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【実在】珍しい恐怖症と症状10選

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幼い頃のトラウマなどによって、人には無数の恐怖症が存在しています。

高所恐怖症や閉所恐怖症、暗所恐怖症などは一般的な知名度も高いですが世の中には知名度が低く、意外で珍しい恐怖症もあるのです。

今回はそんな珍しい恐怖症とその症状を紹介します。

 

アルバニア恐怖症(アルバノフォビア)

アルバニア恐怖症は2002年に発行された『Racism and Cultural Diversity in the Mass Media(マスメディアにおけるレイシズムと多様性)』で初めて言及された、国家としてのアルバニアや、アルバニア人移民に対しての恐怖症です。

アルバニアはバルカン半島に位置する小さな国ですが、歴史的にセルビアやマケドニア、あるいは他の旧ユーゴスラビア諸国と対立していました。

またアルバニア人移民はギリシャやイタリアのような近隣諸国やアメリカのような大国に広く分布しています。

アルバニア人移民の中には麻薬の密売などを行う「アルバニアマフィア」を構成する者もおり、社会問題となっています。

こういった背景からアルバニアやアルバニア人に対して偏ったイメージが生まれ、アルバニア恐怖症と言う、深刻な嫌悪感情や差別を生み出しています。

特にアルバニア恐怖症が多いと言われるギリシャでは、2010年に行われた軍事パレードにおいてギリシャ軍兵士が「They are Skopians, they are Albanians, we will make new clothes out of their skins(奴らはスコピアンだ、奴らはアルバニア人だ、奴らの皮膚で新しい服を作ろう)」と発言したことが大きな問題となったことがあります(Skopianはギリシャ人が使う、アルバニア人への差別表現)。

国家や民族に対する恐怖症はアルバニア恐怖症のほかにもドイツ恐怖症やイスラム恐怖症など、数多く存在しておりいずれにも歴史的な文脈が存在しています。

 

集合体恐怖症(トライポフォビア)


引用元:https://bijutsutecho.com/

集合体恐怖症は蓮の実や蜂の巣、スイスチーズのような細かな穴がいくつも空いたものや斑点などの集合体に対しての恐怖症です。

恐怖症という名前がついてはいますが『精神障害の診断と統計マニュアル』という、精神障害の国際的な基準を示す本には記載のない独自のもので、2000年代中期にインターネットで発生しました。

男性は10人に1人、女性は5人に1人、全体では16%もの人が集合体恐怖症を発症していると言われています。

しかしアメリカ・エモリー大学の研究で、集合体恐怖症は実際には恐怖症ではないという結果が示されました。

研究では猛獣や危険な昆虫などの恐怖感を抱かせる画像と、集合体恐怖症を引き起こすような画像、そして無害な動物やコーヒー豆などの画像を交互に参照して反応を比較する実験が行われたのですが、被験者は集合体恐怖症を引き起こす画像を見たときに、恐怖感を抱いたときの反応ではなく、嫌悪感を抱いたときの反応を示したのです。

研究チームは元来集合体恐怖症と考えられてきた、細かな穴や集合体に対して嫌悪感を覚える反応は人間が身を守るうえで本能的に習得した原始的で一般的な視覚メカニズムによって発生するものだと推測しています。

水玉模様は有毒な植物や動物に多く見られるものであり、そういったものを防ぐために集合体を忌避するメカニズムが完成したのではないか、と言われています。

余談ですが、水玉模様などを全面にあしらった絵画や彫刻を発表し続け、「前衛の女王」、「水玉の女王」と呼ばれる芸術家・草間彌生は、幼い頃に発症した統合失調症による幻視・幻聴を克服するためにそれらを絵画にしたことが、芸術活動のスタートとなっています。

集合体に対する嫌悪感は、確かに人の精神の奥深くに存在しているのかもしれません。

 

左側恐怖症(シニストロフォビア)

左側恐怖症は身体の左側にあるものや、左利きであることや左利きの人、左折することに対しての恐怖症です。

重度の人では左側に曲がる必要があるというだけで吐き気や不整脈、息切れ、口の渇きなどの症状に見舞われ、非効率的だと知っていても左折しないコースを選んで目的地へ向かうことを強いられてしまいます。

左側恐怖症を発症するリスクには色々なものがありますが、私たちにとって身近なものとしては利き腕の矯正が挙げられます。

左利きであることが悪であるかのように教えられて利き腕を右に矯正した人の中には左側に対して悪いイメージを植え付けられてしまい、左側恐怖症になることがあります。

もちろん、逆に右側に対する恐怖症である右側恐怖症(デクストロフォビア)も存在しています。

 

長い単語恐怖症(ヒッポポトモンストロセスキペダシオフォビア)

長い単語恐怖症、あるいは長大語恐怖症とは長い単語を見たときに震えや発汗、呼吸困難と言った症状に襲われ、長い単語を読むのを避けてしまったり、読むのに苦労してしまう恐怖症です。

正式な恐怖症ではなく対人恐怖症などのひとつであるとされています。

長い単語恐怖症は英語で「hippopotomonstrosesquipedaliophobia」と書きます。

見ただけで長い単語恐怖症を発症してしまいそうなこの単語は「hippopotamus(カバ、長い単語の代表)」と「monstrum(ラテン語で「monster」)」、「sesquipedalian(長ったらしい)」、「phobia(恐怖症)」を組み合わせたものです。

意味合いとしては「何かとても長ったらしいもの」ということになります。

長い単語恐怖症に限らず、英語では病名はどれもスペルが長くなってしまうので、長い単語恐怖症の患者は通院にも苦労しているのではないでしょうか。

 

13恐怖症(トリスカイデカフォビア)

13は西洋で最も嫌われる数字です。

理由については諸説ありますが、聖書においてイエスを裏切ったユダが13番目の弟子であったためというのが一般的でしょう。

西洋では13階を作ることが忌避され、高層ビルなどで13階を作らなければならないときには「12b階」としたり、1階飛ばして「14階」にしたりします。

また逆に死刑執行に使う絞首台の階段は13段にすることが多いと言われています。

13恐怖症はこのように忌み嫌われる13をことさら病的に嫌う恐怖症であり、1910年には既に心理学の分野で使われ始めていた、非常に由緒正しい用語です。

アメリカ大統領を務めたフランクリン・ルーズヴェルトや、十二音技法を創始した音楽家アルノルト・シェーンベルク、『シャイニング』や『It -イット-』で知られる小説家スティーブン・キングらが、13恐怖症の代表的な患者として知られています。

忌み数に起因する恐怖症としては日本や中国などの漢字圏で不吉とされる「4」への恐怖症である「4恐怖症(テトラフォビア)」、聖書において「獣の数」である「666」への恐怖症である「666恐怖症(ヘクサコシオイヘクセコンタヘクサフォビア)」などが存在しています。

 

ピーナッツバター恐怖症(ピーナッツバターフォビア)

ピーナッツバター恐怖症は読んで字のごとく、ピーナッツバターに対する恐怖症です。

日本ではあまり馴染みのない食べ物ですが、アメリカではピーナッツバターとジャムのサンドイッチがよく食べられているため恐怖症も存在しているのです。

具体的にはピーナッツバターそのものではなく、ピーナッツバターが上顎に張り付いてざらざらとする感覚に恐怖を抱くことが多いようです。

そのためピーナッツバターが瓶のふたに張り付いているのを見ると嫌悪感を覚えてしまうそうです。

そして症状が悪化するとピーナッツバターを見るだけで汗が出たり、想像するだけで上顎がざらざらしてきたりしてしまうこともあると言われています。

ピーナッツバター恐怖症は多くが思春期に発症すると言われており、症状そのものも深刻ですが周囲から理解されないことによって家族内のコミュニケーションに悪影響を及ぼしてしまうことも危惧されています。

 

無限恐怖症(アペイロフォビア)

思春期などに、死後の世界や永遠について思い患った人も世の中にはいるかもしれません。

大抵は大人になるうちに忘れてしまいます。

ですが世の中には永遠に対する恐怖感から、永遠に続くものに対しての恐怖症である「無限恐怖症」を発症する人も少数ながら存在しています。

無限恐怖症は未だに『精神障害の診断と統計マニュアル』にも記載のない、非公式の恐怖症です。

患者の多くは「死後の生(アフターライフ)」、つまり来世や輪廻と言った考え方によって自分の生が永遠に続くことに対しての恐怖心を抱いています。

そのため永遠性のあるものについて考えてしまったときに恐怖感や疲労、集中力の欠如、もしくは永遠性のあるものへの強迫神経症的な執着などを見せるそうです。

「死後の生」は死と密接に関係しているために無限恐怖症は「死恐怖症」との関連が深いと言われています。

 

ボタン恐怖症(コウムポウノフォビア)

尖ったものが怖い「先端恐怖症」など、日常生活に影響を及ぼす恐怖症はごまんと存在しています。

しかし洋服のボタンに対して恐怖感や嫌悪感を抱く「ボタン恐怖症」は日常生活に大きな影響を及ぼすうえ、理解を得るのも難しいかもしれません。

ボタン恐怖症の患者はボタンを見るだけで恐怖感を覚えたり、ボタンがまるでゴキブリのように不衛生なものに見えてしまい、ボタンのついた服を着ることができなくなってしまいます。

ただそこにボタンがあるだけで恐怖感を抱く場合もあれば、外れた状態のボタン、服から取れかけのボタンを見ると嫌悪感を覚えるなど、一口にボタン恐怖症の引き金となるものは多様に存在しています。

ですが周りの人もボタンのある服を着ることができず、ファスナーのある服を着て過ごす必要があるなど、ボタン恐怖症は周囲の多大な理解が求められる恐怖症のひとつです。

 

汎恐怖症(パンフォビア)

汎恐怖症とは日常に存在するあらゆるものへの恐怖症です。

また身の回りのどこかに正体不明の、普遍的かつ深淵なる恐怖が潜んでいるということへの恐怖症だとも言われています。

普通恐怖症と言えば何か特定のものや状況に対して恐怖心や嫌悪感を覚え、発汗や呼吸困難などの症状に陥るものです。

ですが汎恐怖症は日常のあらゆるものに対して、恐怖心を抱いてしまう恐怖症です。

最初に汎恐怖症という言葉が表れたのは1911年のことです。

フランスの心理学者テォデュール・アルマンド・リボーによって発表された『感情の恐怖症』に「ひとつの物事に釘付けになるのではなく、まるで夢の中にいるかのごとく何かや何かのない状況に恐怖し、しかもその対象は状況によって変化する」症状として記載されています。

ですが今日でも汎恐怖症は公式な恐怖症としては認定されていません。

汎恐怖症のように、身近にあるものすべてに恐怖心を抱く症状のある精神障害と言えば全般性不安障害(GAD)、偏執病(パラノイア)などが現在では一般的です。

 

恐怖症恐怖症(フォボフォビア)

恐怖症恐怖症は、恐怖症や恐怖症によって発生するパニックや不安を恐れるあまりに恐怖症に対して恐怖症を発症してしまう病気です。

冗談のようにも思えますが、全般性不安障害(GAD)や他の恐怖症、パニック発作を伴う精神障害などを患っている場合には発症を恐れて恐怖症恐怖症を発症してしまうことがあると言われています。

恐怖症恐怖症は自分の頭の中でとめどなく不安や恐怖を継ぎ足してしまう恐ろしい恐怖症です。

 

まとめ

今回はにわかには信じられないような珍しい恐怖症とその症状を紹介しました。

恐怖症はどのようなものであっても、周囲の理解なくして克服することはできません。

もし身の回りに、信じられないような恐怖症を発症した人がいたとしても理解して接することが大切です。




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