1961年、ロシアの宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンが人類で初めて有人宇宙飛行を達成しました。
それからと言うもの、多くの宇宙飛行士が宇宙へと飛び立ち、全てが謎に包まれていた宇宙が研究者達によって少しづつ解明されてきました。しかし、果てしなく大きな宇宙空間にはまだまだ解き明かされていない多くの謎が存在します。
今日はそんな多くの謎の中から「いまだ解明されていない宇宙の謎」を8つご紹介しましょう。
①ブラックホールの謎
ブラックホールとは、極めて高密度かつ大質量で、強い重力のために物質だけでなく光さえ脱出することができない天体のことです。ブラックホールは質量が太陽の30倍以上もある大きな星が死を迎える時に「超新星爆発」と呼ばれる大爆発を起こすことで誕生すると言われています。
最大で太陽の120億倍もの大きさをもつブラックホールは超強力な重力を持ち、近づくものは全て吸い込まれてしまいます。吸い込まれたものは「押しつぶされる」だとか「細切れになる」とか「何処かに飛ばされる」だとか言われていますが、正解は誰にも分かりません。
ブラックホールについては下記の記事で詳しくご紹介しています。
②宇宙から送信される謎の電波
宇宙から謎の電波が発信されていることは古くから知られており、これまで20回以上の受信が報告されてきました。
この現象は「高速電波バースト」と呼ばれ、特に「FRB 121102」と名付けられた高速電波バーストは複数回にわたって同じ場所で発生していることが明らかになっています。
長年の観測の結果、近年観測チームは発生源が地球から約30億光年の場所にある矮小銀河であることを突き止めました。しかし、発生源の場所を特定できたものの、今回の観測だけでは発生源の正体まではわかりません。
研究者の中には地球外生命体からの無線信号ではないかと主張する人もいるそうです。
③宇宙の成分の謎
「宇宙は何でできているか」という問については、宇宙観測が始まってから長年謎に包まれています。
かつてはこの謎を解き明かそうとする科学者達が光を含む電磁波によって観測をしていました。ところが、様々な研究を通じて必ずしも観測できるものだけが宇宙を構成しているとは考えられなくなりました。
やがて宇宙の成分は原子である物質ではなく、エネルギーの比で表さるようになり、宇宙探査機や人工衛星プランクの観測によってダークエネルギーと暗黒物質(ダークマター)と呼ばれる正体不明のエネルギーの存在が明らかになってきました。
ダークエネルギーや暗黒物質(ダークマター)は宇宙の約95%を占めると言われる仮説上の物質でありその多くが謎に包まれたままです。
④太陽に現れる謎の穴
2012年にNASAは地球と太陽の間で一日に数十回開閉するポータルが存在することを発表しました。
ポータルとは磁場によって空間にあいた穴のことです。公的機関であるNASAがこれを認め世界に発表したことは、世界中を驚かせる騒ぎになりました。
一部の専門家は「それは異次元に通じているのではないか?」「宇宙人がワープに利用しているのではないか?」などという噂も飛び交っています。
実際にどんな役割を果たしているのか、何が原因でポータルが開閉するのか詳しいことは全く分かっていません。
太陽については下記の記事で更に詳しくご紹介しています。
⑤金星に吹く謎の強風
金星には「スーパーローテーション」と呼ばれる強風が吹いています。その風速はおよそ秒速100m、時速400kmで、金星の自転速度の60倍もの突風です。
金星のスーパーローテーションが発見されるまでは惑星の自転速度を上回る速度の風が吹くことは無いとされていました。現在でもスーパーローテーションを完全に説明できる仮説は存在せず、金星最大の謎といわれています。
金星の謎については下記の記事で更に詳しくご紹介しています。
⑥月誕生の謎
月は地球の四分の一もの大きさがあり、衛星としては大きすぎるといわれています。
月の誕生には諸説あり、
「地球の誕生と同時に、塵などの星間物質によって誕生した」
「生成途中の原始の地球からマグマの塊が遠心力によって分離し誕生した」
「太陽系外からやってきた小惑星が地球の引力に囚われて月になった」
そして最も有力な仮説が地球生成時、火星や水星規模の小惑星の衝突が幾度も繰り返され、その破片が地球を公転する起動に取り残されたとされる「ジャイアント・インパクト説」です。
しかし、この説も近年の研究で「月の鉱石の組成が地球と同一」であることが判明したため疑問を持たれており、月の誕生は未だ謎とされています。
⑦規則正しい動きの謎
夜空を見上げると数えきれないほどの星が見えますよね。
多くの天文学者がこれらの無数の星々を観測してきましたが、その全てが規則的な動きをしていることがわかっています。これは驚くべきことであり、誰も管理していないのになぜ全ての星が規則正しく動いているのかは誰も解明できていません。
⑧アポロ10号飛行士が聞いた音の謎
アポロ10号が人類2度目となる有人月飛行を行った際、地球と宇宙飛行士の間で通信障害が発生しました。
宇宙飛行士が月の裏側を抜ける約1時間の間、通信不能だったのですが、宇宙飛行士は何かの「音」を拾っていたと説明します。NASAは無線の干渉と発表していますが、宇宙飛行士の1人は「そんな音ではなかった!明らかに意思を感じる音だった」と語気を強めたのです。
無線の干渉であれば、「ガガガ」という音ですが、宇宙飛行士が聞いたのは「ヒュー、ヒュー」という生き物が鳴いているかのような音だったのだとか。
衝撃的なこの音声は、2016年2月21日にアメリカ「ディスカバリーチャンネル」にて放送されました。その中で飛行士は「ヒューヒューした音」が聞こえると言っており、また、この音について「宇宙的な音楽」と表現していました。
そんなアポロ10号の有人飛行から既に50年以上の年月がたちました。しかし、未だにこの時の音については謎のままです。
まとめ
私達は美しい夜空を普段何気なく見上げているだけかもしれません。しかし、その遥か彼方に存在する宇宙にはまだまだ解明されていない多くの謎が存在します。
現在は謎とされている宇宙についても、人類の科学技術の進歩によって、将来的に解明される日がやってくるかもしれませんね。