社会

世界の歴史を変えた出来事15選

人類は現在、地球上の覇者として君臨し、その他の生物の大半に種の絶滅を招くほどの淘汰圧を有し、地球環境さえも変えてしまうほどの工業・農業力を見せつけています。

猿の仲間に過ぎなかった人類が、ここまでの繁栄を築くためには、さまざまな過程を踏むことが必要でした……。

今回は人類の歴史を大きく変えた、人類史上のイベントをご紹介していきます。

1.遺伝子学的な出アフリカ


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出エジプト(しゅつエジプト)は旧約聖書にも描かれているイベントですが、この出アフリカ(しゅつアフリカ)はそういったフィクションめいた物語とは異なります。

ユダヤ人の方々の神さまが創作されるより以前の、人類がアフリカから生息域を拡大していったイベントのことです。

人類発祥の地はアフリカであり、それは遺伝子研究にも裏付けされています。

我々、現代人の持つ遺伝子の多様性は、エチオピアから空間的に離れるほどに減少していきます。

それは人類が長旅を経て、世界に広がっていく過程で、いくつもの血筋が絶えていったことの証です。

遺伝子の形によっては、なりやすい病気やなりにくい病気などが異なってくるわけです。

環境の変化にさらされる内に、そういった遺伝学的なリスク、あるいは、ただの不幸な事故などによって、多くの血筋が絶えながらも人類は世界に広がって行きました。

その歴史が、遺伝子の多様性に反映されてもいます。

長旅にさらされなかったアフリカほど、多くの遺伝的多様性を有しています……。

遺伝的な多様性だけでなく、病気の遺伝子からもその足跡を予測することも可能となっています。

筋ジストロフィーという重篤な病気があるのですが。

これは筋肉の細胞がどんどん壊れて行く進行性の病気であり、世界中に患者がいる難病です。

しかし、筋ジストロフィーの患者がいない土地が存在しています。

アフリカのサハラ砂漠より以南の民族には、筋ジストロフィーの患者がいません。

それは、筋ジストロフィーの原因となり得る遺伝子を持った人物が、サハラ砂漠から北に向かって進んだグループにいて、サハラ砂漠以南に向かった、あるいはとどまったグループには存在していなかったことの証になるわけです。

筋ジストロフィーの患者の分布一つを取っても、早期に人類がサハラ砂漠の南北に別れて旅立ったことの証になるわけですね。

各種の遺伝子学的な分析により、人類はアフリカで発生して、世界に広まっていったことが証明されています。

2.牛馬の家畜化と車輪の誕生


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牛の家畜化は紀元前8000年頃であり、馬の家畜化は紀元前4000年頃になります。

これらを家畜化することで、その肉を食べ、皮革を利用するだけでなく、より遠くに物資を運んだりする移動能力が確保されました。

メソポタミア文明で紀元前5000年頃に車輪が誕生し、紀元前3700年頃から荷車などが使われ始めました。

牛馬などの家畜に牽引させることで、輸送能力、移動能力が向上し、物流の力が強化されることになります。

また、馬科の動物に引かせる戦車などの登場にもつながり、軍事力の強化にもつながっていきました。

馬は軍隊が機械化される近代まで軍事力の要として使用され、多くの国で陸路を使った輸送の要として馬車が発達します。

世界の競馬の馬券売り上げは年間1054億ユーロ、日本円で13兆円の売り上げがある人気娯楽の一つとして君臨しています。

牛は農耕にも使われ、機械による農業が発達した現在でも貴重な食料として人類の胃袋と食欲を満たしてくれる有益な経済動物です。

車輪は、牛や馬が引いていた時代から、蒸気機関の登場による汽車、そして自動車にも使われています。

3.文字の誕生


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人類は文字を使って知識を他者へと伝えることの出来る生物です。

文字を書き、読み取る力が受け継がれることで、千年前に死亡した賢者らの学問や主張まで継承することが可能です。

言語体系と文章が保存されることで、人類は滅びを迎えるその日まで、古代の情報さえも読み取ることが出来ると考えられます。

高度な知識の継承、普及、あるいは私的なコミュニケーションのツールとして、文字の存在は人類の生活に欠かせないものとなっているわけです。

この文字が発明されたのは、およそ紀元前4000年前とされています。

より単調な記号的な意味合いを持つ原文字というものは、紀元前7000年には存在していたようですが、文章として成り立つ文字になると、紀元前4000年頃のようです。

これにより、法律なのどを明記することが出来るようになり、人の社会に複雑性が増していきました。

哲学などを書き記すことにより、理性的な知恵を普及、研究することが可能となってもいきます。

あらゆる学問の根幹を支えることで、人類に科学力を与える力の一つになります。

文字が発明されなければ、故人の考えを正確に継承することも難しかったはずです。

文字の存在は、時間や世代を超越しての知識の蓄積の結果、科学はかつてに比べれば魔法のような高度さとなり、人類の知的活動の進歩を支えています。

文字が失われれば、およその技術は数十年後には絶えてしまうでしょう。

4.製鉄技術の発明と普及 前1200年のカタストロフ


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紀元前1400年頃、ヒッタイトで製鉄技術が発明されました。

炭を使って鉄を鋳造することで鋼を開発します。

ヒッタイトは、高度な製鉄技術を用いることで、エジプトなどの強国と競いあえるほどの大国となり、製鉄技術は国家機密として他国には教えませんでした。

しかし、ヒッタイトが紀元前1200年頃に滅びると、製鉄技術が他の地域にも伝わるようになります。

強国ヒッタイトの崩壊に次いで、エジプトでは海の民による襲撃、ギリシャのミケーネ文明の崩壊、気候の変動などが続発して起きることで、地中海社会が大きな変貌を遂げました。

大国の衰退や分裂、植民地だった国家の台頭など、大きな混乱が生まれながら、製鉄技術は広まっていくことになります。

高度な製鉄技術の広がりにより、技術革新が起きます。

武器としてはもちろんですが、農具はより固い土でも掘り起こせるようになり、灌漑技術も向上して水源から離れた農地にも水を引けるようになります。

手工業の道具も向上し、より緻密な加工品の開発につながっていきました。

鉄の普及により、人類はその金属製品の恩恵を受けると同時に、製鉄のための材料確保のために、大量の森林が消費されるようにもなります。

鉄は現在でも最良の資材のひとつとして、大小の機械から、建築のための材料、現代文明を支える必要不可欠の金属として存在しています。

鉄がなければ、人類の農耕、建築、戦争行為などは今よりはるかに原始的なものに制限され、過酷な労働を背負うことになったはずです。

十円玉よりも柔らかな青銅の工具では、ツルハシでちょっとした岩を打つことも難しいのです。

5.アレクサンドロス3世の東方遠征


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数多の伝説を持つ軍事の大天才、それがアレクサンドロス3世、アレキサンダー大王です。

20才でマケドニアの王位を継承し、その後、十年に渡る東方遠征を行い、ギリシャからインド北西にまたがる大帝国を築き上げました。


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戦で負けたことはなく、20もの都市を建設、結果として諸国の文化の交流を促進することにもなります。

アレクサンドロス3世の偉業に惹かれ、ハンニバルやナポレオンなどの軍事的英雄に征服者の野心を植え付けることにも影響を及ぼしているかもしれません。

史上最大の征服者の一人として、アレクサンドロス3世は領土的野心を抱く軍人たちの憧れとなっています。

彼の成功がなければ、多くの軍人が征服者のモチベーションを維持することが困難であったかもしれません。

世界はより平和な歴史の推移をすることになったかもしれませんが、ヨーロッパや北アフリカ、地中海世界の軍人たちに最高の侵略者の代表として、彼は手本となったのです。

アレクサンドロス3世がいなければ、長大な侵略戦争に対する研究は減少し、巨大な国家設立は遅れ、小規模な国家同士の戦争が増えていたかもしれません。

世界史の勉強を、彼は楽なものにしてくれています。

6.建築資材としてのコンクリートの採用


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紀元前200年ごろ、ローマでコンクリートが建築資材として採用されます。

強度があり、巨大な建造物を建てる時にも重宝されていましたが、道路や水道などにも使われました。

ローマはこれにより、高速で各地を走り回ることの出来る道路を製造し、物流や、軍隊の進軍速度を向上させていきます。

ローマ帝国の繁栄と、その文化や経済の広がりを大きく助けることになりました。

現在でも鉄と共に、巨大建造物を支える最重要な素材として使用されています。

コンクリートが無ければ、巨大なビルや橋も作れなくなります。

ビルの存在が消えれば、都市部の人口数は抑制されてしまい、人口を都市部に集めた、一極集中型の発展は困難だったはずです。

戦後の日本のような発展は難しくなります。

コンクリートによる高層ビルと居住区画の確保が、都会型経済を支えているわけです。

大型のダムなども作ることが出来ないため、発展していく最中にある国家が経済刺激策として行う巨大なダムの建設なども行われないことになります。

コンクリートは、経済を支え、ダムを作り治水と発電を行い、土地を開拓し経済的な成長を支えてくれているのです。

7.キリスト教など大手宗教の成立


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大手の宗教が確立されることで、人々の中には精神的な安定を得たり、宗教指導者たちは権力や富を得たりすることが可能となりました。

たとえばキリスト教ほど多くの戦争を起こした宗教もありませんが、良くも悪くも世界史を動かす原動力にはなっています。

キリスト教原理主義者のピューリタンたちがアメリカという国家を作りました。

今では、アメリカでさえ、無神論者、カトリック教徒、プロテスタントと、無神論者が最大のシェア率を獲得しています。

ホワイト、アングロサクソン、プロテスタント……WASPたちが移民を嫌い、イスラム教徒を敵視し、自国の黒人やアジア人を攻撃している遠因になるのかもしれません。

キリスト教はもっとも戦争理由になった宗教であり、これからもその傾向を変えることはないでしょう。

人類の行った戦争の多くが、宗教由来の政治的動機というのは事実です。

……もちろん、宗教は戦争以外にも人類の歴史に大きな影響を与えています。

宗教を理由に大きな寺院や教会などが建設され、その際には美術を練磨させていきました。

人心を掌握するために、美しい芸術作品を宗教は求めていたからです。

素人が描いた不細工な天使の群れよりは、ちゃんとした絵描きが描いた美人で清楚な聖母などの方が、魅力的なのは間違いありません。

美しい宗教芸術は信者の胸を打ち、信者はより遠くからの巡礼を行うようになり、イエスの家たるその建造物に住む者たちに、お布施を支払うことになるわけです。

中世から近代までのヨーロッパなどの彫刻や絵画などは、大半は宗教画であり、近代になり、芸術が庶民に解放されるまでは、キリスト教が支配していました。

良く言えばパトロンだったのです。

そして、巨大な教会施設などの建築は、教会と石工の結託を強めました。

石工が尊ばれるのは、キリスト教と組んで中世の公共事業的な存在である大型教会の建造に参加していたからです。

ゼネコンと公共事業を企画する政治家などの仲が良いことなどにも似ているかもしれませんね。

現代人も中世人も同じ遺伝子と習性を持った動物だと、親近感が抱ける事実です。

今も昔もお金を愛してやまない動物なのは変わりませんね。

8.占星術の発明 天体観測


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古代のバビロニアに祖を持つのではないかと言われる発明のひとつが占星術です。

アレクサンドロス3世などの行いにより、地中海周辺の文化のミックスが起こり、占星術も発展していきました。

星の配置に意味を見い出そうとした非科学的な行いですが、ギリシャ人が神話などを配置することで神秘性を高めていき、黄道十二宮などのファンタジックな設定を盛り込みます。

現代でも大変な人気を持つ占星術ですが、星を見上げることは占い師や、新聞や雑誌の占い欄を書いているルーキー・ライターの生活費以外にも大きなメリットを与えています。

星を見ることで、運命や運気、あるいは戦争の勝ち負けさえも占えるのではないかとされていました。

皆が必死になり星の動きを観察して、膨大な年月の天体観測が蓄積されていくことになります。

イスラム社会は高度な占星術を発展させ、星を観測しての大海原や砂漠などの目標物の乏しい空間を正確に旅する方法を確立していきました。

航海術の完成により、中世のイスラム国家は海運力を確保することになります。

星の配置を組み込めば、世界のどこにいるかが計算できる、アストロラーベの完成です。

アストロラーベを航海の道具とすることで、商業的なメリットを多大にもたらせました。

9.民主主義の台頭


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古代ギリシャに端を発すると言われる政治形態の概念です。

支配階級の者だけでなく、一般市民に政治に参加することを許容した考えであり、現代社会は軍事独裁国家も含めて、民主主義は素晴らしい、うちの国もそうです、と、何処の国ものたまう結果になりました。

理念こそ素晴らしいものですが、それを運用する人類に問題があるのではないかと古代から言われています。

とはいえ、アメリカ独立戦争や、フランス革命などの原動力となり、市民に選挙権や参政権などを付与する結果となりました。

中世のような世界観、王族や貴族に無条件で仕えなければならない時代は終わりました。

とはいえ、民主主義であろうがなかろうが、政治力や経済力は世襲制のように受け継がれていき、日本の支配階級などではさながら封建主義社会の様相を呈しています。

格差を解消する力もなく、支配者に統治の正統性を与えるためだけの道具として使われるという無益な存在になり得る懸念がある仕組みですので、案の定と言ったところかもしれません。

歴史は必ず繰り返すものです、同じ遺伝子構造を持った動物ですから当然のことかもしれませんね。

10.第一次世界大戦


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文明を破壊するとも言われたヨーロッパを主戦場にした人類最大の戦いの一つです。

7000万人の兵士が参加し、兵士900万人以上が戦死、非戦闘員700万人以上が死亡した最大の死傷者を出した戦争の一つです。

多くの歴史的な建造物が戦火に焼かれ、多用された毒ガス弾などの結果、今でも人が住めないほどに汚染された土地もあります。

想像を絶する被害を人類は体験することになりました。

その余波は各国の政治体制をも揺さぶることになり、戦後も世界情勢は不安定な状況に傾きます。

不衛生な環境も広がり、疫病が多発することにもなりました。

戦闘以外でも多くの方が疫病で亡くなることになります。

しかし、人類に待ち受ける不幸はそれだけにとどまりません……人類にとって天敵のような生物との遭遇が、待ち構えていました。

11.スペイン風邪


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第一次世界大戦を終わらせる力学の一つになったのではないかとも言われる、人類史上最大最悪の疫病です。

その死者は第一次世界大戦の1600万人の死者をも上回ることになります。

その感染者数は5億人と推定されています、1918年当時の世界全体での総人口は18~20億人でした。

人類の3割が、この疫病に感染していたのです。

日本でも39~48万人が死亡しています。

3年間続いたスペイン風邪の流行により、5000万人~1億人が死亡しました。

現在のところ、記録に残された中では最大最悪のパンデミックとして人類のトラウマになっています。

第一次世界大戦をしている場合じゃないレベルの災厄ではありました。

総人口の5%が死ぬような驚異的な病の正体は、鳥インフルエンザだったとされています。

それまでは人に感染しなかったウイルスが変異して、人にも感染するようになったとされています。

今まで人類が遭遇したことのない新種のウイルスです、そのために免疫は全く存在せず、恐ろしい数の死者を出してしまったのです。

さらに、スペイン風邪ウイルスは、現在のインフルエンザよりも30倍も早い増殖能力を持っていました。

スペイン風邪にかかると、強い致死性をもった肺炎を発症し、それと同時に免疫反応の調節にも異常を来します。

人類を最も多く殺したウイルス、それがスペイン風邪です。

このスペイン風邪ウイルスは自然発生したものですが、もしも誰かがこういったウイルスをデザインし、そこら中にばらまけばどうなるのか……。

あるいは、再びスペイン風邪のような、未知の突然変異ウイルスと遭遇してしまったら……。

ウイルスにより人類が滅ぼさせれる可能性は、否定することが出来ません。

12.都市への原子力爆弾投下


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やはり人類は学びません。

第二次世界大戦は兵士2500万人、民間人3700万人の死者を出した人類史上最大の戦争のもう一つです。

あわせて、5200万人の方が亡くなられました。

関連死を含めるなど、統計の仕方によればさらに増えもするでしょうし、さまざまな政治的なベクトルが加えられる結果では減少するかもしれません。

二つの世界大戦による大量死のサンドイッチに、スペイン風邪という具を挟んでいたとしても、政治家の持つ領土的野心や権力への欲求は止まることがないのです。

皆にそれぞれの正義が各国の政治家から与えられ、世界中で殺し合いが繰り広げられた結果、人類は最強の兵器を作り上げてしまいました。

日本に落とされた二つの原爆です。

広島では熱線と爆風、そして重度の放射線障害により9~16万6千人が2~4ヵ月のあいだに亡くなりました。

長崎では7万4千人が亡くなっています。

人類は都市を一瞬で破壊し尽くす兵器を作り出してしまいました。

核兵器の開発は進められ、より強力な兵器が生み出されていきます……人類を滅ぼす力と可能性をもった兵器が、人類という攻撃的な種の手に渡っていると考えると、怖くなりますね。

13.遺伝子組み換え生物の利用開始


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人類は、遺伝子の秘密を解き明かしつつあります。

少なくとも今では生物に組み込みたい遺伝子を、完全なコントロールのもと製造し、任意の場所に組み込むことは可能です。

導入する遺伝子が、導入された生物に対して持つ機能は、ある程度は予想することも出来ます。

事実上、どんな遺伝子を持つ生物もデザインすることが可能なのです。

その改造された遺伝子を持つ生物が、100%健康的に成長できる存在であるのか、哺乳類であれば母胎からちゃんと生まれてくることが出来るかは別として。

さまざまな制約は存在していますが、我々の身近なところにも遺伝子組み換え生物をもとにした商品が転がっています。

有名なのは遺伝子組み換えトウモロコシですね。

どこにでもあります。

食べていない?

遺伝子組み換えトウモロコシは、食料だけで消費されているわけではありません。

石油代わりのエタノール燃料として使われているのはもちろんですが、さらに色々と遺伝子組み換えトウモロコシ商品は存在しています。

赤ちゃんや老人用のオムツの吸水素材には遺伝子組み換えトウモロコシが材料となっているものもあります。

乾電池の内部にある触媒も、遺伝子組み換えトウモロコシが使われている場合があります。

牛肉、豚肉、鶏肉、養殖魚などのエサには、遺伝子組み換えトウモロコシが使われている場合があります。

遺伝子組み換えトウモロコシは安くて大量に生産することが可能な、人類の消費活動を支えてくれている存在です。

遺伝子組み換えトウモロコシが不作になれば、エネルギー関連の株式銘柄の値に変動があります。

人工エタノール不足になれば、石油の需要が見込まれるからです。

人類の経済活動は、すでに遺伝子組み換え生物たちに頼っています。

政治的、信条的な理由での嫌悪感の有無は、それぞれの消費者によって異なると思いますが、人類の経済活動から遺伝子組み換え生物を切り離すことは不可能なのです。

14.インターネットの誕生


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インターネットの発明以降、世界は情報を共有しやすくなりました。

人類の脳では処理することが出来ないほど、多量の情報がネットワーク上を飛び交っています。

20年前、世の中がここまで進歩すると考えていたヒトはどれぐらいいるでしょうか?

人類は夢のツールを手にしたのでしょうか?

そうかもしれませんが、新たなリスクも生まれて来ています。

情報が膨大すぎるために、簡略化された情報を求めるようになり、情報の真偽よりも納得が行く、あるいは自分の好ましい情報に触れたがる傾向もあります。

そして、検索数を上げるために情報を意図的に加工してしまうこともあるわけです。

どれぐらいの嘘や偽りがネットを流れていて、その真偽を誰が保証してくれるのでしょうか?

情報の正しさを把握するには知識がいりますが、ヒトはなかなか怠惰なもので、時間をかけてまで知識の精度を深めることを好まないものです。

15.極右の台頭21世紀版


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人類の感情が反応するモノは幾つかありますが。

その中でも最も深い反応を示すモノは二つです。

一つは、その人物が好きなモノ。

もう一つは、その人物が嫌いなモノです。

憎しみを政治利用することは、現代社会では多くの有権者を獲得する最高の手段の一つとして、各国で用いられています。

憎しみは政治利用でも有効ですが、インターネットのアクセス数を稼ぐことにも有効です。

ヒトは好きなモノか嫌いなモノのためになら、労力を費やして自分の利益にすらならない行動をも取れる、なんとも高度な知性を持った動物なのですから。

世界各国で悪意や憎しみが政治力や宣伝力を発揮する昨今を見ていると、悪意や憎しみに基づく未曾有の危機が人類に訪れることになるのではないかと、個人的には心配です。

人類は22世紀を迎えることができるのでしょうか?

もしも、世界大戦を起こした指導者たちと同じような言動をしている極右の政治家たちに、核兵器や遺伝子組み換え技術で編集されたスペイン風邪を渡したら、どうなるのか心配でいけません。

人類は学ばない生き物です。

たった、数世代では、遺伝子は進化したりはしないのです。

まとめ

人類の歴史を変えたイベントは数多く存在しています。

今回ご紹介出来なかった無数のイベントたちも、我々の日々の生活や世界観、倫理観の構築にもつながっているのです。

アフリカを出発して世界に広がった人類には、人種差別や、各国の格差も誕生しました。

そして、かつてより発展してもいます。

遺伝子組み換え生物は、人類が利用することの可能なたんぱく質や炭水化物、脂質のみならず、各種の薬剤の製造にも貢献しているわけです。

頑丈な家に住むことが出来、スマホで無限の娯楽や情報とつながることも可能となりました。

遠くの国にも安全に旅行することも許されています……。

人類の歴史は正しいことも悪いこともしてしまえる、そんな習性を証明する履歴を残しています。

これからも滅びるまでは続いていく人類の歴史が、果たしてどんなものになるのか……良い歴史であることを願わずにはいられません。

人間の遺伝子は、進化などしていませんから。



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