毎年、冬になると北海道や東北、本州の日本海側などで沢山の雪が降りますよね。
日本では割と一般的な雪ですが、世界には様々な気候の場所があるため、雪が降る地域もあれば、全く雪が降らない地域もあります。
実は雪が降る地域の中でも日本は特に積雪量が多い国だという事をご存知でしょうか?
何と人口10万人以上の都市における年間降雪量ランキングTOP10を調べてみると、その上位を日本の都市が独占している状態です。
今回は降雪量が特に多い世界の都市TOP10と積雪の記録をご紹介します。
10位 ケベック・シティー(303cm)
ケベック・シティーは、カナダケベック州の州都であり、人口は約50万人でモントリオールに次いで人口の多い都市です。
1608年に設立されたケベックは、北米内で最も古い歴史を持つ都市の一つで、旧市街はメキシコ以北では現存する唯一の城郭都市となっており世界遺産に登録されています。
亜寒帯湿潤気候に属するケベックの冬は、非常に寒く雪が多いのが特徴で年間平均降雪量は303cmほどにもなります。
9位 シラキュース(325cm)
シラキュースは、米ニューヨーク州中央部の経済・教育の中心地となっている商工業都市です。
気候は寒冷で、オンタリオ湖の湖水効果により、年間降雪量は325.1cmで全米一の豪雪都市として知られています。
時には、最深積雪が1000cmを超えることもあります。
8位 セント・ジョンズ(335cm)
セント・ジョンズは、カナダ・ニューファンドランド・ラブラドール州の州都で最大の都市です。
16世紀初頭からヨーロッパ人の到来が始まった、北米で最も古い歴史を持つ街の一つであり、世界一霧の深い街としてギネスブックに認定されている都市でもあります。
カナダの主要都市の中で、セントジョンズは最も日照時間が少なく(年1,633時間)、最も霧が多く(年124日)、最も風が強く(平均24.3 km/h)、最も雪が多く(年間降雪量・335.0cm)、最も降水量が多い(年1,534.2mm)町です。
しかし、カナダの他の都市と比べると冬は比較的過ごしやすいそうです。それでも最低気温は-10℃を下回ることもあるようですが…
7位 サグネ(336cm)
サグネは、カナダ、ケベック州の中央部に位置する人口14万人ほどの都市です。
四季がありますが、冬は長くてとても寒いのが特徴で、気温が-20℃を下回ることも少なくありません。
年間の降雪量は平均336cmの豪雪地帯で、スキー等のスポーツの他、湖でのワカサギ釣りや犬ぞり体験などのウィンターアクティビティが人気です。
6位 秋田市(377cm)
秋田市は、人口約30万人で東北の日本海側では最大の都市です。
日本海側気候ですが、冬季の降水量はそれほど多くなく、平年の降雪量は377cm・最深積雪は38cmと、どちらも東北日本海側としては少なめです。
5位 富山市(383cm)
富山市は、富山県の県庁所在地である中核都市です。
日本有数の豪雪地帯であり、冬は雪や雨の日が多く年平均降雪量は383cmで、都道府県庁所在地としては青森市、札幌市、山形市に続く多さです。
1日で数十センチメートル以上の降雪量を記録する"ドカ雪"も珍しくなく、年平均最深積雪は62cmで、冬季の過去最深積雪は1940年1月30日に観測された208cmという記録があります。
富山県と長野県を結ぶ立山黒部アルペンルートでは「立山・雪の大谷ウォーク」が毎年開催されています。高さ20mにもなる雪の壁は圧巻です!
4位 山形市(426cm)
山形市は、山形県の県庁所在地で、人口は約25万人の都市です。
盆地特有の内陸型気候で寒暖の差が激しく、夏は暑く冬は非常に寒くなります。雪が降る日も多いものの、出羽山地の山々によって日本海で発生した雪雲が遮られるため年平均降雪量は426cmと山形県内では少ない方です。
3位 札幌市(597cm)
札幌市は、北海道の道庁所在地であり、人口約200万人の政令指定都市でもあります。
4月から6月は晴天の日が多く、本州などと違って梅雨がありません。10月には紅葉が始まり、12月から2月の冬季は積雪寒冷を特徴としており、ひと冬の降雪量はおよそ6mにも達します。
人口200万人の都市が豪雪地域に位置するのは、世界的にとても珍しく、毎年1月に開催される札幌雪祭りには海外からも多くの観光客が訪れます。
2位 旭川市(743cm)
旭川市は、北海道中央部に位置しており、人口約30万人と札幌市に次ぐ北海道第2の都市です。
道北の経済、産業、文化の中心都市で、国道や鉄道路線の終起点となり高速道路が整備されており、東京・名古屋・大阪などへ直行便が就航している旭川空港があるなど道内物流の拠点となっています。
また、日本最北かつ全国有数の動物園である旭川動物園が有名で、「国際会議観光都市」に認定されており年間500万人の観光客が訪れる観光都市でもあります。
旭川市は上川盆地に位置していることから、典型的な内陸性気候で、気温の年較差が50度以上もある非常に寒暖差の大きな地域です。
1年間に雪の降る日数は143.8日は日本国内で最も多く、年平均降雪量は743cmで、年によっては青森市を抜いて日本一になることもあります。
1位 青森市(792cm)
青森市は、青森県の県庁所在地である中核市です。
冬季は降雪が多く、全域が特別豪雪地帯に指定されていて、最深積雪の平年値は111cm。年間降雪量は800cmにおよび、この規模の都市としては世界一の豪雪都市です。
市南東部の八甲田山麓にある酸ケ湯温泉は、日中の気温が日本一低い場所になることもある非常に寒さが厳しい地域で、日本屈指の豪雪地帯でもあり、1996年寒候期の積雪量は23.7m(2376cm)、過去最深積雪は2013年2月26日の566cmが記録されています。
<積雪世界一>伊吹山(1182cm)
伊吹山は、岐阜県と滋賀県にまたがる標高1377mの伊吹山地の主峰です。
古くから霊峰とされ、『古事記』や『日本書紀』でヤマトタケルが東征の帰途に伊吹山の神を倒そうとして返り討ちにあったとする神話が残されています。
伊吹山は冬に日本海側からの季節風の通り道となり、亜寒帯湿潤気候で雪も非常に多く、1927年2月14日には世界最深積雪記録となる積雪量11.8m(1182cm)を記録しました。
<年間最多積雪>レーニア山国立公園(1182cm)
レーニア山国立公園は、米ワシントン州に位置しており、標高4392mのレーニア山全体が含まれています。
カスケード山脈の中の最高峰であるレーニア山の周囲には谷や滝、亜高山帯の野生植物の草原、原生林と26以上の氷河が存在し、毎年山頂部は大量の降雨、降雪にみまわれます。
レーニア山は、1971年2月19日~1972年2月18日までの1年間で、10階建のビルの高さに相当する31.5mという記録的な積雪を観測しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
積雪が多い都市ランキングTOP10をご紹介しましたが、ヨーロッパの都市が1つも出てきませんでした。
北欧の都市などは雪が多いイメージがありますが、カリブ海の暖流により、冬に水蒸気の供給はあるのですが、基本的に寒冷な高気圧がロシアに居座っているので、雪が降っても長くは続かず、大陸内部は寒冷で低湿な高気圧が上空に居座るため、乾燥していて降雪はあまりないそうです。