【中生代】最強の絶滅動物10選
中生代は、約2億5217万年前から約6600万年前の期間で、古生代・中生代・新生代と分かれる地質時代の大きな区分の一つです。
爬虫類が全盛期を迎える爬虫類の時代とも呼ばれ、多くの恐竜が誕生し地球を支配していた時期になります。また、中生代には超大陸パンゲアが分裂し、各大陸の移動が始まりました。
サウロスクス
サウロスクスは、三畳紀後期(約2憶年前)の南米に生息していた大型の爬虫類です。
全長6 - 9mと巨大で、古生代末の大量絶滅後の地上において、サウロスクス(クルロタルシ類)は中生代最初の覇者として当時の生態系の頂点に君臨する強力な捕食者でした。
ティラノサウルス等の大型肉食恐竜より1億年以上前に登場したにもかかわらず、それらに引けを取らない大きく強靭な顎を有していました。
ティラノサウルス
言わずと知れたティラノサウルスは、約6850万- 約6550万年前(中生代白亜紀後期マストリヒシアン)の北アメリカ大陸に生息していた最強の肉食恐竜です。
体長約11 - 13mで、現在知られている限りで史上最大級の肉食恐竜であり、最大で18cm以上にも達する鋭い歯と、獲物の骨まで簡単に噛み砕く驚異的な咬合力(噛む力)を持っていたと考えられています。
恐竜時代の最末期を生物種として約300万年間生態系の頂点に君臨しましたが、白亜紀末の大量絶滅を生き延びることは出来ず、絶滅しました。
テリジノサウルス
テリジノサウルスは、中生代白亜紀後期(約7000万年前)にモンゴルに生息していた草食恐竜です。
名前は「刈り取りをする爬虫類」を意味し、前肢に最大1mにも達する史上最長の巨大な「かぎ爪」を有していました。
肉を切り裂く最強の武器のように見えますが、この恐竜は植物食と考えられており、爪は防御や草木を掴むために使われていたということです。
ケツァルコアトルス
ケツァルコアトルスは、中生代の終わり、白亜紀末の大量絶滅期の直前の時代を生きていた史上最大の翼竜で、約8400万年前から約6550万年前にかけての約1850万年間、海進時代の北アメリカ大陸に生息していました。
翼を広げた際の全長は12 - 18mと推定されており、現在知られる限りで史上最大の翼竜であり、同時に、史上最大の飛翔動物です。また、ケツァルコアトルスの体は他の翼竜と同様に骨の内部が空洞になっており、成体でも70キログラム程度しかなかったとされています。
空中を約50-60km/hで飛翔し、主に魚や小動物を捕食していたと考えられています。
マストドンサウルス
マストドンサウルスは、約2億4500万- 約1億9960万年前(中生代三畳紀)のパンゲア大陸の淡水域に広く分布していた、大型両生類の一種です。
化石が北アメリカ大陸、ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸、中国大陸、日本列島などで広く発見されていることから、当時の超大陸パンゲアの非常に広範な地域の淡水系に分布していたことが分かっています。
最大全長約6mに達する本種は、三畳紀後期の大陸部における最大級の動物であり、当時の頂点捕食者の一角であったと考えられています。
サルコスクス
サルコスクスは白亜紀前期、アフリカに生息していた巨大ワニです。
全長11~12メートル、体重8トンと推定され、デイノスクスと並び、現在知られている中では史上最大級の大きさを持っていました。
また、頭部だけで2メートル近くもあり、これはティラノサウルスと同等以上のサイズで、その顎の力は8トン(ティラノサウルスの2-3倍)にも達したと言われ、圧倒的な強さを誇っていました。
クロノサウルス
クロノサウルスは中生代白亜紀前期(約1億5000万年前頃)にオーストラリアなどで生息していた海棲爬虫類で、首長竜の一種です。
首長竜は「首が長く頭が小さいグループ」と「首が短く頭が大きいグループ」に大別されますが、クロノサウルスは後者の中で最大級のサイズを有し、その全長は約10 - 13m。頭だけで3m近くもあり、顎には長さ約25cmに達する鋭い歯を多数持っていました。
2t~3tとされる非常に強力な咬合力で、魚介類や他の海棲爬虫類を噛み砕き、当時の頂点捕食者として海中を支配していました。
シファクティヌス
シファクティヌスは、約1億1200万 - 約7060万年前(中生代白亜紀前期)の浅海(北アメリカ、ヨーロッパ、および、オーストラリアの浅海域)に棲息していた硬骨魚類の一種です。
体長は約4.5 - 6mに達する大魚で、口腔におびただしい数の細かく鋭利な歯が生えたとても大きな口を持っていました。また、流線形の体と幅広の尾の相乗効果により、遊泳速度は最高時速60kmに達し、極めて捕食性が高く大型のサメやモササウルスとも十分に逃げ切るあるいは反撃が可能だったと考えられています。
シファクティヌスは、棲息環境であった浅海を失うことで絶滅に追いやられたと推測されています。中生代を終わらせた大絶滅を境(K-Pg境界)として完全に姿を消しました。
モササウルス
モササウルス(Mosasaurus)は中生代白亜紀後期の約7,900万 - 約6,500万年前に生息していた大型の肉食海棲爬虫類です。
全長約12.5 - 18メートルと非常に大きく、爬虫類ではありますが胴体は細身の樽型、四肢は鰭になり、尾鰭のように太く幅広い尾を持つなど完全に水生に適応していました。頭部はワニを思わせる形態で、多数の歯が生えた大きな口で獲物を捕らえ、砕き、切り刻んでいたとされています。更にモササウルスは遊泳能力も優れており、最大速度は40km/h以上で泳げたと考えられています。
大きく頑丈な顎と鋭い歯、更に優れた遊泳力を持っており、当時の海中では間違いなく最強生物でした。
発見された化石には、傷が治癒した痕跡を持つものが少なくありませんが、これは他の生物に襲われたものではなく、モササウルス同士の縄張り争いによるものと考えられています。
モササウルスについては下記で更に詳しくまとめています。
リードシクティス・プロブレマティカス
リードシクティス・プロブレマティカスは、中生代ジュラ紀後期(約1億6500万年前)に存在した大型魚です。
体長約16 - 28メートルと、シロナガスクジラに匹敵する大きさを持つ「史上最大」の魚類です。
海水中に含まれているプランクトンを主食とするなどクジラに似た生態を持っており、おとなしい性格ですが、その圧倒的な大きさから他の生物に襲われることはほとんどなかったと考えられています。
【K-Pg境界】中生代の終わりと新生代の始まり
約6550万年前メキシコのユカタン半島付近に直径約10kmの巨大隕石が落下したことにより、最大で種の75%、99%以上の個体が死滅するという大量絶滅が引き起こされたと考えられています。
このK-Pg境界を境に地球の生態系は大きく変わることになり、陸も海も大型爬虫類の全盛だった中生代から、人間(哺乳類)が大陸を支配する新生代へと移っていきました。
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