その他雑学

【種類別】世界最大の重機11選(ショベルカー、クレーン、ダンプ他)

重機とは、土木・建設作業に使われる機械のことを指す言葉です。

かつては人力によって行われていた工事も、現在では社会の発展に伴って規模も拡大し、こうした機械の存在なしには成り立たなくなっています。

私たちの生活するインフラを支える縁の下の力持ちといえる重機たち。

世界には、私たちが日常生活で見かけるよりも遥かに大きな、想像の上を行く超巨大重機たちが存在しています。

ここでは、信じられない大きさをもったモンスタークラスの重機たちを紹介していきます。

世界最大のショベルカー RH400

引用:matome.naver.jp

RH400は、アメリカのビュサイラス・インターナショナル社によって開発された世界最大のショベルカーです。

RH400は、マイニングショベルといわれる鉱山の採掘に使用される巨大な油圧ショベルです。

RH400は、もともとドイツの建設機械メーカーであるTerex社から販売されていたものですが、Terex社の鉱山部門は、2001年にアメリカのビュサイラス・インターナショナルによって買収され、ビュサイラスも2011年にキャタピラー社によって買収されていますが、製品名としては、ビュサイラスRH400が使われています。

映画トランスフォーマーの続編である『トランスフォーマー/リベンジ』に登場するディセプティコン・デモリッシャーは、このRH400に変形します。

RH400は、全長10.98m、全幅8.6m、全高8.8m、重量889t、出力4400馬力の16気筒ディーゼルエンジンを2基搭載しています。

RH400のシャベルは、一度に45㎥の砕石を掬い上げることができ、カナダのアルバータ州にあるオイルサンドでは、1時間に9000tの土を掘り出すという生産記録を打ち立てています。

世界最大のホイールローダー P&H L-2350

引用:siamagazin.com

P&H L-2350は、小松製作所が製造する世界最大のホイールローダーです。

ホイールローダーとは、パワーショベルやバケットを備えた特殊車両であるトラクターショベルのうち、車輪で走行するもののことをいいます。

ホイールローダーは、土砂や砕石などをダンプカーなどに運び入れるために、短距離での運搬作業に使われる作業機械です。

柔らかい地面であれば掘削することも可能で、ショベルカーと違って、軟弱路面や斜面なども走行することができます。

P&H L-2350は、重量260t、出力2300馬力、バケット容量40.52㎥、直径4mのタイヤは1個7tもの重さがあります。

最大積載量は72t、持ち上げ高さは7.3mで、30台相当の自動車を頭上に持ち上げられる計算となり、世界最大のローダーとしてギネス記録にも認定されています。

価格は1台あたり150万ドル(約1億6000万円)となっています。

世界最大のコンベアブリッジF60

引用:haikyo.info

オーバーバーデン・コンベア・ブリッジF60は、重荷用運搬橋(コンベア・ブリッジ)と呼ばれるもので、世界最大級の産業用機械です。

正式名称であるオーバーバーデン(overburden)とは、過重労働という意味があります。

F60は、ポーランドに近いドイツ東部ルザディアにある褐炭の露天採掘場で使われていて、採掘場から掘り起こした表土をベルトコンベアを使って排出します。

最大60mの表土を掘り起こすことができ、ここからF60の名称がつけられています。

F60は、全長502m、全幅241m、全高79m、重量13600tで、エンパイアステートビルと同じくらいの長大な重機となっています。

F60は、1969年から1991年にかけて5台が建造され、現在はそのうちの4台が現役で使われています。

世界最大のダンプカー Belaz75710

引用:en.wikipedia.org

工事現場などで使われるダンプカーは、ダンプトラックともいわれ、後部に「ベッセル」と呼ばれる荷台をもっていて、これを傾けることで荷物を積み下ろしすることのできる器秋装置を備えたトラックのことをいいます。

日本のダンプカーの最大積載量は11tまでと決まっていますが、世界にはこれよりも巨大な、まさにモンスタークラスのダンプカーが存在しています。

Belaz75710は、ベラルーシにあるBelaz社が製造している積載量世界最大を誇るダンプカーで、総重量360t、全長20.6m、全幅9.87m、全高8.16m、最高速度64km/h、価格は600万ドル(約6億3500万円)となっています。

エンジンには、出力2300馬力のターボコンプレッサー付き16気筒ディーゼルエンジンMTU DD16V4000を2基搭載しています。

消費燃料は100㎞あたり1300ℓとされていますが、1つのエンジンだけで走行し、燃料を節約することも可能になっています。

駆動システムには、シーメンス製MMT500ドライブシステムと2基のACオルタネーター、4基のACトラクションモーターによって接続するという方式が採用されています。

Belaz75710は、その巨大さのわりに運転が比較的簡単で、慣れるのに時間がかからないといわれています。

一方で、その重量のためにどうしても燃費が低くなってしまうことや、複雑な駆動システムのための整備性、ベッセルが浅いために大きさのわりに積載量が限られているといった問題点もあります。

Belaz75710は、大規模な露天掘り鉱山から採掘された航跡などを運搬するために、ロシアの鉱山会社SDS-Ugolからの発注に基づき開発されたもので、Belaz社はこのために総額6億4400万ドルの新プロジェクトと新工場を立ち上げました。

正式な販売開始は2014年からですが、2013年に最初の生産分が、ロシア最大の炭鉱地帯であるクズネツク盆地へと送られました。

やはり世界最大のトラックということで、生まれ故郷のベラルーシでは人気も高く、切手のモチーフにもなっています。

世界最大のクレーン SGC-250

引用:www.sarens.com

SGC-250は、ベルギーのクレーンレンタルサービス会社「サレンス(Sarens)社」によって作られた世界最大のクレーンです。

SGC-250は、「Sarens Giant Crane 250」の略称で、通称「ビッグ・カール」とも呼ばれ、2018年11月に完成したものです。

SGC-250は、最大高さ約250m、最大吊り下げ能力5000t、360度動かすことができ、リーチは半径275mで、12のモーターを搭載し、重量100tのコンテナ52個に支えられています。

2019年9月からイギリスのサマセットで新原子力発電所「ヒンクリー・ポイントC」の建設工事に投入されています。

ヒンクリー・ポイントCは、イギリスで30年ぶりとなる原子力発電所の新設工事となっています。

分解されたSGC-250は、250台もの車両を使ってベルギーからイギリスへと運ばれました。

現地では専用の台車が用意され、全長6㎞におよぶ線路が敷かれているため、分解することなく作業場内を移動することができるようになっています。

SGC-250は、主に夜間の作業で使用され、2025年の原発完成までコンクリートや鉄骨、原子炉設備など600を超える部品を運び上げる予定になっています。

世界最大のブルドーザー D575A

引用:golden-zipangu.jp

D575Aは、小松製作所によって開発された世界最大のブルドーザーです。

小松製作所は、建設機械で世界第2位のシェアをもっています。

この巨大重機は、1981年に展示会で公開されたもので、あまりの大きさに世界を驚かせました。

本格的な生産は1991年から開始され、アメリカ、オーストラリア、カナダなど世界各国で広く活躍しており、なかでもアメリカのウェストバージニア州にある露天掘り炭田では17台のD575Aが使用されています。

D575Aの、生産第3号が日本国内第1号機として納品されています。

D575Aは、全長11.71m、全幅7.39m、全高4.88m、1150馬力、重量は129.2tにもなり、一度に96㎥もの土砂等を運ぶことができます。

あまりに巨大であるため、建設現場までは分解して6~8台のトラックを使って運ばれます。

世界最大のトンネルボーリングマシーン バーサ(Bertha)

引用:www.pinterest.jp

トンネルボーリングマシーン(TBM:tunnel boring machine:全断面トンネル掘進機)はトンネルの掘削に用いられる重機です。

日本では、トンネルの掘削だけを行うものをTBMといい、掘削しながら後方の外壁の施工までを行うシールド工法に使われて、地下鉄や下水道の掘削に利用されるものをシールドマシンといって区別されています。

日本では技術的な導入の時期が異なっていたという理由があり、海外ではこれら2種類はあまり区別されることはありません。

TBMは掘削のみで外壁の施工は別途行われますが、海外ではTBM兼シールドマシンのような重機も存在しています。

スイスやフランスといった一部のキリスト教圏では、建築家や石工、炭鉱夫の守護聖人とされる聖バルバラにあやかり、TBMなどのトンネル掘削重機に女性の名前をつけるという習慣があります。

バーサ(Bertha)は、アメリカのワシントン州シアトルで、老朽化した州道99号線アラスカン・ランウェイ高架橋に変わる地下自動車道を建設するために作られた世界最大のトンネルボーリングマシーンです。

2001年の地震でアラスカンウェイが損傷したことをきっかけに更新工事のプロジェクトが持ち上がりました。

実際、1989年にカリフォルニア州で起きたロマ・プリータ地震では、同様の高架橋が崩落して63人もの死者が出ています。

シアトル市はこのプロジェクトに総額31億ドルもの予算を投じました。

バーサは、日本の日立造船によって作られたもので、シアトル市街の地下を通るシアトルSR66と名付けられた2800mものトンネルを掘るために生み出されました。

バーサという名前は公募によってつけられ、ワシントン州の小学生が考えたもので、シアトル最初の女性市長であるバーサ・エセル・ナイト・ランデスにちなんだものです。

一部メディアではこの重機を「Big Bertha」とも呼んでいます。

バーサは、全長99m、重量6700t、価格8000万ドルで、トンネルを掘るための直径17.5mのカッターヘッドを保有しています。

バーサは、2012年に完成し、アメリカに輸送されると2013年から掘削工事が始められました。

はじめ、工事は2年半ほどで完成する予定でしたが、304m掘り進んだところで、バーサのカッターヘッドはなにかに引っかかり、きしみ音とともに急停止しました。

このため、バーサの頭部を掘り出して、修復しなければならなくなり、2年をかけて36mの別のアクセス坑が掘られました。

バーサが再び動き出したのは、2015年12月のことで、本来ならトンネルが完成している時期でした。

それから1年4か月が経った2017年4月にバーサは掘削作業を完了し、トンネルは2019年2月4日に開通しました。

バーサは再利用などされる予定もなかったため、分解されてトンネルから出され、その役目を終えました。

さて、これまでバーサを世界最大のTBMとして紹介してきましたが、バーサが修復中だった2015年6月にドイツの建設機械メーカーであるヘレンクネヒト社によって、香港国際空港の屯門至赤ラップ角接続トンネルを掘るためにThe Tuen Mun-Chek Lap Kok TBM(屯門至赤ラップ角TBM)が作られました。

実は、こちらのほうがバーサより0.1m大きな直径17.6mのトンネルを掘ることができるため、現在はこちらが世界最大のTBMとなっています。

引用:www.pressureworx.com.au

世界最大の解体重機 SK3500D

引用:marudai.wev.jp

SK3500Dは、日本のコベルコ建機が製造する高層ビル解体用重機で、世界最高の建設物解体機として2005年9月19日にギネス記録にも認定されています。

ビルの解体工事では、7~9階に相当する25m程度の高さまでなら地上に置いた解体作業機を使って直接解体するのが一般的ですが、それ以上になると、屋上にクレーンを使って解体作業機を運び、上から解体を行う必要があり、手間と時間がかかってしまっていました。

そのため、高層ビルでも地上から直接解体を行うことのできる作業機械の登場が待ち望まれていました。

コベルコでは、世界初の作業高さ50m越えの超大型ビル解体専用機として「SK1600D」を2002年に開発しており、SK3500Dはこの後継として作られた世界最高のビル解体用重機です。

SK3500Dは、200t吊りクローラークレーンをベースに設計され、重量は327.7t、全長10.8m、全幅7.7m、バケット容量10㎥、作業高さはビルの20階分に相当する世界最高の65mとなっています。

高層ビルは、下部や基礎部分で強度が上がっていることが多く、それに対応するため、SK3500Dには、大型アタッチメントを装備できるセパレートブーム仕様機も開発されていて、鉄骨カッター装備のKS1600TPRと、巨大なコンクリート梁を粉砕できる強力な大割ニブラーを装備したKR3500Rがあります。

桁輸送車両  TY900

引用:http://www.xcmg.com/

TY900は、橋桁やコンクリートレールなどを運搬するために使われる巨大輸送車両です。

TY900は、中国のクレーン・土木機器メーカーであるXCMGが製造するもので、全長43.2m、重量30000t、左右に16個ずつのタイヤを装備し、400kwエンジン2基を搭載しています。TY900は、最大30m、積載量900tまでの桁を運ぶことができます。

桁だけでなく、橋桁架設機械も運搬することができるため、橋脚の設置をスムーズに進めることができるようになります。

TY900は、輸送時には3つのモジュールに分解することができるようになっています。

クローラー・トランスポーター

引用:ja.wikipedia.org

この巨大な重機は、クローラー・トランスポーターといい、スペースシャトルを運ぶために作られた車両です。

クローラー・トランスポーターは、全長40m、全幅35m、高さは6.1~7.9mの可変式になっており、重量は2721t、最高速度は1.6km/h(積載時)、3.2km/h(空車時)となっています。

クローラー・トランスポーターは、価格1400万ドル(約15億2000万円)で、その価格の高さと重要性から「金のスリッパ(Them Golden Slippers)」と呼ばれていました。

クローラー・トランスポーターは、バケットホイールエクスカベーター(Bagger 288)に追い抜かれるまでは世界最大の車両でした。

クローラー・トランスポーターは四隅に、それぞれ2台ずつ8台のトラックがあり、それによって重量を支えています。

履帯に使われているトレッド・シューは1枚907kgもの重量があります。

車体の前後に運転席があり、そこでクローラーのすべてのシステムを操作することができます。

スペースシャトルの組立棟から、ケネディ宇宙センターの発射施設までロケットを運搬するのがクローラー・トランスポーターの役割です。

ロケットの運搬については、運河を使って運ぶ方法やレールを敷いてトロッコを使う方法なども検討されていました。

1962年にクローラー・トランスポーターの基本デザインが完成し、1964年11月に1台目の引き渡しが行われました。

クローラー・トランスポーターは2台がNASAに引き渡され、それぞれハンスとフランツという名前がつけられています。

アポロ計画のサターン・ロケットの輸送や、アポロ計画の終了後には、スペースシャトルを運ぶために使われていました。

打ち上げにかかる所要時間は、サターン・ロケットの場合は、クルー11名で5~8時間、スペースシャトルの場合はクルー30名ほどで5時間でした。

2011年にはスペースシャトルは引退しましたが、クローラー・トランスポーターは、2016年にスーパークローラーへとアップグレードされ、これからも、商用宇宙船などを輸送して宇宙開発のために使用される予定となっています。

バケットホイールエクスカベーター Bagger293

引用:netgeek.biz

バケットホイールエクスカベーターとは、露天採掘に使われる大型建設機械のことです。

露天採掘とは、露天掘りとも呼ばれ、坑道を掘らすに地表から渦巻き状に地下に向かって穴を掘っていくという方法で、元々はダイヤモンドなど少量の宝石採掘などに使われていましたが、現在は大型重機の登場によって鉄鉱石などの大規模な採掘に用いられるようになりました。

Bagger293は、旧東ドイツ人民公社であったタクラフ社が1995年に開発したバケットホイール採掘機で、世界最大の車両であり、かつ人類史上最大の自走機械としてギネス世界記録にも認定されています。

バケットホイールエクスカベーターは「最重量の陸上車両」「最大の陸上車両」「最大の産業用可動機械」という3つのギネス記録を保持しています。

バケットホイールエクスカベーターは、長いアームの先端に回転式の巨大ホイールがついていて、その外側にバケット(シャベル)取り付けられ重機で、このホイールを回転しながら地面に押し当て、表面を削り取ることが可能で、車体下部には履帯が装備されているため、移動しながら採掘を行うことができます。

それぞれのホイールはホイールブームによって支えられ、カウンターウェイトが取り付けられています。

アームの中にはベルトコンベアがあり、採掘した鉱物はこのコンベアに載せられて送られます。

バケットホイールエクスカベーター単体で使われることは少なく、粉砕機などの他の重機と組み合わせて使用されます。

バケットホイールエクスカベーターは、20世紀前半に浚渫機をベースに開発されたものですが、1978年にBagger293の1代前のBagger288が登場してからそのスケールは飛躍的に向上しました。

Bagger293は、全長225m、全高96m、総重量14200t、ホイールの直径は21.6m、18のバケットが装着されており、それぞれ6.6㎥の鉱物を掘り出して積載することができ、1日の採掘量は約240000㎥です。

これは一般的な浴槽約300万杯分になるのだとか。

寒冷地での使用も可能で、-45度という過酷な環境でも問題なく使えるように設計されています。

その姿はまるで動く要塞のよう、まさにモンスターと呼ぶにふさわしい、世界最大の重機です。

まとめ

以上、世界最大クラスの重機たちを紹介してきました。

どれも、私たちが日常ではまず見かけることのないモンスタークラスの巨大重機ばかりです。

なかには、スペースシャトルを運搬したりするような、珍しい車両もあります。

今日も、私たちが知らないところで、こうした超巨大重機たちが私たちの生活を支えてくれていることでしょう。



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