われていますが、これは実は科学的な根拠のない全くの迷信です。

人間の脳には言語活動を司る言語野が存在します。解剖学的にはブローカ野やウェルニッケ野と呼ばれる部分に存在するのですが、この部分を損傷すると言語に関する障害が起こります。

言語野は利き手と逆の位置の脳に存在する確率が高く、そのため左利きの人のうち30%〜50%は言語野が右脳にあるのですが、右利きの方が圧倒的に多いために人間の90%は言語野が左脳にあります。

さらに言語野のある脳を「優位半球」と呼ぶことがあるため、ここから左脳派・右脳派という概念が生まれたと考えられているのです。

右脳派は直感的でクリエイティブ、左脳派は論理を重んじて理性的という俗説が広く知られていますが、実はこの根拠は言語野が左にあるという以外に根拠はありません。

しかも「優位半球」と言っても、言語野のある脳が反対の脳に比べて性能が劣るわけでもなく、最近の知見では人は様々な物事に取り組む時に左右の脳をほぼ均等に使っていることも明らかになっています。

 

⑧心臓の筋肉はなぜ疲れないのか

普段あまり運動をしない人が休日にハードなトレーニングを行って全身の筋肉を酷使した場合、翌朝起きた瞬間から激しい筋肉痛に襲われることとなります。

このように一時的に負荷をかけることですら簡単に筋肉痛は起こるのですから、生まれたときから死ぬ瞬間まで24時間不眠不休のフル稼働の心臓で筋肉痛が起こったとしても不思議ではない、むしろ筋肉痛は起きて当然とさえ考えられます。

心臓の働きはかなりハードなもので、その役割が前身に酸素を含んだ血液を循環させるポンプの代わりであることは言わずもがななことですが、送り出す血液の量はなんと1日あたり平均して8トンにも及び、これを単純な運動量に例えるのならば、常に100m走を休まずに続けているような状態と言われています。

それでも心臓の筋肉が疲れないのは何故なのでしょう?この疑問に対する明確な答えは分かっていないのですが、心臓が骨格や内臓といった他の筋肉とは違う「心筋」という特別な筋肉で動いているという点が、この不可解な程の心臓のタフさが関係していると考えられています。

人間の体の筋肉は神経の命令を受けて動くのに対して、心筋は完全に独立して動けるという特性を持ち、他の筋肉よりも多くの酸素を蓄えられる構造をしているのです。

一般的に筋肉痛や筋肉疲労は、筋肉を酷使することで酸素が不足して、乳酸が細胞内に蓄積されることで起こると考えられています。ところが心臓は酸素を取り込む力が強いために、乳酸がたまりにくいのです。

これは他の筋肉に比べて心筋には数多くの、そして大型のミトコンドリアが存在しているためとされ、ミトコンドリアが酸素をたくさん吸収して乳酸の発生を防ぐことから、心臓はいつまでも疲れずに動き続けることができると推測されています。

また、手や足などの筋肉は力を入れて縮んでいる時に、別の力で引っ張られるなどの無理な負荷がかかることがあり、これも筋肉痛を招く原因です。しかし心臓の筋肉はイレギュラーな動きをすることがなく、一定のリズムで動き続けていることから筋肉疲労が起こりにくいという説もあります。どちらの説も説得力があるのですが、心臓のタフ過ぎるメカニズムについてはまだ謎です。

 

⑨宇宙空間ではカルシウムが放出される?骨がもろくなるのは何故?

宇宙と地球では重力が違うことから、宇宙空間に旅立つと様々な異変が体に見られるといいます。例えばむくみが生じて顔が腫れぼったくなったり、足が細くなるという異変は、重力から開放されて体液が上半身に移動するために起こります。

これらの異変はあまり深刻なものではないのですが、深刻なのが骨の劣化です。宇宙に行くと骨がもろくなることが分かっており、もろくなった骨は再生できないために看過できない問題と言えます。

アメリカのカリフォルニア大学アーバイン校が宇宙飛行士たちをスキャンした結果、被験者13人のうち3人に半年間宇宙に滞在したことで約20%〜30%の骨の強度低下が見られました。

骨密度も骨粗鬆症と診断された高齢の女性に匹敵する数値であり、心技体のしっかりした宇宙飛行士の骨の状態とは到底思えません。

これは宇宙空間に行くと骨の中のカルシウムが溶け出してしまうためであり、地上にいる場合、骨は古い組織が溶け出して新しい骨が再生されるというリサイクルが繰り返されるのですが、宇宙のような無重力状態に置かれた場合には、骨の中のカルシウムとリンが溶け出して尿や便と一緒に過剰に排出されてしまうのです。

しかし宇宙空間で何故カルシウムが溶け出すのかは分かっておらず、JAXAの研究では背骨やかかとなど地上では体重を支える部分からの流出が多いことから、無重力によって骨がへの刺激がなくなるからではないかと推測されています。

とは言え、まだ明確な理由も対処法も見つかっていないため、現在の段階では骨がもろくなるのを防ぐために宇宙船の中でエアロバイクを漕ぐなどの運動が対策として取られています。

 

まとめ

人間1人が持つ細胞の数は60兆個にも及び、これら全てが内蔵や血液、筋肉、骨などを形づくり、複雑に機能することで生命活動を行っています。

このような途方もない細胞の不可思議な作用の上に成り立っていることから、人体こそが研究領域の最後のフロンティアだと形容されることもあります。

現在解明されていない謎が完全に解けたとしても、きっとその時には新しい謎が生まれている。

それ程、人体は神秘に満ちた不思議な存在なのです。



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