地球上に人類が誕生するより遥か昔、地球を支配していたのは恐竜などの巨大生物でした。
恐竜と言えば、最強の肉食恐竜であるティラノサウルスや、巨大な草食恐竜のブラキオサウルスが有名ですが、陸上と同じように海の中でも凶暴な恐竜や巨大生物が存在していました。
今回は、史上最強の海の恐竜・生物をランキング形式でご紹介します。
第10位 ダンクルオステウス
ダンクルオステウス(Dunkleosteus) は、古生代デボン紀後期の北アメリカ大陸、及び北アフリカに生息していた原始的な魚類の一種です。
体長は最大10mに達するとされており、当時の生態系の頂点に立っていたと考えられています。
ダンクルオステウスの頭部及び肩帯付近は甲冑のように硬く重い装甲板で覆われていて、プレート状に発達した強靭な顎を具えていました。その噛む力(咬合力)は5300Nと試算されており、これは現代のホオジロザメの約2倍で、Tレックスと同レベルの歴史上最強クラスの強靭な顎を武器とした、獰猛な捕食者であったと推定されています。
第9位 リオプレウロドン
リオプレウロドン (Liopleurodon) は、中生代ジュラ紀中期からジュラ紀後期(1億6000万~1億5500万年前)のヨーロッパに生息していた首長竜で、当時の海域における頂点捕食者の一種でした。
リオプレウロドンの全長は、約7メートルから10メートル程とされていますが、発見された個体数が極めて少ない為、その全長については現在でも議論が続いております。
頭部は大きく重厚で、鋭い歯が並ぶ頑丈な顎と強力な咬筋を持っていたと考えられています。また、胴体の可動性が乏しく尾に鰭は持たないものの、4つの櫂のような鰭脚によって、かなりの加速力を発揮する力強い泳ぎをしていたと考えられています。
同時代の同じ海域に住む動物の中では最大の種類ではありませんでしたが、攻撃性の高さや強靭な顎、優れた視力と嗅覚を持つ事から食物連鎖の頂点にいたと考えられている肉食恐竜です。
第8位 プリオサウルス
プリオサウルス (Pliosaurus)は、ジュラ紀後期(1億4700万年頃)にヨーロッパや南米に生息していた首長竜の一種です。
「プレデターX(Predator X)」とも呼ばれていたその中の一種は、全長10~15m、体重45t、歯の長さは30cmと推定され、噛む力は4~5トンと陸上最強のティラノサウルスに匹敵するレベルで、どんな生物にでも一噛みで致命的なダメージを与えることができたと考えられています。
第7位 エラスモサウルス
エラスモサウルス(Elasmosaurus)は、中生代白亜紀後期(7000万~6500万年前)の北アメリカに生息していた「リボンのトカゲ」を意味する首長竜です。
首の長さは8メートルと首長竜の中でも極めて長く、体長は約14メートル、体重25トンと推定されています。首を真っ直ぐに伸ばして泳ぎ、長い首を生かして魚類やイカ、時として翼竜などを捕食していたことが分かっています。
北アメリカの他、ロシア、日本などでも発掘されており、主に北方のやや冷涼な海に生息していたと考えられています。
第6位 ショニサウルス
ショニサウルス(Shonisaurus)は、三畳紀後期(2億1,500万年前)に生息していた水棲爬虫類で、その名前は「ショショーニ山脈のトカゲ」を意味しています。
全長15メートル、推定体重35トンにも及び、既知のものでは最大級の魚竜です。
ショニサウルスは胴体部分が丸々として太く、腹部には4本の大きなヒレを持っており、細長い口と大きな目が特徴的な種で、非常に発達した長い顎を持っていましたが、その顎には貧弱な歯が顎の先にしか生えていませんでした。
第5位 クロノサウルス
クロノサウルス (Kronosaurus) は中生代白亜紀前期にオーストラリアなどで生息していた首長竜(海棲爬虫類)の一種です。
巨大な顎をもつこの生物の名前は、「自分の子供達を次々と丸呑みして腹中に封じてしまう」という逸話を持つギリシャ神話の神「クロノス」を由来としています。
首長竜には、「首が長く頭が小さいグループ」と「首が短く頭が大きいグループ」があり、クロノサウルスは後者における最大級のもので、全長9-12メートルで、体重11トン、頭骨だけで3メートル近くもあり、2t~3tとも言われる非常に強力な咬合力を持っています。
胃の内容物の痕跡から大型の魚や大型の無脊椎動物など何でも捕食する凶暴な頂点捕食者だったとされています。
第4位 リヴァイアサン・メルビレイ
リヴァイアサン・メルビレイ(Livyatan melvillei)は、中新世中期(1200-1300万年前)の南米などに生息していた古代のクジラです。
学名は旧約聖書の怪物「リヴァイアサン」からなり、全長は推定13.5から17.5mで、現生種と比べ顎が頑丈で、歯の長さは36cmと捕食に用いるものとしては最大のサイズです。
主に、他のクジラやイルカ・サメ・ウミガメ・アザラシ・海鳥などを捕食しており、メガロドンと共にこの時代の頂点捕食者だったと考えられています。
第3位 メガロドン
メガロドン(Carcharocles megalodon)は、新生代中期(約1,800万年前から約150万年前)にかけての、海が比較的暖かった時代に生息していたサメの一種です。
魚類としては史上最強とされる古代のサメで、全長は最大個体の推定値で約13メートルから20メートルで、現代のジンベイザメと同等以上の巨体と、ホオジロザメ(3-7cm程度)の数倍の大きさの歯を持ち、その咬合力は推定約20tと、ティラノサウルス(3t)やサルコスクス(8t)を大きく上回ります。
クジラなどの大型の海洋生物を獲物としていましたが、約600万-約200万年前に海水温の低下と、クジラが寒冷な海域に逃げ込んだことから、その生態的地位が存在しえなくなったため絶滅に追い込まれたと考えられています。
メガロドンについては下記で更に詳しくまとめています。
【メガロドン】史上最強の古代ザメまとめ(大きさ、絶滅理由、目撃事例ほか)
第2位 ティロサウルス
ティロサウルス (Tylosaurus)は中生代白亜紀後期(8,500万年前 - 7,800万年前)に北アメリカなどに生息していた肉食の海生爬虫類です。
最大で頭骨長約1.8メートル、体長約15メートルに達したと推定され、モササウルスと共に最大級の海洋爬虫類とされています。
長い顎には、口蓋骨にまで多数の歯が並んでおり、非常に獰猛で攻撃性の高い恐竜で、体内にあった獲物の化石からヘスペロルニス、魚、サメ、小型のモササウルス類やプレシオサウルス類などをほとんど噛み砕かずに丸呑みしていたことが分かっています。
海の殺し屋として世界の広い範囲に分布していたティロサウルスですが、その繁栄は短く恐竜大量絶滅期の前には姿を消していました。
第1位 モササウルス
モササウルス(Mosasaurus)は中生代白亜紀後期(約7,900万 - 約6,500万年前)にヨーロッパや北アメリカ大陸などに生息していた肉食海棲爬虫類です。
体長は約12.5 - 18メートル、体重約30トンで、胴体は細身の樽型、頭骨はワニを思わせる頑丈な形態で、後方に湾曲した多数の歯を持っていました。
魚介類からプレシオサウルスやホオジロザメなどまで、あらゆる獲物を丸呑みにしてしまう最強の頂点捕食者でした。
化石には傷を負い、治癒した痕跡を持つものが少なくなく、当時の海域では同種による縄張り争いなど激しい闘争を繰り広げていたと考えられています。
モササウルスについては下記で更に詳しくまとめています。
史上最強の海中生物モササウルスの生態(大きさ・特徴・絶滅理由他)
まとめ
古代の海には、今では考えられないような怪物たちが数多く生息していました。
もしも今回ご紹介したような古代の怪物が今も海に生息していたとしたら、航海の危険性が何倍も大きくなっていたかもしれません。
しかし、水族館など安全な場所で見ることができるのであれば巨大なその姿を一目見てみたいですよね^^